(2009年7月4日 毎日新聞社)
鳥取大医学部内に設立された「ハイパーブレイン社」
(資本金500万円)は、認知症の改善・予防につながる
ハーブ類の精油(エッセンシャルオイル)を開発。
8月にも全国発売。
脳神経疾患・認知症が専門の浦上克哉教授の研究成果を、
認知症のアロマセラピーに応用。
米子市内で、会社設立記念式典があり、
能勢隆之学長ら関係者約150人が出席。事業概要が発表。
浦上教授は、認知機能障害がアロマセラピーで
治療可能であることを実証した認知症研究の第一人者。
嗅覚に着目した点が発見に。
ラベンダーやローズマリー、レモンオイル、オレンジオイルを
患者にかがせたところ、症状が改善。
芳香が脳に働きかけた結果。
精油は、浦上教授の研究成果に基づき開発。
名前は、社名と同じ「ハイパーブレイン」
東京のアロマ関連商品販売会社と提携して製造、販売。
価格は、1本5000円前後で調整中。
医薬品でないため、薬事法の規制はない。
同大が支援する起業は8例目で、「一番もうかりそう」(能勢学長)。
噴霧器具も、岩美町の会社と提携して開発、
市販されている器具も使用できる。
原料となるラベンダーなどのハーブを、
日野郡内で無農薬栽培できるよう、同社は県などと協議中。
地域農業の活性化にも役立てる。
元銀行マンの加藤豊実社長は、「浦上教授の研究による
裏付けがあるのが強み。問い合わせが次々と来ている」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/7/6/103631/
2009年7月15日水曜日
頑張らないのが安定の秘訣 直立姿勢の仕組み解明
(2009年7月9日 共同通信社)
人が二本足で安定した直立姿勢を保っていられるのは、
体をわずかに揺らしながら、適切なタイミングで重心を
調整しているためとする研究結果を、
大阪大などのチームがまとめ、米科学誌プロスワンに発表。
ロボットのような固い姿勢ではなく、
頑張り過ぎずに関節を柔軟にして、
脳が控えめな運動指令を時々出しているらしい。
阪大の野村泰伸教授は、「健康な人の姿勢制御の仕組みが分かれば、
運動障害のリハビリや神経疾患の診断に応用できそうだ」
チームは、立っている人の重心移動を精密に分析し、
常に体が微妙に揺れているのを確認。
重心がある程度ずれた時点で、足首のアキレスけんにつながる
「ひ腹筋」に、脳が運動指令を送り、平衡を保っている。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/7/9/103931/
人が二本足で安定した直立姿勢を保っていられるのは、
体をわずかに揺らしながら、適切なタイミングで重心を
調整しているためとする研究結果を、
大阪大などのチームがまとめ、米科学誌プロスワンに発表。
ロボットのような固い姿勢ではなく、
頑張り過ぎずに関節を柔軟にして、
脳が控えめな運動指令を時々出しているらしい。
阪大の野村泰伸教授は、「健康な人の姿勢制御の仕組みが分かれば、
運動障害のリハビリや神経疾患の診断に応用できそうだ」
チームは、立っている人の重心移動を精密に分析し、
常に体が微妙に揺れているのを確認。
重心がある程度ずれた時点で、足首のアキレスけんにつながる
「ひ腹筋」に、脳が運動指令を送り、平衡を保っている。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/7/9/103931/
16年夏季五輪:東京招致、計画見直し不可避か 「条件付き賛成」 都議選で民主躍進
(毎日 7月14日)
東京都議選で、16年夏季五輪の東京招致に、
「条件付き賛成」の民主党が第1党に躍進したことで、
東京の開催計画も変更を迫られる可能性が出てきた。
開・閉開式、陸上競技、男子サッカーの決勝を行う
新設のメーンスタジアムは、収容規模10万人、建設費931億円の計画、
民主党は過大投資だとして見直しを求めてきた。
開催地が決まる10月2日IOC総会に向けて、
東京都の関係者は、「現時点ではこの線でやっていくしかない」、
計画の見直しを求める声が強まるのは避けられない状況。
次期衆院選の結果次第では、立候補ファイルに盛り込まれた
政府の「財政保証」を巡って、議論が再燃する可能性も。
当初、政府の財政保証を明確にした形で、
国会の招致決議を実現しようとしたが、
民主党は決議に応じなかった。
最終的に、「日本国政府及び東京都知事が、別添の通り、保証している」
と記載されたが、財政保証の具体的な中身は不明確なまま。
◇竹田恒和・JOC会長
民主党も、基本的には(東京五輪)招致に賛成。
(JOCとしては)これまでと変わりなく招致活動をしたい。
民主党の意見も聞きながら、全党一致でというのが理想。
http://mainichi.jp/enta/sports/general/archive/news/2009/07/14/20090714ddm035050110000c.html
東京都議選で、16年夏季五輪の東京招致に、
「条件付き賛成」の民主党が第1党に躍進したことで、
東京の開催計画も変更を迫られる可能性が出てきた。
開・閉開式、陸上競技、男子サッカーの決勝を行う
新設のメーンスタジアムは、収容規模10万人、建設費931億円の計画、
民主党は過大投資だとして見直しを求めてきた。
開催地が決まる10月2日IOC総会に向けて、
東京都の関係者は、「現時点ではこの線でやっていくしかない」、
計画の見直しを求める声が強まるのは避けられない状況。
次期衆院選の結果次第では、立候補ファイルに盛り込まれた
政府の「財政保証」を巡って、議論が再燃する可能性も。
当初、政府の財政保証を明確にした形で、
国会の招致決議を実現しようとしたが、
民主党は決議に応じなかった。
最終的に、「日本国政府及び東京都知事が、別添の通り、保証している」
と記載されたが、財政保証の具体的な中身は不明確なまま。
◇竹田恒和・JOC会長
民主党も、基本的には(東京五輪)招致に賛成。
(JOCとしては)これまでと変わりなく招致活動をしたい。
民主党の意見も聞きながら、全党一致でというのが理想。
http://mainichi.jp/enta/sports/general/archive/news/2009/07/14/20090714ddm035050110000c.html
検索道を極める 基本・応用・奥の手
(日経 7月1日)
◆基本 ―― 情報絞込み 「-」記号で除外単語指定
インターネットで情報を探す際、欠かせないのが検索サイト。
企業や官公庁が公表している資料や統計を、
手早く手に入れるためのスキルを紹介。
基本を確認しておきたい。
「日本の出生率の推移を示すグラフを探したい」
こう思ったとき、みなさんはどうするか?
「出生率」、「日本」、「グラフ」といった、求める情報に関係する
言葉を、検索語ボックスに入力するのがオーソドックスなやり方。
その際、言葉と言葉の間にスペース(空欄)を入れることを忘れない。
検索サイトが、出生率・日本・グラフの3つのキーワードを含む
情報を、ネットから集めてくれる。
その中から、求めている内容に最も近い情報を選べばよい。
キーワードを増やせば、情報は絞り込まれ、
探している情報にたどり着く時間は短くなる。
検索語ボックスに、どのような言葉を追加すればよいか分からない時。
最近の検索サイトは、キーワードを提案してくれる機能がある。
「出生率」だけで検索すると、結果表示の最上段に
「出生率 2009」、「出生率 グラフ」などの表示。
これらは、出生率と一緒に検索語ボックスに入力された言葉の
組み合わせ例。
これらの表示をクリックするだけで、情報の絞り込み検索ができる。
「iPhone」、「アイフォーン」、「アイフォン」の、
どれを検索語にしても、米アップルの携帯電話端末の情報を得られる。
検索サイトが、「カタカナ語の元になっているアルファベットのつづりや、
表記違いの同じ言葉を関連付ける辞書を充実」
(ヤフー検索事業部企画部の服部英一氏)
情報を効率的に絞り込む上で、知っておきたいのがマイナス記号を
使った「除外検索」。
出生率の検索語に続いて、「−世界」と単語の前方に
マイナス記号を付けると、「世界」という言葉を含んだ情報を
検索候補から取り除ける。
◆応用 ―― ドメイン指定 「go.jp」「PDF」追加
複数のキーワードを使って、情報を絞り込めるようになったら、
「ドメイン指定検索」をマスターしてみよう。
ドメインを訳すと、「領域」、「所有地」になるので、
「インターネット上の住所」と定義。
情報を探してくる範囲(ネット上の住所)をあらかじめ限定するのが
ドメイン検索。
検索語ボックスに、「出生率」と入れた後、
「site:nikkei.co.jp」と書き込むと、日本経済新聞社「NIKKEI NET」
の中から出生率に関する情報が表示。
この方法は、信頼性のあるサイトに検索対象を絞るのに有効。
公的機関であれば「go.jp」、教育機関であれば「ac.jp」。
経済指標を探したいとき、例えば「GDP site:go.jp」と検索すれば、
内閣府や総務省統計局の国内総生産(GDP)に関する情報に
すぐにたどり着ける。
文書の種類を指定すれば、企業の新製品のリリースや
調査会社のリポートを、ネットから探しやすくなる。
キーワードの後、米アドビシステムズ社が開発した電子文書の
フォーマット(体裁や型)を示す「PDF」と入れると、
そのキーワードを含むPDF形式の文書の一覧を表示。
「デジタルカメラ PDF」と入れると、デジカメの顧客満足度ランキングや
新製品の資料などが出てくるといった具合。
分からない言葉に出くわしたときに役立つ検索語が、「とは」。
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)という言葉の意味が
分からなかったとする。
検索ボックスに、「クレジット・デフォルト・スワップ とは」と入れれば、
CDSを解説しているサイトを探し出せる。
これに、ドメイン指定検索を組み合わせて、
信頼の置けるサイトだけに検索対象を絞り込めば、急場をしのげる。
◆奥の手 ―― 聞く 質問サイトに投稿
情報に関する言葉を組み合わせても、
欲しい情報が探せない場合はどうするか?
ウェブ製作会社、ブルー・バンブー(東京・渋谷)の社長で、
検索技術に関する著書もある笠井登志男さんは、
「欲しい情報があるページに、どのような言葉が並んでいるのか、
想像するとよい」
紙幣に肖像画が採用された人物を調べたい場合、
「過去 紙幣 人物」と指定してもうまくいかない場合が多い。
「過去」と「人物」は、多くのページで使われている頻出単語。
この場合、「お札 歴史 肖像」と指定すると、
日本の紙幣や肖像を扱ったページがより多く表示。
それでも必要な情報が見つからない場合は?
「他人の知恵を借りるのが最も効率的」(笠井氏)。
「ヤフー!知恵袋」や「教えて!goo」などの質問投稿サイトでは、
検索サイトでは探せなかった情報の在りかを教えてもらえる例。
奥の手として活用しても良いだろう。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/bizskill/biz090630.html
◆基本 ―― 情報絞込み 「-」記号で除外単語指定
インターネットで情報を探す際、欠かせないのが検索サイト。
企業や官公庁が公表している資料や統計を、
手早く手に入れるためのスキルを紹介。
基本を確認しておきたい。
「日本の出生率の推移を示すグラフを探したい」
こう思ったとき、みなさんはどうするか?
「出生率」、「日本」、「グラフ」といった、求める情報に関係する
言葉を、検索語ボックスに入力するのがオーソドックスなやり方。
その際、言葉と言葉の間にスペース(空欄)を入れることを忘れない。
検索サイトが、出生率・日本・グラフの3つのキーワードを含む
情報を、ネットから集めてくれる。
その中から、求めている内容に最も近い情報を選べばよい。
キーワードを増やせば、情報は絞り込まれ、
探している情報にたどり着く時間は短くなる。
検索語ボックスに、どのような言葉を追加すればよいか分からない時。
最近の検索サイトは、キーワードを提案してくれる機能がある。
「出生率」だけで検索すると、結果表示の最上段に
「出生率 2009」、「出生率 グラフ」などの表示。
これらは、出生率と一緒に検索語ボックスに入力された言葉の
組み合わせ例。
これらの表示をクリックするだけで、情報の絞り込み検索ができる。
「iPhone」、「アイフォーン」、「アイフォン」の、
どれを検索語にしても、米アップルの携帯電話端末の情報を得られる。
検索サイトが、「カタカナ語の元になっているアルファベットのつづりや、
表記違いの同じ言葉を関連付ける辞書を充実」
(ヤフー検索事業部企画部の服部英一氏)
情報を効率的に絞り込む上で、知っておきたいのがマイナス記号を
使った「除外検索」。
出生率の検索語に続いて、「−世界」と単語の前方に
マイナス記号を付けると、「世界」という言葉を含んだ情報を
検索候補から取り除ける。
◆応用 ―― ドメイン指定 「go.jp」「PDF」追加
複数のキーワードを使って、情報を絞り込めるようになったら、
「ドメイン指定検索」をマスターしてみよう。
ドメインを訳すと、「領域」、「所有地」になるので、
「インターネット上の住所」と定義。
情報を探してくる範囲(ネット上の住所)をあらかじめ限定するのが
ドメイン検索。
検索語ボックスに、「出生率」と入れた後、
「site:nikkei.co.jp」と書き込むと、日本経済新聞社「NIKKEI NET」
の中から出生率に関する情報が表示。
この方法は、信頼性のあるサイトに検索対象を絞るのに有効。
公的機関であれば「go.jp」、教育機関であれば「ac.jp」。
経済指標を探したいとき、例えば「GDP site:go.jp」と検索すれば、
内閣府や総務省統計局の国内総生産(GDP)に関する情報に
すぐにたどり着ける。
文書の種類を指定すれば、企業の新製品のリリースや
調査会社のリポートを、ネットから探しやすくなる。
キーワードの後、米アドビシステムズ社が開発した電子文書の
フォーマット(体裁や型)を示す「PDF」と入れると、
そのキーワードを含むPDF形式の文書の一覧を表示。
「デジタルカメラ PDF」と入れると、デジカメの顧客満足度ランキングや
新製品の資料などが出てくるといった具合。
分からない言葉に出くわしたときに役立つ検索語が、「とは」。
クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)という言葉の意味が
分からなかったとする。
検索ボックスに、「クレジット・デフォルト・スワップ とは」と入れれば、
CDSを解説しているサイトを探し出せる。
これに、ドメイン指定検索を組み合わせて、
信頼の置けるサイトだけに検索対象を絞り込めば、急場をしのげる。
◆奥の手 ―― 聞く 質問サイトに投稿
情報に関する言葉を組み合わせても、
欲しい情報が探せない場合はどうするか?
ウェブ製作会社、ブルー・バンブー(東京・渋谷)の社長で、
検索技術に関する著書もある笠井登志男さんは、
「欲しい情報があるページに、どのような言葉が並んでいるのか、
想像するとよい」
紙幣に肖像画が採用された人物を調べたい場合、
「過去 紙幣 人物」と指定してもうまくいかない場合が多い。
「過去」と「人物」は、多くのページで使われている頻出単語。
この場合、「お札 歴史 肖像」と指定すると、
日本の紙幣や肖像を扱ったページがより多く表示。
それでも必要な情報が見つからない場合は?
「他人の知恵を借りるのが最も効率的」(笠井氏)。
「ヤフー!知恵袋」や「教えて!goo」などの質問投稿サイトでは、
検索サイトでは探せなかった情報の在りかを教えてもらえる例。
奥の手として活用しても良いだろう。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/bizskill/biz090630.html
高校再生(6)「集団づくり」規範徹底
(読売 7月1日)
合宿や体育の授業で、集団づくりを徹底する。
広島県立安芸高校の体育の授業には、
30項目以上のルールがある。
「シャツは出さない」、「指示・伝達を聞く」――。
細かいルールは、集団としての行動やマナーの順守などを
教えるためでもある。
昔は、体操着に暴走族のような名前を書いたり、
点呼を取る教師の後ろでけんかをしたりする生徒がいたが、
今は違う。
校庭で行われた1年生の体育の授業。
着崩しもなく、整然と並ぶ生徒らに対し、三木仁司教諭(45)が、
「普段の生活でも役立つ。いい習慣を身につけよう」
同校は、1990年代初めまで、生徒数が1000人を超えていた。
不本意に入学した生徒たちに、十分な指導ができなかったことなど、
100人近くが中退する年もあり、入学者も減少。
98年、普通科から総合学科に変わったが、
2004年度には中退率が約16%(78人)、
生徒数は300人台にまで落ち込んだ。
05年度、「集団づくり」をテーマに改革を始めた。
「集団での規範意識を高め、まとまりを作りたかった」と、
須藤薫校長(54)。
授業の規律強化から始め、2年前からは、1年生を対象に、
瀬戸内海にある山口県の周防大島で合宿を始めた。
メーンは、全員が力を合わせないと進まない大型ボートで、
約15キロの海を進む訓練。
危険と隣り合わせの海で、集団行動の大切さを実感。
「下を向いたり、落ち着かなかった生徒が、
合宿から帰る時には目線がまっすぐ向くようになる」
合宿先の「大島青年の家」職員の斉藤祐子さん(26)は、
生徒が変化していくのを感じる。
問題を起こす生徒には、それぞれ異なる事情がある。
「家庭の悩みから、問題を起こす生徒も。
生徒の内面に迫らないと、根本的な解決にならない」
改革開始当時、同校に生徒指導主事として勤め、
現在は県教育委員会職員の斉藤賢二さん(44)。
入学直後から問題行動を繰り返し、
「学校をやめる」と言う女子生徒がいた。
希望の学校でない上、指導は厳しく、勉強がわからないから。
斉藤さんは、生徒に何度も話を聞いた。
1年の終わり頃、斉藤さん自身が学生時代に苦労した話をした。
すると、女子生徒は「私やっぱり頑張る」。
その後は授業態度がまじめになり、今春卒業した。
「厳しすぎる」、「もっと学校は楽しくていい」
保護者からはそんな意見も出る。
生徒指導主事の紙谷豊治教諭(55)は、
「学校には伸び悩んでいる子も来るが、
我慢ができれば伸びる要素を持っている」
学校が落ち着くに従い、合唱祭などの行事で生徒に運営を任せる
機会が増えてきた。
「厳しい分、生徒の自治を増やす形で返していきたい」。
須藤校長はそう考えている。
◆総合学科
普通科や専門学科と並ぶ新たな学科として、1994年度から導入。
国語や数学などの普通科目から工業や商業などの専門科目まで、
自分の進路や興味に応じて幅広く学べる。
全国で334校(08年4月1日現在)がある。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090701-OYT8T00257.htm
合宿や体育の授業で、集団づくりを徹底する。
広島県立安芸高校の体育の授業には、
30項目以上のルールがある。
「シャツは出さない」、「指示・伝達を聞く」――。
細かいルールは、集団としての行動やマナーの順守などを
教えるためでもある。
昔は、体操着に暴走族のような名前を書いたり、
点呼を取る教師の後ろでけんかをしたりする生徒がいたが、
今は違う。
校庭で行われた1年生の体育の授業。
着崩しもなく、整然と並ぶ生徒らに対し、三木仁司教諭(45)が、
「普段の生活でも役立つ。いい習慣を身につけよう」
同校は、1990年代初めまで、生徒数が1000人を超えていた。
不本意に入学した生徒たちに、十分な指導ができなかったことなど、
100人近くが中退する年もあり、入学者も減少。
98年、普通科から総合学科に変わったが、
2004年度には中退率が約16%(78人)、
生徒数は300人台にまで落ち込んだ。
05年度、「集団づくり」をテーマに改革を始めた。
「集団での規範意識を高め、まとまりを作りたかった」と、
須藤薫校長(54)。
授業の規律強化から始め、2年前からは、1年生を対象に、
瀬戸内海にある山口県の周防大島で合宿を始めた。
メーンは、全員が力を合わせないと進まない大型ボートで、
約15キロの海を進む訓練。
危険と隣り合わせの海で、集団行動の大切さを実感。
「下を向いたり、落ち着かなかった生徒が、
合宿から帰る時には目線がまっすぐ向くようになる」
合宿先の「大島青年の家」職員の斉藤祐子さん(26)は、
生徒が変化していくのを感じる。
問題を起こす生徒には、それぞれ異なる事情がある。
「家庭の悩みから、問題を起こす生徒も。
生徒の内面に迫らないと、根本的な解決にならない」
改革開始当時、同校に生徒指導主事として勤め、
現在は県教育委員会職員の斉藤賢二さん(44)。
入学直後から問題行動を繰り返し、
「学校をやめる」と言う女子生徒がいた。
希望の学校でない上、指導は厳しく、勉強がわからないから。
斉藤さんは、生徒に何度も話を聞いた。
1年の終わり頃、斉藤さん自身が学生時代に苦労した話をした。
すると、女子生徒は「私やっぱり頑張る」。
その後は授業態度がまじめになり、今春卒業した。
「厳しすぎる」、「もっと学校は楽しくていい」
保護者からはそんな意見も出る。
生徒指導主事の紙谷豊治教諭(55)は、
「学校には伸び悩んでいる子も来るが、
我慢ができれば伸びる要素を持っている」
学校が落ち着くに従い、合唱祭などの行事で生徒に運営を任せる
機会が増えてきた。
「厳しい分、生徒の自治を増やす形で返していきたい」。
須藤校長はそう考えている。
◆総合学科
普通科や専門学科と並ぶ新たな学科として、1994年度から導入。
国語や数学などの普通科目から工業や商業などの専門科目まで、
自分の進路や興味に応じて幅広く学べる。
全国で334校(08年4月1日現在)がある。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090701-OYT8T00257.htm
2009年7月14日火曜日
スポーツ21世紀:新しい波/308 Back Softball/1
(毎日 7月4日)
スイス・ローザンヌで6月に開かれた
国際オリンピック委員会(IOC)理事会。
国際ソフトボール連盟(ISF)のドン・ポーター会長らは、
16年五輪での実施競技復帰へ向けたプレゼンテーションで、
普及面の説明に時間を割いた。
北京五輪で、延べ18万人の観客を動員し、
日本が米国を破った決勝のNHKの瞬間最高視聴率が47・7%
(関東地区、ビデオリサーチ調べ)に達したことや、
男子や車いす利用者にも競技者が広がっている点に加え、
アフリカや中東で、子どもや女性にチームスポーツの機会を
提供していることも強調。
五輪競技から外された一因は、国際的な普及に疑問符が付いたから。
ISF加盟国・地域は、96年アトランタ五輪での導入が決まった
91年の66から現在127に倍増したが、
国際大会では大差の試合も多く、上位国の顔ぶれは一定。
欧州では、野球とソフトボールで一つの協会を構成する国も多い。
ISFは、IOC総会がある10月までに、加盟数を150、
競技人口を1250万人に拡大したい意向だが、簡単ではない。
一方で明るい兆しも。
元日本代表監督の宇津木妙子さん(56)は、
日本協会の普及委員長として、アフリカ西海岸のガンビアを訪れた。
ガンビアは新しく協会を設立し、本格的な強化に乗り出している。
スポーツ指導者や教師、婦人警官らに実技指導した宇津木さんは、
そこで胸が熱くなる言葉を聞いた。
「北京での日本の戦いを見て、『このスポーツだ』と決めた。
国技として取り組みたい」
同国ソフトボール協会会長で、IOC委員である
ビートライス・アレンさんはそう話した。
IOCは、8月の理事会を経て、10月の総会で
16年五輪の実施競技を決める。
残された時間は少ないが、宇津木さんは
「ガンビアでは、歴史的スタートに立ち会えた。
各国が一枚岩となって、地道にやっていくしかない」と希望をつないでいる。
http://mainichi.jp/enta/sports/21century/
スイス・ローザンヌで6月に開かれた
国際オリンピック委員会(IOC)理事会。
国際ソフトボール連盟(ISF)のドン・ポーター会長らは、
16年五輪での実施競技復帰へ向けたプレゼンテーションで、
普及面の説明に時間を割いた。
北京五輪で、延べ18万人の観客を動員し、
日本が米国を破った決勝のNHKの瞬間最高視聴率が47・7%
(関東地区、ビデオリサーチ調べ)に達したことや、
男子や車いす利用者にも競技者が広がっている点に加え、
アフリカや中東で、子どもや女性にチームスポーツの機会を
提供していることも強調。
五輪競技から外された一因は、国際的な普及に疑問符が付いたから。
ISF加盟国・地域は、96年アトランタ五輪での導入が決まった
91年の66から現在127に倍増したが、
国際大会では大差の試合も多く、上位国の顔ぶれは一定。
欧州では、野球とソフトボールで一つの協会を構成する国も多い。
ISFは、IOC総会がある10月までに、加盟数を150、
競技人口を1250万人に拡大したい意向だが、簡単ではない。
一方で明るい兆しも。
元日本代表監督の宇津木妙子さん(56)は、
日本協会の普及委員長として、アフリカ西海岸のガンビアを訪れた。
ガンビアは新しく協会を設立し、本格的な強化に乗り出している。
スポーツ指導者や教師、婦人警官らに実技指導した宇津木さんは、
そこで胸が熱くなる言葉を聞いた。
「北京での日本の戦いを見て、『このスポーツだ』と決めた。
国技として取り組みたい」
同国ソフトボール協会会長で、IOC委員である
ビートライス・アレンさんはそう話した。
IOCは、8月の理事会を経て、10月の総会で
16年五輪の実施競技を決める。
残された時間は少ないが、宇津木さんは
「ガンビアでは、歴史的スタートに立ち会えた。
各国が一枚岩となって、地道にやっていくしかない」と希望をつないでいる。
http://mainichi.jp/enta/sports/21century/
虫歯予防、水道水に適量のフッ化物が効果 埼玉・歯科医らで構成する推進協発足
(2009年7月4日 毎日新聞社)
虫歯予防に効果があるとされる、
水道水フロリデーション(フッ化物濃度調整)を実現するため、
吉川市は、市内の歯科医や自治会長、市議らで構成する
フロリデーション推進協議会(会員数12人)を発足。
健康への影響を心配する市民もおり、今後PRや啓発活動を展開。
市担当者によると、フロリデーションへの取り組みは県内初で、
全国的にも珍しい。
市は、日大松戸歯学部や日本口腔衛生学会と
学術・技術支援協定を締結。
協議会顧問の小林清吾日大教授(社会口腔保健学)によると、
フッ素は、安全性の高いミネラル元素で、
通常の水道水にも微量に含まれる。
世界保健機関(WHO)や国際歯科連盟も、
水道水に適量のフッ化物(フッ素の化合物)を混ぜる
フロリデーションを推奨。
本格的な導入は、米国が1945年から始め、
現在、フロリデーション水の給水人口は61カ国約4億人。
日本では、「体に蓄積されないか心配」といった市民の声もあり、
実際に導入している自治体はまだない。
吉川市は06年、健康福祉部と政策室がフッ化物応用研究会を結成。
虫歯予防の観点から、水道水フロリデーションを
市民の歯科保健を向上させる有効な手段と位置付け、
積極的に取り組む方針を打ち出した。
市保健センターと市内の歯科医院4カ所に、
フッ素を添加した水を入れた給水器を常設。
多くの市民や患者に試飲体験。
体験者へのアンケートでは、フロリデーションの早期実現を
希望する意見が多い。
協議会は今後、夏祭りなどのイベントで市民に添加水を試飲、
大学教授らが出前講座を実施して効果や安全性を説明。
推進協議会会長の戸張英男・吉川歯科医師会長は、
「フロリデーション水が虫歯予防に効果があることは、
学術的に結論が出ている。
キャンペーンを通じ、導入実現に向け市民の理解を求めていきたい」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/7/6/103602/
虫歯予防に効果があるとされる、
水道水フロリデーション(フッ化物濃度調整)を実現するため、
吉川市は、市内の歯科医や自治会長、市議らで構成する
フロリデーション推進協議会(会員数12人)を発足。
健康への影響を心配する市民もおり、今後PRや啓発活動を展開。
市担当者によると、フロリデーションへの取り組みは県内初で、
全国的にも珍しい。
市は、日大松戸歯学部や日本口腔衛生学会と
学術・技術支援協定を締結。
協議会顧問の小林清吾日大教授(社会口腔保健学)によると、
フッ素は、安全性の高いミネラル元素で、
通常の水道水にも微量に含まれる。
世界保健機関(WHO)や国際歯科連盟も、
水道水に適量のフッ化物(フッ素の化合物)を混ぜる
フロリデーションを推奨。
本格的な導入は、米国が1945年から始め、
現在、フロリデーション水の給水人口は61カ国約4億人。
日本では、「体に蓄積されないか心配」といった市民の声もあり、
実際に導入している自治体はまだない。
吉川市は06年、健康福祉部と政策室がフッ化物応用研究会を結成。
虫歯予防の観点から、水道水フロリデーションを
市民の歯科保健を向上させる有効な手段と位置付け、
積極的に取り組む方針を打ち出した。
市保健センターと市内の歯科医院4カ所に、
フッ素を添加した水を入れた給水器を常設。
多くの市民や患者に試飲体験。
体験者へのアンケートでは、フロリデーションの早期実現を
希望する意見が多い。
協議会は今後、夏祭りなどのイベントで市民に添加水を試飲、
大学教授らが出前講座を実施して効果や安全性を説明。
推進協議会会長の戸張英男・吉川歯科医師会長は、
「フロリデーション水が虫歯予防に効果があることは、
学術的に結論が出ている。
キャンペーンを通じ、導入実現に向け市民の理解を求めていきたい」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/7/6/103602/
アルツハイマーをES細胞で再現
(2009年7月4日 読売新聞)
さまざまな細胞に変化する能力をもつ、人の胚性幹細胞(ES細胞)
から、家族性アルツハイマー病と筋萎縮性側索硬化症(ALS)の
病状を再現した細胞を作ることに、
京都大学やNPO法人幹細胞創薬研究所などが世界で初めて成功。
病気のメカニズム解明や薬の開発を大きく進める成果で、
中辻憲夫・同大教授が発表。
研究チームは、アルツハイマー病患者の遺伝子をES細胞に組み込み、
大脳の神経細胞に変化させた。
数週間後にできた細胞には、患者の脳に蓄積されるのと同じ
異常たんぱく質の断片が、健常者の脳に比べ、2倍の割合で生成。
ALS患者の遺伝子を用いて運動神経の細胞に変化させたところ、
自発的に死を迎える細胞が2割弱できた。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/7/6/103731/
さまざまな細胞に変化する能力をもつ、人の胚性幹細胞(ES細胞)
から、家族性アルツハイマー病と筋萎縮性側索硬化症(ALS)の
病状を再現した細胞を作ることに、
京都大学やNPO法人幹細胞創薬研究所などが世界で初めて成功。
病気のメカニズム解明や薬の開発を大きく進める成果で、
中辻憲夫・同大教授が発表。
研究チームは、アルツハイマー病患者の遺伝子をES細胞に組み込み、
大脳の神経細胞に変化させた。
数週間後にできた細胞には、患者の脳に蓄積されるのと同じ
異常たんぱく質の断片が、健常者の脳に比べ、2倍の割合で生成。
ALS患者の遺伝子を用いて運動神経の細胞に変化させたところ、
自発的に死を迎える細胞が2割弱できた。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/7/6/103731/
GEは廉価品でどうもうけるのか
(日経 2009-07-02)
ゼネラル・エレクトリック(GE)のジェフリー・イメルト会長に、
会う機会があった。
さすがのGEも、世界的な金融危機で、
一時資金繰りがヒヤリとしたことなどを率直に語ってくれたが、
GEの未来戦略で、最も興味を引かれたのは、研究開発の方向転換。
GEの製造業部門は、これまで高付加価値をつける「プレミアム戦略」が
基軸だったが、この方針を修正し、廉価品にも力を入れる。
イメルト会長が、一時直接指揮したことがある
ヘルスケア(医療機器)事業では、「ヘルシーマジネーション」という
新たなイニシアチブを打ち出した。
眼目は、医療サービスへのアクセスの拡大。
先進国では、病院で高度な治療を受けられるのが当たり前だが、
途上国では医療施設が不十分で、簡単に病院にも行けない。
「そんな地域でも使えるような、簡便で廉価な医療機器を開発すれば、
社会の福利が高まる」
そこで開発されたのが、例えば持ち運びできる心電図計測装置。
GEが、中国に持つ研究開発部門が開発し、評判がいいので、
米国など先進国にも展開する。
「これまで高付加価値路線を追求してきた会社が、
急に廉価品にかじを切るのは難しいのでは?
エンジニアは、“安もの”の開発を嫌がらないか」と聞くと、
「だから、違う人にやってもらう」という答え。
中国の研究開発拠点の事例は、その先駆。
これまで高級車を開発していた人に、
「20万円カーをつくれ」といってもできない。
新たな開発拠点を別につくり、そこで開発させる。そんな発想。
このやり方は理にかなったもの。
イノベーション理論の古典になった感のある
クレイトン・クリステンセン著『イノベーションのジレンマ』では、
従来の延長線上にない「破壊的(ディスラプティブ)イノベーション」を
どうやって生み出すか、解決策の一つとして「独立組織」を提案。
既存の研究所や事業部は、従来の技術を否定するような
研究開発には、陰に陽に抵抗がある。
それらとは全く隔離された別組織に、新技術の開発を委ねる。
汎用機全盛時代のIBMのパソコン開発などが、成功事例として引用。
「廉価品対応」というGEの課題は、日本のIT産業や製造業全般にも
共通する課題。
パナソニックの大坪文雄社長は、5月31日付の日本経済新聞で、
「今回の経済危機が収まった後、購買力が高まるのは新興国。
この地域で求められるボリュームゾーンから逃げたのでは、
当社の成長はない」
だが、その地域に適した廉価品をだれが開発するのか?
日本の電機産業は1985年の円高以降、四半世紀にわたって
「高付加価値路線」を唱え続けた。
この路線が成功したとは言いがたいが、「高付加価値化」という方向性が
技術者の発想にすり込まれた。
発想を逆転し、機能をそぎ落とした廉価品を開発するには、
単なる経営者の掛け声だけではなく、新たな組織が必要。
イメルト会長の話からは、そんなメッセージが伝わってきた。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/ittrend/itt090701.html
ゼネラル・エレクトリック(GE)のジェフリー・イメルト会長に、
会う機会があった。
さすがのGEも、世界的な金融危機で、
一時資金繰りがヒヤリとしたことなどを率直に語ってくれたが、
GEの未来戦略で、最も興味を引かれたのは、研究開発の方向転換。
GEの製造業部門は、これまで高付加価値をつける「プレミアム戦略」が
基軸だったが、この方針を修正し、廉価品にも力を入れる。
イメルト会長が、一時直接指揮したことがある
ヘルスケア(医療機器)事業では、「ヘルシーマジネーション」という
新たなイニシアチブを打ち出した。
眼目は、医療サービスへのアクセスの拡大。
先進国では、病院で高度な治療を受けられるのが当たり前だが、
途上国では医療施設が不十分で、簡単に病院にも行けない。
「そんな地域でも使えるような、簡便で廉価な医療機器を開発すれば、
社会の福利が高まる」
そこで開発されたのが、例えば持ち運びできる心電図計測装置。
GEが、中国に持つ研究開発部門が開発し、評判がいいので、
米国など先進国にも展開する。
「これまで高付加価値路線を追求してきた会社が、
急に廉価品にかじを切るのは難しいのでは?
エンジニアは、“安もの”の開発を嫌がらないか」と聞くと、
「だから、違う人にやってもらう」という答え。
中国の研究開発拠点の事例は、その先駆。
これまで高級車を開発していた人に、
「20万円カーをつくれ」といってもできない。
新たな開発拠点を別につくり、そこで開発させる。そんな発想。
このやり方は理にかなったもの。
イノベーション理論の古典になった感のある
クレイトン・クリステンセン著『イノベーションのジレンマ』では、
従来の延長線上にない「破壊的(ディスラプティブ)イノベーション」を
どうやって生み出すか、解決策の一つとして「独立組織」を提案。
既存の研究所や事業部は、従来の技術を否定するような
研究開発には、陰に陽に抵抗がある。
それらとは全く隔離された別組織に、新技術の開発を委ねる。
汎用機全盛時代のIBMのパソコン開発などが、成功事例として引用。
「廉価品対応」というGEの課題は、日本のIT産業や製造業全般にも
共通する課題。
パナソニックの大坪文雄社長は、5月31日付の日本経済新聞で、
「今回の経済危機が収まった後、購買力が高まるのは新興国。
この地域で求められるボリュームゾーンから逃げたのでは、
当社の成長はない」
だが、その地域に適した廉価品をだれが開発するのか?
日本の電機産業は1985年の円高以降、四半世紀にわたって
「高付加価値路線」を唱え続けた。
この路線が成功したとは言いがたいが、「高付加価値化」という方向性が
技術者の発想にすり込まれた。
発想を逆転し、機能をそぎ落とした廉価品を開発するには、
単なる経営者の掛け声だけではなく、新たな組織が必要。
イメルト会長の話からは、そんなメッセージが伝わってきた。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/ittrend/itt090701.html
高校再生(5)地域住民が「応援団」に
(読売 6月30日)
地域から疎んじられていた学校に、地域住民による“応援団”ができた。
愛知県立内海高校の放課後、学校前の通りを花で彩るための
草刈りが行われた。
生徒と一緒に汗を流していた「内海高校サポーターの会」会長の
内田敏明さん(62)が、生徒らに問いかけた。
「君らの捨てたごみがあると思うか」
かごいっぱいに集まったごみを見て、生徒らがうなずく。
「『捨てるのはやめよう』と、みんなに広めていかなきゃな」と諭した。
サポーターの会は昨年9月に発足、通学路の草刈りのほか、
部活動の試合の応援にも駆け付ける。
約60人の会員は、内田さんの知人やOBら地域の大人たち。
「3年前、会社を辞めて地元に戻ると、茶髪だった生徒が様変わり。
学校を変える先生はすごいなと思った。今度は我々が応援する番」
生徒会長の栃沢直人君(17)は、
「試合に応援に来てくれてうれしいし、感謝している」
知多半島の南部にある学校が荒れたきっかけは、
1989年、県立高校の入試が複合選抜方式に変わったこと。
地元の生徒が、半田市などの都市部を目指し、
都市部からは課題のある生徒が集まってきた。
「空き教室で消火器を噴射したり、水道を流しっぱなしにして
下の階まで水浸しにされたり。非常ベルも毎日のように鳴らされた」と、
西山けい子教頭(57)は振り返る。
90年代前半、一部生徒の指導に追われ、
学校全体がマヒするような状態。
学校が改革を始めたのは、2001年。
県教委が、知多半島の学校を対象に統廃合の検討を始め、
学校が危機感を抱いたため。
授業の規律を守ることから始めた。
「授業中に飲食をしない」、「ゲーム等で遊ばない」など、
9項目のルールを決めて各教室に張り出し、
同じ授業時間内で3回注意されると、補習を受けさせた。
頭髪や服装の指導を強めると、保護者から反対の恐れがあったが、
授業の規律徹底には、誰も異論がなかった。
身だしなみの指導にも取り組み、茶髪やピアス、化粧を禁止、
制服を一新した。
最初は、反発する保護者も多かったが、次第に理解してくれるように。
学年間のトラブルを懸念して、中断していた体育大会は05年に復活。
学校祭でも、生徒会を前面に出すなどして、
生徒に自信を持たせていった。
「おとなしくさせるだけでは教育ではない。生徒はやらせればできる」と
北川寿比己校長(58)。
統廃合は、2年前に見送りが決まった。
「必要な学校だとアピールできれば」と内田さん。
地域の過疎化が進む中、定員割れが続き、
中退率も約12%(08年度)と高いが、
地域に見られているという意識を生徒が持てば、
学校は良くなると信じている。
◆複合選抜方式
愛知県教育委員会が1989年から始めた入試方式。
県立高校の一般入試は1校しか受験できなかったが、
受験機会の複数化のため、2校まで受験できる。
推薦入試や2次募集を含めると、計4回受験できる。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090630-OYT8T00228.htm
地域から疎んじられていた学校に、地域住民による“応援団”ができた。
愛知県立内海高校の放課後、学校前の通りを花で彩るための
草刈りが行われた。
生徒と一緒に汗を流していた「内海高校サポーターの会」会長の
内田敏明さん(62)が、生徒らに問いかけた。
「君らの捨てたごみがあると思うか」
かごいっぱいに集まったごみを見て、生徒らがうなずく。
「『捨てるのはやめよう』と、みんなに広めていかなきゃな」と諭した。
サポーターの会は昨年9月に発足、通学路の草刈りのほか、
部活動の試合の応援にも駆け付ける。
約60人の会員は、内田さんの知人やOBら地域の大人たち。
「3年前、会社を辞めて地元に戻ると、茶髪だった生徒が様変わり。
学校を変える先生はすごいなと思った。今度は我々が応援する番」
生徒会長の栃沢直人君(17)は、
「試合に応援に来てくれてうれしいし、感謝している」
知多半島の南部にある学校が荒れたきっかけは、
1989年、県立高校の入試が複合選抜方式に変わったこと。
地元の生徒が、半田市などの都市部を目指し、
都市部からは課題のある生徒が集まってきた。
「空き教室で消火器を噴射したり、水道を流しっぱなしにして
下の階まで水浸しにされたり。非常ベルも毎日のように鳴らされた」と、
西山けい子教頭(57)は振り返る。
90年代前半、一部生徒の指導に追われ、
学校全体がマヒするような状態。
学校が改革を始めたのは、2001年。
県教委が、知多半島の学校を対象に統廃合の検討を始め、
学校が危機感を抱いたため。
授業の規律を守ることから始めた。
「授業中に飲食をしない」、「ゲーム等で遊ばない」など、
9項目のルールを決めて各教室に張り出し、
同じ授業時間内で3回注意されると、補習を受けさせた。
頭髪や服装の指導を強めると、保護者から反対の恐れがあったが、
授業の規律徹底には、誰も異論がなかった。
身だしなみの指導にも取り組み、茶髪やピアス、化粧を禁止、
制服を一新した。
最初は、反発する保護者も多かったが、次第に理解してくれるように。
学年間のトラブルを懸念して、中断していた体育大会は05年に復活。
学校祭でも、生徒会を前面に出すなどして、
生徒に自信を持たせていった。
「おとなしくさせるだけでは教育ではない。生徒はやらせればできる」と
北川寿比己校長(58)。
統廃合は、2年前に見送りが決まった。
「必要な学校だとアピールできれば」と内田さん。
地域の過疎化が進む中、定員割れが続き、
中退率も約12%(08年度)と高いが、
地域に見られているという意識を生徒が持てば、
学校は良くなると信じている。
◆複合選抜方式
愛知県教育委員会が1989年から始めた入試方式。
県立高校の一般入試は1校しか受験できなかったが、
受験機会の複数化のため、2校まで受験できる。
推薦入試や2次募集を含めると、計4回受験できる。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20090630-OYT8T00228.htm
2009年7月13日月曜日
理系白書’09:挑戦のとき/13 海洋研究開発機構研究員・阿部なつ江さん
(毎日 7月7日)
1月から約2カ月間、海洋地球研究船「みらい」で、
日本から南米チリまで太平洋を斜めに横断。
海底の地形や地球の内部構造を観測する、
研究者約40人を束ねる首席研究者。
洋上観測は悪天候などで、予定変更が日常茶飯事だが、
各研究者の要望を聞いて、
全体計画への影響を最小限にとどめるのが仕事。
初の大役を終え、「研究者や研究支援員、乗組員の協力で、
当初計画の90%以上は達成できた」と満足そう。
阿部さん自身は、地球の体積の8割以上を占める
マントルの主成分である「かんらん岩」を研究。
マントルの最上部は、十数枚の大きな岩板(プレート)となって
地球を覆っており、マントルの対流によってプレートはゆっくり動く。
プレートが別のプレートの下に潜り込んだりすることで、
地殻変動や地震が起こる。
かんらん岩を調べれば、化学組成や含有鉱物の違いで、
プレート誕生時の温度や圧力など地下深くの様子が分かる。
海底は、マントルを覆う地殻の厚さが数キロと薄いため、
かんらん岩が露出している場所がいくつかある。
深海は、地形を知るにも一苦労で、まだほとんど調べられていない。
「深海底は、月より遠い気がする。
でも、未開拓なだけに調査のたびに新発見がある」と阿部さん。
三陸沖で新しいタイプの小さな海底火山を見つけ、06年に発表。
このタイプの火山では、プレートの岩石そのものが採取できる
可能性があり、注目。
6歳上の兄が天文ファン。
影響されて天文学者を志したが、大学受験で数学や物理が難しく、
「自分は天文学には向いていない」と進路を変更。
「地球を研究しよう」と地学科に入学。
指導教官の勧めで手にした、緑色のかんらん岩の美しさに魅せられた。
大学院では、いろいろな産地のかんらん岩を詳細に分析し、
日本で採れたものは、大陸や海底で採れたものと
組成が違うことを突き止めた。
「論文をまとめた後、2日ほど興奮して寝られなかった。
これで研究者としてやっていけそうと自信がついた」
高校時代から英語が大の苦手。
大学では単位を落とし、留年。
「研究を続けるには不可欠」と一念発起。
好きなディズニーアニメの音声だけをカセットテープに録音し、
テープが伸びるまで聞いた。
中学の教科書の音読や書写も繰り返し、
今では国際プロジェクトでも不便は感じない。
人類史上初めて、海底地殻をマントルまで掘り抜く
地球深部探査船「ちきゅう」のプロジェクトにも携わる。
「好きなことを突き詰めれば、いつか道が開ける。
あと10年はかかるだろうが、マントルの岩石を手にしたい」
==============
◇あべ・なつえ
神奈川県横須賀市出身。97年、金沢大大学院博士課程修了。
東京工業大技官、豪マッコーリー大研究員などを経て、03年から現職。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/07/07/20090707ddm016040094000c.html
1月から約2カ月間、海洋地球研究船「みらい」で、
日本から南米チリまで太平洋を斜めに横断。
海底の地形や地球の内部構造を観測する、
研究者約40人を束ねる首席研究者。
洋上観測は悪天候などで、予定変更が日常茶飯事だが、
各研究者の要望を聞いて、
全体計画への影響を最小限にとどめるのが仕事。
初の大役を終え、「研究者や研究支援員、乗組員の協力で、
当初計画の90%以上は達成できた」と満足そう。
阿部さん自身は、地球の体積の8割以上を占める
マントルの主成分である「かんらん岩」を研究。
マントルの最上部は、十数枚の大きな岩板(プレート)となって
地球を覆っており、マントルの対流によってプレートはゆっくり動く。
プレートが別のプレートの下に潜り込んだりすることで、
地殻変動や地震が起こる。
かんらん岩を調べれば、化学組成や含有鉱物の違いで、
プレート誕生時の温度や圧力など地下深くの様子が分かる。
海底は、マントルを覆う地殻の厚さが数キロと薄いため、
かんらん岩が露出している場所がいくつかある。
深海は、地形を知るにも一苦労で、まだほとんど調べられていない。
「深海底は、月より遠い気がする。
でも、未開拓なだけに調査のたびに新発見がある」と阿部さん。
三陸沖で新しいタイプの小さな海底火山を見つけ、06年に発表。
このタイプの火山では、プレートの岩石そのものが採取できる
可能性があり、注目。
6歳上の兄が天文ファン。
影響されて天文学者を志したが、大学受験で数学や物理が難しく、
「自分は天文学には向いていない」と進路を変更。
「地球を研究しよう」と地学科に入学。
指導教官の勧めで手にした、緑色のかんらん岩の美しさに魅せられた。
大学院では、いろいろな産地のかんらん岩を詳細に分析し、
日本で採れたものは、大陸や海底で採れたものと
組成が違うことを突き止めた。
「論文をまとめた後、2日ほど興奮して寝られなかった。
これで研究者としてやっていけそうと自信がついた」
高校時代から英語が大の苦手。
大学では単位を落とし、留年。
「研究を続けるには不可欠」と一念発起。
好きなディズニーアニメの音声だけをカセットテープに録音し、
テープが伸びるまで聞いた。
中学の教科書の音読や書写も繰り返し、
今では国際プロジェクトでも不便は感じない。
人類史上初めて、海底地殻をマントルまで掘り抜く
地球深部探査船「ちきゅう」のプロジェクトにも携わる。
「好きなことを突き詰めれば、いつか道が開ける。
あと10年はかかるだろうが、マントルの岩石を手にしたい」
==============
◇あべ・なつえ
神奈川県横須賀市出身。97年、金沢大大学院博士課程修了。
東京工業大技官、豪マッコーリー大研究員などを経て、03年から現職。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2009/07/07/20090707ddm016040094000c.html
厨房廃水の油効率よく分解する技術開発
(サイエンスポータル 2009年7月7日)
厨房からの廃水中に含まれる油分を、効率よく分解する技術を、
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と
名古屋工業大学が開発、実証実験に成功。
業務用厨房からの廃水には、大量の油分が含まれ、
一部は下水に流される前に、グリーストラップと呼ばれる阻集器で回収、
産業廃棄物として処理。
これまで、微生物製剤を使って現場で処理する試みも成されているが、
製剤自体、雑多な微生物を含むことから効率が悪く、
グリーストラップには常に大量の廃水が流入するため、
これら微生物がすぐに流出してしまう問題。
今回の方法は、油を分解する微生物の中から見つけた2種類の微生物、
リパーゼ分泌細菌、グリセロール分解酵母を用いる。
これらの微生物は、弱酸性であるグリーストラップの環境下で
共生関係にあり、ともに高い油脂分解能力を持つ。
グリーストラップに、これら2種類の微生物を投入、
さらに微生物が流出しないような工夫を組み込んだ実証実験の結果、
油分が効率よく分解されることを確認。
日本全体の廃水処理には、電力消費量の1%を占めるほど
多くのエネルギーが使われ、処理後に出る汚泥などの廃棄物は、
全産業廃棄物の2割を占める。
新しく開発された技術は、食品工場のような大型油処理施設や
清掃用の油脂分解洗剤などへの利用拡大が期待。
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0907/0907071.html
厨房からの廃水中に含まれる油分を、効率よく分解する技術を、
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と
名古屋工業大学が開発、実証実験に成功。
業務用厨房からの廃水には、大量の油分が含まれ、
一部は下水に流される前に、グリーストラップと呼ばれる阻集器で回収、
産業廃棄物として処理。
これまで、微生物製剤を使って現場で処理する試みも成されているが、
製剤自体、雑多な微生物を含むことから効率が悪く、
グリーストラップには常に大量の廃水が流入するため、
これら微生物がすぐに流出してしまう問題。
今回の方法は、油を分解する微生物の中から見つけた2種類の微生物、
リパーゼ分泌細菌、グリセロール分解酵母を用いる。
これらの微生物は、弱酸性であるグリーストラップの環境下で
共生関係にあり、ともに高い油脂分解能力を持つ。
グリーストラップに、これら2種類の微生物を投入、
さらに微生物が流出しないような工夫を組み込んだ実証実験の結果、
油分が効率よく分解されることを確認。
日本全体の廃水処理には、電力消費量の1%を占めるほど
多くのエネルギーが使われ、処理後に出る汚泥などの廃棄物は、
全産業廃棄物の2割を占める。
新しく開発された技術は、食品工場のような大型油処理施設や
清掃用の油脂分解洗剤などへの利用拡大が期待。
http://www.scienceportal.jp/news/daily/0907/0907071.html
正しい知識知り、正しくシラミ予防 枕など共用しない/月1回は頭髪点検
(2009年7月5日 毎日新聞社)
保育所や幼稚園、小学校でプールが始まった。
子どもの頭髪に寄生するシラミが気になる保護者も多いが、
感染ルートなどについては誤解も。
予防のため、正しい知識を身につける必要がある。
シラミのうち、小学生以下の子どもの頭髪に寄生して血を吸うのは、
主にアタマジラミ。
かゆみが出るが、戦中戦後にはやったコロモジラミと異なり、
病気を運ぶことはまずない。
保育所などの集団生活で発生するケースが多いが、
「プールの水を経由して寄生する」というのは誤解。
長年、アタマジラミの相談を受けてきた池袋保健所の矢口昇さん
(環境衛生担当)は、「プールの水を経由して感染することはない。
ロッカーやかごの中で、脱いだ衣類を通じて感染する可能性。
衣類は、個別の袋に入れるなどして管理する必要がある」
帽子やブラシを貸し借りしたり、枕や布団、シーツなどを
共用した場合も感染の恐れがある。
子ども同士が固まってマンガを読んだり、ゲームをするような場面も要注意。
清潔にしていても、感染する可能性は十分ある。
寄生したアタマジラミは、どうやって見つけるのだろうか?
「鈴の木こどもクリニック」(品川区)の鈴木博院長は、
「アタマジラミは、うなじや側頭部(耳の上周辺)に寄生しやすい。
そこを中心にチェックしてください」
アタマジラミの卵は、髪の毛にしっかり張り付いている。
フケのようなものがついていたら、髪を払って落とすが、
それでも取れずに残っているようなら、卵の疑いがある。
卵は約0・5ミリなので見つけにくいが、目を凝らせば
「涙のしずく」のような形をして、髪にへばりついている。
シラミの親も、卵の周辺にいる可能性が高い。
親は2-3ミリなので、比較的見つけやすい。
感染した子どもに兄弟や姉妹がいる場合は、
全員の頭髪をチェックする必要。
駆除の手っ取り早い方法は、殺虫剤のスミスリンを含んだ
市販のシャンプーを使用、目の細かいシラミ対策用のクシですきとる。
矢口さんは、「家にあるベビーオイルやリンスを使う方法も。
普通のクシでも、斜め向きにすきとれば効果がある」
普段からのケアも大切。
小学生程度なら、スキンシップを兼ねて月に1、2回、
頭髪をチェックする機会を作るのもいい方法。
東京都環境衛生課のまとめによると、アタマジラミに関する相談件数は、
07年度に過去最高の1935件、08年度はほぼ半減。
同年、啓発用のパンフレットを配布したことが奏功した。
祖父母世代と異なり、親世代にシラミの知識が乏しいことも、
近年の増加傾向の一因。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/7/6/103649/
保育所や幼稚園、小学校でプールが始まった。
子どもの頭髪に寄生するシラミが気になる保護者も多いが、
感染ルートなどについては誤解も。
予防のため、正しい知識を身につける必要がある。
シラミのうち、小学生以下の子どもの頭髪に寄生して血を吸うのは、
主にアタマジラミ。
かゆみが出るが、戦中戦後にはやったコロモジラミと異なり、
病気を運ぶことはまずない。
保育所などの集団生活で発生するケースが多いが、
「プールの水を経由して寄生する」というのは誤解。
長年、アタマジラミの相談を受けてきた池袋保健所の矢口昇さん
(環境衛生担当)は、「プールの水を経由して感染することはない。
ロッカーやかごの中で、脱いだ衣類を通じて感染する可能性。
衣類は、個別の袋に入れるなどして管理する必要がある」
帽子やブラシを貸し借りしたり、枕や布団、シーツなどを
共用した場合も感染の恐れがある。
子ども同士が固まってマンガを読んだり、ゲームをするような場面も要注意。
清潔にしていても、感染する可能性は十分ある。
寄生したアタマジラミは、どうやって見つけるのだろうか?
「鈴の木こどもクリニック」(品川区)の鈴木博院長は、
「アタマジラミは、うなじや側頭部(耳の上周辺)に寄生しやすい。
そこを中心にチェックしてください」
アタマジラミの卵は、髪の毛にしっかり張り付いている。
フケのようなものがついていたら、髪を払って落とすが、
それでも取れずに残っているようなら、卵の疑いがある。
卵は約0・5ミリなので見つけにくいが、目を凝らせば
「涙のしずく」のような形をして、髪にへばりついている。
シラミの親も、卵の周辺にいる可能性が高い。
親は2-3ミリなので、比較的見つけやすい。
感染した子どもに兄弟や姉妹がいる場合は、
全員の頭髪をチェックする必要。
駆除の手っ取り早い方法は、殺虫剤のスミスリンを含んだ
市販のシャンプーを使用、目の細かいシラミ対策用のクシですきとる。
矢口さんは、「家にあるベビーオイルやリンスを使う方法も。
普通のクシでも、斜め向きにすきとれば効果がある」
普段からのケアも大切。
小学生程度なら、スキンシップを兼ねて月に1、2回、
頭髪をチェックする機会を作るのもいい方法。
東京都環境衛生課のまとめによると、アタマジラミに関する相談件数は、
07年度に過去最高の1935件、08年度はほぼ半減。
同年、啓発用のパンフレットを配布したことが奏功した。
祖父母世代と異なり、親世代にシラミの知識が乏しいことも、
近年の増加傾向の一因。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/7/6/103649/
「どんな細胞も万能化」 山中教授が英誌に考察
(2009年7月2日 共同通信社)
さまざまな組織に成長する万能細胞として期待される
iPS細胞に変化する能力は、限られた一部の体細胞にだけ
備わっているのではなく、あらゆる体細胞に備わっているとの考察を、
京都大の山中伸弥教授が、2日付の英科学誌ネイチャーに発表。
iPS細胞を再生医療に応用するには、
均質でがん化の心配がない作製手法を開発し、
標準的な方法として確立することが課題。
山中教授は、「さまざまな体細胞で多くの手法を試し、
医療への応用に向けた最良の組み合わせを見つける必要」
山中教授は、各国のチームによる研究報告を分析。
その結果、あらかじめ決まった体細胞だけがiPS細胞になるのではなく、
ほとんどすべての体細胞が万能細胞になる能力を備えているとの結論。
遺伝子操作の手法や化学的な環境などによって、
iPS細胞の品質や個性に違いが生じると指摘。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/7/2/103350/
さまざまな組織に成長する万能細胞として期待される
iPS細胞に変化する能力は、限られた一部の体細胞にだけ
備わっているのではなく、あらゆる体細胞に備わっているとの考察を、
京都大の山中伸弥教授が、2日付の英科学誌ネイチャーに発表。
iPS細胞を再生医療に応用するには、
均質でがん化の心配がない作製手法を開発し、
標準的な方法として確立することが課題。
山中教授は、「さまざまな体細胞で多くの手法を試し、
医療への応用に向けた最良の組み合わせを見つける必要」
山中教授は、各国のチームによる研究報告を分析。
その結果、あらかじめ決まった体細胞だけがiPS細胞になるのではなく、
ほとんどすべての体細胞が万能細胞になる能力を備えているとの結論。
遺伝子操作の手法や化学的な環境などによって、
iPS細胞の品質や個性に違いが生じると指摘。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/7/2/103350/
10分で完売、ワイン愛好家の狂騒
(日経 2009-06-27)
高級ワインの市場で、「異例」の事態が。
毎年、春から夏にかけて実施される仏ボルドーの先物予約販売
「プリムール」。
トップクラスのシャトーの2008年産のワインが、
1本2万数千円という価格にもかかわらず、あっという間に売り切れ。
「こんなことは、数年前にプリムールの担当になって初めて」
ワイン輸入販売大手のエノテカ・田村透氏は目を細める。
インターネットの販売サイトに専用コーナーを設け、
5月20日に株主と会員限定で申し込みの受付けを始めたところ、
「シャトー・ラフィット・ロートシルト」、「シャトー・ラトゥール」の
2大銘柄がわずか10分で完売。
当初の価格は、1本26500円(税抜き、12本購入の場合)。
5月21日に約8%値上げして追加販売、その日の内に売り切れ。
現在、ラフィットとラトゥールに並び称されるトップ銘柄
「シャトー・マルゴー」も「在庫なし」。
他の販売会社でも、売れ行きは同様に好調。
ヴィノラム(東京・中央)が運営するサイトでは、
ラフィット、ラトゥールともに第1期、第2期の売り出しが早々に完売、
第3期の現在は第1期のほぼ2倍の価格に値上。
「プリムール」とは、ボルドーで広く行われているワインの販売手法、
樽で熟成中のワインを、市場に出回る約2年前に予約販売。
ワインの販売会社が商品を仕入れるのも、同じタイミングの場合が多く、
その一部が一般消費者に売り出される。
人気沸騰の背景に、昨年までの異常なワインの値上がり。
04年産まで、1本1万円台で推移していたトップシャトーの
プリムール初出価格は、05年産から7万円前後に急騰。
05年のぶどうの出来が並外れて良かったことも影響したが、
06年産も7万円台、07年産も5万円台と高止まり。
中国、ロシアなどの新興国の富豪たちが、高級ワインを買いあさり、
世界の高級ワインの需給が逼迫。
値付けをする醸造元が強気になり、円安・ユーロ高も
円ベースの価格高騰に拍車をかけた格好。
昨秋のリーマンショック以降、高級ワインの売れ行きが世界中で鈍化。
円高・ユーロ安も進み、この春のプリムールは
前年の半値以下で売り出された。
08年産のトップワインには、影響力の大きいワイン評論家の
ロバート・パーカー氏が90点台後半から100点満点の高い評点を
付けたことも人気を後押し。
高額で予約販売された06年産と07年産のワインはどうなるか?
06年産は、この春から市場に出回り始めた。
06年産のラフィットは、ネット販売で最低5万円前後で販売。
パーカー氏の評点は、予約価格の安い08年産の方が上だが、
ワインショップの多くはプリムール時の価格近辺で商品を仕入れ、
08年産の初出価格並みに値下げするのは困難。
「06」と「08」は別物と訴えてみたところで、
消費者は受け入れてくれない。
ボルドーのトップシャトーは、プリムールの過去の購入実績によって、
販売会社への商品の割り当ての数を決める。
どんなに高い価格を提示されても、仕入れ続けなければ、
必要な量を確保できなくなる。
販売会社が、トップシャトーのワインを販売し続けるには、
醸造元の条件をのむ以外にない。
08年産の価格がここまで抑えられたのは、
最初に手ごろな価格で売り出して人気を盛り上げ、
徐々に06年産や07年産並みに価格を引き上げていく、
といった醸造元の戦略。
安くなったといっても、2000年前後の水準と比べ、ほぼ2倍。
そこに飛びついてしまうワイン愛好家の金銭感覚は、
今でも浮世離れしたままなのかもしれない。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/syohi/syo090625.html
高級ワインの市場で、「異例」の事態が。
毎年、春から夏にかけて実施される仏ボルドーの先物予約販売
「プリムール」。
トップクラスのシャトーの2008年産のワインが、
1本2万数千円という価格にもかかわらず、あっという間に売り切れ。
「こんなことは、数年前にプリムールの担当になって初めて」
ワイン輸入販売大手のエノテカ・田村透氏は目を細める。
インターネットの販売サイトに専用コーナーを設け、
5月20日に株主と会員限定で申し込みの受付けを始めたところ、
「シャトー・ラフィット・ロートシルト」、「シャトー・ラトゥール」の
2大銘柄がわずか10分で完売。
当初の価格は、1本26500円(税抜き、12本購入の場合)。
5月21日に約8%値上げして追加販売、その日の内に売り切れ。
現在、ラフィットとラトゥールに並び称されるトップ銘柄
「シャトー・マルゴー」も「在庫なし」。
他の販売会社でも、売れ行きは同様に好調。
ヴィノラム(東京・中央)が運営するサイトでは、
ラフィット、ラトゥールともに第1期、第2期の売り出しが早々に完売、
第3期の現在は第1期のほぼ2倍の価格に値上。
「プリムール」とは、ボルドーで広く行われているワインの販売手法、
樽で熟成中のワインを、市場に出回る約2年前に予約販売。
ワインの販売会社が商品を仕入れるのも、同じタイミングの場合が多く、
その一部が一般消費者に売り出される。
人気沸騰の背景に、昨年までの異常なワインの値上がり。
04年産まで、1本1万円台で推移していたトップシャトーの
プリムール初出価格は、05年産から7万円前後に急騰。
05年のぶどうの出来が並外れて良かったことも影響したが、
06年産も7万円台、07年産も5万円台と高止まり。
中国、ロシアなどの新興国の富豪たちが、高級ワインを買いあさり、
世界の高級ワインの需給が逼迫。
値付けをする醸造元が強気になり、円安・ユーロ高も
円ベースの価格高騰に拍車をかけた格好。
昨秋のリーマンショック以降、高級ワインの売れ行きが世界中で鈍化。
円高・ユーロ安も進み、この春のプリムールは
前年の半値以下で売り出された。
08年産のトップワインには、影響力の大きいワイン評論家の
ロバート・パーカー氏が90点台後半から100点満点の高い評点を
付けたことも人気を後押し。
高額で予約販売された06年産と07年産のワインはどうなるか?
06年産は、この春から市場に出回り始めた。
06年産のラフィットは、ネット販売で最低5万円前後で販売。
パーカー氏の評点は、予約価格の安い08年産の方が上だが、
ワインショップの多くはプリムール時の価格近辺で商品を仕入れ、
08年産の初出価格並みに値下げするのは困難。
「06」と「08」は別物と訴えてみたところで、
消費者は受け入れてくれない。
ボルドーのトップシャトーは、プリムールの過去の購入実績によって、
販売会社への商品の割り当ての数を決める。
どんなに高い価格を提示されても、仕入れ続けなければ、
必要な量を確保できなくなる。
販売会社が、トップシャトーのワインを販売し続けるには、
醸造元の条件をのむ以外にない。
08年産の価格がここまで抑えられたのは、
最初に手ごろな価格で売り出して人気を盛り上げ、
徐々に06年産や07年産並みに価格を引き上げていく、
といった醸造元の戦略。
安くなったといっても、2000年前後の水準と比べ、ほぼ2倍。
そこに飛びついてしまうワイン愛好家の金銭感覚は、
今でも浮世離れしたままなのかもしれない。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/syohi/syo090625.html
2009年7月12日日曜日
19年度までに大学誘致 奥州市・方針案提示
(岩手日報 7月3日)
奥州市は、第3回大学誘致検討懇話会を開き、
策定に取り組む大学誘致基本方針の素案を示した。
若年層の定着と産業力の向上などを目的に、
2019年度までの誘致達成を掲げる。
同市は、大学誘致を総合計画の
「知識集積型都市・高度教育都市構築プロジェクト」として位置付け。
目的は、若年層の定着による持続可能な都市づくり、
大学との連携による産業力強化など。
地域の活力再生、学生らの居住による経済効果、
地域イメージの向上などを期待。
現状課題として若年層の流出、県平均を下回る大学進学率など。
19年度までに開設し、15~29歳人口を5年で660人、
10年で1000人超増加。大学進学率の40%到達も目標。
誘致大学を理工系、社会科学系、農学系の学系ごとに
シミュレーションし、学生規模、面積、用地所得費などを算定。
経済効果として、開設後10年で約50億円が期待。
誘致への環境づくりとして、産学公民連携の事業
「奥州シチズンカレッジ」構想も掲げた。
ビジネスや伝統文化など、各分野の講座を開設し、
市民が学ぶ「地域大学」として事業を展開。
大学教授や経営専門家らで構成する懇話会は、
10月に提言を取りまとめ、市の検討組織が提言を基に
基本方針を策定。
相原正明市長は、「ハードルは高いが、可能性はある。
大学にも積極的に声をかけていきたい」
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090703_5
奥州市は、第3回大学誘致検討懇話会を開き、
策定に取り組む大学誘致基本方針の素案を示した。
若年層の定着と産業力の向上などを目的に、
2019年度までの誘致達成を掲げる。
同市は、大学誘致を総合計画の
「知識集積型都市・高度教育都市構築プロジェクト」として位置付け。
目的は、若年層の定着による持続可能な都市づくり、
大学との連携による産業力強化など。
地域の活力再生、学生らの居住による経済効果、
地域イメージの向上などを期待。
現状課題として若年層の流出、県平均を下回る大学進学率など。
19年度までに開設し、15~29歳人口を5年で660人、
10年で1000人超増加。大学進学率の40%到達も目標。
誘致大学を理工系、社会科学系、農学系の学系ごとに
シミュレーションし、学生規模、面積、用地所得費などを算定。
経済効果として、開設後10年で約50億円が期待。
誘致への環境づくりとして、産学公民連携の事業
「奥州シチズンカレッジ」構想も掲げた。
ビジネスや伝統文化など、各分野の講座を開設し、
市民が学ぶ「地域大学」として事業を展開。
大学教授や経営専門家らで構成する懇話会は、
10月に提言を取りまとめ、市の検討組織が提言を基に
基本方針を策定。
相原正明市長は、「ハードルは高いが、可能性はある。
大学にも積極的に声をかけていきたい」
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20090703_5
「髪の元」細胞で神経修復
(2009年7月2日 読売新聞)
人間の髪の元になる細胞を使って、
切断されたマウスの足の神経を修復することに、
北里大など日米の研究チームが成功。
脊髄損傷や事故で切断された手足の再生治療に応用が期待、
米専門誌に発表。
同大の天羽康之講師(皮膚科学)らは、体毛の周囲にあり、
毛のほか神経や筋肉、皮膚の細胞に変化する能力を持つ
「毛包幹細胞」に着目。
この細胞を、髪のそばから取って増やした後、
マウスの末梢神経の切断部分に移植した。
その結果、8週間後、切れた神経はつながり、
足の付け根から電気刺激を与えると、足が動いた。
自然治癒にまかせたマウスに、電気を流しても足は動かなかった。
毛包幹細胞は、胚性幹細胞(ES細胞)や新型万能細胞(iPS細胞)に
比べ、変化できる器官は限られ増殖能力も低いが、
人間に移植した際のがん化の危険性は少ない。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/7/2/103382/
人間の髪の元になる細胞を使って、
切断されたマウスの足の神経を修復することに、
北里大など日米の研究チームが成功。
脊髄損傷や事故で切断された手足の再生治療に応用が期待、
米専門誌に発表。
同大の天羽康之講師(皮膚科学)らは、体毛の周囲にあり、
毛のほか神経や筋肉、皮膚の細胞に変化する能力を持つ
「毛包幹細胞」に着目。
この細胞を、髪のそばから取って増やした後、
マウスの末梢神経の切断部分に移植した。
その結果、8週間後、切れた神経はつながり、
足の付け根から電気刺激を与えると、足が動いた。
自然治癒にまかせたマウスに、電気を流しても足は動かなかった。
毛包幹細胞は、胚性幹細胞(ES細胞)や新型万能細胞(iPS細胞)に
比べ、変化できる器官は限られ増殖能力も低いが、
人間に移植した際のがん化の危険性は少ない。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/7/2/103382/
“Drブレイン”利根川教授の憂い
(日経 2009-06-26)
国内随一の脳研究拠点、理化学研究所脳科学総合研究センターの
3代目センター長に、ノーベル生理学・医学賞受賞者の
利根川進・MIT教授が就いた。
「脳科学は始まったばかり」と、この分野の重要性を強調する一方、
日本の研究環境はまだ不十分だとの認識。
46年間、海外で研究を続けた目から見た日本の“甘い部分”は、
早急に改善しなければいけない。
もう「第〇次ブーム」と数えられないほど、脳への関心は高まっている。
米国が、1990年から「脳の10年」と、大規模な研究支援を始め、
先進各国が競い合うように様々なプロジェクトを推進。
脳の内部を、外部から観察する先端計測機器が相次いで登場し、
ゲノム解読を受けて、神経細胞と情報伝達物質との関係や機能を、
遺伝子のレベルで調べる研究も盛ん。
1)カネボウ化粧品
(茂木健一郎氏との共同プロジェクト。ATRプロモーションズが協力)
素顔と化粧後の顔を見たときの、女性の脳の活動状態を観察。
化粧は、自分を客観的に見つめ直す行為、
化粧によって社会的な顔を演出し、他人とのコミュニケーションを
活発にしている役割をもつとの認識を深めた。
より魅力的な化粧品の開発やブランドの育成などにつなげる。
2)東海光学NTTデータ経営研究所
遠近両用眼鏡レンズを装着したときの快適さを、脳波計測から評価。
不快感を減らしたレンズの設計に反映。
3)竹中工務店
(東京大学の加藤伸介教授ら大学と共同研究)
1人ひとりが最適と感じる空間を、脳波の計測や脳活動の測定などの
データをもとに解明するのが目標。
(1)空間デザインの影響
(2)光や熱、音などの影響
(3)人や環境をセンシングし環境を制御する技術
(4)創造性など人の活動を評価する技術--の4分野で研究を推進。
産業界で、脳研究を新製品開発やサービス改善などに
生かそうという動きも。
まだ初期的な段階だが、今後、大きなうねりになる可能性を感じる。
得られた成果を、分かりやすく社会に発信する機運も醸成され、
シンポジウムや講演会が開かれ、あまたの関連書籍が書店に。
テレビドラマの主題にも取り上げられるほど。
それでもやはり、脳は不思議の塊。
私たちの体の動きを制御し、出来事を記憶し、知性や感情を生み出す。
その仕組みや原理は、謎に包まれている。
利根川センター長は、「私たちはまだ脳全体の数%しか分かっていない」
広大な未知の領域が残っている状況を解説。
理研センター長への利根川教授の起用は、初代センター長を務め、
小脳の運動モデルの研究で著名な伊藤正男・東京大学名誉教授や、
野依良治・理研理事長らの悲願。
まだまだ研究を続けたい利根川教授は、MITの研究室を残したまま、
時間を半分ずつ分けて、理研でセンター運営にかかわる予定。
6月、理研で就任会見した利根川氏は、
「脳を研究することは、人間を研究すること」と、
脳研究への思いを熱く語った。
現在はまだ、自然科学の対象分野との印象が強いが、
将来は、文学や芸術、経済や社会制度などとの関係も深まるとし、
「人文・社会科学の関連分野を抱合する学問になる」と展望。
なのに、日本の研究体制は非常に弱いのではないかと、注文。
政治家の一部に、「脳研究はもういい」という声に対し、
「奇異に感じる」と、ライフサイエンス分野に占める
脳研究費の比率が下がっている状況を憂慮。
MITは、15年前に脳科学科を新設、学際的な研究推進体制を整え、
日本では病気の原因や治療を目指した医学分野の研究が中心、
偏りがあると分析。
現時点で、米国の脳研究予算は日本の20倍に達し、
このままでは日米格差は広がる一方。
日本が進めるべき脳研究の戦略は、利根川氏を含めて練ってもらい、
研究の推進体制に対する課題は、以前から日本の弱点。
学際領域が弱い、大学院での研究者育成が遅れている、
大学と他の研究機関との連携が乏しい、などなど。
これらの改革に、誘因が働かない問題を解決しないと、
脳研究だけでなく、新しい科学技術で日本は存在感を発揮できなくなる。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/techno/tec090625.html
国内随一の脳研究拠点、理化学研究所脳科学総合研究センターの
3代目センター長に、ノーベル生理学・医学賞受賞者の
利根川進・MIT教授が就いた。
「脳科学は始まったばかり」と、この分野の重要性を強調する一方、
日本の研究環境はまだ不十分だとの認識。
46年間、海外で研究を続けた目から見た日本の“甘い部分”は、
早急に改善しなければいけない。
もう「第〇次ブーム」と数えられないほど、脳への関心は高まっている。
米国が、1990年から「脳の10年」と、大規模な研究支援を始め、
先進各国が競い合うように様々なプロジェクトを推進。
脳の内部を、外部から観察する先端計測機器が相次いで登場し、
ゲノム解読を受けて、神経細胞と情報伝達物質との関係や機能を、
遺伝子のレベルで調べる研究も盛ん。
1)カネボウ化粧品
(茂木健一郎氏との共同プロジェクト。ATRプロモーションズが協力)
素顔と化粧後の顔を見たときの、女性の脳の活動状態を観察。
化粧は、自分を客観的に見つめ直す行為、
化粧によって社会的な顔を演出し、他人とのコミュニケーションを
活発にしている役割をもつとの認識を深めた。
より魅力的な化粧品の開発やブランドの育成などにつなげる。
2)東海光学NTTデータ経営研究所
遠近両用眼鏡レンズを装着したときの快適さを、脳波計測から評価。
不快感を減らしたレンズの設計に反映。
3)竹中工務店
(東京大学の加藤伸介教授ら大学と共同研究)
1人ひとりが最適と感じる空間を、脳波の計測や脳活動の測定などの
データをもとに解明するのが目標。
(1)空間デザインの影響
(2)光や熱、音などの影響
(3)人や環境をセンシングし環境を制御する技術
(4)創造性など人の活動を評価する技術--の4分野で研究を推進。
産業界で、脳研究を新製品開発やサービス改善などに
生かそうという動きも。
まだ初期的な段階だが、今後、大きなうねりになる可能性を感じる。
得られた成果を、分かりやすく社会に発信する機運も醸成され、
シンポジウムや講演会が開かれ、あまたの関連書籍が書店に。
テレビドラマの主題にも取り上げられるほど。
それでもやはり、脳は不思議の塊。
私たちの体の動きを制御し、出来事を記憶し、知性や感情を生み出す。
その仕組みや原理は、謎に包まれている。
利根川センター長は、「私たちはまだ脳全体の数%しか分かっていない」
広大な未知の領域が残っている状況を解説。
理研センター長への利根川教授の起用は、初代センター長を務め、
小脳の運動モデルの研究で著名な伊藤正男・東京大学名誉教授や、
野依良治・理研理事長らの悲願。
まだまだ研究を続けたい利根川教授は、MITの研究室を残したまま、
時間を半分ずつ分けて、理研でセンター運営にかかわる予定。
6月、理研で就任会見した利根川氏は、
「脳を研究することは、人間を研究すること」と、
脳研究への思いを熱く語った。
現在はまだ、自然科学の対象分野との印象が強いが、
将来は、文学や芸術、経済や社会制度などとの関係も深まるとし、
「人文・社会科学の関連分野を抱合する学問になる」と展望。
なのに、日本の研究体制は非常に弱いのではないかと、注文。
政治家の一部に、「脳研究はもういい」という声に対し、
「奇異に感じる」と、ライフサイエンス分野に占める
脳研究費の比率が下がっている状況を憂慮。
MITは、15年前に脳科学科を新設、学際的な研究推進体制を整え、
日本では病気の原因や治療を目指した医学分野の研究が中心、
偏りがあると分析。
現時点で、米国の脳研究予算は日本の20倍に達し、
このままでは日米格差は広がる一方。
日本が進めるべき脳研究の戦略は、利根川氏を含めて練ってもらい、
研究の推進体制に対する課題は、以前から日本の弱点。
学際領域が弱い、大学院での研究者育成が遅れている、
大学と他の研究機関との連携が乏しい、などなど。
これらの改革に、誘因が働かない問題を解決しないと、
脳研究だけでなく、新しい科学技術で日本は存在感を発揮できなくなる。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/techno/tec090625.html
ウォルト・ディズニー・ジャパンのキャンドランド社長 「BS、大人の女性を想定」
(日経 7月2日)
BSデジタル放送のチャンネル追加など、
外資メディアはどう対応するのか?
ウォルト・ディズニー・ジャパンのポール・キャンドランド社長に聞いた。
——新BSに免許申請したが、チャンネル獲得には至らなかった。
「申請段階で、多数の視聴者にインタビュー。
具体的な番組表を示したところ、前向きな反応が多く、大きな手応え。
それだけに失望は否めない。
外資に、参入のチャンスが与えられたことは有り難い」
——どのようなチャンネルの構想だったのか?
「主な視聴者を、大人の女性であるF2(35歳—49歳の女性)層に設定。
ドラマや映画で編成する無料チャンネル。
ターゲットを明確にして、差別化する戦略」
「BSデジタルは、極めて高い可能性を秘めた放送基盤。
すでに複数の民放系無料チャンネルもあるなかで、
多様な視聴者層を狙った総合編成では、成り立たせるのが難しい」
——総務省は審査で、日本での実績や事業計画の実現可能性を重視。
「『東京ディズニーランド』が25年以上も成功するなど、
ディズニーはファミリー・エンターテインメント・カンパニーとして、
日本で約50年の実績を重ねてきた。
CS『ディズニー・チャンネル』も、開局して6年近く。
保有するCSの2チャンネルの合計視聴世帯は900万に」
「ディズニーのテレビ部門は、08年度の連結売上高で43%、
利益の56%を稼ぎ出した。
テレビ事業を世界で手がけてきた経験から、
日本でも十分成功できる自信を持っている」
——広告収入を前提とする無料放送での申請が不利に働いた。
「無料放送でも、F2層に的を絞れば、ディズニーのほかの事業との
シナジー効果が期待。
チャンネル単独でも、十分な広告収入を上げる自信。
海外では、無料放送と有料放送、混合型も運営し、
その経験を日本でも生かせるはず」
「広告収入の実績も皆無ではない。
テレビ東京系などで、30分のアニメーションの放送枠を
週3枠持っているが、10億円弱のCM収入。
約2兆円の広告市場に占めるBSのシェアは2%。
民放系のBS全局が黒字化。
BSという放送基盤は、それだけ効率が高い。
地上波のシェアを奪えれば、成長余地が大きくなる」
——総務省は来年5月、BSなどで新たなチャンネルを追加募集する。
再挑戦するか?
「詳しい話を聞いてない。現段階では何も言えない」
——日本でも無料放送が不可欠で、基盤はBSデジタルが有力。
「BSはディズニーにとって、日本のメディア事業で欠けた
パズルのピース。
日本での顧客の柱は2つ。子供と大人の女性。
女児や男児向けのCSの有料チャンネルを2つ運営。
BSがあれば、F2層に効果的にコンテンツを届けることができる。
携帯電話事業『ディズニー・モバイル』は、契約者の70%以上が
大人の女性。テーマパークの利用者も、70%以上が大人の女性」
「BSに参入できれば、ディズニーの映画事業にも利点が大きい。
日本の地上波テレビ局は、映画制作を強化し、
自らのチャンネルで盛んに宣伝。
(無料放送は)ディズニーの事業全体にとって重要な意味を持つ」
——「ディズニー・モバイル」の実績には満足しているか?
「すべて予定通り。
大量の契約者を想定して参入したわけではない。
ディズニーの体験をファンに、日常的に届けるニッチ(すき間)事業
として始めた。持続的に成長できればいいと考えている」
——テーマパークや関連ホテルも含め、放送を除けば
日本では必要な事業基盤がおおむねそろった。今後の課題は?
「ローカルコンテンツ(情報の内容)をさらに増やすこと。
人気アニメ『スティッチ!』では、沖縄県の島を舞台にした
日本版を制作、放送を始めた。
東映アニメーションなどと組み、短編アニメも制作。
ディズニーの海外のネットワークでも放送が始まるなど、
日本製アニメの輸出も始まっている」
◆ポール・キャンドランド
米ワシントン生まれ。ブリガム・ヤング大卒、
ペンシルべニア州立大大学院で経営学修士(MBA)取得。
日本ペプシコーラ代表などを経て2002年、ディズニー日本法人の
テレビ事業部門マネージングディレクター就任。
「ディズニー・チャンネル」などを立ち上げ、07年から現職。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/interview/int090701.html
BSデジタル放送のチャンネル追加など、
外資メディアはどう対応するのか?
ウォルト・ディズニー・ジャパンのポール・キャンドランド社長に聞いた。
——新BSに免許申請したが、チャンネル獲得には至らなかった。
「申請段階で、多数の視聴者にインタビュー。
具体的な番組表を示したところ、前向きな反応が多く、大きな手応え。
それだけに失望は否めない。
外資に、参入のチャンスが与えられたことは有り難い」
——どのようなチャンネルの構想だったのか?
「主な視聴者を、大人の女性であるF2(35歳—49歳の女性)層に設定。
ドラマや映画で編成する無料チャンネル。
ターゲットを明確にして、差別化する戦略」
「BSデジタルは、極めて高い可能性を秘めた放送基盤。
すでに複数の民放系無料チャンネルもあるなかで、
多様な視聴者層を狙った総合編成では、成り立たせるのが難しい」
——総務省は審査で、日本での実績や事業計画の実現可能性を重視。
「『東京ディズニーランド』が25年以上も成功するなど、
ディズニーはファミリー・エンターテインメント・カンパニーとして、
日本で約50年の実績を重ねてきた。
CS『ディズニー・チャンネル』も、開局して6年近く。
保有するCSの2チャンネルの合計視聴世帯は900万に」
「ディズニーのテレビ部門は、08年度の連結売上高で43%、
利益の56%を稼ぎ出した。
テレビ事業を世界で手がけてきた経験から、
日本でも十分成功できる自信を持っている」
——広告収入を前提とする無料放送での申請が不利に働いた。
「無料放送でも、F2層に的を絞れば、ディズニーのほかの事業との
シナジー効果が期待。
チャンネル単独でも、十分な広告収入を上げる自信。
海外では、無料放送と有料放送、混合型も運営し、
その経験を日本でも生かせるはず」
「広告収入の実績も皆無ではない。
テレビ東京系などで、30分のアニメーションの放送枠を
週3枠持っているが、10億円弱のCM収入。
約2兆円の広告市場に占めるBSのシェアは2%。
民放系のBS全局が黒字化。
BSという放送基盤は、それだけ効率が高い。
地上波のシェアを奪えれば、成長余地が大きくなる」
——総務省は来年5月、BSなどで新たなチャンネルを追加募集する。
再挑戦するか?
「詳しい話を聞いてない。現段階では何も言えない」
——日本でも無料放送が不可欠で、基盤はBSデジタルが有力。
「BSはディズニーにとって、日本のメディア事業で欠けた
パズルのピース。
日本での顧客の柱は2つ。子供と大人の女性。
女児や男児向けのCSの有料チャンネルを2つ運営。
BSがあれば、F2層に効果的にコンテンツを届けることができる。
携帯電話事業『ディズニー・モバイル』は、契約者の70%以上が
大人の女性。テーマパークの利用者も、70%以上が大人の女性」
「BSに参入できれば、ディズニーの映画事業にも利点が大きい。
日本の地上波テレビ局は、映画制作を強化し、
自らのチャンネルで盛んに宣伝。
(無料放送は)ディズニーの事業全体にとって重要な意味を持つ」
——「ディズニー・モバイル」の実績には満足しているか?
「すべて予定通り。
大量の契約者を想定して参入したわけではない。
ディズニーの体験をファンに、日常的に届けるニッチ(すき間)事業
として始めた。持続的に成長できればいいと考えている」
——テーマパークや関連ホテルも含め、放送を除けば
日本では必要な事業基盤がおおむねそろった。今後の課題は?
「ローカルコンテンツ(情報の内容)をさらに増やすこと。
人気アニメ『スティッチ!』では、沖縄県の島を舞台にした
日本版を制作、放送を始めた。
東映アニメーションなどと組み、短編アニメも制作。
ディズニーの海外のネットワークでも放送が始まるなど、
日本製アニメの輸出も始まっている」
◆ポール・キャンドランド
米ワシントン生まれ。ブリガム・ヤング大卒、
ペンシルべニア州立大大学院で経営学修士(MBA)取得。
日本ペプシコーラ代表などを経て2002年、ディズニー日本法人の
テレビ事業部門マネージングディレクター就任。
「ディズニー・チャンネル」などを立ち上げ、07年から現職。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/interview/int090701.html
サハラ砂漠を太陽発電基地に
(日経 2009-07-03)
日本の技術力を使えば、石油や石炭、ウランなどの燃料を使う
発電所を、世界からすべて撤去することができそう。
地球上の砂漠の約4%の面積に、太陽電池を設置し、
太陽電池同士と人の居住地を、送電時に電気が減らない
超電導ケーブルで結ぶ。
日が照る場所は季節や時間帯で変わるが、
送電網の中は常に電気で満たされる。
燃料を補給する必要はなくなる。
日本学術会議で、「サハラソーラーブリーダー(SSB)計画」
と題する公開シンポジウムが開かれた。
会場には、科学者や技術者、企業関係者など約200人が集まった。
SSB計画は、アフリカのサハラ砂漠を皮切りに、
日本と現地の産業と科学、政府関係者が協力して、
砂漠に太陽電池工場を建設し、工場周辺に太陽電池を設置する計画。
砂漠の砂には、シリコンの原料となる酸化シリコンが豊富に含まれる。
砂漠の工場で高純度のシリコンを精製し、太陽電池まで作ってしまう。
サハラに続いて、他の地域の砂漠にも同様の設備を造る。
仕上げは超電導ケーブルでの接続。
2050年までに、CO2排出量を今の半分にすることを目指す。
荒唐無稽に聞こえるかもしれないが、実はこの計画は、
イタリアのラクイラで開く主要国首脳会議(サミット)に先立ち、
学術会議の金沢一郎会長と唐木英明副会長が、
麻生太郎首相と野田聖子・内閣府特命大臣に伝えた。
唐木副会長は、「個人用資料として持参したSSB計画書を
首相に手渡したところ、野田大臣まで『私にもいただけませんか』と、
2人ともたいへん興味を持ってくれた」
ローマでのアカデミー会合。
「エネルギーと気候変動」という内容に関し、
学術会議の連携会員でSSB計画の立案者である
物質・材料研究機構の鯉沼秀臣特別顧問が内容を説明。
「参加者から賛同を得た」
唐木副会長が総理に手渡したのは、この資料。
アカデミー会合で決まった参加国の共同声明文に、
SSB計画について触れられていない。
声明文に、CO2削減の具体的技術も書いてない。
一体どうやってCO2を減らすのか、触れられていないのは
どう考えてもおかしな話。
シンポジウム後の懇親会では、「日本の隠し玉として、サミット本番で、
麻生首相の口からSSB計画の内容を紹介してほしい」と期待。
SSB計画のベースは、三洋電機の桑野幸徳元社長が
1989年に提案した「GENESIS計画」。
内容はほぼ同じだが、スタート地点にサハラ砂漠を選んだことで
「SSB計画」と名づけられた。
東京大学理学系研究科は、サハラ砂漠でなく、南米チリのアタカマ砂漠で
同様の計画「SolarTAOプロジェクト」を今年スタート。
学術会議のシンポジウムでは、SolarTAO計画の責任者、
東大の吉井譲教授が講演。
「SolarTAOでベースをつくって、SSBにつないではどうか」と提案。
SSB計画とSolarTAOプロジェクトでは、
太陽電池と超電導の関係者が相当に重なっている。
「両方同時に進めようとすれば、両方とも中途半端になるかも」、
世界の砂漠を早く獲得し、日本の高い技術力を示すには、
もたもたしてはいられない。
専門の科学者、技術者を総動員してでも同時にスタートすべき。
アフリカと南米にまず拠点を作り、オセロゲームのように
世界中の砂漠に、日本製の太陽電池と超電導ケーブルを
張りめぐらせてほしい。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/techno/tec090702.html
日本の技術力を使えば、石油や石炭、ウランなどの燃料を使う
発電所を、世界からすべて撤去することができそう。
地球上の砂漠の約4%の面積に、太陽電池を設置し、
太陽電池同士と人の居住地を、送電時に電気が減らない
超電導ケーブルで結ぶ。
日が照る場所は季節や時間帯で変わるが、
送電網の中は常に電気で満たされる。
燃料を補給する必要はなくなる。
日本学術会議で、「サハラソーラーブリーダー(SSB)計画」
と題する公開シンポジウムが開かれた。
会場には、科学者や技術者、企業関係者など約200人が集まった。
SSB計画は、アフリカのサハラ砂漠を皮切りに、
日本と現地の産業と科学、政府関係者が協力して、
砂漠に太陽電池工場を建設し、工場周辺に太陽電池を設置する計画。
砂漠の砂には、シリコンの原料となる酸化シリコンが豊富に含まれる。
砂漠の工場で高純度のシリコンを精製し、太陽電池まで作ってしまう。
サハラに続いて、他の地域の砂漠にも同様の設備を造る。
仕上げは超電導ケーブルでの接続。
2050年までに、CO2排出量を今の半分にすることを目指す。
荒唐無稽に聞こえるかもしれないが、実はこの計画は、
イタリアのラクイラで開く主要国首脳会議(サミット)に先立ち、
学術会議の金沢一郎会長と唐木英明副会長が、
麻生太郎首相と野田聖子・内閣府特命大臣に伝えた。
唐木副会長は、「個人用資料として持参したSSB計画書を
首相に手渡したところ、野田大臣まで『私にもいただけませんか』と、
2人ともたいへん興味を持ってくれた」
ローマでのアカデミー会合。
「エネルギーと気候変動」という内容に関し、
学術会議の連携会員でSSB計画の立案者である
物質・材料研究機構の鯉沼秀臣特別顧問が内容を説明。
「参加者から賛同を得た」
唐木副会長が総理に手渡したのは、この資料。
アカデミー会合で決まった参加国の共同声明文に、
SSB計画について触れられていない。
声明文に、CO2削減の具体的技術も書いてない。
一体どうやってCO2を減らすのか、触れられていないのは
どう考えてもおかしな話。
シンポジウム後の懇親会では、「日本の隠し玉として、サミット本番で、
麻生首相の口からSSB計画の内容を紹介してほしい」と期待。
SSB計画のベースは、三洋電機の桑野幸徳元社長が
1989年に提案した「GENESIS計画」。
内容はほぼ同じだが、スタート地点にサハラ砂漠を選んだことで
「SSB計画」と名づけられた。
東京大学理学系研究科は、サハラ砂漠でなく、南米チリのアタカマ砂漠で
同様の計画「SolarTAOプロジェクト」を今年スタート。
学術会議のシンポジウムでは、SolarTAO計画の責任者、
東大の吉井譲教授が講演。
「SolarTAOでベースをつくって、SSBにつないではどうか」と提案。
SSB計画とSolarTAOプロジェクトでは、
太陽電池と超電導の関係者が相当に重なっている。
「両方同時に進めようとすれば、両方とも中途半端になるかも」、
世界の砂漠を早く獲得し、日本の高い技術力を示すには、
もたもたしてはいられない。
専門の科学者、技術者を総動員してでも同時にスタートすべき。
アフリカと南米にまず拠点を作り、オセロゲームのように
世界中の砂漠に、日本製の太陽電池と超電導ケーブルを
張りめぐらせてほしい。
http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/techno/tec090702.html
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