2009年7月21日火曜日

世界トップを目指す人、課題とは?

(サイエンスポータル 2009年7月13日)

世界をリードし、トップを目指す課題に、研究開発費を集中投入する
「最先端研究開発支援プログラム」の選定作業が始まった。

最先端研究開発支援ワーキングチームの初会合で、
野田聖子・科学技術政策担当大臣は、
「『これこそ次の日本の研究開発だ』というものを選んで、
国民を鼓舞してもらいたい」

委員から、どのような課題を選ぶか、さまざまな意見が出た。
産業界の委員からは、「研究のための研究ではなく、
日本の技術力、産業力の強化につながるものでなければならない」、
「確かな社会還元につなげていくために、
プログラム終了後のフォローアップが重要」、
「産業競争力の強化につながる課題に重きをおくべき」

基礎研究分野の委員からは、「中心研究者の創造力が重要で、
提案課題の中に創造力が盛り込まれているかどうか」、
「適正規模があり、最低30億円ということでなく、
提案によっては小さいものもよいのでは」、
「中心研究者に、国内外の大型プロジェクトの運営経験を求めると、
年寄りしか応募できないのでは」

独創的な研究成果は、思わぬきっかけから生まれることが多い。
これらの研究が、すべて最初から高額の研究開発費、大人数の
研究スタッフを必要とするわけでもない。

基礎研究分野の委員からの意見は、見通しがついた課題にのみ
研究開発費が集中すると、これら独創的な研究の芽を摘みかねない、
という危ぐに基づくもの。

3~5年間で世界をリードし、トップを目指す人と課題を、約30選ぶ。
最先端研究開発支援ワーキングチームに課された任務は、相当に重い。
プログラムに対する認識や選定に関する考え方が、
基礎系と産業系では大きく異なるのも、最初から予想されたこと。
選定作業の最終段階まで、議論は続く。

http://www.scienceportal.jp/news/review/0907/0907131.html

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