(サイエンスポータル 2009年9月1日)
ブロッコリーなどに含まれる辛み成分に、
放射線に対する増感作用があることを、
放射線医学総合研究所と茨城県立医療大学が突き止めた。
この成分は、スルフォラファンと呼ばれる化学物質。
放射線医学総合研究所粒子線生物研究グループの
岡安隆一グループリーダー、于冬・研究員と
窪田宣夫・茨城県立医療大学保健医療学部教授は、
がん細胞とマウスを使った動物実験で、
スルフォラファンを与えた後に放射線をあてると、
それぞれがん細胞や腫瘍にどのような影響が出るかを調べた。
この結果、いずれの場合もスルフォラファンが放射線の効果を高め、
がん細胞を効率的に死滅させたり、腫瘍の成長を抑えることが
確かめられた。
将来、放射線とスルフォラファンを併用する新しいがん治療法の
可能性が期待できる。
スルフォラファンは、ブロッコリーの特に新芽に多く、
菜の花、カリフラワー、キャベツなどにも含まれている。
1990年代初め、米国の研究者によりがん予防に効果があると発見。
解毒作用、抗酸化作用などがあり、最近では胃がんの原因である
ピロリ菌に対する除菌効果を持つことも報告。
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0909/0909011.html
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