(毎日 8月28日)
白熱電球より消費電力が少なく、
「次世代のエコ照明」と呼ばれる発光ダイオード(LED)電球が、
普及の兆しを見せ始めている。
価格の高さなどから普及が進まなかったが、
7月以降、東芝やシャープが割安な価格で一般家庭向け製品を
相次いで発売。市場の拡大が見込まれている。
LED電球は、寿命が白熱電球の約40倍の4万時間、
消費電力は約8分の1、1日10時間使っても10年間以上交換が不要
という省エネ性能が特長。
水銀が使われていないため、廃棄後の有害性が低く、
紫外線や赤外線の放射が少ないため、虫が集まりにくい利点。
LEDを使った照明器具は、05年ごろ登場、当初は明るさが足りず、
用途はホテルや店舗などのダウンライトなどに限られていた。
東芝(東芝ライテック)が技術開発を進め、今年3月、
40ワット相当の明るさで一般の白熱電球代わりに使える
家庭用のLED電球を1万500円で発売。
最大の課題は、白熱電球の100倍近くする高価格。
シャープが6月、最安タイプで4000円前後の
家庭用LED電球を発表すると、注文が殺到。
発売時期を、当初予定の7月から8月に延期するほど人気。
東芝は、価格を約5000円に引き下げた製品を7月に発売、
低価格化が進んだ。
NECも、4000円前後の商品を9月に発売、
三菱電機も近く参入する意向で、
拡大する市場での競争が始まりつつある。
家電量販店のビックカメラでは、7月半ばに低価格品が出てから
売り上げが伸び始め、「まだ試しに1個だけ買う人が多いが、
中には『家中の電球を換える』と複数買っていく人もいる」(広報室)。
民間調査会社の富士経済は、屋内施設向けLED照明の
国内市場規模は、09年度の36億円から17年度は143億円に
急拡大すると予想。
「環境意識や節約志向の高まりを背景に、
大手照明器具メーカーが10~12年にかけて、
白熱電球からLED照明器具に生産をシフトさせる」
量産効果で低価格化が加速すれば、
一般家庭への普及が一気に進みそう。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/08/28/20090828ddm008020043000c.html
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