2009年7月15日水曜日

検索道を極める 基本・応用・奥の手

(日経 7月1日)

◆基本 ―― 情報絞込み 「-」記号で除外単語指定

インターネットで情報を探す際、欠かせないのが検索サイト。
企業や官公庁が公表している資料や統計を、
手早く手に入れるためのスキルを紹介。

基本を確認しておきたい。
「日本の出生率の推移を示すグラフを探したい」
こう思ったとき、みなさんはどうするか?

「出生率」、「日本」、「グラフ」といった、求める情報に関係する
言葉を、検索語ボックスに入力するのがオーソドックスなやり方。
その際、言葉と言葉の間にスペース(空欄)を入れることを忘れない。

検索サイトが、出生率・日本・グラフの3つのキーワードを含む
情報を、ネットから集めてくれる。
その中から、求めている内容に最も近い情報を選べばよい。
キーワードを増やせば、情報は絞り込まれ、
探している情報にたどり着く時間は短くなる。

検索語ボックスに、どのような言葉を追加すればよいか分からない時。
最近の検索サイトは、キーワードを提案してくれる機能がある。

「出生率」だけで検索すると、結果表示の最上段に
「出生率 2009」、「出生率 グラフ」などの表示。
これらは、出生率と一緒に検索語ボックスに入力された言葉の
組み合わせ例。
これらの表示をクリックするだけで、情報の絞り込み検索ができる。

「iPhone」、「アイフォーン」、「アイフォン」の、
どれを検索語にしても、米アップルの携帯電話端末の情報を得られる。
検索サイトが、「カタカナ語の元になっているアルファベットのつづりや、
表記違いの同じ言葉を関連付ける辞書を充実」
(ヤフー検索事業部企画部の服部英一氏)

情報を効率的に絞り込む上で、知っておきたいのがマイナス記号を
使った「除外検索」。
出生率の検索語に続いて、「−世界」と単語の前方に
マイナス記号を付けると、「世界」という言葉を含んだ情報を
検索候補から取り除ける。

◆応用 ―― ドメイン指定  「go.jp」「PDF」追加

複数のキーワードを使って、情報を絞り込めるようになったら、
「ドメイン指定検索」をマスターしてみよう。

ドメインを訳すと、「領域」、「所有地」になるので、
「インターネット上の住所」と定義。
情報を探してくる範囲(ネット上の住所)をあらかじめ限定するのが
ドメイン検索。

検索語ボックスに、「出生率」と入れた後、
「site:nikkei.co.jp」と書き込むと、日本経済新聞社「NIKKEI NET」
の中から出生率に関する情報が表示。
この方法は、信頼性のあるサイトに検索対象を絞るのに有効。
公的機関であれば「go.jp」、教育機関であれば「ac.jp」。

経済指標を探したいとき、例えば「GDP site:go.jp」と検索すれば、
内閣府や総務省統計局の国内総生産(GDP)に関する情報に
すぐにたどり着ける。

文書の種類を指定すれば、企業の新製品のリリースや
調査会社のリポートを、ネットから探しやすくなる。
キーワードの後、米アドビシステムズ社が開発した電子文書の
フォーマット(体裁や型)を示す「PDF」と入れると、
そのキーワードを含むPDF形式の文書の一覧を表示。
「デジタルカメラ PDF」と入れると、デジカメの顧客満足度ランキングや
新製品の資料などが出てくるといった具合。

分からない言葉に出くわしたときに役立つ検索語が、「とは」。
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)という言葉の意味が
分からなかったとする。
検索ボックスに、「クレジット・デフォルト・スワップ とは」と入れれば、
CDSを解説しているサイトを探し出せる。

これに、ドメイン指定検索を組み合わせて、
信頼の置けるサイトだけに検索対象を絞り込めば、急場をしのげる。

◆奥の手 ―― 聞く  質問サイトに投稿

情報に関する言葉を組み合わせても、
欲しい情報が探せない場合はどうするか?
ウェブ製作会社、ブルー・バンブー(東京・渋谷)の社長で、
検索技術に関する著書もある笠井登志男さんは、
「欲しい情報があるページに、どのような言葉が並んでいるのか、
想像するとよい」

紙幣に肖像画が採用された人物を調べたい場合、
「過去 紙幣 人物」と指定してもうまくいかない場合が多い。
「過去」と「人物」は、多くのページで使われている頻出単語。
この場合、「お札 歴史 肖像」と指定すると、
日本の紙幣や肖像を扱ったページがより多く表示。

それでも必要な情報が見つからない場合は?
「他人の知恵を借りるのが最も効率的」(笠井氏)。
「ヤフー!知恵袋」や「教えて!goo」などの質問投稿サイトでは、
検索サイトでは探せなかった情報の在りかを教えてもらえる例。
奥の手として活用しても良いだろう。

http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/bizskill/biz090630.html

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