2009年6月14日日曜日

スポーツ21世紀:新しい波/304 toto好調の波紋/3

(毎日 6月6日)

東京都目黒区は09年度、区立の3小学校の校庭を人工芝化。
スポーツ振興くじ(toto)の売り上げによる
「地域スポーツ施設整備助成」で、くじを運営する
日本スポーツ振興センターから、6750万円の交付が認められた。
区の負担は2250万円。
総事業費の4分の3は、totoの助成によって賄われる。

区教委の板垣司・学校施設計画課長は、
toto助成を「地方自治体には、のどから手が出るほど欲しい助成」
区は、04年度から区立小・中学校のグラウンドの芝生化を進めている。

これまで都や国の支援を受けたこともあったが、
助成の割合は多くて総事業費の3分の1。
3分の2は区の持ち出し。
それに比べ、toto助成は「自己負担分」が4分の1で済み、
破格の好条件となる。

学校施設計画課が、toto助成の「好条件」を知ったのは08年度。
それまではtotoの売り上げ低迷期が続き、
助成を期待できる状態でもなかった。
「そんな条件の良い助成金があるとは知らなかった」と板垣課長。

くじを所管する文部科学省企画・体育課も、
「自治体の認知度が上がっていない」

グラウンドの芝生化が柱となる「施設整備」の
09年度の助成件数は、70件で計約12億4900万円。
総合型地域スポーツクラブの757件(約17億4300万円)を、
件数で大きく下回った。
08年度、totoは過去最高の897億円を売り上げたが、
助成申請が少なく、50億円が余る形。

その一因は、施設整備助成の申請の少なさにあった。
自治体の動きが鈍かった理由について、
センターの担当者は、「昨年11月から申請を受け付けたが、
各自治体の09年度予算案が固まる時期。
それがネックとなったのでは」

申請手続きが煩雑であることや、芝生の維持管理まで
助成対象とならないことも背景に。

5月下旬から追加募集が始まったが、
toto助成はスポーツ振興の頼れる「財布」となるか。
真価を問われるのは、これからとなる。

http://mainichi.jp/enta/sports/21century/

0 件のコメント: