2009年6月29日月曜日

体内時刻、血液の代謝物質から計測 慶応大と理研、睡眠障害治療などに期待

(2009年6月16日 毎日新聞社)

血液から24時間周期で量が変化する471種の代謝物質を、
慶応大先端生命科学研究所(鶴岡市)と理化学研究所の
発生・再生科学総合研究センター(神戸市)が特定。

この代謝物質の量を測定することで、
マウスの「体内時計」の時刻が分かる。
人にも同様の仕組みがあるとみられ、体内時計の狂いが原因とされる
睡眠障害や時差ぼけなどの診断や治療につながる。

研究チームは、マウスの血液をさまざまな時刻に採取し、
約2500種の代謝物質を測定。
その中から、24時間周期で量が変わる471種を突き止めた。
その変動パターンを記録し重ね合わせることで、
代謝物質が示す時刻表を作った。

一定の時刻に血液から採取した代謝物質の量を測定し、
出来上がった時刻表と突き合わせることで、体内時刻を測定。
普通のマウスでは、体内時刻と実際の時刻との誤差は1時間以内。
電気の点灯時間を8時間早くして、時差ぼけにした
マウスの体内時刻を測定したところ、実際の時刻より8時間前の状態。

慶応大の曽我朋義教授(分析化学)は、
「体内時刻の測定が可能になることで、体内時計の狂いの修正や、
狂いから生じる病気の解決につながるのでは」
米国・科学アカデミー紀要の電子版に発表。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/6/16/102109/

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