2009年7月18日土曜日

「ALS」「若年性認知症」、原因抑える物質発見

(読売 7月12日)

筋肉が動かなくなる難病である筋萎縮性側索硬化症(ALS)や、
若年性認知症の治療につながる物質を、
東京都精神医学総合研究所の野中隆主席研究員らの
研究グループが見つけた。

これまでの研究で、ALSや若年性認知症を発症した患者の
脳や脊髄には、TDP43と呼ばれるたんぱく質が異常を起こして
蓄積していることがわかっており、
これが細胞の死滅や病気発症の原因。

研究チームは、人の神経細胞に異常なTDP43を作り出す
遺伝子を組み込み、患者の細胞を再現。
この細胞を使って、様々な薬の効果を確かめたところ、
ロシアでアレルギーなどの治療に使われていた医薬品と、
国内でも市販されている薬剤とを併用することで、
細胞内に蓄積した異常たんぱく質を80%以上減らせる。

ALSは、往年のメジャーリーガー、ルー・ゲーリッグ選手が
発症したことで知られる難病、治療法はまだ開発されていない。
40~65歳で発症する、若年性認知症も治療法がない。

野中主席研究員は、「すでにある薬を使って、ALSなどの進行を
大幅に抑えることができる可能性がある。
早急に治療薬開発につなげたい」

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090712-OYT1T00032.htm

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