2009年4月23日木曜日

弘前大大学院医学研究科、金メダリストら続々 現場密着のスポーツ医学脚光

(2009年4月20日 毎日新聞社)

弘前大大学院医学研究科の社会医学講座に、
バルセロナ五輪柔道男子71キロ級の金メダリスト、古賀稔彦さん(41)に
続いて、五輪柔道男子60キロ級で3連覇を果たした野村忠宏さん(34)が
入学した同講座には、スポーツ界で活躍した有名選手らが続々と入学。

同講座責任者で指導教授の中路重之教授は、
「幅広く総合的にスポーツ医学に取り組んでいる成果だ」と、
トップアスリートを引きつける魅力を話している。

同講座の大学院生として、今春は17人が入学。
野村さんら9人が柔道や相撲、ラグビーの第一人者。
元明大ラグビー部監督の田中充洋さんの姿も。
11人いる研究生も、アテネ五輪アーチェリー銀メダリストの山本博さん、
アテネ・北京五輪柔道女子63キロ級で金メダリストの谷本歩実さんら
7人が体育関係者。

研究生は大学院にも進学でき、ソウル五輪女子柔道銅メダリストの
北田典子さん、全日本相撲チーム監督の斎藤一雄さん、
元早大ラグビー部監督の益子俊志さんらが医学博士号を取得。

中路教授によると、4年前にできた同講座の前身は衛生学講座で、
当時の菅原和夫教授が相撲、柔道界との関係が深くて
体育界と縁ができた。

従来の大学院のスポーツ医学は、整形外科系が主流で、
スポーツ現場とは溝があると中路教授は指摘。
医学部系は、けがの治療やリハビリなどを主眼としているが、
同講座は栄養学、メンタル面、疲労、内科・整形外科分野など
包括的なスポーツ医学を学べる。

同講座の梅田孝准教授も、「医学研究者とスポーツ指導者、選手が、
スポーツ医学という共通の場で融合し共に学べるのが特色。
スポーツ界で活躍した人が取り組みやすい」

授業もテレビ会議をしたり、中路教授らスタッフが
東京で講義するなど工夫している。
現在でも、J2の湘南ベルマーレ、東洋大陸上競技部・相撲・体操・陸上部などを
対象に実践的な調査研究を行っている。

中路教授は、「金メダリストがタレントで終わるのでなく、
トップアスリートがスポーツ医学を幅広く学んで指導者になり、
スポーツ人口拡大に役立ててほしい

http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/4/20/95539/

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