(日経ヘルス 6月24日)
カルピスと徳島大学医学部は、日本人の腸内からとった
同社保有の乳酸菌、ラクトバチルスガセリCP2305株
(以下、ガセリCP2305株)の摂取により、
ストレス緩和作用が期待できることを、
医学生を対象にした臨床試験で確認。
第13回腸内細菌学会で発表。
徳島大学医学部に在籍する20歳前後の医学生24人を2群に分け、
二重盲検試験で実施。
試験期間は、心身に大きなストレス負荷がかかる
解剖実習期間中の4週間。
片方の群に、ガセリCP2305株を含む発酵乳を、
もう片方の群に、擬似発酵乳を毎日とってもらった。
摂取期間前後で、痛みなどの評価法としても用いられるVAS法で、
不安や不眠、食欲不振、胃もたれといった“ストレス症状”について調べた。
ストレスホルモンである唾液中のコルチゾール量なども測定。
便を採取して、培養法で腸内細菌叢の状態も調べ、比較した。
その結果、ガセリ菌摂取群では、コルチゾールの増加が有意に抑制。
“ストレス症状”については、摂取前後のスコアの差を比べ、
ガセリ菌摂取群は疑似発酵乳群に比べ、
「うつ症状」、「睡眠習慣」、「腹痛」のスコアが有意に改善、
「食欲不振」、「胃部不快感(胃もたれ)」、「不安」、「不眠」で改善傾向。
腸内細菌叢では、ガセリ菌摂取群で、善玉菌と呼ばれる
ラクトバチルス属が増加傾向にあり、大腸菌群は減少。
ガセリCP2305株が、なぜストレス緩和に働くのか?
詳しいメカニズムの解明はこれからだが、
同社健康・機能性食品開発研究所の藤原茂主席研究員は、
「ストレスによる腸内の軽微な炎症が抑えられ、
代謝産物など何らかの物質が作用し、
内分泌系や自律神経系に影響を与えている可能性が考えられる」
http://nh.nikkeibp.co.jp/article/nhpro/20090624/103547/
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