2008年6月12日木曜日

温暖化防止へ市民投資 ファンド設立 太陽光発電や省エネ事業

(東京新聞 2008年5月27日)

市民のお金が地球温暖化を止める、
と市民出資でファンドをつくり太陽光発電や省エネ事業に
投資する取り組みが進んでいる。
「金融商品」のためリスクはあるが、環境に貢献しながら
利益も得られる新しい仕組みが関心を集めている。

ファンド事業を行っているのは、「おひさまエネルギーファンド株式会社」。
太陽光利用推進で知られる長野県飯田市で、2004年に
「おひさま進歩エネルギー有限会社」として発足、
太陽光発電と省エネ事業への出資を呼び掛ける

「南信州おひさまファンド」を募集。

全国の市民約450人から、計約2億円の出資を受け、
飯田市内の幼稚園・公民館を中心に38カ所、計208キロワットの
太陽光発電パネルを取り付けた。

昨年、出資者に合計2333万円を分配。
実績が認められ、環境省のモデル事業にも選ばれ、2億円の補助。
社名変更し、新たに「温暖化防止おひさまファンド」の出資者を募集。
主な投資先は、大規模太陽光発電事業と省エネ事業(長野県南信州地域)、
自然エネルギー・省エネまちづくり事業(岡山県備前岡山地域)、
市民風力発電事業(北海道石狩市)。

6月まで総額約9億円を募集。
ファンド全体で、年間約3千トンのCO2削減につながる。
3月には飯田市、東京都内、大阪市で
自然エネルギーセミナーと出資説明会を開催。
273人から、1億5540万円の出資。
東京での説明会には、約50人が参加。
夫婦で訪れた男性(35)は、「寄付だと一回で終わるけど、
ファンドだと環境問題への関心が維持できる」。

NPO法人環境エネルギー政策研究所所長で、
おひさまエネルギーファンド取締役の飯田哲也さんは
「気候変動の危機回避は待ったなし。
日本は自然エネルギーへの取り組みが遅れている。
市民と地域の力で成功事例を作り、広げていくことが大切」。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/technology/science/CK2008052702000178.html

0 件のコメント: