(2009年4月20日 共同通信社)
人の体では、細胞が性質や機能の異なる細胞へと変化する
「分化」が起きている。
ある細胞が分化して、次にどんな細胞になるのか、
その決定に重要な役割を果たす遺伝子を見つける手法を、
理化学研究所が参加する日米欧などの国際チームが開発し、
19日付の米科学誌ネイチャージェネティクス電子版に発表。
新型万能細胞の「iPS細胞」を、目的の細胞に効率よく分化させるなど、
細胞を自在にコントロールする技術につながる可能性がある。
細胞の内部では、多数の遺伝子が互いに働きを抑制したり促進したりして
協調し、分化が進むにつれ、それぞれの遺伝子の働き方も変わっていく。
チームは、人の未成熟な免疫細胞が分化して成熟する過程で、
約200種類の遺伝子の働き方がどのように変化するかを、
DNAの塩基配列を解読する装置などを利用して、
分化が進んでいく各段階で精密に調べた。
その結果を基に、ある遺伝子が別の遺伝子の働き方に及ぼす影響を、
コンピューターで計算。
約200種類のうち、約30種類が分化に重要な役割を果たしていることを
突き止め、それらが互いに制御しあっている全体像を解明。
林崎良英・同研究所領域長は、「この手法を使えば、
分化に必要な鍵となる遺伝子を探し出せる。
皮膚細胞を神経細胞などの別の細胞に分化させることが
可能になるかもしれない」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/4/20/95570/
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