2008年6月11日水曜日

全盲・全ろうの福島氏に博士号、11日に東大で授与式

(読売 6月7日)

目と耳がともに不自由な東京大学先端科学技術研究センターの
福島智・准教授(45)に、博士号が授与。
全盲ろう者の博士号取得は日本で初めてといい、
11日に東大駒場キャンパスで授与式が行われる。

福島准教授は9歳で失明、18歳の時に聴力も失ったが、
母親の令子さん(74)が点六つを組み合わせる点字を応用して、
両手の指6本で福島さんの手をとんとんとたたく「指点字」を考案。
盲ろう者として、国内で初めて大学(東京都立大)に進学。

障害者と社会のあり方を研究している福島准教授は、
6年ほど前から博士論文の準備を始めた。
言葉のない世界に陥った状況から、指点字で他人との意思疎通が
再び可能になる過程を、日記や作文、録音テープなどの資料や、
親や友人といった関係者の証言を基に分析。
コミュニケーションでは、口調や声の強弱といった話しぶりや
間の取り方など、言葉の内容以外の感覚的な情報が
いかに重要かを考察。

福島准教授は、「人生をかけて、自分しかできない実験を
続けているようなもの。コミュニケーションは、
空気や水や食べ物と同じぐらい重要」として、
盲ろう者などへの支援の重要性を強調。

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080607-OYT1T00402.htm

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