2009年7月4日土曜日

「国体成功へ心一つに」 明暗分けた主会場

(岩手日報 6月25日)

2016年開催予定の岩手国体の主会場が決まった。
主会場となる北上市には安堵と喜びが広がった。
「盛岡主会場」を求めた関係者からは、残念がる声が上がる一方、
「岩手が一つとなって国体の成功を目指したい」と前向きな姿勢も。

「ほっとした」と胸をなで下ろすのは、
北上市体育協会の八重樫輝男会長。
「独自の強化策を実施し、地元選手の活躍で成功に導きたい」と夢を描く。

スポーツ少年団、フォルダスクールの宍戸朋夫代表は、
「北上でスポーツをする子どもにとって大きな励みになる」、
北上商工会議所の中村好雄会頭は、
「久々に元気をもらえるニュース。
岩手を全国に発信し、活性化につなげる良いチャンス」

「北上主会場」に一貫して反対してきた常任委副会長の
永野勝美県商工会議所連合会会長は、
「議論が長引けば、地域の対立感情をあおることにつながる。
一つになって国体を成功させたい」と前を向く。

盛岡市のボランティア団体、MTCAサポーターの会の
下村春美代表は、「残念だが、国体の成功に向けて協力したい」と
気持ちを切り替えた。

それでも、盛岡主会場を望む声は一部に根強い。
盛岡市議で、2016岩手国体盛岡主会場を実現する会の
福井誠司事務局長は、「本県の存在感を示す上でも、
盛岡会場とすることが重要と考えていた」

盛岡市みたけ地区の旧観武ケ原開拓農協整理組合の
一ノ渡宏明組合長は、「前回の岩手国体の際、
スポーツのメッカになる夢を持ち用地確保に協力してきた。
県都盛岡にこそ、第1種競技場があるべきだった」と悔しさ。

「国体後の展望に欠けている」と指摘していた
本田敏秋遠野市長は、「議論がコスト面に終始したのは残念。
(会場が内定していない)残る18競技の会場選定における
盛岡地域の役割など、大会の全体像をもっと示した上での
決定であれば、より多くの県民の賛同を得られたのでは」

「スムーズな大会運営を」と注文する声も。
阿部忠岩手陸上競技協会長は、「競技役員の多くが盛岡近郊に住み、
競技期間中の移動などで困難が生じる。
選手の宿泊場所の確保にも苦労するだろう」

二戸市金田一の菅野満さん(83)は、
「決まった以上、主会場としてしっかりと役割を果たしてほしい」

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090625_6

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