2008年6月24日火曜日

35疾患患者集団の一塩基多型情報公開

(サイエンスポータル 2008年6月11日)

がんや心臓疾患など35の代表的病気を持つ患者集団から得られた
一塩基多型の頻度情報が、ウェブサイトで公開。
ヒトの遺伝子は、人種や個人により微妙な違いがある。
ゲノム上の塩基配列が1個所だけ変わっている場所が
人口の1%以上に見られる場合を、一塩基多型(SNP=スニップ)。

特定の病気にかかりやすかったり、薬に強い副作用を示すヒトと、
一塩基多型との間には関連。

今回のデータ公開は、理化学研究所と科学技術振興機構が
2003年から「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」の一環。
東京大学医科学研究所に設けられているバイオバンクジャパンに
収集されている、35疾患の日本人患者集団191-195人分の
DNA試料を、理化学研究所ゲノム医科学センターが解析。

この結果得られた35疾患患者集団の一塩基多型頻度情報が、
JSNPデータベースで公開。
JSNPデータベースには、日本人一般集団に見られる約20万カ所の
一塩基多型の頻度情報が収められ、データは昨年10月から公開。

標準的な日本人の一塩基多型データと、今回公開される35疾患の
患者集団の一塩基多型頻度情報を比較する研究が内外で進められ、
病気や副作用に関係する新たな遺伝子が見つかると期待。

「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」は、
新しい治療薬や診断薬の開発、個人にあった投薬法を開発するための
プロジェクトで、理化学研究所ゲノム医科学センターが
遺伝子解析の中心的な役割。

http://www.scienceportal.jp/news/daily/0806/0806111.html

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