2008年6月23日月曜日

脳を元気に (4)読み書き算数 効果実証

(読売 6月16日)

読み書きそろばん。
昔の子どもたちの「必修科目」が、認知症の改善や予防に効果のある
「脳トレ」として注目。

くもん学習療法センターが、東北大の川島隆太教授(脳科学)らと
共同開発した高齢者向けプログラム「学習療法」。

小林一茶の俳句「雪とけて 村いっぱいの 子供かな」などの
やさしい読み書きと、「4+1」など1けたの計算が軸。
金属板に書かれた100までの数字の上に、
同じ数字入り磁石を置く「磁石すうじ盤」という課題。

これら課題を行っている人の脳の活動を、
「fMRI」(機能的磁気共鳴画像装置)で解析すると、
コミュニケーションなどにかかわる「前頭前野」の血流量が増加。

認知症患者が自分で着替えられるようになるなど、
認知機能が向上し、動作も劇的に改善。
健常者でも、脳機能低下の予防効果が確認。
東京都品川区の高齢者教室など、
学習療法を取り入れる自治体、施設も増えている。

縦横の数字を組み合わせるパズル「数独」なども
脳の若返りに有効とされるが、
脳研究者で、ブレインサイエンス・ラボラトリー所長の塩田久嗣さんは、
「空間認識に関係する頭頂葉などを鍛えると、
創造力などの高次機能も向上する」。

代表例として、マッチ棒を動かして別の図形を作るといった図形パズル。
中学入試の算数問題には、その手の良問が多い。

笑い、怒りなど喜怒哀楽の感情を表に出すのも良いらしい。
恐れなどの感情をつかさどる脳深部の「扁桃体」を刺激する。
脳科学の進歩は、新たな「脳トレ」開発のヒントを与えてくれる。

http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/plus/20080616-OYT8T00340.htm

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