2008年6月10日火曜日

地域限定通訳士の1期生活躍中 県内観光地

(岩手日報 6月4日)

観光地で外国人観光客を案内する「地域限定通訳案内士」。
2007年度から本県を含む全国4県で導入され、
県内でも「第1期生」が活躍の場を広げている。

平泉文化の世界遺産登録が決まれば、
外国人観光客の増加が予想されるだけに、
地元ガイドならではの高い専門性に期待。
今後は、「プロの通訳ガイドがいる観光地」という認知度アップも課題。

仙台市職員の岩渕康民さん(59)=奥州市水沢区出身=は
本県の地域限定通訳案内士。
岩渕さんは、「ひらいずみ通訳・ガイドの会」の
通訳案内士・大川博子さんのサポート役として、
米国・ミネソタ州から平泉町の毛越寺と中尊寺を訪れた
カイ・ナン・アンさん(60)と妻のスエイ・チン・ワン(58)さんを案内。

岩渕さんにとっては、資格取得後3回目のガイド。
「平泉は現存する寺院などが少なく、
外国人に理解してもらうための説明に苦労する」と、
平泉の価値を伝える難しさをあらためて実感。

岩渕さんは、仙台市内で約20年間、
英語のボランティアガイドを続けるベテラン。
昨年、本県の地域限定通訳案内士試験に合格し、同会に所属。
公務員のため、無償でガイド活動を行っている。

県内唯一の通訳ガイド団体「ひらいずみ通訳・ガイドの会」
06年2月設立。
通訳案内士16人と地域限定通訳案内士9人を含む45人が所属、
県全域を対象に通訳ガイドや翻訳活動に取り組んでいる。

07年は依頼が倍増したが、県内の通訳ガイドの存在を
旅行代理店など関係者に知ってもらうことが課題。
岩渕勝夫会長は、「4月からホームページやチラシによる宣伝に
力を入れている。ガイドの会を知ってもらい、地元の通訳だからこそ
できるきめ細かい対応をしていくことが必要」。

県は8月31日から本年度の試験を実施。
受験受け付けは27日まで。
問い合わせは、県地域産業課(019・629・5534)へ。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20080604_13

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