2008年6月27日金曜日

スポーツ21世紀:新しい波/272 バレー協会・個人登録制度/7

(毎日 6月21日)

バレーボールの選手カテゴリーは小学生から実業団、ビーチまで
12に分かれている。
10カテゴリーは、昨年度から個人登録制度が適用され、
今年度はソフトバレーが加わった。

約13万人と言われる家庭婦人だけが、今もチーム単位の登録料
(1チーム1000円)を支払っている。
家庭婦人とは、ママさんバレーのこと。
全国家庭婦人バレーボール連盟(家婦連)は、
「制度について考え方の相違がある」。

日本バレーボール協会(JVA)は、
「個人登録すれば、JVA主催大会に参加できる」ことをメリットとし、
選手の加入を推し進めている。
しかし、これはママさんではあまり意味をなさない。

家婦連は、開催する全国4大会にさまざまな出場条件を定めている。
JVAが唯一主催に名を連ねる「全国ママさんバレーボール大会」には、
一生に一度しか出られない。
JVA共催の「ローソンカップ」は、2年連続の出場ができない。
家婦連によれば、「ママさんは全国の頂点を争う必要はない。
より大勢の人が目標を持ち、楽しみながら続けることを主眼に置いている」。

ママさんバレーは、生涯スポーツとして成り立っている。
「このご時世でも、みんなバレーが好きだからやっている。
それなのに、新制度は『登録しないと大会に出られない』とデメリットばかり。
こんなことをやれば、チームは減る一方」と家婦連の幹部は言う。

家婦連は、個人登録制度が導入された07年以来、
JVAに理事を送るのをやめた。
前出の幹部は、「会議の話題は世界大会やVリーグばかりで、
普及や生涯スポーツはテーマにならない。
登録制度に反対しても、疎まれるだけ。もう、理事を送っても仕方ない」。

「JVAは、世界大会などのイベントになると
(受付など運営に必要なマンパワーとして)都合よくママさんたちを使いながら、
全然尊重していない」と不満。

http://mainichi.jp/enta/sports/21century/

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