2008年6月16日月曜日

3行とも増収 県内地銀決算

(岩手日報 6月7日)

岩手、北日本、東北の県内3銀行の2008年3月期の決算。
個人向けを中心に預金が伸び、住宅ローンなど貸し出しも堅調で、
3行とも増収。

岩手は、米国の信用力の低い個人向け住宅ローン(サブプライムローン)を
一部組み入れした債券の減損処理が響き、5期ぶりに減益。
北日本は、支払利息負担増などで6期ぶり減益。
東北は、経費節減に努め、当期純利益が過去最高を記録、2期ぶりの増益。
一般企業の売上高に相当する経常収益は、3行とも増加。
岩手は、貸出金増加のほか株式などの売却益も増え、
14・0%増の2けたの伸び。北日本は0・5%増、東北は2・1%増。
北日本は、住宅ローンが好調に推移したが、
投資信託販売は計画を下回った。
東北は、個人預金が順調だが、貸出金残高が微減。
岩手は、サブプライムローン関連債券19億円を含む
有価証券評価損33億円を減損処理。
北日本、東北はサブプライムローン関連商品を保有していない。
不良債権比率は、不良債権の売却や取引先の経営改善を進め、
3行とも改善。自己資本比率は、各行とも低下。
株式市場低迷により有価証券評価益が減少した一方、
岩手、北日本は貸出金残高の増に伴い、リスク資産も増えた。
09年3月期は岩手が減収増益、北日本が増収増益、東北が増収減益。
岩手の高橋真裕頭取は、「有価証券の減損処理分を
株式などの売却益で一部カバーしたが、結果は減益。
県内シェアを上げるとともに、県外の営業強化に取り組む」。
北日本の佐藤安紀頭取は、「金利や株価がマイナスに働いたが、
貸出金、預金は増加し、将来につながる取引は拡大した」。
新基幹システムに移行し、今期はローンなどの新商品を投入。
東北の浅沼新頭取は、「当期純利益は10億円を超えた。
本来業務のところでプラスとなり、今までで最高益となった」、
来期はシステム関連や店舗関連の投資に伴う減価償却費の増加を見込む。

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