2009年3月22日日曜日

IOC、欧州放送連と決裂 五輪も有料テレビ視聴へ

(朝日 2009年3月17日)

国際オリンピック委員会(IOC)と、50年以上にわたって五輪テレビ放送に
携わってきた欧州放送連合(EBU)の蜜月時代が終わった。
より高額の放送権料を求め、IOCが有料視聴テレビを
新たなパートナーとすることをためらわない姿勢を打ち出した。

IOCはこれまで、欧州での放送権については
各国の公共放送の連合体であるEBUと一括交渉。
2010年バンクーバー冬季五輪、12年ロンドン五輪の2大会を合わせた
放送権料は、7億4600万ドル(約739億円)にまで高騰。

14年ソチ冬季五輪と16年夏季五輪の2大会の放送権交渉では、
10億ドル(約990億円)確保を目指し、IOCとEBUは折り合わなかった。

IOCは、EBUとの決別を宣言する形で、イタリアとトルコについては
有料視聴を原則とするテレビ局への放送権売却を決めた。
大きな市場を持つ英国、フランス、ドイツ、スペインの4カ国を除く
約40カ国の放送権については、フランスの新興メディアグループへの
一括売却を決めた。

今回の契約には、「夏季五輪は200時間、冬季五輪は100時間の無料放送」
が盛り込まれている。

欧州での放送権交渉の責任者、IOCのバッハ副会長(ドイツ)は、
今回の決定について「開、閉会式や重要な種目の決勝については、
無料視聴の契約となっている。その点、従来の方針に変わりはない」
と強調するが、多くの競技・種目で有料視聴が
一般化していく流れができたといえる。

世界的にテレビ産業のビジネスモデルが変質する中、
IOCの新姿勢が欧州以外の地域に今後、どのように広がるのか注目。

http://www.asahi.com/sports/spo/KYD200903170003.html

0 件のコメント: