2008年6月14日土曜日

心筋へ成長促す物質特定 千葉大がマウス実験で

(共同通信社 2008年6月5日)

受精卵のように未成熟な細胞から、心臓を形作る心筋へと
成長を促すタンパク質を、小室一成・千葉大教授(循環器内科)チームが
マウスの実験で新たに特定し、英科学誌ネイチャー電子版に発表。

マウスの万能細胞である胚性幹細胞(ES細胞)に、
このタンパク質を加えて培養したところ、
心筋細胞に成長する効率が、従来の約20倍程度まで向上。
目的の細胞を効率よくつくる技術が鍵とされる、再生医療に役立つ成果。

マウスのES細胞を骨髄と一緒に培養すると、
心筋細胞ができやすいことに注目。
骨髄細胞を詳しく調べた結果、「IGFBP4」というタンパク質が、
心筋への成長を誘導していることを突き止めた。

小室教授は、「心筋梗塞などの患者に、万能細胞から成長させた
心筋を移植する治療の実現につながる」、
今後はES細胞に加え、新型万能細胞の「iPS細胞」でも研究する方針。

「将来はタンパク質を患者に注射するだけで、
心臓にわずかに存在する幹細胞を心筋に成長させることも
可能になるかもしれない」。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=74416

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