2008年6月19日木曜日

研究成果、現場に還元 盛岡の東北農研センター

(岩手日報 6月12日)

盛岡市下厨川の独立行政法人農研機構東北農業研究センター
(八巻正所長)は、研究成果を農家らに直接実演、説明する
「出前技術指導制度」を発足。

研究の成果が生産現場に届きにくいという反省をもとに、
技術の普及活動に本腰を入れる。

同制度は、農業者や農業改良普及センター、企業らが対象。
研究者らが現地での技術指導や説明、講演などを行う。
指導者の出張経費は、東北農研センターが負担。
試作農機具の運送費や説明会開催経費は、原則として応募者が負担。

東北農研センターでは毎年、研究成果をまとめた冊子を発行。
成果発表会も開いてきたが、参加するのはほぼ研究者で、
農家は皆無。
技術普及には、研究者個人の努力に頼る面も多かった。

前身の東北農業試験場時に開発された「寒締め野菜」など、
産地で大きな成果を挙げている技術も多いが、
独立行政法人化した2001年以降、
県や各農業改良普及センターとの関係も薄れ、
生産現場で技術普及をするにも、「手足がない状態だった」。

出前技術指導制度は、現場の声を聞き、
研究の完成度を上げるとともに新研究につなげるのも狙い。
東北農研センターの児嶋清産学官連携支援センター長は、
「これまでは一方的に研究発表するだけで、
現場で実際に生かされていなかった。
農家や農業改良普及センターなどと連携し、技術を高めたい」。

同制度への応募方法や東北農研センターの研究技術紹介は
ホームページhttp://tohoku.naro.affrc.go.jp/
問い合わせ、産学官連携支援センター(019・643・3402)。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20080612_10

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