(岩手日報 3月27日)
奥州市水沢区の駒形神社(山下明禰宜)は、旧盛岡、仙台両藩に
またがる駒ケ岳(北上市・金ケ崎町、1129メートル)頂上の
同神社奥宮の老朽化を受け、住民ボランティアが人力で資材を
山上に運び、建て替える計画を進めている。
江戸時代は盛岡、仙台藩が交代で建て替えていたが、
藩境を超えて行うのは初めて。
関係者は、ロマンあふれる造営にしたいと張り切る。
駒形神社は、長く山頂に本殿が築かれてきたが明治以降、同区に移設。
山頂の社は、「奥宮」と位置付け。
奥宮は旧盛岡、仙台両藩の藩境線の起点、
江戸期には両藩が約20年おきに交代で建て替えてきた。
現在あるブロック造りの奥宮は、1961年築。
風雪と昨年の大地震による損壊が激しく、神社は早期の建て替えが必要。
造営実行委(高橋照治会長)を結成。
当初はヘリコプターでの資材運搬を考えたが、実行委員で藩境を研究する
佐藤克英さん(67)が、江戸期の史料に基づき木造とし、
人力で資材を山頂に運び上げては-と提案。
旧藩の枠を超え、「荷役登山」参加を募れば、地域の関心も高まると
「両藩合同造営」を決めた。
荷役ボランティア(約150人)は一般に参加を募り、建設費500万円を含む
総事業費1000万円のうち、800万円は地元企業などに寄付を呼び掛け。
8月着工、9月完成を目標に、地域力を結集した造営事業に育てる。
佐藤委員は、「藩境塚については、両藩領民が合同で維持管理していたが、
お宮の合同造営は記録にない」
高橋会長は、「藩境を超えて多くの人の善意を集め、
ロマンあふれるご造営にしたい」
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090327_12
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