2009年3月27日金曜日

黄砂でぜんそく、花粉症悪化?汚染物質原因か

(日本海新聞 2009年03月21日)

黄砂現象の日に、ぜんそくや花粉症特有の症状が重くなる?
2月11日の初飛来以降、鳥取県内で黄砂を観測した日数は9日(20日現在)。
耳鼻咽喉科医院などによると、花粉症の症状を訴える患者が例年より多い。
黄砂とアレルギー症状の因果関係について、研究が進んでいる。

鳥取大学医学部付属病院呼吸器内科の渡部仁成助教(37)は、
「黄砂が飛散した日は、ぜんそく患者が症状悪化を訴える」
3年前から実施している、ぜんそく患者に対する聞き取り調査で判明。

調査結果では、黄砂が飛散すると、患者は息苦しさとせきの回数が増え、
ぜんそくの症状にはない目のかゆみ、鼻水、のどのイガイガ感を訴える。
黄砂と花粉の両方が飛散した場合、悪化を訴える患者数がさらに増えた。

渡部助教は、「黄砂の何がぜんそくを悪化させるかは解明されておらず、
直接原因と言い切るのは難しいが、調査結果では黄砂の発生時期と
症状の悪化が一致する」

黄砂と花粉症や気管支ぜんそくなどのアレルギー症状悪化の研究を
まとめた大分県立看護科学大学の市瀬孝道教授(55)によると、
黄砂の成分の60%を占める二酸化ケイ素が症状悪化に働く。

黄砂には、表面にカビなどの微生物やすすなどの大気汚染物質が付着。
黄砂の表面を焼いて付着物を除去した場合と付着物があるままの場合で
比較したところ、付着物がある方を吸い込んだときに
花粉症の症状がより重くなった。

市瀬教授は、「花粉一個が30~40ミクロンの大きさに対し、
黄砂は4~6ミクロンと非常に小さい。
吸い込んだとき、肺に入りやすいので、マスクを着用して侵入を防いでほしい」

http://www.nnn.co.jp/news/090321/20090321037.html

0 件のコメント: