(読売 7月18日)
「ミスター・エレガンス」と称された、体とスキー板が平行になる
美しいフォームが帰ってきた。
船木が1回目97メートル50で、伊東に次いで2位。
そして2回目。
会心の踏み切りから飛距離をぐんぐん伸ばし、最長不倒に並ぶ
99メートル50の大ジャンプ。
着地の瞬間、「ウォー」と、雄たけびが上がった。
重圧を受けたのか、伊東は98メートルまで距離を伸ばしたものの転倒。
船木の優勝が決まった。
「(雄たけびは)当然でしょう」。声が弾んだ。
長野五輪で、審判員全員が20点満点をつけた美しい飛型。
だが、長野五輪後のルール改正に対応できず、
岡部や葛西ら年上の選手が世界で戦い続ける中、代表から外れた。
資金難で、自らスポンサー探しに回り、競技を続ける。
いま使っている板やスーツは、昨シーズン仕様のもの。
復調を感じ始めた今年、この大会にすべてをかけて調整。
「ここでアピールしないと、冬はない」
海外遠征組から外れている船木が、有力な五輪候補たちと
同じ土俵で戦えるのは、サマージャンプしかない。
「(海外遠征組に)勝ったとは思っていないが、
近づいていることは確認できた」
最後まで五輪をあきらめない。
かつて天才と言われた34歳の必死さが、カッコいい。
http://www.yomiuri.co.jp/sports/news/20090718-OYT1T00790.htm
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