2008年6月12日木曜日

神経成長を加速する物質 奈良先端大、ラットで

(共同通信社 2008年6月3日)

神経の先端に集まる「シューティン」と呼ばれる物質に、
神経成長のスピードを速める働きがあることを、
奈良先端科学技術大学院大の稲垣直之准教授(神経科学)のチームが
解明し、米科学誌ジャーナル・オブ・セルバイオロジーに発表。

人では胎児期に盛んにつくられ、
高度な脳ができるのに一役かっているらしい。
成長すると分泌されなくなるが、稲垣准教授は
「脊髄損傷や脳卒中を起こした患者の脳に投与できれば、
神経再生につながる可能性がある」。

シューティンは2006年、成長する神経先端の軸索で同チームが発見。
今回はラット実験で、別の2つのタンパク質と一緒に働いて
神経が伸びる速さを調節しているのを確かめた。
シューティンの量を増やすと、成長スピードが速まり、
減らすと成長が鈍った。

「がん細胞や白血球でも働いており、
細胞が移動する仕組みの解明にも役立ちそう」。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=74185

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