2008年6月26日木曜日

学校法人・北里研究所と大船渡市 地域連携で協定

(東海新報 6月18日)

学校法人・北里研究所と大船渡市との連携協力に関する
協定書締結式が、大船渡市役所で行われた。
同研究所による地域連携は、全国で4自治体目。

同研究所と北里大学を運営する学校法人・北里学園は、
統合して新しい組織体系となり、
30年以上三陸キャンパスがある同市との関係を生かし、
人材育成連携や教育・文化・スポーツの振興などに取り組む姿勢。

締結式には、同研究所側から柴忠義理事長、
北里大学海洋生命科学部の緒方武比古学部長、
同学部の山森邦夫教授らが出席。
市側からは甘竹勝郎市長、紀室輝雄副市長、金野大登教育長らが同席。

甘竹市長は、「北里大は、この地に昭和47年から35年の長きにわたって、
活躍されている。一時は撤退の話もあって心配したが、
柴理事長の英断もあり学部名称を変えられ、
校舎の改築にも着手していることに敬意を表したい。
大学のご隆盛と地域の振興発展に協定できたことに感謝します」。

柴理事長も、「これまでも連携は進めているが、
さらなる発展の証しとなったのでは。
海洋生命学部は、水産学会の中で突出している学者の集まり。
地元に還元できることは、大学としてもうれしい限り」。

協定書に盛り込まれた協力事項は、
▽人材育成
▽教育・文化・スポーツの振興・発展
▽まちづくり
▽産業振興
▽環境保全
包括的な連携のもとで相互に協力し、地域の発展と人材育成を目指す。

人材育成については、同学部側が持つ栽培漁業など専門的な知識を提供。
緒方学部長は、「現場の問題に関する研修会などを開催することで、
若い世代が海に関心を持つ動きを進められれば。
学部施設、教員を積極的に活用してもらい、人材育成を図りたい」。

大船渡市と同学部はこれまでも、生物観察会などの開催、
各種協議会委員への教員派遣など連携を深めているが、
今後はより積極的な活動を行う方針を掲げている。

7月19日から開幕する「海フェスタ」期間中、
大船渡駅前で同学部による企画展を開催。
今月末には体験実習として、魚市場や水産加工事業所などに
学生が訪れ、現場の水揚げ、加工に理解を深める。

学校法人・北里研究所は今年4月、社団法人・北里研究所と
学校法人・北里学園が法人統合して新たに発足。
薬学部、獣医学部、医学部、海洋生命科学部をはじめとした
学部、研究所、病院などを持つ北里大学と、
看護、保健衛生の専門学校、生物製剤研究所等で構成。
学校法人全体の職員は5千6百人余り、学生は約9千人。
運営病院に訪れる患者も、一日5千人に上るなど、
生命科学の最前線で活躍する人材を育成。

三陸キャンパスで、2年生以上の生徒が学ぶ海洋生命科学部は
今年度、水産学部から名称変更。
これまで15の海外大学と協定締結を結び、
神奈川県相模原市、青森県十和田市、岩手県釜石市とも地域連携。

http://www.tohkaishimpo.com/

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