(毎日 6月25日)
「ユリの女王」と異名をとるカサブランカの香りを弱める方法を、
農業・食品産業技術総合研究機構花き研究所(つくば市)が開発。
花瓶の水に、市販の薬品を混ぜるだけで済む。
強過ぎる香りで、敬遠されがちだったレストランなどに飾りやすくなる。
カサブランカは、白い大輪の花をつけ、甘く濃厚な香りで知られる。
10畳の部屋に数本の花を置くだけで、
むせ返るような香りがするのが課題。
研究所の大久保直美主任研究員らは、香りの成分を分析。
強い香りをもたらす物質は、主にクレゾールなどの
「芳香族化合物」と特定。
花が芳香族化合物を作るのを妨げる薬品で、
生け花の延命に使われる「アミノオキシ酢酸ヘミ塩酸塩」を、
花がつぼみのうちに、花瓶の水1リットルあたり約0・01グラム
(耳かき1杯分)加えて実験。
その結果、24時間後には開いた花が放つ香り物質が、
通常の約8分の1に減り、大幅に香りが弱まる。
「イエローウィン」など、他の香りの強いユリにも有効で、
薬品の量に応じて香りの強さを調整。
花1本あたりの薬品代は、約0・8円。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/06/25/20090625ddm012040028000c.html
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