(日経 3月18日)
手帳や会議の資料、伝言メモ--
大事な情報を、どこに書いたのかを忘れてしまう。
膨大な情報をどのように管理するのかは、仕事の能率を向上させる上で重要。
「情報は1冊のノートにまとめなさい」を著した
フリーライターの奥野宣之氏の話をもとに秘訣を探ってみた。
「忘れるという前提にたって、メモを取る必要がある」
奥野さんが使っているのが、どこにでもある「100円ノート」。
ノートの大きさはA6サイズ。
会議の記録やセミナーのメモ、買い物リストや日記など、
仕事からプライベートまで、「思ったことをどんどん書き込んでいくことを習慣に」
字の大きさや丁寧さを気にせず、様々なジャンルの情報を前から筆記。
カテゴリーにこだわらずに、日付順に記入するのがポイント。
ノートへの記入方法は、極力簡単にする。スピードを重視するため。
日付は六けたで表示。2008年3月10日なら、「080310」。
地名も東京を「TK」、大阪を「OS」、図書館を「TSK」と簡略化。
「自分がわかれば、どのような略し方でも良い」
ページが足りなくなっても、文房具店やコンビニエンスストアなどで
100円前後で買えるので、後のことを心配せずに済む。
ノート1冊にすべてを記載しておくと、
必ずここに情報があるという状態を生み出せる。
書き込んだ情報が、ノートのどのページにあるのかを
探し出せるようにするため、ノートを1冊使い切るごとに索引をつくる。
自宅やオフィスにあるパソコンのワープロソフトで、
いつ記入したのかを意味する六けたの数字を入力、
「会議」、「メモ」、「友達」、「旅行」、「買い物」といった
大まかな内容を示すタグを書く。
会議であれば、「○○商品の販売方法」といったように、
タグの後にテーマを付ける。
わざわざパソコンを使って索引をつくるのは、手間がかかるが、
「分類されていない情報を、過去にさかのぼっていつでも確実に探せるようになる」
手帳の機能もノートに組み込める。
市販の手帳は、年間スケジュールを管理できるが、
「実際には、数カ月先の予定まで持ち歩く必然性はほとんどない」
大半の人は、過去と未来の数カ月前後の日程を携帯するだけで十分。
「エクセル」などパソコンの表計算ソフトを使って、
1カ月分の予定を一目で閲覧できる「スケジュールシート」を作ること。
人によって、曜日や時刻ごとのスペースを
自由に調節できるのが最大の利点。
表裏で2カ月分を印刷すれば、持ち歩く枚数は少なく済む。
ノートの裏表紙など、紙でポケットを作っておけば、
スケジュール表を差し込むことも可能。
市販されている手帳とは異なり、ノートは書式や書き込む方法、
記載内容を自由に変えられる。オーダーメードの記憶媒体。
今の手帳の使い勝手に不満があるのなら、
新年度を機にオリジナルノート作りを始めてみるのもよいかもしれない。
◆自作ノート活用のコツは・・・
奥野さんはどのように自作ノートを作り、活用しているのだろうか?
ノートのほかに持ち歩いているのはペン、付せん、のり、はさみ。
これらのグッズをかばんに入れておけば、
どこにいても空いている時間にノートを「加工」できる。
自作ノートを見ると、領収書や地図がはられていたり、
旅の思い出や読書の感想などが乱雑に書き込んである。
あるページには、カレンダーや、西暦・年号・年齢早見表、
重要な連絡先一覧などが書かれた紙がはられている。
紙の裏には、リング状にした付せんが付いており、
リングの表側の粘着部分が紙とページをつないでいる。
ノートが終わっても、すぐに新しいノートに紙をはり直せる。
万が一財布を忘れたり、落としたりしたときに備え、
ノートのポケットに1000円札を数枚入れている。
ノートを消費する頻度は、2週間に1冊程度。
使用後のノートは、1年前までは自宅の本棚、
それより前は段ボール箱に時系列に並べて保管。
ノートの終了時に索引をつくるための時間は、一冊当たり10-30分程度、
慣れれば時間は短縮していく。
奥野さんのノートは日々進化し、自分なりの新しいやり方を
どんどん取り入れている。
「変なこだわりを持って同じやり方を続けていると、うまくいかない」
「自分のやり方が、その人にとっては1番適している」と
自作ノートのコツをアドバイス。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/bizskill/biz090318.html
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