2008年6月14日土曜日

落語:笑って健康に オリンパスが「げんき化計画」で病院向けに配信

(毎日 6月5日)

病室で落語を楽しめるサービスを、
オリンパスと関連会社のラジオカフェが、インターネットで提供。
落語を聞いて笑うことで、健康に良い影響があるとして、
病院向け情報配信プロジェクト「げんき化計画」の一環として導入。

「落語の日」、噺家の桂平治さんと、桂さんの弟弟子で
中央群馬脳神経外科病院理事長の中島英雄さんを招き、
落語の効能についての説明会。

桂平治さんは、知ったかぶりの和尚が恥をかく「転失気」(てんしき)を披露。
中島さんは、落語を聞いて笑っている時の脳の変化について、
病院での取り組みを交えて紹介。

「笑うと健康に良い」と言われるが、中島さんによると個人差があり、
これまで科学的な研究の対象にならなかった。
中島さんが患者の協力を得て、落語を聞いて笑った後の
脳や身体の変化を調べた結果、「血糖値が下がる」、
「中性脂肪が減る」などのデータを得た。

「血糖値が正常範囲の人が(笑うことで)低血糖になることはない。
(血糖が)少ないと増え、多いと減ることが『笑い』による変化の特徴」。
笑った後には脳血流が増え、特に左脳で増加率が高い。
調べた人数がまだ少ないため、今後も調査を続ける。

中島さんは、病院内で寄席を開いている。
客は患者や退院した人たちのほか、近所の住民も。
同門の噺家らを招くほか、自らも高座に上がる中島さんは
「大脳が正常に動いていないと笑えないので、
(寄席で)笑わないと退院させない」と、噺家らしい冗談を交えて話した。

客を患者に限定しないのは、近所の住民らの笑いにつられて
患者も笑いやすくなるから。
「げんき化計画」は、病院にテレビやインターネットを見るための機器を
設置するヴァイタスの端末専用で、06年10月にスタート。
落語のほか、クラシック音楽やバーチャル美術館など、
入院患者向けのコンテンツを提供。

オリンパスは、2011年の地上アナログ放送終了を視野に、
これまでテレビが主だった病室の機器として
インターネット接続機能の需要が高まるとみており、
情報配信サービスを充実させたい考え。

http://mainichi.jp/life/health/news/20080605mog00m100028000c.html

0 件のコメント: