2009年7月3日金曜日

青色発光ダイオードの赤﨑勇氏らに京都賞

(サイエンスポータル 2009年6月19日)

稲盛財団は、2009年京都賞受賞者に、
青色発光ダイオード(LED)の実現で先駆的な研究業績を挙げた
赤﨑勇・名古屋大学特別教授・名城大学教授ら4氏を選んだ。

赤﨑氏は、ほぼ不可能と言われていた窒化ガリウム系pn接合を実現、
青色発光素子の実用化に道を開いた業績で世界的に知られる。
先端技術部門での受賞。

赤﨑氏以外の受賞者は、基礎科学部門が、英国の進化生物学者、
ピーター・レイモンド・グラント博士とバーバラ・ローズマリー・グラント博士
(プリンストン大学名誉教授)。

思想・芸術部門が、フランスの作曲家・指揮者で
フランス国立音響音楽研究所名誉所長ピエール・ブーレーズ氏。

ピーター・レイモンド・グラント、バーバラ・ローズマリー・グラント博士夫妻は、
35年以上にわたるガラパゴス諸島でのダーウィンフィンチの
野外研究を通じ、生物の形態や行動が環境変化に応じて
急速に進化することを示した業績で
進化学、生態学の分野で大きな貢献。

ブーレーズ氏は作曲、指揮のほか著述、組織運営において
現代音楽界に大きな足跡を残した業績が評価。

授賞式は11月10日、国立京都国際会館、
受賞者にはディプロマ、メダルと賞金5,000万円が贈られる。

京都賞は、稲盛和夫・京セラ名誉会長が設立した稲盛財団
1985年に創設した国際賞で、毎年、先端技術部門、基礎科学部門、
思想・芸術部門の3部門からそれぞれ受賞者が選ばれている。

先端技術部門の受賞者となった赤﨑勇・名古屋大学教授(当時)の
研究成果に対し、科学技術振興機構が企業化を促進するため、
「委託開発(独創的シーズ展開事業)」に選定、
1987~90年に開発費として5億5,000万円を支出。

開発実施企業となった豊田合成株式会社は、95年に事業化に成功、
97年から9年間で、携帯電話や大型フルカラーディスプレイなど
LEDを利用した同社の応用製品売り上げは約3兆6,000億円。
国有特許の実施料として国に45億円の収入ももたらしている。

http://www.scienceportal.jp/news/daily/0906/0906192.html

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