(Biotechnology Japan 1月6日)
新年明けましておめでとうございます。
今年は海際の霞も少なく、赤い、まん丸い太陽が海から飛び出しました。
左手に三浦半島、右手に伊豆半島と箱根山、正面には初島が姿を刻み、
湘南海岸の白波と青い海が初日の出を浮き上がらせました。
まさに、安藤広重が描いた、東海道五十三次の世界を体感。
今年のバイオは、統合力が問われる時代だと思います。
政策も、ビジネスも、そして学問もしかり。
技術革新は、境界領域の融合から興ると議論したことがありますが、
今年は技術革新のシーズを社会や事業に還元するために、
異分野や異業種を統合的にマネージする、統合力がより必要に。
今後の日本のあるべき姿や人間の幸福、追究すべき智慧の全体像を描き、
それに向かって時には相反する意見や技術、資源、集団を
いかに調和して動かすか、
わが国やわが国の国民の統合力が問われる時代がやってきた。
生命科学に関して言えば、システム生物学の時代が今年花開きます。
個々の要素追求が、omicsの登場によって網羅的に探索可能となり、
単一遺伝子やたんぱく質が原因の疾患は多くない。
問題は、ヒトというハードウェアの偏りと環境の変化の蓄積によって、
機能不全を起こしたのか、という個別システムの解明が必要。
システム生物学の追究が進めば、生物毎のシステムの記述が可能に。
DNA、時間、空間、資源、歴史、環境、コミュニティのパラメーターをもった
数学的なモデルで、ヒトというシステムをシミュレートする。
汎用性のあるヒト・モデルの誕生は、
患者毎に最適な治療を提供する個の医療の実現をもたらす。
統合力は、個別化と裏表の関係に。
iPS細胞の技術突破も、システム生物学の発展を加速するエンジン。
システム生物学の対象は細胞に限定され、標準化した細胞の供給が不可欠。
由来と分化ステージが明確なiPS細胞由来細胞が提供され、
細胞レベルのシステム生物学が世界中どこの研究室でも
比較可能なデータを生むことに。
特定の転写調節因子やがん遺伝子などのセットを細胞に導入し、
細胞の運命を変えるというiPS細胞が実証したコンセプトは、
細胞レベルのシステム生物学の基本的な解析手段を生む。
ES細胞までリセットし、分化した細胞でも可逆的に運命を操作できる。
遺伝子導入や遺伝子干渉による細胞操作によって、
その細胞たらしめているシステムや要素を解析することができる。
プロテオーム、ペプチドームの技術突破により、
シグナル伝達過程で、たんぱく質のどこにリン酸化や脱リン酸化が起こるか、
経時的に網羅的に解析可能。
今まで不可能だったシグナル伝達系のシミュレーションも手が届くように。
イメージング技術は、細胞内物質のダイナミックな分布を確実に捉えつつある。
赤血球のシステム生物学では、低酸素分圧によるTCAサイクルから
解糖系へのエネルギー生産の転換は、
解糖系の酵素群が吸着していた担体から細胞質内に放出されて起こる。
こうした変化をトップダウンで捉えるのが、先端イメージング技術。
細胞の生理学的・生化学的な解析と画像解析を統合する力が不可欠。
生命科学の統合力を実現するために、膨大な計算機能力が必要。
システム生物学のインフラとなる京速コンピューターの建設が神戸で開始。
07年は、新薬の許認可や臨床試験の促進に、大きく”山が動いた”年。
一部の医療機関も、国際共同治験に積極的に参加する体制を整備。
認可が滞っていた抗体医薬「アバスチン」も昨年承認され、
バイオ新薬が誕生する道を拓いた。
低分子標的医薬(抗がん剤)と組み換えパピローマウイルスワクチンなどの
販売申請も行われ、08年には商品化。
しかし、医療の高度化と医師の偏りによる勤務医の過剰労働により、
新薬の臨床試験どころではないという実態。
国は、臨床試験に研究資金を投入し、新薬開発と臨床開発を統合する必要。
新薬開発のらち外に置かれた患者の参画も重要。
患者の参画なき、ガイダンスの策定は止めるべき。
患者不在の小田原評定は、許されるべきではない。
07年には、大手製薬企業がいっそうのリストラを実施。
ファイザー、シェーリングなど研究所を閉鎖、
バイオベンチャーに新薬シーズを依存する
イノベーションのアウトソーシングが常態化。
2010年に大型新薬の特許切れに悩む大手製薬企業も、
自社の研究だけに拘泥することは許されない。
しかし、バイオベンチャー企業は、追加資金難で気息奄々。
大學発ベンチャーとして誕生した600社以上のバイオベンチャー企業も
単一の技術、商品に依存したビジネスモデルの限界にぶち当たり、冬眠情況。
ベンチャーと大手製薬企業、ベンチャーとベンチャーを統合し、
より強い、より創造的な企業を創り上げる統合力が不可欠。
統合力が試されるもう一つの分野は、
バイオフューエルやホワイトバイオの分野。
バイオフュエルやホワイトバイオの領域は、既存の商品との戦い。
カーボンニュートラルのような新しい価値を社会に問いかけて認知させる
科学や技術以外の政治力が必要。
バイオエタノールに対するガソリン税の不課税は、2円程度のメリットだが、
今後の社会的な突破口に。
環境エネルギー領域のバイオ事業化には、技術革新だけでなく、
社会を動かす運動を統合する力が問われている。
最後に、統合力には新しい世界観と意思が込められている。
単なる理念なき野合では、荒波を乗り越えることは難しい。
Biotechnology Japanは、わが国唯一のバイオポータルとして、
新しいコミュニティメディアを目指します。
どうぞ、皆さんの一層のご参画を今年も期待しております。
http://biotech.nikkeibp.co.jp/bionewsn/detail.jsp?newsid=SPC2008010451869
2008年1月22日火曜日
2008年1月21日月曜日
4つの習慣で14年長生き 英の2万人調査で判明
(共同通信社 2008年1月9日)
たばこを吸わず、飲酒はほどほど、野菜と果物を十分に取り、
適度な運動をする人は、そうした習慣のない人よりも
14年長く生きられるとの調査結果を、
英ケンブリッジ大の研究チームが米医学誌に発表。
どれも健康に良いとされる生活習慣だが、
具体的な利益をはじき出した点で意義があるという。
チームは、英南東部の45-79歳の健康な住民約2万人を対象に、
1993~97年にかけて健康調査を実施、
2006年までの死亡率と生活習慣との関係を解析。
(1)喫煙しない、
(2)飲酒はワインなら1週間にグラス14杯まで、
(3)1日に最低こぶし5つ分程度の野菜、果物を取る、
(4)1日30分ほどの軽い運動をする
の習慣がある人は、4つともない人より、病気による死亡率が4分の1と低く、
14年分の寿命に相当することが分かった。
習慣と最も関連するのは、心臓や血管など循環器系の病気。
「ちょっとした良い習慣の組み合わせが、長生きにつながる」。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=65547
たばこを吸わず、飲酒はほどほど、野菜と果物を十分に取り、
適度な運動をする人は、そうした習慣のない人よりも
14年長く生きられるとの調査結果を、
英ケンブリッジ大の研究チームが米医学誌に発表。
どれも健康に良いとされる生活習慣だが、
具体的な利益をはじき出した点で意義があるという。
チームは、英南東部の45-79歳の健康な住民約2万人を対象に、
1993~97年にかけて健康調査を実施、
2006年までの死亡率と生活習慣との関係を解析。
(1)喫煙しない、
(2)飲酒はワインなら1週間にグラス14杯まで、
(3)1日に最低こぶし5つ分程度の野菜、果物を取る、
(4)1日30分ほどの軽い運動をする
の習慣がある人は、4つともない人より、病気による死亡率が4分の1と低く、
14年分の寿命に相当することが分かった。
習慣と最も関連するのは、心臓や血管など循環器系の病気。
「ちょっとした良い習慣の組み合わせが、長生きにつながる」。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=65547
どんな医療の形がいいのか、客観的に議論するのは存外難しい
(m3.com)
養老孟司
健康な人は、医療を求めていません。
病気にならないと、本当に求める医療については実感しないし、わからない。
医療に関して議論しても、患者さんの実情にあてはまらないことが多い。
どんな医療の形がいいのか――、客観的に議論をするのは難しい。
たとえば、自殺者が増えたとたん、日本人男子の平均寿命が縮んじゃった。
平均寿命の統計数値には、医療ではなく、社会状況のほうがはるかに影響。
医療は、もう測るべきものではないほどに煮詰まっている。
では、患者さんが医療に対して求めているものは何かと言えば、
ある種のアメニティというか、快適さだと思います。
楽に死なせてくれるのがいい医療――そんな気持ちを持つ方も多い。
日本社会が、「世間」の評価に敏感である側面が、客観的議論を難しくさせる。
「お年寄りをあんな目に遭わせて」と言われたくないので、
家族は、「できるだけのことをしてください」と医師に言ってしまう。
医師も、意味があるなしにかかわらず、できるだけの治療をする。
老人医療費が、全医療費の半分近くを占める。
核家族化が進んだ現代では、老人の面倒を医療機関に見てもらう傾向が強く、
医療が福祉を背負ってもいる。
こんな状況で、国民の求める医療の形を考えてみても、
ケース・バイ・ケースですから、結論は出ません。
求める医療の形は、国ごとに、社会状況を映して違ってくる。
社会階層がはっきりしている国では、階層ごとでも違ってくる。
「医療崩壊-『立ち去り型サボタージュ』とは何か-」という本を読んだが、
イギリスの医療が、医療崩壊の例に。
予算が切れたから、今年はもう患者は診ないという病院が出てきた。
これは医療崩壊なのか――
僕は、ちょっと違う見方をしたほうがいいんじゃないかと思う。
診療に最善を尽くすことが、社会全体から見て、どれぐらいのメリットがあるか――、
そうした視点がイギリス人はかなりシビアなんですよ。
僕は、イギリス人の国民性を話すときに、「コベントリーの空襲」を例に。
第2次大戦中、イギリス情報部がナチの暗号を解読し、
コベントリーという町が空襲されるのを知った。
でも、政府はいっさいの情報を漏らしませんでした。
結局、コベントリーは空襲を受け、かなりの人が死にました。
しかし、イギリス人が戦後、その事実について文句を言った話は聞きません。
コベントリーの被害と、暗号を解読しているとドイツ側にわかってしまうことで
生じる被害を秤にかけ、冷静に判断をしている。
日本人は、そうした冷静な客観性を持っていない。
日本で同じケースが起きたら、人々に知らせて町が空になり、
たちまち暗号を読んでいるとわかっちゃう。
医療を根本的なところで「良くなった」、「悪くなった」と言うときに何で測るか――
日本では、客観的な基準がはっきりしていない。
患者さんのニーズに基準を置いたら、客観性など求めようもない。
ホテルならば、お客さんの数で比較できますが、
患者の数で医療機関を比較するのは、日本の健康保険制度に矛盾する。
何を持ってして、いい医療、悪い医療と言うのか、
おっしゃっている方にうかがいたいですね。
http://www.m3.com/tools/Healthpolicy/chapter3/index.html
養老孟司
健康な人は、医療を求めていません。
病気にならないと、本当に求める医療については実感しないし、わからない。
医療に関して議論しても、患者さんの実情にあてはまらないことが多い。
どんな医療の形がいいのか――、客観的に議論をするのは難しい。
たとえば、自殺者が増えたとたん、日本人男子の平均寿命が縮んじゃった。
平均寿命の統計数値には、医療ではなく、社会状況のほうがはるかに影響。
医療は、もう測るべきものではないほどに煮詰まっている。
では、患者さんが医療に対して求めているものは何かと言えば、
ある種のアメニティというか、快適さだと思います。
楽に死なせてくれるのがいい医療――そんな気持ちを持つ方も多い。
日本社会が、「世間」の評価に敏感である側面が、客観的議論を難しくさせる。
「お年寄りをあんな目に遭わせて」と言われたくないので、
家族は、「できるだけのことをしてください」と医師に言ってしまう。
医師も、意味があるなしにかかわらず、できるだけの治療をする。
老人医療費が、全医療費の半分近くを占める。
核家族化が進んだ現代では、老人の面倒を医療機関に見てもらう傾向が強く、
医療が福祉を背負ってもいる。
こんな状況で、国民の求める医療の形を考えてみても、
ケース・バイ・ケースですから、結論は出ません。
求める医療の形は、国ごとに、社会状況を映して違ってくる。
社会階層がはっきりしている国では、階層ごとでも違ってくる。
「医療崩壊-『立ち去り型サボタージュ』とは何か-」という本を読んだが、
イギリスの医療が、医療崩壊の例に。
予算が切れたから、今年はもう患者は診ないという病院が出てきた。
これは医療崩壊なのか――
僕は、ちょっと違う見方をしたほうがいいんじゃないかと思う。
診療に最善を尽くすことが、社会全体から見て、どれぐらいのメリットがあるか――、
そうした視点がイギリス人はかなりシビアなんですよ。
僕は、イギリス人の国民性を話すときに、「コベントリーの空襲」を例に。
第2次大戦中、イギリス情報部がナチの暗号を解読し、
コベントリーという町が空襲されるのを知った。
でも、政府はいっさいの情報を漏らしませんでした。
結局、コベントリーは空襲を受け、かなりの人が死にました。
しかし、イギリス人が戦後、その事実について文句を言った話は聞きません。
コベントリーの被害と、暗号を解読しているとドイツ側にわかってしまうことで
生じる被害を秤にかけ、冷静に判断をしている。
日本人は、そうした冷静な客観性を持っていない。
日本で同じケースが起きたら、人々に知らせて町が空になり、
たちまち暗号を読んでいるとわかっちゃう。
医療を根本的なところで「良くなった」、「悪くなった」と言うときに何で測るか――
日本では、客観的な基準がはっきりしていない。
患者さんのニーズに基準を置いたら、客観性など求めようもない。
ホテルならば、お客さんの数で比較できますが、
患者の数で医療機関を比較するのは、日本の健康保険制度に矛盾する。
何を持ってして、いい医療、悪い医療と言うのか、
おっしゃっている方にうかがいたいですね。
http://www.m3.com/tools/Healthpolicy/chapter3/index.html
ジョン万次郎:米で滞在の家、記念館に 有志が発起人会
(毎日 1月15日)
江戸時代末期、日本人で初めて米国に渡った
ジョン万次郎(中浜万次郎)が滞在した家が、米マサチューセッツ州にある。
この家屋を記念館として残そうと、
聖路加国際病院の日野原重明理事長ら有志が、発起人会を作った。
家は傷みが激しく、購入と修繕費に約8000万円必要で、募金を呼びかけ。
ジョン万次郎は1827年、土佐で生まれた。
漁に出て漂流し、米国捕鯨船のホイットフィールド船長に助けられ、
1843年に米国に上陸し、同州フェアヘブンの船長宅で暮らした。
そこで学校に通い、知識を身に着け帰国し、日本の近代化に貢献。
船長宅は、木造2階建て。
老朽化で競売にかけられると知った米国の弁護士が、
住宅を購入し資料館にしようとしたが、体調を崩し計画が頓挫。
いきさつを知った万次郎の子孫で医師の中浜博さんが、
日野原理事長に相談したことなどをきっかけに、
記念館開設に向け募金を募ることに。
購入、修繕後は非営利団体などに寄付する予定。
発起人会には、日米協会会長の大河原良雄・元駐米大使や
尾崎正直・高知県知事のほか、作家の瀬戸内寂聴さんら著名人も参加。
日野原理事長は、「万次郎の暮らした家は日米友好の原点。
その歴史を若い人に残すためにも、ぜひ多くの人に募金に協力してほしい」。
募金の問い合わせは、記念館開設募金事務局(03・3265・1907)。
http://mainichi.jp/select/world/news/20080116k0000m040068000c.html
江戸時代末期、日本人で初めて米国に渡った
ジョン万次郎(中浜万次郎)が滞在した家が、米マサチューセッツ州にある。
この家屋を記念館として残そうと、
聖路加国際病院の日野原重明理事長ら有志が、発起人会を作った。
家は傷みが激しく、購入と修繕費に約8000万円必要で、募金を呼びかけ。
ジョン万次郎は1827年、土佐で生まれた。
漁に出て漂流し、米国捕鯨船のホイットフィールド船長に助けられ、
1843年に米国に上陸し、同州フェアヘブンの船長宅で暮らした。
そこで学校に通い、知識を身に着け帰国し、日本の近代化に貢献。
船長宅は、木造2階建て。
老朽化で競売にかけられると知った米国の弁護士が、
住宅を購入し資料館にしようとしたが、体調を崩し計画が頓挫。
いきさつを知った万次郎の子孫で医師の中浜博さんが、
日野原理事長に相談したことなどをきっかけに、
記念館開設に向け募金を募ることに。
購入、修繕後は非営利団体などに寄付する予定。
発起人会には、日米協会会長の大河原良雄・元駐米大使や
尾崎正直・高知県知事のほか、作家の瀬戸内寂聴さんら著名人も参加。
日野原理事長は、「万次郎の暮らした家は日米友好の原点。
その歴史を若い人に残すためにも、ぜひ多くの人に募金に協力してほしい」。
募金の問い合わせは、記念館開設募金事務局(03・3265・1907)。
http://mainichi.jp/select/world/news/20080116k0000m040068000c.html
2008年1月20日日曜日
第2部・地球からの警告/3 危うし九州の稲作
(毎日 1月4日)
50年後の米どころは、北海道かもしれない。
温暖化が九州の稲作に打撃を与え、本州のコシヒカリ信仰が揺らいでいる。
九州産米の半分を占める「ヒノヒカリ」で、白く変色し粒も小さな米が増えた。
穂が実る時期の平均気温が27度を超えると、目立つ高温障害。
九州の07年産米のうち、大きな粒がそろった1等米の比率は32%。
全国平均の80%に遠い。
ヒノヒカリを4ヘクタール栽培する専業農家の収穫が、
すべて2等米なら、売価の5%の約20万円が吹き飛ぶ。
代わって作付けが広がったのが、新品種「にこまる」。
開発に携わった農業・食品産業技術総合研究機構の坂井真上席研究員は、
「開発着手時は、味や収量の改善が柱だったが、九州が暑くなり、
高温に強い品種しか残らなかった。九州の稲作が危うい」。
坂井さんは、筑後市の研究拠点で、温暖化に対応する新品種を開発中。
前原市で7・5ヘクタールを耕作する林一磨さん(48)は昨年、
1・4ヘクタールを「にこまる」に切り替え。
収穫した「にこまる」は、すべて1等米だが、ヒノヒカリはほとんど2等米。
「同じ条件で育てたのに、この差」
全国の作付面積トップのコシヒカリにも、温暖化が忍び寄る。
「この10年で味が落ちた」。
米穀販売大手「スズノブ」の西島豊造社長(45)は漏らす。
かわりに、北海道米が台頭中。
07年産米の1等米比率は、北海道92・0%に対し、新潟は79・6%。
05年から2年間で、新米の落札価格は北海道の「ほしのゆめ」が約8%上昇、
新潟産コシは約14%下落。
北海道産は、新潟産コシヒカリより3割ほど安いが、適度な粘り気が人気で
「コシから切り替える顧客が増えた」(西島社長)。
北海道産米人気は品種改良の効果が大きいが、温暖化はプラスに働く。
林陽生筑波大教授は、品種は現在のままだと仮定して、将来の収穫量を予測。
温暖化が進めば、60年代に北海道と東北の一部で2割近く収穫が増える。
他地域は収量が落ち、全国平均で1割減。
新潟県などは、田植え時期をずらして暑さを避ける対策を取ってきたが、
そろそろ限界。
同機構北陸研究センターの松村修上席研究員は、
「平均気温が1度以上高くなると、品種を切り替えるしかない」。
「今年の天候は?」。
山形俊男東京大教授に、豪州の農家から頻繁に問い合わせが。
教授は昨年、豪州が2年連続で大干ばつに襲われるとの予測を的中。
豪州の小麦収穫量は、平年の半分。
「インド洋西部で海水温が上昇し、大気循環が変わって雨が降らなくなった。
温暖化が影響している」
豪州の凶作などで国内の業務用小麦粉価格は昨年、24年ぶりに上がった。
うどんの本場香川県の讃岐うどん店の多くが、1~2割の値上げ。
讃岐うどん用小麦粉は、9割以上が豪州産。
大峯茂樹・さぬきうどん協同組合理事長は、
「約40年前、うどんに合う品種を現地の農家と共同開発。
豪州産の代替はあり得ない」。
日本の食料自給率は、4割。温暖化は、その食を一層危うくする。
http://mainichi.jp/life/ecology/select/news/20080104ddm002040021000c.html
50年後の米どころは、北海道かもしれない。
温暖化が九州の稲作に打撃を与え、本州のコシヒカリ信仰が揺らいでいる。
九州産米の半分を占める「ヒノヒカリ」で、白く変色し粒も小さな米が増えた。
穂が実る時期の平均気温が27度を超えると、目立つ高温障害。
九州の07年産米のうち、大きな粒がそろった1等米の比率は32%。
全国平均の80%に遠い。
ヒノヒカリを4ヘクタール栽培する専業農家の収穫が、
すべて2等米なら、売価の5%の約20万円が吹き飛ぶ。
代わって作付けが広がったのが、新品種「にこまる」。
開発に携わった農業・食品産業技術総合研究機構の坂井真上席研究員は、
「開発着手時は、味や収量の改善が柱だったが、九州が暑くなり、
高温に強い品種しか残らなかった。九州の稲作が危うい」。
坂井さんは、筑後市の研究拠点で、温暖化に対応する新品種を開発中。
前原市で7・5ヘクタールを耕作する林一磨さん(48)は昨年、
1・4ヘクタールを「にこまる」に切り替え。
収穫した「にこまる」は、すべて1等米だが、ヒノヒカリはほとんど2等米。
「同じ条件で育てたのに、この差」
全国の作付面積トップのコシヒカリにも、温暖化が忍び寄る。
「この10年で味が落ちた」。
米穀販売大手「スズノブ」の西島豊造社長(45)は漏らす。
かわりに、北海道米が台頭中。
07年産米の1等米比率は、北海道92・0%に対し、新潟は79・6%。
05年から2年間で、新米の落札価格は北海道の「ほしのゆめ」が約8%上昇、
新潟産コシは約14%下落。
北海道産は、新潟産コシヒカリより3割ほど安いが、適度な粘り気が人気で
「コシから切り替える顧客が増えた」(西島社長)。
北海道産米人気は品種改良の効果が大きいが、温暖化はプラスに働く。
林陽生筑波大教授は、品種は現在のままだと仮定して、将来の収穫量を予測。
温暖化が進めば、60年代に北海道と東北の一部で2割近く収穫が増える。
他地域は収量が落ち、全国平均で1割減。
新潟県などは、田植え時期をずらして暑さを避ける対策を取ってきたが、
そろそろ限界。
同機構北陸研究センターの松村修上席研究員は、
「平均気温が1度以上高くなると、品種を切り替えるしかない」。
「今年の天候は?」。
山形俊男東京大教授に、豪州の農家から頻繁に問い合わせが。
教授は昨年、豪州が2年連続で大干ばつに襲われるとの予測を的中。
豪州の小麦収穫量は、平年の半分。
「インド洋西部で海水温が上昇し、大気循環が変わって雨が降らなくなった。
温暖化が影響している」
豪州の凶作などで国内の業務用小麦粉価格は昨年、24年ぶりに上がった。
うどんの本場香川県の讃岐うどん店の多くが、1~2割の値上げ。
讃岐うどん用小麦粉は、9割以上が豪州産。
大峯茂樹・さぬきうどん協同組合理事長は、
「約40年前、うどんに合う品種を現地の農家と共同開発。
豪州産の代替はあり得ない」。
日本の食料自給率は、4割。温暖化は、その食を一層危うくする。
http://mainichi.jp/life/ecology/select/news/20080104ddm002040021000c.html
疑似体験ゲーム消費カロリー、実際の運動よりかなり少ない
(読売 1月7日)
テニスやボクシングなどを疑似体験できるゲーム機の
エネルギー消費量は、実際の運動よりもかなり少ないことが、
英リバプール・ジョン・ムーアズ大学による調査でわかった。
13~15歳の11人に、運動を疑似体験できる「Wii(ウィー)」(任天堂)と、
座ったまま操作する「Xbox360」(マイクロソフト)のゲームをさせた。
子供には、体の動きを測るセンサーを取り付け、エネルギー消費量を計算。
その結果、Wiiでボウリング、テニス、ボクシングのゲームをした際の
エネルギー消費量は、1分あたり約2・8~3キロ・カロリー
(1時間で約170~180キロ・カロリー)。
この消費量は、Xboxで自動車ゲームをした時の約1・6倍、
何もしない場合の2倍以上になるが、
各ゲームの消費量を実際のスポーツと比べると、
ボウリングでは実際にボウリングをした場合の87%、
テニス(ダブルス)は56%、ボクシング(スパーリング)では30%。
「ゲームは、実際のスポーツの代わりにならない」として、
毎日1時間の運動を勧めている。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080107i302.htm
テニスやボクシングなどを疑似体験できるゲーム機の
エネルギー消費量は、実際の運動よりもかなり少ないことが、
英リバプール・ジョン・ムーアズ大学による調査でわかった。
13~15歳の11人に、運動を疑似体験できる「Wii(ウィー)」(任天堂)と、
座ったまま操作する「Xbox360」(マイクロソフト)のゲームをさせた。
子供には、体の動きを測るセンサーを取り付け、エネルギー消費量を計算。
その結果、Wiiでボウリング、テニス、ボクシングのゲームをした際の
エネルギー消費量は、1分あたり約2・8~3キロ・カロリー
(1時間で約170~180キロ・カロリー)。
この消費量は、Xboxで自動車ゲームをした時の約1・6倍、
何もしない場合の2倍以上になるが、
各ゲームの消費量を実際のスポーツと比べると、
ボウリングでは実際にボウリングをした場合の87%、
テニス(ダブルス)は56%、ボクシング(スパーリング)では30%。
「ゲームは、実際のスポーツの代わりにならない」として、
毎日1時間の運動を勧めている。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080107i302.htm
東京オリンピック招致委員会 申請ファイルに関する記者説明会を開催
(東京オリンピック招致委員会)
東京オリンピック招致委員会は、国際オリンピック委員会(IOC)に
提出した申請ファイルに関する記者説明会を東京都庁で開催。
申請ファイルとは、オリンピック競技大会開催計画概要に関する
25項目にわたるIOCの質問に対し回答したもの。
東京オリンピック招致委員会事務総長の河野一郎は、
オリンピック招致の動機とレガシー、開催コンセプト、環境について説明。
東京でオリンピックを開催する主な動機としては、
高度な都市化、高齢化、成熟社会といった21世紀の課題を
世界で最初に経験しつつある東京が、オリンピックの開催を通して
新しい未来に向けて生まれ変わる契機にしたい。
招致活動がもたらす長期的な利益について、
若者から高齢者まで全ての人々が楽しめるスポーツ社会の創造や
国際的スポーツ交流の推進、先進的な教育プログラムの確立、
スポーツ施設の新設や整備、持続可能な社会、環境問題への意識向上、
東京の積極的な取り組み、都市環境の改善、持続的な都市の発展という
現代的な課題に関する他国との相互研究や情報交換など。
コンセプトについては、東京がオリンピック“パーク”として機能し、
オリンピック・パラリンピック体験が隅々まで行きわたることをベースに、
晴海を建設予定地とするオリンピックスタジアムから半径8km圏内、
有明北地区を建設予定地とする選手村からは20分の範囲内に
ほとんどの競技会場を配置。
従来にはない、コンパクトなオリンピック開催を強調。
競技会場は、1964年の東京オリンピックで使用した競技会場を含む
ヘリテッジ(遺産)ゾーンと、新設会場の多い東京ベイゾーン。
ヘリテッジゾーンには、皇居を囲むパレスクラスターと、
1964年のオリンピックスタジアムと競技会場を囲む代々木クラスターがあり、
日本とオリンピック両方の歴史と文化をリアルタイムで感じ取れる。
東京ベイゾーンは、東京湾の埋立地に位置し、
東京が海と調和してきた歴史を示す地域であり、
新しい東京を象徴するゾーンとして、夢の島クラスターと
海の森プリシンクト(プリシンクト=競技専用区域)を設置。
大会後も、持続可能な都市環境モデルになる予定。
ヘリテッジゾーンと東京ベイゾーンが重なり合う部分を、
招致ロゴのコンセプトである“結び”クラスターと命名。
オリンピックスタジアム、国際放送センター(IBC)、
メインプレスセンター(MPC)、選手村といった主要施設を置く。
環境について、東京は環境保護の先駆者として、
大都市が直面する環境問題に取り組み、
世界の大都市と連携し地球規模の環境問題に挑戦。
東京を、水と緑の回廊で包まれた美しいまちにし、
世界で最も環境負荷の少ない都市づくりを実現して、
環境を最優先したオリンピックを開催する。
河野総長は、「IOCに申請ファイルを提出し、いよいよスタートラインに
立ったという印象。現段階では十分に準備ができたと思う。
この申請ファイルをベースに、これからより良い計画にしていきたい」
申請ファイルは審査を経て、6月2~6日にアテネで開かれる
IOC理事会の場で正式立候補都市が決定。
http://www.tokyo2016.or.jp/jp/news/whatsnew/infomation/post_43.html
東京オリンピック招致委員会は、国際オリンピック委員会(IOC)に
提出した申請ファイルに関する記者説明会を東京都庁で開催。
申請ファイルとは、オリンピック競技大会開催計画概要に関する
25項目にわたるIOCの質問に対し回答したもの。
東京オリンピック招致委員会事務総長の河野一郎は、
オリンピック招致の動機とレガシー、開催コンセプト、環境について説明。
東京でオリンピックを開催する主な動機としては、
高度な都市化、高齢化、成熟社会といった21世紀の課題を
世界で最初に経験しつつある東京が、オリンピックの開催を通して
新しい未来に向けて生まれ変わる契機にしたい。
招致活動がもたらす長期的な利益について、
若者から高齢者まで全ての人々が楽しめるスポーツ社会の創造や
国際的スポーツ交流の推進、先進的な教育プログラムの確立、
スポーツ施設の新設や整備、持続可能な社会、環境問題への意識向上、
東京の積極的な取り組み、都市環境の改善、持続的な都市の発展という
現代的な課題に関する他国との相互研究や情報交換など。
コンセプトについては、東京がオリンピック“パーク”として機能し、
オリンピック・パラリンピック体験が隅々まで行きわたることをベースに、
晴海を建設予定地とするオリンピックスタジアムから半径8km圏内、
有明北地区を建設予定地とする選手村からは20分の範囲内に
ほとんどの競技会場を配置。
従来にはない、コンパクトなオリンピック開催を強調。
競技会場は、1964年の東京オリンピックで使用した競技会場を含む
ヘリテッジ(遺産)ゾーンと、新設会場の多い東京ベイゾーン。
ヘリテッジゾーンには、皇居を囲むパレスクラスターと、
1964年のオリンピックスタジアムと競技会場を囲む代々木クラスターがあり、
日本とオリンピック両方の歴史と文化をリアルタイムで感じ取れる。
東京ベイゾーンは、東京湾の埋立地に位置し、
東京が海と調和してきた歴史を示す地域であり、
新しい東京を象徴するゾーンとして、夢の島クラスターと
海の森プリシンクト(プリシンクト=競技専用区域)を設置。
大会後も、持続可能な都市環境モデルになる予定。
ヘリテッジゾーンと東京ベイゾーンが重なり合う部分を、
招致ロゴのコンセプトである“結び”クラスターと命名。
オリンピックスタジアム、国際放送センター(IBC)、
メインプレスセンター(MPC)、選手村といった主要施設を置く。
環境について、東京は環境保護の先駆者として、
大都市が直面する環境問題に取り組み、
世界の大都市と連携し地球規模の環境問題に挑戦。
東京を、水と緑の回廊で包まれた美しいまちにし、
世界で最も環境負荷の少ない都市づくりを実現して、
環境を最優先したオリンピックを開催する。
河野総長は、「IOCに申請ファイルを提出し、いよいよスタートラインに
立ったという印象。現段階では十分に準備ができたと思う。
この申請ファイルをベースに、これからより良い計画にしていきたい」
申請ファイルは審査を経て、6月2~6日にアテネで開かれる
IOC理事会の場で正式立候補都市が決定。
http://www.tokyo2016.or.jp/jp/news/whatsnew/infomation/post_43.html
2008年1月19日土曜日
理系白書シンポジウム・東京&大阪:新しい価値の創造、多様性の尊重から(その1)
(毎日 1月4日)
理系白書シンポジウム「イノベーションを育む風土とは」が開催。
基調講演では、黒田玲子・東京大大学院教授が、
イノベーションの源は基礎研究の多様性や人材育成が鍵を握ると指摘。
パネルディスカッションでは、第一線の研究者らが新たな価値やシステムを
生み出すための課題を討議。
(コーディネーター:斗ケ沢秀俊・毎日新聞科学環境部長、
塩満典子・お茶の水女子大教授、吉田均・ブラザー工業プリンシパル)
◇失敗恐れず、挑戦する意欲を後押し
斗ケ沢 まず、イノベーションをどう定義すべきか?
塩満 技術革新だけではなく、さらに広く、壁を壊し新しい価値を創造すること。
企業では製品開発、研究では科学的真理の発見。
支援面の制度改革を含め、現場からのニーズに対応した、
新しいもの、アイデア、方法を作り出すこと。
吉田 企業としては、技術、製品の革新は、生き残りに必要。
会社寿命の長い企業は、社会変化に合わせ、技術開発や収益性の高い分野に
集中するなど、常に自己革新を試みている。
井手 大学は、特許など知的財産を生み出さねばならないが、どうやるかが問題。
イノベーションとは、TLO(技術移転機関)へのお金のばらまきのように感じる。
米国のまれにしかない成功例を見た大学発ベンチャーは、ほとんど失敗。
イノベーションは、その延長線上で使われている。
大学でのイノベーションとは、物づくりや製品開発だけでなく、
教育と密接に結びつくべき。
斗ケ沢 イノベーションのとらえ方は同じではない。
核になるのは、創造的破壊を伴う新しい価値の創造。
永山 価値も、幅広い。
科学ってとても面白い、ドキドキする、楽しいという観点も含めてほしい。
斗ケ沢 人材育成はどうしたらよいか?
井手 学生には、「教えることはできない。本人が学ばねばならない」と。
私の役割は、「学ぶ」場を作ること。
いろいろな専門、国籍の学生を、同じテーブルでコミュニケーションをとる。
まず、隣の人と話すこと。
日本では、同じ教科書を使い、先生も同じ教科書を使う。
これでは、均一なレベルの学生は育っても、多様性は育たない。
法人化後も、大学の先生は文部科学省の言葉をそのまま受ける。
大学の先生の意識改革も必要。
塩満 企業側の求める人材と、大学で育てる人材でミスマッチがある。
博士号取得者は、大学での研究職を目指すが、需給にギャップが。
社会には、イノベーションを必要とする分野は多い。
博士で得た専門知識や思考力は、社会でも生きる。
科学を伝えられる研究者が育つことが、現状打破に必要。
大学院教育は、イノベーションの土台。
斗ケ沢 再挑戦とはどのようなものか?
吉田 私の最初のプロジェクトは、失敗だった。
インクジェット複合機に搭載する計画で、高性能ヘッドの開発を進めたが、
性能やコスト面で折り合わず、当初の目標の複合機搭載は断念。
その後、作り方、構造をがらっと変えた。
追い詰められたら、知恵が出た。
失敗を反面教師として、どうして駄目だったか原因を見極めた。
失敗すると、「なぜ?」がたくさん出てくる。
課題への対応能力、解決に導く力も生まれる。
そうした力をどう身につけるか?やはり場数だろう。
研究開発の過程には、いろいろなステップがあり、
部下の一人一人に課題を見つけさせ、定められた期間で解決させる。
課題解決には前向きな姿勢と、やり切る強い意志が必要。
斗ケ沢 イノベーションにとって科学技術が重要だが、理科離れが指摘。
永山 とても根源的な問題。
科学・技術に対する印象を変え、存在感を高めるよう意識変革すべき。
吉田 ブラザー工業は、「親子ものづくり教室」を開催。
当社製品のラベルプリンターを親子で組み立てたり、
ハンダ付けしてものづくりを体験してもらう。
技術者の父が、職場で何をしているか、子どもたちに見てもらう。
自分たちでできる身近なことから取り組んでいる。
斗ケ沢 次に、多様性をどう生かせばよいか?
井手 京都大工学研究科に、女性教授はゼロ。
社会システムが不十分なため、女性研究者の活動には障害が多すぎ。
しかし、研究の世界への女性進出で、日本の競争力の質は高まる。
解決方法としては、職場や大学に女性研究者雇用義務を課す。
大学では、女性教授を2割以上にしないと、研究費を出さないというのは。
塩満 同じタイプの人ばかりで議論しても気付かないことは多い。
米国の論文数が多いのは、世界各国から優秀な人材が集まるのも一因。
日本では、研究機関の外国人はまだまだ少ない。
「女性は科学に向かない」と発言した米ハーバード大のサマーズ学長は
すぐ退任したが、日本は女性研究者の活用や育成に消極的。
文理融合も含め、多様性こそイノベーションを育むと認識し、方向転換が必要。
==============
◇変化に柔軟な対応--吉田均・ブラザー工業プリンシパル
プリンシパルは、高度な専門知識・技能を持ったプロの管理職。
私は、自動車メーカーを経て入社。
ブラザーは非常に自由な職場で、入社直後、上司から
「あなたの席はここです」と言われただけで、何をしろという指示もない。
そこで、一人で各事業部の開発チームを回り、コンピューターを設計段階で
生かすCAEという解析技術を使った製品開発に取り組んだ。
その後、プリンターのヘッドの解析をやり、開発全般に携わるようになった。
ものづくり企業のイノベーションとは、社会情勢の変化に柔軟に対応して、
付加価値の高い新製品をタイムリーに提供していくこと。
もし、当社がミシンだけにこだわっていたら、今のような成長はなかった。
イノベーションを生み出すのは当然、人である。
何が問題なのかを考える人、前向きに解決案を考え行動する人、
意欲と勇気を持っている人。いわゆる自律型人間だ。
では、そのような人間を育む企業風土とは何か?
失敗しても再挑戦でき、成果のみを評価しない制度、
社員一人一人に合った仕事を提供すること。
◇前例主義を超えて--塩満典子・お茶の水女子大教授、学長特別補佐
イノベーションには、創造性が重要。
創造性の三つの重要な要素は、創造的な思考ができる方法論を持っているか、
専門知識が十分か、意欲を育てているか。
創造的な集団には、明確な目標があり全員がそれを認識している、
締め切りがある、上下や先例で縛らない、多様性を容認するなどの特徴。
日本には、前例主義、集団思考、長いものには巻かれろ、という言葉があり、
かつては創造性を発揮するのは難しかった。
しかし、イノベーションを育むためには、ここを変えていかなければ。
私は、多様性を許容するという観点から話したい。
女性研究者の活躍や人材の国際性という点。
日本では、女性研究者の割合が低く、職位が上がるほど少なくなる。
外国からの留学生の割合も、
経済協力開発機構(OECD)平均の半分以下の2・8%。
多彩な人材が集まることによる知的触発が大切。
人材を量質ともに確保することが重要。
量や質が一定以上にならなければ、イノベーションは育めない。
異なる価値観、意見、性別、国籍、年齢などの多様性に寛容で、
それを奨励することが必要。
==============
◇よしだ・ひとし
名古屋大大学院修士課程機械科修了。自動車メーカー勤務を経て、
ブラザー工業入社。流体シミュレーションソフト開発、製品の構造解析に従事後、
インクジェットプリンターヘッドの開発を担当。
==============
◇しおみつ・のりこ
東京大理学部卒業。ハーバード行政院修士。科学技術庁に入り、
ライフサイエンス、原子力政策などを担当。
奈良先端科学技術大学院大教授、内閣府男女共同参画局参事官など歴任、
07年7月から現職。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2008/01/04/20080104ddm010040064000c.html
理系白書シンポジウム「イノベーションを育む風土とは」が開催。
基調講演では、黒田玲子・東京大大学院教授が、
イノベーションの源は基礎研究の多様性や人材育成が鍵を握ると指摘。
パネルディスカッションでは、第一線の研究者らが新たな価値やシステムを
生み出すための課題を討議。
(コーディネーター:斗ケ沢秀俊・毎日新聞科学環境部長、
塩満典子・お茶の水女子大教授、吉田均・ブラザー工業プリンシパル)
◇失敗恐れず、挑戦する意欲を後押し
斗ケ沢 まず、イノベーションをどう定義すべきか?
塩満 技術革新だけではなく、さらに広く、壁を壊し新しい価値を創造すること。
企業では製品開発、研究では科学的真理の発見。
支援面の制度改革を含め、現場からのニーズに対応した、
新しいもの、アイデア、方法を作り出すこと。
吉田 企業としては、技術、製品の革新は、生き残りに必要。
会社寿命の長い企業は、社会変化に合わせ、技術開発や収益性の高い分野に
集中するなど、常に自己革新を試みている。
井手 大学は、特許など知的財産を生み出さねばならないが、どうやるかが問題。
イノベーションとは、TLO(技術移転機関)へのお金のばらまきのように感じる。
米国のまれにしかない成功例を見た大学発ベンチャーは、ほとんど失敗。
イノベーションは、その延長線上で使われている。
大学でのイノベーションとは、物づくりや製品開発だけでなく、
教育と密接に結びつくべき。
斗ケ沢 イノベーションのとらえ方は同じではない。
核になるのは、創造的破壊を伴う新しい価値の創造。
永山 価値も、幅広い。
科学ってとても面白い、ドキドキする、楽しいという観点も含めてほしい。
斗ケ沢 人材育成はどうしたらよいか?
井手 学生には、「教えることはできない。本人が学ばねばならない」と。
私の役割は、「学ぶ」場を作ること。
いろいろな専門、国籍の学生を、同じテーブルでコミュニケーションをとる。
まず、隣の人と話すこと。
日本では、同じ教科書を使い、先生も同じ教科書を使う。
これでは、均一なレベルの学生は育っても、多様性は育たない。
法人化後も、大学の先生は文部科学省の言葉をそのまま受ける。
大学の先生の意識改革も必要。
塩満 企業側の求める人材と、大学で育てる人材でミスマッチがある。
博士号取得者は、大学での研究職を目指すが、需給にギャップが。
社会には、イノベーションを必要とする分野は多い。
博士で得た専門知識や思考力は、社会でも生きる。
科学を伝えられる研究者が育つことが、現状打破に必要。
大学院教育は、イノベーションの土台。
斗ケ沢 再挑戦とはどのようなものか?
吉田 私の最初のプロジェクトは、失敗だった。
インクジェット複合機に搭載する計画で、高性能ヘッドの開発を進めたが、
性能やコスト面で折り合わず、当初の目標の複合機搭載は断念。
その後、作り方、構造をがらっと変えた。
追い詰められたら、知恵が出た。
失敗を反面教師として、どうして駄目だったか原因を見極めた。
失敗すると、「なぜ?」がたくさん出てくる。
課題への対応能力、解決に導く力も生まれる。
そうした力をどう身につけるか?やはり場数だろう。
研究開発の過程には、いろいろなステップがあり、
部下の一人一人に課題を見つけさせ、定められた期間で解決させる。
課題解決には前向きな姿勢と、やり切る強い意志が必要。
斗ケ沢 イノベーションにとって科学技術が重要だが、理科離れが指摘。
永山 とても根源的な問題。
科学・技術に対する印象を変え、存在感を高めるよう意識変革すべき。
吉田 ブラザー工業は、「親子ものづくり教室」を開催。
当社製品のラベルプリンターを親子で組み立てたり、
ハンダ付けしてものづくりを体験してもらう。
技術者の父が、職場で何をしているか、子どもたちに見てもらう。
自分たちでできる身近なことから取り組んでいる。
斗ケ沢 次に、多様性をどう生かせばよいか?
井手 京都大工学研究科に、女性教授はゼロ。
社会システムが不十分なため、女性研究者の活動には障害が多すぎ。
しかし、研究の世界への女性進出で、日本の競争力の質は高まる。
解決方法としては、職場や大学に女性研究者雇用義務を課す。
大学では、女性教授を2割以上にしないと、研究費を出さないというのは。
塩満 同じタイプの人ばかりで議論しても気付かないことは多い。
米国の論文数が多いのは、世界各国から優秀な人材が集まるのも一因。
日本では、研究機関の外国人はまだまだ少ない。
「女性は科学に向かない」と発言した米ハーバード大のサマーズ学長は
すぐ退任したが、日本は女性研究者の活用や育成に消極的。
文理融合も含め、多様性こそイノベーションを育むと認識し、方向転換が必要。
==============
◇変化に柔軟な対応--吉田均・ブラザー工業プリンシパル
プリンシパルは、高度な専門知識・技能を持ったプロの管理職。
私は、自動車メーカーを経て入社。
ブラザーは非常に自由な職場で、入社直後、上司から
「あなたの席はここです」と言われただけで、何をしろという指示もない。
そこで、一人で各事業部の開発チームを回り、コンピューターを設計段階で
生かすCAEという解析技術を使った製品開発に取り組んだ。
その後、プリンターのヘッドの解析をやり、開発全般に携わるようになった。
ものづくり企業のイノベーションとは、社会情勢の変化に柔軟に対応して、
付加価値の高い新製品をタイムリーに提供していくこと。
もし、当社がミシンだけにこだわっていたら、今のような成長はなかった。
イノベーションを生み出すのは当然、人である。
何が問題なのかを考える人、前向きに解決案を考え行動する人、
意欲と勇気を持っている人。いわゆる自律型人間だ。
では、そのような人間を育む企業風土とは何か?
失敗しても再挑戦でき、成果のみを評価しない制度、
社員一人一人に合った仕事を提供すること。
◇前例主義を超えて--塩満典子・お茶の水女子大教授、学長特別補佐
イノベーションには、創造性が重要。
創造性の三つの重要な要素は、創造的な思考ができる方法論を持っているか、
専門知識が十分か、意欲を育てているか。
創造的な集団には、明確な目標があり全員がそれを認識している、
締め切りがある、上下や先例で縛らない、多様性を容認するなどの特徴。
日本には、前例主義、集団思考、長いものには巻かれろ、という言葉があり、
かつては創造性を発揮するのは難しかった。
しかし、イノベーションを育むためには、ここを変えていかなければ。
私は、多様性を許容するという観点から話したい。
女性研究者の活躍や人材の国際性という点。
日本では、女性研究者の割合が低く、職位が上がるほど少なくなる。
外国からの留学生の割合も、
経済協力開発機構(OECD)平均の半分以下の2・8%。
多彩な人材が集まることによる知的触発が大切。
人材を量質ともに確保することが重要。
量や質が一定以上にならなければ、イノベーションは育めない。
異なる価値観、意見、性別、国籍、年齢などの多様性に寛容で、
それを奨励することが必要。
==============
◇よしだ・ひとし
名古屋大大学院修士課程機械科修了。自動車メーカー勤務を経て、
ブラザー工業入社。流体シミュレーションソフト開発、製品の構造解析に従事後、
インクジェットプリンターヘッドの開発を担当。
==============
◇しおみつ・のりこ
東京大理学部卒業。ハーバード行政院修士。科学技術庁に入り、
ライフサイエンス、原子力政策などを担当。
奈良先端科学技術大学院大教授、内閣府男女共同参画局参事官など歴任、
07年7月から現職。
http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2008/01/04/20080104ddm010040064000c.html
第2部・地球からの警告/2 北極で資源争奪戦
(毎日 1月3日)
北極の資源争奪戦が激化している。
温暖化で氷が解け、採掘や輸送がしやすくなった。
温暖化に悩む先住民たちは、開発の是非という新たな問題にも直面。
「通行不能だった念願の近道が開いた」。
欧州宇宙機関の昨年9月の発表が世界の注目。
大西洋から北極海を抜けて太平洋に至る「北西航路」が、
氷に阻まれずに航行可能になったことが衛星観測で確認。
日本-ニューヨーク間が、パナマ運河経由より数千キロ短縮できる夢の航路で、
8月11日から約5週間、氷がなくなった。
北極の海底は、天然資源の宝庫。
世界の埋蔵量の約1割の石油や天然ガスが眠るとの推計。
北西航路が開けば、開発も進めやすい。
まず、ロシアが動いた。
潜水艇を北極点直下に潜行、海底にチタン製の国旗を立て、
「北極点は自国の大陸棚にある」と開発権を主張、示威行動に。
米国は、「北極海は新たな監視エリア」として、アラスカ州バローに
沿岸警備隊の基地新設を計画。
カナダは、「北西航路は国内航路だ」として、管理権を主張。
活発化する各国の動きについて、バローの先住民、
ユージン・ブラウワーさん(59)は苦々しげに、
「温暖化が進んでいるからさ。
この夏は見たことない国の船が海を行き交っていたよ」
「私が職にある限り、開発には反対する」。
昨年11月、アラスカ州カクトビック村の集会所。
エドワード・イッタ郡長が、沖合で計画される油田開発への反対を表明。
カクトビックやバローのノーススロープ郡には、全米有数の石油資源が眠る。
ブッシュ政権は、ロイヤル・ダッチ・シェル社に沖合での油田試掘を認めた。
だが、先住民らは「海への影響が心配だ」と反発。
郡や環境団体は、開発差し止めを求めて連邦裁判所に提訴。
審判は今も続いている。
イッタ郡長は、「私たちの生活様式を守る闘いだ」。
一方で、陸上の油田開発には、カクトビックの先住民の多くが賛成。
ブッシュ政権は05年、野生生物保護区での石油開発解禁を提案。
民主党議員などの反対で実現してないが、フレッド・アイシャナ村長(40)は、
「村の施設の建設や維持に、新たな油田開発は欠かせない」。
プルドーベイ油田は全米最大で、州の歳入の4割を石油税が占めるが、
州の石油産出量は今後20年で3分の1に落ち込む見通し。
しかし、反対も人口の2割の60人以上。
油田で働いたこともあるシェルドン・ブラウワーさん(39)は、
「我々は自然に依存して生きてきた。
海でも陸でも、自然を壊してはいけないのは同じだ」。
先住民の人権保護運動に携わるシーラ・ワットクルティエさん(54)は、
「氷があれば、こうした動きは起きなかった。
化石燃料の開発が進めば、更に氷は解け、資源の奪い合いを強める。
国同士の摩擦を北極に持ち込まないでほしい」
http://mainichi.jp/life/ecology/select/news/20080103ddm002040016000c.html
北極の資源争奪戦が激化している。
温暖化で氷が解け、採掘や輸送がしやすくなった。
温暖化に悩む先住民たちは、開発の是非という新たな問題にも直面。
「通行不能だった念願の近道が開いた」。
欧州宇宙機関の昨年9月の発表が世界の注目。
大西洋から北極海を抜けて太平洋に至る「北西航路」が、
氷に阻まれずに航行可能になったことが衛星観測で確認。
日本-ニューヨーク間が、パナマ運河経由より数千キロ短縮できる夢の航路で、
8月11日から約5週間、氷がなくなった。
北極の海底は、天然資源の宝庫。
世界の埋蔵量の約1割の石油や天然ガスが眠るとの推計。
北西航路が開けば、開発も進めやすい。
まず、ロシアが動いた。
潜水艇を北極点直下に潜行、海底にチタン製の国旗を立て、
「北極点は自国の大陸棚にある」と開発権を主張、示威行動に。
米国は、「北極海は新たな監視エリア」として、アラスカ州バローに
沿岸警備隊の基地新設を計画。
カナダは、「北西航路は国内航路だ」として、管理権を主張。
活発化する各国の動きについて、バローの先住民、
ユージン・ブラウワーさん(59)は苦々しげに、
「温暖化が進んでいるからさ。
この夏は見たことない国の船が海を行き交っていたよ」
「私が職にある限り、開発には反対する」。
昨年11月、アラスカ州カクトビック村の集会所。
エドワード・イッタ郡長が、沖合で計画される油田開発への反対を表明。
カクトビックやバローのノーススロープ郡には、全米有数の石油資源が眠る。
ブッシュ政権は、ロイヤル・ダッチ・シェル社に沖合での油田試掘を認めた。
だが、先住民らは「海への影響が心配だ」と反発。
郡や環境団体は、開発差し止めを求めて連邦裁判所に提訴。
審判は今も続いている。
イッタ郡長は、「私たちの生活様式を守る闘いだ」。
一方で、陸上の油田開発には、カクトビックの先住民の多くが賛成。
ブッシュ政権は05年、野生生物保護区での石油開発解禁を提案。
民主党議員などの反対で実現してないが、フレッド・アイシャナ村長(40)は、
「村の施設の建設や維持に、新たな油田開発は欠かせない」。
プルドーベイ油田は全米最大で、州の歳入の4割を石油税が占めるが、
州の石油産出量は今後20年で3分の1に落ち込む見通し。
しかし、反対も人口の2割の60人以上。
油田で働いたこともあるシェルドン・ブラウワーさん(39)は、
「我々は自然に依存して生きてきた。
海でも陸でも、自然を壊してはいけないのは同じだ」。
先住民の人権保護運動に携わるシーラ・ワットクルティエさん(54)は、
「氷があれば、こうした動きは起きなかった。
化石燃料の開発が進めば、更に氷は解け、資源の奪い合いを強める。
国同士の摩擦を北極に持ち込まないでほしい」
http://mainichi.jp/life/ecology/select/news/20080103ddm002040016000c.html
身体活動度と卵巣老化に伴うストレスの軽減は関連する
(Medscape 1月3日)
身体活動度が高いと卵巣老化に伴うストレス、不安、うつが軽くなるが、
血管運動症状は軽くならない、という研究結果が明らかに。
テンプル大学(ペンシルバニア州フィラデルフィア)のDeborah B. Nelsonは、
「身体活動は、閉経に関連する血管運動症状、不安やうつなどの
精神症状の予防緩和によいと言われてきたが、
身体活動の効果に関する根拠が多様化してきた。
身体活動の血管運動症状の予防緩和効果を検討した研究は様々あるが、
うつ、ストレス、不安に対する身体活動の役割を評価した研究は少ない」。
Penn Study of Ovarian Aging studyは、
1週間に消費したカロリー(kcal/週)を目安とする身体活動度が
閉経症状のリスク低下に関連するかどうかを、
アフリカ系アメリカ人および白人女性で調べた研究。
ほてり、うつ、不安、ストレス、血管運動症状、生理的症状、身体症状などの
閉経症状と身体活動度について、8年間で女性401人を評価。
身体活動度で女性を3群に分割した場合、週当たりの消費カロリーは
上位群1450 kcal以上、中間群644潤オ1450 kcal、下位群644 kcal未満。
共変量およびホルモン濃度で補正した回帰モデルにより、
精神症状および血管運動症状に対する身体活動の独立効果を推定。
結果は閉経状態、人種、喫煙状況により層別化。
全体的解析では、自覚ストレスのみが身体活動度と関連。
活動度下位群の女性と比べて、中間および上位群の女性は
ストレスの平均レベルが低かった。
閉経段階による解析では、活動的でない閉経女性に比べて
活動的な閉経女性は不安、ストレス、うつ症状の平均レベルが持続的に低い。
ホルモン変化のばらつきについての補正後、身体活動度とほてりに
明らかな関連性はみられなかった。
「8年間追跡した結果、地域住民女性コホートにおいて、
身体活動度の高さと、ストレスの低さは関連があった。
同じ閉経女性群でも、あまり動かない女性と比べて、
体をよく動かす女性は不安、ストレス、うつが最も軽度」。
同研究の限界は、現在うつ症状がある女性の率が低いこと。
サブグループにおける閉経症状と身体活動との関係の検出力が十分でない。
8年間の追跡期間で、身体活動の評価は約2年毎に実施。
身体活動とほてりの報告が患者の自己申告であった、
1週間に消費したカロリーを推計する身体活動の質問数が限られていた、
身体活動と閉経症状の評価が横断的であった、
現在の身体活動のほてり重症度に対する影響を評価できなかった、
神経症傾向や対処行動の型など性格に関するデータが不足していた、
他の補完代替療法の利用について補正できなかった、などの限界。
「この結果は、閉経移行期および閉経後に体を動かし続ける、
または活動量を増やすことが、不安、ストレス、うつなど
様々な精神症状の軽減の一助となる可能性を示唆。
血管運動症状に及ぼす身体活動の影響に関して、
文献の研究結果が異なっているのは、
定期的運動によって変動する内因性生殖ホルモンの差が原因。
この仮説を検討するには、最終月経の前後に幅広い強度の身体活動を
行うことで、血管運動性閉経症状にどのような影響があるか、
生殖ホルモン測定などで研究する必要がある」。
Med Sci Sports Exerc. 2008;00:000-000.
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=SPECIALTY&categoryId=580&articleLang=ja&articleId=65526
身体活動度が高いと卵巣老化に伴うストレス、不安、うつが軽くなるが、
血管運動症状は軽くならない、という研究結果が明らかに。
テンプル大学(ペンシルバニア州フィラデルフィア)のDeborah B. Nelsonは、
「身体活動は、閉経に関連する血管運動症状、不安やうつなどの
精神症状の予防緩和によいと言われてきたが、
身体活動の効果に関する根拠が多様化してきた。
身体活動の血管運動症状の予防緩和効果を検討した研究は様々あるが、
うつ、ストレス、不安に対する身体活動の役割を評価した研究は少ない」。
Penn Study of Ovarian Aging studyは、
1週間に消費したカロリー(kcal/週)を目安とする身体活動度が
閉経症状のリスク低下に関連するかどうかを、
アフリカ系アメリカ人および白人女性で調べた研究。
ほてり、うつ、不安、ストレス、血管運動症状、生理的症状、身体症状などの
閉経症状と身体活動度について、8年間で女性401人を評価。
身体活動度で女性を3群に分割した場合、週当たりの消費カロリーは
上位群1450 kcal以上、中間群644潤オ1450 kcal、下位群644 kcal未満。
共変量およびホルモン濃度で補正した回帰モデルにより、
精神症状および血管運動症状に対する身体活動の独立効果を推定。
結果は閉経状態、人種、喫煙状況により層別化。
全体的解析では、自覚ストレスのみが身体活動度と関連。
活動度下位群の女性と比べて、中間および上位群の女性は
ストレスの平均レベルが低かった。
閉経段階による解析では、活動的でない閉経女性に比べて
活動的な閉経女性は不安、ストレス、うつ症状の平均レベルが持続的に低い。
ホルモン変化のばらつきについての補正後、身体活動度とほてりに
明らかな関連性はみられなかった。
「8年間追跡した結果、地域住民女性コホートにおいて、
身体活動度の高さと、ストレスの低さは関連があった。
同じ閉経女性群でも、あまり動かない女性と比べて、
体をよく動かす女性は不安、ストレス、うつが最も軽度」。
同研究の限界は、現在うつ症状がある女性の率が低いこと。
サブグループにおける閉経症状と身体活動との関係の検出力が十分でない。
8年間の追跡期間で、身体活動の評価は約2年毎に実施。
身体活動とほてりの報告が患者の自己申告であった、
1週間に消費したカロリーを推計する身体活動の質問数が限られていた、
身体活動と閉経症状の評価が横断的であった、
現在の身体活動のほてり重症度に対する影響を評価できなかった、
神経症傾向や対処行動の型など性格に関するデータが不足していた、
他の補完代替療法の利用について補正できなかった、などの限界。
「この結果は、閉経移行期および閉経後に体を動かし続ける、
または活動量を増やすことが、不安、ストレス、うつなど
様々な精神症状の軽減の一助となる可能性を示唆。
血管運動症状に及ぼす身体活動の影響に関して、
文献の研究結果が異なっているのは、
定期的運動によって変動する内因性生殖ホルモンの差が原因。
この仮説を検討するには、最終月経の前後に幅広い強度の身体活動を
行うことで、血管運動性閉経症状にどのような影響があるか、
生殖ホルモン測定などで研究する必要がある」。
Med Sci Sports Exerc. 2008;00:000-000.
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=SPECIALTY&categoryId=580&articleLang=ja&articleId=65526
2008年1月18日金曜日
もっと知りたいエコロジー:火のあるくらしを見直そう 木から生まれるバイオマス
(毎日 1月11日)
阪神大震災、ライフラインは止まり、人々は寒さに震えていた。
灯油缶に廃材がくべられ、皆なんとなく集まり暖をとった。
そのたき火の、なんと有り難かったことか。
火は時に脅威ともなるが、同時に人の心を慰める生きもののような存在。
昭和30年代頃までは、日本でも薪や炭が利用。
家庭には七輪があり、お風呂や炊事にも木から火がつくられた。
木や火は、日常の一部分として存在していた。
現在、この薪や炭は木質バイオマスなどと呼ばれ、木材燃料資源の総称。
この冬、ガソリンや灯油の値段があがり庶民の生活を直撃。
現代の暮らしは、化石燃料に頼り切っている。
石油がなくなれば、暖房や電気、ガス、水道すべてに支障を来す。
化石燃料にだけに依存するのではなく、木質バイオマスを見直したい。
木材素のままの薪、間伐材や木材加工時に出る端材を破砕したチップ、
おがくずや端材を粉砕して圧縮成型した固形燃料のペレット、
おがくずを棒状に圧縮成型したオガライト、
木材を炭窯の中で蒸し焼きにした木炭など。
特に、昔から現代に至るまで活躍しているのが木炭。
木炭は、炭化した際にたくさんの孔という穴があく。
その孔に湿気や汚れ、悪臭成分などを吸着する働きがある。
最近では、農業用土壌改良材や化学物質を吸着する建築資材としても注目。
また、焼き鳥などの焼き物を炭火で焼くとおいしい。
炭火は、ガスと違い燃焼しても水分が出ない。
赤外線による遠火の強火が食材に行き渡り、
表面はからりと、中までじっくりと焼くことができる。
もうひとつ、炭を必要としている日本の文化が、茶道である。
現代の茶の湯でも、湯を沸かす燃料として炭は欠かせない。
茶道の普及により、炭の消費量が増え、
より優れた炭をつくるための研究と技術がのびていった。
しかし、これら一部の高級品以外は、林業、炭産業の衰退後、
そのほとんどを中国からの輸入に。
2004年、中国政府は森林保護政策として中国産の木炭を全面輸出禁止。
関係者は慌てたが、これは国産の薪炭に目を向けるきっかけに。
国内の薪炭を取り戻すことで、森林を育てるきっかけを作る活動
「日本の森林を育てる薪炭利用キャンペーン」事務局団体の一つ、
(株)森のエネルギー研究所スタッフの大野さんは、
「今の時代、化石燃料なしでは人々の生活は成り立ちません。
でも、これらはいつかなくなってしまう。
代わりになる資源を準備しておかねばならない。
木質バイオマスはその一つです。
炭焼きは、ほとんど担い手もいないし衰退してますが、
中国の輸出規制により国内で生産していこうという動き。
森林に人の手が入るようになれば、
ペレットや他の木質バイオマス生産にもつながり、
木を燃料としたストーブなどが今よりも手軽に使える」
資源としての木質バイオマスもさることながら、
その木から生まれる火はなんとも魅力的。
おいしい料理や団らんを作り、さらに森林とのつながりも。
火のある暮らしを忘れて久しい現代人に、懐かしい温かさを思い出させる、
そんな木質バイオマスの普及を願っている。
http://mainichi.jp/life/ecology/news/20080111org00m040017000c.html
阪神大震災、ライフラインは止まり、人々は寒さに震えていた。
灯油缶に廃材がくべられ、皆なんとなく集まり暖をとった。
そのたき火の、なんと有り難かったことか。
火は時に脅威ともなるが、同時に人の心を慰める生きもののような存在。
昭和30年代頃までは、日本でも薪や炭が利用。
家庭には七輪があり、お風呂や炊事にも木から火がつくられた。
木や火は、日常の一部分として存在していた。
現在、この薪や炭は木質バイオマスなどと呼ばれ、木材燃料資源の総称。
この冬、ガソリンや灯油の値段があがり庶民の生活を直撃。
現代の暮らしは、化石燃料に頼り切っている。
石油がなくなれば、暖房や電気、ガス、水道すべてに支障を来す。
化石燃料にだけに依存するのではなく、木質バイオマスを見直したい。
木材素のままの薪、間伐材や木材加工時に出る端材を破砕したチップ、
おがくずや端材を粉砕して圧縮成型した固形燃料のペレット、
おがくずを棒状に圧縮成型したオガライト、
木材を炭窯の中で蒸し焼きにした木炭など。
特に、昔から現代に至るまで活躍しているのが木炭。
木炭は、炭化した際にたくさんの孔という穴があく。
その孔に湿気や汚れ、悪臭成分などを吸着する働きがある。
最近では、農業用土壌改良材や化学物質を吸着する建築資材としても注目。
また、焼き鳥などの焼き物を炭火で焼くとおいしい。
炭火は、ガスと違い燃焼しても水分が出ない。
赤外線による遠火の強火が食材に行き渡り、
表面はからりと、中までじっくりと焼くことができる。
もうひとつ、炭を必要としている日本の文化が、茶道である。
現代の茶の湯でも、湯を沸かす燃料として炭は欠かせない。
茶道の普及により、炭の消費量が増え、
より優れた炭をつくるための研究と技術がのびていった。
しかし、これら一部の高級品以外は、林業、炭産業の衰退後、
そのほとんどを中国からの輸入に。
2004年、中国政府は森林保護政策として中国産の木炭を全面輸出禁止。
関係者は慌てたが、これは国産の薪炭に目を向けるきっかけに。
国内の薪炭を取り戻すことで、森林を育てるきっかけを作る活動
「日本の森林を育てる薪炭利用キャンペーン」事務局団体の一つ、
(株)森のエネルギー研究所スタッフの大野さんは、
「今の時代、化石燃料なしでは人々の生活は成り立ちません。
でも、これらはいつかなくなってしまう。
代わりになる資源を準備しておかねばならない。
木質バイオマスはその一つです。
炭焼きは、ほとんど担い手もいないし衰退してますが、
中国の輸出規制により国内で生産していこうという動き。
森林に人の手が入るようになれば、
ペレットや他の木質バイオマス生産にもつながり、
木を燃料としたストーブなどが今よりも手軽に使える」
資源としての木質バイオマスもさることながら、
その木から生まれる火はなんとも魅力的。
おいしい料理や団らんを作り、さらに森林とのつながりも。
火のある暮らしを忘れて久しい現代人に、懐かしい温かさを思い出させる、
そんな木質バイオマスの普及を願っている。
http://mainichi.jp/life/ecology/news/20080111org00m040017000c.html
第2部・地球からの警告/1(その1) 氷が消えれば私たちも
(毎日 1月1日)
細る氷河、巨大化するハリケーン、頻発する大規模森林火災。
相次ぐ異変は、温暖化にさいなまれる地球からの警告。
冒険家の故植村直己さんが北極点単独行(78年)や
北極圏1万2000キロ踏破(74~76年)を成し遂げてから30年。
米アラスカ州北部で、植村さんの足跡をたどる。
1万2000キロ踏破で植村さんがアラスカに入ったのは、76年3月。
「アラスカの旅が始まった。(中略)西から吹きつける風はマイナス33度
とは思えないほど、冷たく痛い」(「北極圏一万二千キロ」文芸春秋刊)
3月22日、植村さんはこう書いた。
カナダとの国境に近い先住民族「イヌピアット」の村、
カクトビック(人口約300人)到着3日前。
「マイナス33度とは思えない」との記述が、当時の寒さを物語る。
記者がカクトビックを訪ねた昨年11月末の気温は、
3月末と同程度だが、氷点下20度を下回ることはない。
「親しみやすくていい人だった。犬ぞりの犬一頭ずつに名前をつけて、
いつも犬と一緒だったな。楽しい思い出だよ」
シェルドン・ブラウワーさん(39)が、植村さんを覚えていた。
村の顔役だった父親の招きで、自宅に数日泊まったという。
ブラウワーさんは、イヌピアットの伝統捕鯨で重要なモリ打ち役を
務めているだけに、気候の変化には敏感。
「この30年、すべての面で変わった。温暖化が進み、波も高くなった。
漁には、以前より大きなボートが必要」。
カクトビックの観光ガイド、ロバート・トンプソンさん(60)の案内で
北極海を望む海岸に出た。
海は凍っておらず、高さ3、4メートルのがけが続いている。
がけは所々で崩れ、海岸線はギザギザに。
海岸を保護していた海氷の減少で、浸食が進んだ。
かつてはなだらかな斜面で、浜辺もあった。
植村さんは、北極海の海氷上を犬ぞりで走ってカクトビックに入ったが、
これでは、海氷上を縦横無尽に走ることはできない。
植村さんの冒険も、今なら成り立たない。
鯨やアザラシと並ぶ食糧源のカリブーにも、異変が。
カリブーの冬場の餌は、コケや地衣類。雪を掘って懸命に探す。
ところが、冬場に時折雨が降るようになり、事情が変わった。
降った雨が凍ると雪が掘れず、餌も食べられない。
数年前には、それで数十頭ものカリブーが餓死。
カクトビックの西約500キロにあるイヌピアット最大の町バロー
(人口約4000人)も温暖化に悩まされていた。
11月25日の正午前。
北極海に面した海岸で、猟銃を手にしたハンターがつぶやいた。
「ノー・アイス、ノー・エスキモー(氷が消えれば、エスキモーも消える)」
バローでは、11月下旬から1月下旬まで太陽が昇らない。
ハンターらは薄明かりの中、アザラシを探していた。
アザラシは氷上を好むが、海に氷はほとんどない。
気温は氷点下7度。平年(同20度程度)を上回る日が続く。
「暖かすぎる。氷上に出たいが、氷があっても薄く危険だ」。
ハンターは肩をすくめた。
==============
◇イヌピアット
極北のツンドラ地帯にはアラスカ、カナダ、グリーンランド、ロシアに
計約15万人の先住民がいる。
アラスカ北西部に住み、狩猟や漁労を生活の糧としてきた民族が、イヌピアット。
かつては、極北の先住民全体が「エスキモー」と呼ばれた。
「生肉を食べる者」を意味するとも解釈され、侮べつ的だとの認識が広まり、
カナダでは「人々」を意味する「イヌイット」が呼称。
極北先住民全体をイヌイットと総称する傾向があり、
イヌピアット自身は、英語で「イヌピアット・エスキモー」という呼称。
http://mainichi.jp/life/ecology/select/news/20080101ddm001040003000c.html
細る氷河、巨大化するハリケーン、頻発する大規模森林火災。
相次ぐ異変は、温暖化にさいなまれる地球からの警告。
冒険家の故植村直己さんが北極点単独行(78年)や
北極圏1万2000キロ踏破(74~76年)を成し遂げてから30年。
米アラスカ州北部で、植村さんの足跡をたどる。
1万2000キロ踏破で植村さんがアラスカに入ったのは、76年3月。
「アラスカの旅が始まった。(中略)西から吹きつける風はマイナス33度
とは思えないほど、冷たく痛い」(「北極圏一万二千キロ」文芸春秋刊)
3月22日、植村さんはこう書いた。
カナダとの国境に近い先住民族「イヌピアット」の村、
カクトビック(人口約300人)到着3日前。
「マイナス33度とは思えない」との記述が、当時の寒さを物語る。
記者がカクトビックを訪ねた昨年11月末の気温は、
3月末と同程度だが、氷点下20度を下回ることはない。
「親しみやすくていい人だった。犬ぞりの犬一頭ずつに名前をつけて、
いつも犬と一緒だったな。楽しい思い出だよ」
シェルドン・ブラウワーさん(39)が、植村さんを覚えていた。
村の顔役だった父親の招きで、自宅に数日泊まったという。
ブラウワーさんは、イヌピアットの伝統捕鯨で重要なモリ打ち役を
務めているだけに、気候の変化には敏感。
「この30年、すべての面で変わった。温暖化が進み、波も高くなった。
漁には、以前より大きなボートが必要」。
カクトビックの観光ガイド、ロバート・トンプソンさん(60)の案内で
北極海を望む海岸に出た。
海は凍っておらず、高さ3、4メートルのがけが続いている。
がけは所々で崩れ、海岸線はギザギザに。
海岸を保護していた海氷の減少で、浸食が進んだ。
かつてはなだらかな斜面で、浜辺もあった。
植村さんは、北極海の海氷上を犬ぞりで走ってカクトビックに入ったが、
これでは、海氷上を縦横無尽に走ることはできない。
植村さんの冒険も、今なら成り立たない。
鯨やアザラシと並ぶ食糧源のカリブーにも、異変が。
カリブーの冬場の餌は、コケや地衣類。雪を掘って懸命に探す。
ところが、冬場に時折雨が降るようになり、事情が変わった。
降った雨が凍ると雪が掘れず、餌も食べられない。
数年前には、それで数十頭ものカリブーが餓死。
カクトビックの西約500キロにあるイヌピアット最大の町バロー
(人口約4000人)も温暖化に悩まされていた。
11月25日の正午前。
北極海に面した海岸で、猟銃を手にしたハンターがつぶやいた。
「ノー・アイス、ノー・エスキモー(氷が消えれば、エスキモーも消える)」
バローでは、11月下旬から1月下旬まで太陽が昇らない。
ハンターらは薄明かりの中、アザラシを探していた。
アザラシは氷上を好むが、海に氷はほとんどない。
気温は氷点下7度。平年(同20度程度)を上回る日が続く。
「暖かすぎる。氷上に出たいが、氷があっても薄く危険だ」。
ハンターは肩をすくめた。
==============
◇イヌピアット
極北のツンドラ地帯にはアラスカ、カナダ、グリーンランド、ロシアに
計約15万人の先住民がいる。
アラスカ北西部に住み、狩猟や漁労を生活の糧としてきた民族が、イヌピアット。
かつては、極北の先住民全体が「エスキモー」と呼ばれた。
「生肉を食べる者」を意味するとも解釈され、侮べつ的だとの認識が広まり、
カナダでは「人々」を意味する「イヌイット」が呼称。
極北先住民全体をイヌイットと総称する傾向があり、
イヌピアット自身は、英語で「イヌピアット・エスキモー」という呼称。
http://mainichi.jp/life/ecology/select/news/20080101ddm001040003000c.html
PPAR-γはマウスの破骨細胞形成を制御する
(nature medicine 12月号Vol.13 No.12 / P. 1496 - 1503)
破骨細胞は、単球-マクロファージ系列の造血前駆細胞に由来する骨吸収細胞。
破骨細胞機能の制御は、骨粗鬆症、関節リウマチ、大理石骨病などの
骨疾患を理解する上できわめて重要。
PPAR-γ(peroxisome proliferator-activated receptor-γ)は、
骨芽細胞の分化を抑制することが示されているが、
破骨細胞における役割は、あるとしてもまだ不明。
インスリン感受性増強薬に属するチアゾリジンジオンなどの
PPAR-γアゴニストは、ヒト患者で骨折率を増加させることが報告され、
これは臨床的に重要な問題。
我々は、PPAR-γが骨芽細胞にはあるが破骨細胞では欠損している
Tie2Cre/floxマウスモデルを用い、
PPAR-γの破骨細胞形成促進作用を明らかにする。
このマウスは、骨量の増加、骨髄腔の狭小化、脾臓における髄外造血を
特徴とする大理石骨病を発症。
これらの異常は、破骨細胞の分化障害とRANKL
(receptor activator of nuclear factor-κB ligand)の
シグナル伝達異常の結果生じ、骨髄移植により救済できる。
ロシグリタゾンを用いたPPAR-γのリガンドによる活性化は、
破骨細胞の分化を受容体依存的に増強。
PPAR-γは、破骨細胞形成の重要なメディエーターであるc-fos発現の
直接の制御因子として機能することが示唆。
したがって、PPAR-γとそのリガンドは破骨細胞分化と骨吸収の促進に
今まで明らかにされていなかった役割をもつ。
[原文]PPAR-γ regulates osteoclastogenesis in mice
Yihong Wan1, Ling-Wa Chong1 & Ronald M Evans1 1 Howard Hughes Medical Institute, Gene Expression Laboratory, Salk Institute for Biological Studies, La Jolla, California 92037, USA.
Osteoclasts are bone-resorbing cells derived from hematopoietic precursors of the monocyte-macrophage lineage. Regulation of osteoclast function is central to the understanding of bone diseases such as osteoporosis, rheumatoid arthritis and osteopetrosis1. Although peroxisome proliferator-activated receptor-γ (PPAR-γ) has been shown to inhibit osteoblast differentiation2, 3, its role, if any, in osteoclasts is unknown. This is a clinically crucial question because PPAR-γ agonists, "such as thiazolidinediones-" a class of insulin-sensitizing drugs, have been reported to cause a higher rate of fractures in human patients4, 5. Here we have uncovered a pro-osteoclastogenic effect of PPAR-γ by using a Tie2Cre/flox mouse model in which PPAR-γ is deleted in osteoclasts but not in osteoblasts. These mice develop osteopetrosis characterized by increased bone mass, reduced medullary cavity space and extramedullary hematopoiesis in the spleen. These defects are the result of impaired osteoclast differentiation and compromised receptor activator of nuclear factor-κB ligand signaling and can be rescued by bone marrow transplantation. Moreover, ligand activation of PPAR-γ by rosiglitazone exacerbates osteoclast differentiation in a receptor-dependent manner. Our examination of the underlying mechanisms suggested that PPAR-γ functions as a direct regulator of c-fos expression, an essential mediator of osteoclastogenesis6. Therefore, PPAR-γ and its ligands have a previously unrecognized role in promoting osteoclast differentiation and bone resorption.
http://www.m3.com/tools/MedicalLibrary/nature/200712/nature_medicine/10.html?Mg=6132b7dfaacf4d8ce6a50223e0c0749a&Eml=12b55b931cb52b4152963c77864c5aec&F=h&portalId=mailmag
破骨細胞は、単球-マクロファージ系列の造血前駆細胞に由来する骨吸収細胞。
破骨細胞機能の制御は、骨粗鬆症、関節リウマチ、大理石骨病などの
骨疾患を理解する上できわめて重要。
PPAR-γ(peroxisome proliferator-activated receptor-γ)は、
骨芽細胞の分化を抑制することが示されているが、
破骨細胞における役割は、あるとしてもまだ不明。
インスリン感受性増強薬に属するチアゾリジンジオンなどの
PPAR-γアゴニストは、ヒト患者で骨折率を増加させることが報告され、
これは臨床的に重要な問題。
我々は、PPAR-γが骨芽細胞にはあるが破骨細胞では欠損している
Tie2Cre/floxマウスモデルを用い、
PPAR-γの破骨細胞形成促進作用を明らかにする。
このマウスは、骨量の増加、骨髄腔の狭小化、脾臓における髄外造血を
特徴とする大理石骨病を発症。
これらの異常は、破骨細胞の分化障害とRANKL
(receptor activator of nuclear factor-κB ligand)の
シグナル伝達異常の結果生じ、骨髄移植により救済できる。
ロシグリタゾンを用いたPPAR-γのリガンドによる活性化は、
破骨細胞の分化を受容体依存的に増強。
PPAR-γは、破骨細胞形成の重要なメディエーターであるc-fos発現の
直接の制御因子として機能することが示唆。
したがって、PPAR-γとそのリガンドは破骨細胞分化と骨吸収の促進に
今まで明らかにされていなかった役割をもつ。
[原文]PPAR-γ regulates osteoclastogenesis in mice
Yihong Wan1, Ling-Wa Chong1 & Ronald M Evans1 1 Howard Hughes Medical Institute, Gene Expression Laboratory, Salk Institute for Biological Studies, La Jolla, California 92037, USA.
Osteoclasts are bone-resorbing cells derived from hematopoietic precursors of the monocyte-macrophage lineage. Regulation of osteoclast function is central to the understanding of bone diseases such as osteoporosis, rheumatoid arthritis and osteopetrosis1. Although peroxisome proliferator-activated receptor-γ (PPAR-γ) has been shown to inhibit osteoblast differentiation2, 3, its role, if any, in osteoclasts is unknown. This is a clinically crucial question because PPAR-γ agonists, "such as thiazolidinediones-" a class of insulin-sensitizing drugs, have been reported to cause a higher rate of fractures in human patients4, 5. Here we have uncovered a pro-osteoclastogenic effect of PPAR-γ by using a Tie2Cre/flox mouse model in which PPAR-γ is deleted in osteoclasts but not in osteoblasts. These mice develop osteopetrosis characterized by increased bone mass, reduced medullary cavity space and extramedullary hematopoiesis in the spleen. These defects are the result of impaired osteoclast differentiation and compromised receptor activator of nuclear factor-κB ligand signaling and can be rescued by bone marrow transplantation. Moreover, ligand activation of PPAR-γ by rosiglitazone exacerbates osteoclast differentiation in a receptor-dependent manner. Our examination of the underlying mechanisms suggested that PPAR-γ functions as a direct regulator of c-fos expression, an essential mediator of osteoclastogenesis6. Therefore, PPAR-γ and its ligands have a previously unrecognized role in promoting osteoclast differentiation and bone resorption.
http://www.m3.com/tools/MedicalLibrary/nature/200712/nature_medicine/10.html?Mg=6132b7dfaacf4d8ce6a50223e0c0749a&Eml=12b55b931cb52b4152963c77864c5aec&F=h&portalId=mailmag
2008年1月17日木曜日
ミラノ:市中心通過の車から通行料 温暖化対策などで
(毎日 1月3日)
イタリア第2の都市で、経済の中心地ミラノで、
市中心部を通過する車に通行料を課す制度が始まった。
温暖化対策と渋滞緩和が目的。
同様の制度は、2003年にロンドンで始まったが、イタリアでは初めて。
中心部の商店主らからは、早くも「車での買い物客が減り、商売に影響する」
と批判する声が上がっている。
ドライバーが、あらかじめ「エコパス」と呼ばれるカードを購入。
中心部を通過する際にカードの表示を義務づけ、
表示のない車からは罰金を取る仕組み。
カードの料金は、車種ごとに1日当たり2ユーロ(約320円)~10ユーロ。
「定期券」もある。
課金する時間帯は、午前7時半~午後7時半(土日を除く)。
中心部に通じる道に設置したカメラで違反者をチェック。
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20080103k0000e030005000c.html
イタリア第2の都市で、経済の中心地ミラノで、
市中心部を通過する車に通行料を課す制度が始まった。
温暖化対策と渋滞緩和が目的。
同様の制度は、2003年にロンドンで始まったが、イタリアでは初めて。
中心部の商店主らからは、早くも「車での買い物客が減り、商売に影響する」
と批判する声が上がっている。
ドライバーが、あらかじめ「エコパス」と呼ばれるカードを購入。
中心部を通過する際にカードの表示を義務づけ、
表示のない車からは罰金を取る仕組み。
カードの料金は、車種ごとに1日当たり2ユーロ(約320円)~10ユーロ。
「定期券」もある。
課金する時間帯は、午前7時半~午後7時半(土日を除く)。
中心部に通じる道に設置したカメラで違反者をチェック。
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20080103k0000e030005000c.html
特集:MOTTAINAI アイデアいっぱい 大きく広がる(その2止)
(毎日 1月5日)
全国一の焼き物の里で愛知、岐阜両県にまたがる東濃地区から、
MOTTAINAIマグカップセットが誕生。
全国の消費者から、「捨てるのはもったいない」と送られてきた使用済みの
お皿や茶わんを砕いたリサイクル素材を、2割混ぜ込んで焼き固めた。
世界中から集めている焼き物用の土を節約できる上、
ごみを出さずに済むのが売り物。
MOTTAINAIマグカップを作ったのは、食器の加工販売「アイトー」。
リサイクル素材を使ったマグカップやお皿、
ふた付きスープマグカップや小鉢などをセットで販売。
デザインは、陶器の白地を基調に、MOTTAINAIロゴをあしらった。
瀬戸市や多治見市は、美濃焼の里として有名で、
和洋食器は国内生産量の半分以上のシェアを持つ。
低い丘陵を背に、製陶工場の煙突が伸びる風景は
日本人の心をなごませる風景だが、
その焼き物の里にも時代の流れが押し寄せている。
コンビニエンスストアや百貨店で総菜を買ってそのまま食べる
「中食」や外食が一般化して陶磁器を使う機会が減り、
陶磁器中心だった結婚式の引き出物が多様化したことに加え、
海外からの洋食器が増えたことで、
国内の生産量は95年の3500トンをピークに、1200トンまで激減。
窯元が閉鎖したり、規模縮小に。
欧州メーカーと差別化し、消費者に購入してもらうため、
地元企業などが中心となって練り上げたのが
環境に配慮し、資源循環を実現する「うつわの再生」プロジェクト。
「グリーンライフ21」と名づけられたこのプロジェクトは、
使用済み食器を全体の2割程度まで粗く砕いて混ぜ込み、
土と一緒にして7~8マイクロメートルに粉砕。
再生した食器は、新たな土だけで作るよりも環境負荷が少ない。
この製品は、01年度のグッドデザイン賞「エコロジー・デザイン賞」などを受賞。
使用済み食器を受け入れている「ヤマカ陶料」によると、
全国の消費者から送料を自己負担して送られてくる使用済み食器は
年間40~50トンに上り、年々増える傾向。
中には、「ありがとうございました」の手紙と共に菓子を同封する消費者も。
食器のリサイクルを嫌がる消費者はいないのか?
加藤誠二副社長も、当初は心配だったが、
あるイベントで出展していたら、お客さんからラーメン屋を引き合いに
「前の人が食べたどんぶりでみんな食べるんだから、大丈夫」。
一般消費者と同じぐらい問い合わせの多いのが、
ごみの処分に頭を悩ませる地方自治体。
一般廃棄物最終処分場の残余年数は、05年度に14・8年となり、
リサイクル量は増加しているものの頭の痛い問題。
加藤副社長は、「土を粉砕する装置はあるので、追加コストは全くない。
製品が消費者に認知されれば、陶磁器の需要増につながるのでは」。
アイトーは、これまでも独自の資源循環型ブランドを持ち、
百貨店などでのイベントの際には使用済み食器を持参してもらい、
金券などと引き換えたりしていた。
社会貢献の一環として食器作りのノウハウを生かし、
お年寄り向けの食べやすい食器の開発も。
「これまでも社会的に意味のあることにチャレンジしてきた。
マータイさんが主導するMOTTAINAIキャンペーンは
誰にも分かりやすくメッセージ性がある取り組み。
我々の製品が広く認知されることで、資源循環型社会が構築されるよう期待」。
--------------------------
日本最大級の環境展示会
「地球と私のためのエコスタイルフェア~エコプロダクツ2007」が開かれ、
MOTTAINAIキャンペーン商品を展示するブースも出展。
商品は、イオンが独自展開するプライベートブランド「セルフ+サービス」が
開発したリサイクル素材のバッグやジャケット、ブックカバーなど。
イオンはキャンペーンに賛同し、06年から店頭で買い物客から古着を回収し、
リサイクルする同ブランドを全国の約50店舗で展開。
ラップソング「MOTTAINAI」が大ヒット中のルー大柴さんが
イオンブースを訪れ、ペットボトルだけでなく、
ウールやフェルトのリサイクル商品をみて、「グッドだねえ」。
エコプロダクツ展は、環境に配慮した製品やサービス、
研究を紹介する展示会で、9回目。
07年は約600社・団体が出展し、16万人以上が来場。
MOTTAINAIブースは、「進化するエコストア」(イオン特別協賛)内に設置、
エコバッグやTシャツの関連グッズを展示・販売。
--------------------------------
「地球の歩き方」が、ケニアのマータイさんが進める植林活動
「グリーンベルト運動」を体験するMOTTAINAIツアーの参加者を募集。
旅行を通じて人的ネットワークを広げるとともに、
MOTTAINAI精神を通じた社会貢献活動の第一歩として活用してもらうのが狙い。
ツアーは、2~3月の週末に出発し、4日間かけて
グリーンベルト運動の一環としてナイロビ周辺で植林活動や
フェアトレード商品の工場見学などを実施。
その後、ナクル湖国立公園でサファリ観光を経て帰国する8日間。
料金は、航空運賃や宿泊費込みで40万円前後。
「参加者の皆さんに、現地での交流により世界的運動である
グリーンベルト運動を体験してもらうとともに、
参加者同士のネットワークを今後の活動に生かしてもらいたい。
ツアーに参加することで、その一部を運動のために寄付することができます」。
------------------------
MOTTAINAIキャンペーン事務局は、
キモチを表す卵のような形をモチーフにした新しいロゴをあしらった
オーガニックコットン製のMOTTAINAIキャンペーンオフィシャルTシャツを発売。
Tシャツは、農薬や化学肥料をほとんど使用せずに栽培された
オーガニックコットンを使用し、襟ぐりをしっかりと縫製したり、
すそを二重にしたりして長く着られるように設計。
Tシャツの内部にあることが多いネームタグを、
外側につけて肌に優しい作りに配慮。
Tシャツは税込み3900円。S、M、L、キッズサイズ。
MOTTAINAIショップ http://mottainai-shop.jp/。
MOTTAINAIロゴをあしらったかわいい弁当箱が登場、話題を呼んでいる。
弁当箱は、プラスチック製でプッシュボタンで開閉できる仕組み。
中皿があって、お箸をしっかりと収納できるのが特徴。
現在、8品目で主な商品はランチボックス650円、お箸520円、
きんちゃく袋付きランチボックスが1400円。
問い合わせ:オーエスケーお客様相談室(06・6797・3546)。
http://mainichi.jp/select/science/news/20080105ddm010040151000c.html
全国一の焼き物の里で愛知、岐阜両県にまたがる東濃地区から、
MOTTAINAIマグカップセットが誕生。
全国の消費者から、「捨てるのはもったいない」と送られてきた使用済みの
お皿や茶わんを砕いたリサイクル素材を、2割混ぜ込んで焼き固めた。
世界中から集めている焼き物用の土を節約できる上、
ごみを出さずに済むのが売り物。
MOTTAINAIマグカップを作ったのは、食器の加工販売「アイトー」。
リサイクル素材を使ったマグカップやお皿、
ふた付きスープマグカップや小鉢などをセットで販売。
デザインは、陶器の白地を基調に、MOTTAINAIロゴをあしらった。
瀬戸市や多治見市は、美濃焼の里として有名で、
和洋食器は国内生産量の半分以上のシェアを持つ。
低い丘陵を背に、製陶工場の煙突が伸びる風景は
日本人の心をなごませる風景だが、
その焼き物の里にも時代の流れが押し寄せている。
コンビニエンスストアや百貨店で総菜を買ってそのまま食べる
「中食」や外食が一般化して陶磁器を使う機会が減り、
陶磁器中心だった結婚式の引き出物が多様化したことに加え、
海外からの洋食器が増えたことで、
国内の生産量は95年の3500トンをピークに、1200トンまで激減。
窯元が閉鎖したり、規模縮小に。
欧州メーカーと差別化し、消費者に購入してもらうため、
地元企業などが中心となって練り上げたのが
環境に配慮し、資源循環を実現する「うつわの再生」プロジェクト。
「グリーンライフ21」と名づけられたこのプロジェクトは、
使用済み食器を全体の2割程度まで粗く砕いて混ぜ込み、
土と一緒にして7~8マイクロメートルに粉砕。
再生した食器は、新たな土だけで作るよりも環境負荷が少ない。
この製品は、01年度のグッドデザイン賞「エコロジー・デザイン賞」などを受賞。
使用済み食器を受け入れている「ヤマカ陶料」によると、
全国の消費者から送料を自己負担して送られてくる使用済み食器は
年間40~50トンに上り、年々増える傾向。
中には、「ありがとうございました」の手紙と共に菓子を同封する消費者も。
食器のリサイクルを嫌がる消費者はいないのか?
加藤誠二副社長も、当初は心配だったが、
あるイベントで出展していたら、お客さんからラーメン屋を引き合いに
「前の人が食べたどんぶりでみんな食べるんだから、大丈夫」。
一般消費者と同じぐらい問い合わせの多いのが、
ごみの処分に頭を悩ませる地方自治体。
一般廃棄物最終処分場の残余年数は、05年度に14・8年となり、
リサイクル量は増加しているものの頭の痛い問題。
加藤副社長は、「土を粉砕する装置はあるので、追加コストは全くない。
製品が消費者に認知されれば、陶磁器の需要増につながるのでは」。
アイトーは、これまでも独自の資源循環型ブランドを持ち、
百貨店などでのイベントの際には使用済み食器を持参してもらい、
金券などと引き換えたりしていた。
社会貢献の一環として食器作りのノウハウを生かし、
お年寄り向けの食べやすい食器の開発も。
「これまでも社会的に意味のあることにチャレンジしてきた。
マータイさんが主導するMOTTAINAIキャンペーンは
誰にも分かりやすくメッセージ性がある取り組み。
我々の製品が広く認知されることで、資源循環型社会が構築されるよう期待」。
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日本最大級の環境展示会
「地球と私のためのエコスタイルフェア~エコプロダクツ2007」が開かれ、
MOTTAINAIキャンペーン商品を展示するブースも出展。
商品は、イオンが独自展開するプライベートブランド「セルフ+サービス」が
開発したリサイクル素材のバッグやジャケット、ブックカバーなど。
イオンはキャンペーンに賛同し、06年から店頭で買い物客から古着を回収し、
リサイクルする同ブランドを全国の約50店舗で展開。
ラップソング「MOTTAINAI」が大ヒット中のルー大柴さんが
イオンブースを訪れ、ペットボトルだけでなく、
ウールやフェルトのリサイクル商品をみて、「グッドだねえ」。
エコプロダクツ展は、環境に配慮した製品やサービス、
研究を紹介する展示会で、9回目。
07年は約600社・団体が出展し、16万人以上が来場。
MOTTAINAIブースは、「進化するエコストア」(イオン特別協賛)内に設置、
エコバッグやTシャツの関連グッズを展示・販売。
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「地球の歩き方」が、ケニアのマータイさんが進める植林活動
「グリーンベルト運動」を体験するMOTTAINAIツアーの参加者を募集。
旅行を通じて人的ネットワークを広げるとともに、
MOTTAINAI精神を通じた社会貢献活動の第一歩として活用してもらうのが狙い。
ツアーは、2~3月の週末に出発し、4日間かけて
グリーンベルト運動の一環としてナイロビ周辺で植林活動や
フェアトレード商品の工場見学などを実施。
その後、ナクル湖国立公園でサファリ観光を経て帰国する8日間。
料金は、航空運賃や宿泊費込みで40万円前後。
「参加者の皆さんに、現地での交流により世界的運動である
グリーンベルト運動を体験してもらうとともに、
参加者同士のネットワークを今後の活動に生かしてもらいたい。
ツアーに参加することで、その一部を運動のために寄付することができます」。
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MOTTAINAIキャンペーン事務局は、
キモチを表す卵のような形をモチーフにした新しいロゴをあしらった
オーガニックコットン製のMOTTAINAIキャンペーンオフィシャルTシャツを発売。
Tシャツは、農薬や化学肥料をほとんど使用せずに栽培された
オーガニックコットンを使用し、襟ぐりをしっかりと縫製したり、
すそを二重にしたりして長く着られるように設計。
Tシャツの内部にあることが多いネームタグを、
外側につけて肌に優しい作りに配慮。
Tシャツは税込み3900円。S、M、L、キッズサイズ。
MOTTAINAIショップ http://mottainai-shop.jp/。
MOTTAINAIロゴをあしらったかわいい弁当箱が登場、話題を呼んでいる。
弁当箱は、プラスチック製でプッシュボタンで開閉できる仕組み。
中皿があって、お箸をしっかりと収納できるのが特徴。
現在、8品目で主な商品はランチボックス650円、お箸520円、
きんちゃく袋付きランチボックスが1400円。
問い合わせ:オーエスケーお客様相談室(06・6797・3546)。
http://mainichi.jp/select/science/news/20080105ddm010040151000c.html
一村一品運動:アフリカ諸国の貧困対策に適用、支援
(毎日 1月5日)
政府は、大分県を発祥とする地域おこしの手法である「一村一品運動」を、
アフリカ諸国の貧困対策として本格的に適用、支援していくことを決めた。
特産品販売を通じ、アフリカの貧困解消や女性の地位改善につなげる狙い。
今年5月に開かれる「第4回アフリカ開発会議」(TICAD4)でもアピール。
一村一品運動は79年、当時の平松守彦大分県知事が
「町村で全国的評価にたえる特産品を掘り起こそう」と提唱。
シイタケやカボスなど、付加価値の高い特産品販売で
地域活性化に効果を上げ、その後は中国やタイなどでも実践。
外務省と国際協力機構(JICA)が連携し、
05年からアフリカ南部・マラウイの村で牛乳やパンなどの特産品販売を指導。
ガーナでは、シアバターと呼ばれる油脂をせっけんとして製品化、
06年から日本に輸出。
外務省はTICAD4を控え、今年からエチオピアとセネガルを
手始めに対象国を拡大する方針。
アフリカ諸国で活動する青年海外協力隊員らを通じ、
地区や村単位での特産品掘り起こしを目指す。
平松前知事は、「貧しい農村が多いアフリカは、インフラ整備などの援助よりも、
一村一品運動による支援が貧困解消に効果的だ。広がりに期待したい」。
http://mainichi.jp/select/today/news/20080105k0000e040059000c.html
政府は、大分県を発祥とする地域おこしの手法である「一村一品運動」を、
アフリカ諸国の貧困対策として本格的に適用、支援していくことを決めた。
特産品販売を通じ、アフリカの貧困解消や女性の地位改善につなげる狙い。
今年5月に開かれる「第4回アフリカ開発会議」(TICAD4)でもアピール。
一村一品運動は79年、当時の平松守彦大分県知事が
「町村で全国的評価にたえる特産品を掘り起こそう」と提唱。
シイタケやカボスなど、付加価値の高い特産品販売で
地域活性化に効果を上げ、その後は中国やタイなどでも実践。
外務省と国際協力機構(JICA)が連携し、
05年からアフリカ南部・マラウイの村で牛乳やパンなどの特産品販売を指導。
ガーナでは、シアバターと呼ばれる油脂をせっけんとして製品化、
06年から日本に輸出。
外務省はTICAD4を控え、今年からエチオピアとセネガルを
手始めに対象国を拡大する方針。
アフリカ諸国で活動する青年海外協力隊員らを通じ、
地区や村単位での特産品掘り起こしを目指す。
平松前知事は、「貧しい農村が多いアフリカは、インフラ整備などの援助よりも、
一村一品運動による支援が貧困解消に効果的だ。広がりに期待したい」。
http://mainichi.jp/select/today/news/20080105k0000e040059000c.html
2008年1月16日水曜日
16年五輪招致が本格化、東京の売りは「五輪パーク」
(読売 1月15日)
2016年夏季五輪招致に名乗りを上げている東京、シカゴなど7都市が、
国際オリンピック委員会(IOC)に申請ファイルを提出。
本格的な招致レースの幕が開いた。
IOCは、競技会場配置、財政、交通など25の質問項目に分かれた
申請ファイルの内容を吟味、6月の理事会(アテネ)で、
五輪開催能力に基づく第1次選考を行い、数都市に絞る。
「いよいよスタート、という感じ」。
2016年東京五輪招致委の河野一郎事務総長は、
IOCに提出した申請ファイルを公表。
「改善点はあるだろうが、現段階としては十分な準備ができた。
五輪を招致するに値する力を(東京は)持っていると思う」。
東京の計画の最大の特徴は、「大都市の真ん中で行う五輪」。
東京の都心全体を「オリンピック・パーク」と名付け、
都市活動と五輪体験との共存をうたう。
都市に五輪を浸透させ、一体的な雰囲気を作り出すと同時に、
「環境など大都市の課題を先取りした、(先進的な)モデルも示す」。
競技会場は、1964年東京五輪の「遺産ゾーン」と、
臨海地区に新設する「東京ベイゾーン」、
その間に位置する五輪スタジアムなどの「結びクラスター(会場群)」に大別。
遺産ゾーンは代々木と皇居周辺、
東京ベイゾーンは夢の島と海の森周辺に分かれるため、
全部で五つの会場群を持つ。
「パーク」は、既存施設の利用で分散しがちとなる会場群を、
逆手に取った発想。
発想自体は目を引くが、実態を伴わないとの印象を与えないためには、
斬新なプロジェクトや継続的な活動で、
五輪体験が「息づいている」ことをアピールする必要。
現時点での招致レースは、最右翼のシカゴを東京とマドリードが追う展開。
競技会場配置を軸にした各都市の招致計画の比較では、
二つの会場群に集約したマドリードのコンパクトさと、
ミシガン湖岸に沿って展開するシカゴの簡潔さが、
分散型の東京をやや上回る。
交通、警備面も含め、分散配置では計画が複雑になりがち。
シカゴは、IOCの財源を握る米国の、20年ぶりとなる夏季五輪開催をアピール。
マドリードは、連続の欧州開催という逆風を受けるが、
前回招致で培った人脈や評価を生かせる強み。
東京も、投票が北京五輪の翌年となるため、
「なぜまたアジアか」の問いに、明快な回答の準備が必要。
リオデジャネイロやドーハは昨年のパンアメリカン大会、
一昨年のアジア大会で使用した施設の再利用が核で、分散配置型。
計画や社会インフラの質では、前出の3都市とは開きがある。
ただ、リオは南米初、ドーハはイスラム圏初の五輪開催という
政治的意義を前面に出せる強みがある。
同じアジア圏のドーハが1次選考を突破すれば、東京には厳しい展開。
プラハとバクー(アゼルバイジャン)は、開催能力面で圏外。
http://www.yomiuri.co.jp/sports/etc/news/20080115iew7.htm
2016年夏季五輪招致に名乗りを上げている東京、シカゴなど7都市が、
国際オリンピック委員会(IOC)に申請ファイルを提出。
本格的な招致レースの幕が開いた。
IOCは、競技会場配置、財政、交通など25の質問項目に分かれた
申請ファイルの内容を吟味、6月の理事会(アテネ)で、
五輪開催能力に基づく第1次選考を行い、数都市に絞る。
「いよいよスタート、という感じ」。
2016年東京五輪招致委の河野一郎事務総長は、
IOCに提出した申請ファイルを公表。
「改善点はあるだろうが、現段階としては十分な準備ができた。
五輪を招致するに値する力を(東京は)持っていると思う」。
東京の計画の最大の特徴は、「大都市の真ん中で行う五輪」。
東京の都心全体を「オリンピック・パーク」と名付け、
都市活動と五輪体験との共存をうたう。
都市に五輪を浸透させ、一体的な雰囲気を作り出すと同時に、
「環境など大都市の課題を先取りした、(先進的な)モデルも示す」。
競技会場は、1964年東京五輪の「遺産ゾーン」と、
臨海地区に新設する「東京ベイゾーン」、
その間に位置する五輪スタジアムなどの「結びクラスター(会場群)」に大別。
遺産ゾーンは代々木と皇居周辺、
東京ベイゾーンは夢の島と海の森周辺に分かれるため、
全部で五つの会場群を持つ。
「パーク」は、既存施設の利用で分散しがちとなる会場群を、
逆手に取った発想。
発想自体は目を引くが、実態を伴わないとの印象を与えないためには、
斬新なプロジェクトや継続的な活動で、
五輪体験が「息づいている」ことをアピールする必要。
現時点での招致レースは、最右翼のシカゴを東京とマドリードが追う展開。
競技会場配置を軸にした各都市の招致計画の比較では、
二つの会場群に集約したマドリードのコンパクトさと、
ミシガン湖岸に沿って展開するシカゴの簡潔さが、
分散型の東京をやや上回る。
交通、警備面も含め、分散配置では計画が複雑になりがち。
シカゴは、IOCの財源を握る米国の、20年ぶりとなる夏季五輪開催をアピール。
マドリードは、連続の欧州開催という逆風を受けるが、
前回招致で培った人脈や評価を生かせる強み。
東京も、投票が北京五輪の翌年となるため、
「なぜまたアジアか」の問いに、明快な回答の準備が必要。
リオデジャネイロやドーハは昨年のパンアメリカン大会、
一昨年のアジア大会で使用した施設の再利用が核で、分散配置型。
計画や社会インフラの質では、前出の3都市とは開きがある。
ただ、リオは南米初、ドーハはイスラム圏初の五輪開催という
政治的意義を前面に出せる強みがある。
同じアジア圏のドーハが1次選考を突破すれば、東京には厳しい展開。
プラハとバクー(アゼルバイジャン)は、開催能力面で圏外。
http://www.yomiuri.co.jp/sports/etc/news/20080115iew7.htm
特集:MOTTAINAI アイデアいっぱい 大きく広がる(その1)
(毎日 1月5日)
今年、MOTTAINAIキャンペーンは3周年を迎える。
05年にノーベル平和賞受賞者でケニアの副環境相だった
ワンガリ・マータイさん(67)は、「もったいない」の日本語に共鳴し、
翌3月、キャンペーン名誉会長となって始まった。
地球温暖化の危機の中で、多くの人のライフスタイルに変化を生み出し、
国連とのタイアップにも広がっている。
割り箸の使い捨てをやめて、自分の箸を持ち歩く「マイ箸運動」を広める
全国行脚の旅を続けている名古屋市出身の神谷芝保さん(24)。
神谷さんは、05年6月に知人のマイ箸を見て衝撃を受けた。
「その人が見せびらかしていたお箸はすごくかっこよくて、
まさに『シャキーン』という感じでした」
割り箸の大半が中国から輸入され、いろいろな国の木材を使っていることや
工場で防腐剤が使われていることなどが分かってきた。
日本人1人が1年間に使う割り箸は、約200ぜん。
国内で約260億ぜん分の割り箸が年間に消費。
割り箸を使わないことが資源の浪費を防ぐためにも
健康のためにもいいと思い、マイ箸運動を広めようと決意。
神谷さんは、全国行脚のことを「マイ箸かけ箸の旅」と名づけた。
全国各地の環境問題に関心のある人々と交流し、
マイ箸の普及の運動の輪を広げるのが狙い。
マイ箸を持つことが、いかに森林資源を守ることになるかを説明する
自作の紙芝居と、市民団体「HAPPYまるけ」
(「まるけ」は、名古屋弁で「だらけ」の意味)などで作った
マイ箸セット約200ぜん分を携え、自転車で名古屋を旅立った。
5月中旬に東京に到着し、知人のお寺で紙芝居。
6月23、24日に青森県六ケ所村で開かれたアースデーに参加。
札幌市のカフェで紙芝居をし、旭川市や帯広市をめぐって8月に青森へ。
秋田県で手足がぴりぴりしてきて「おかしいな」と思ったら熱中症に。
「東北で熱中症にかかるなんて、やっぱり地球温暖化の影響?」
10月、塗り箸の生産量で日本一の産地、福井県小浜市に到着し、
村上利夫市長や市幹部を前に紙芝居を披露。
京都府や山陽地方を抜けて11月に福岡、12月に鹿児島入り。
「いろんな人と知り合えて、マイ箸の大切さを訴えることができた。
いつも使っているお箸が自分に届くまでの過程を知れば、
無駄遣いも減るはず。みんながマイ箸を通じてつながり、
ハッピーになればいいですね」。
------------------------------
国連広報センター(東京)所長の幸田シャーミンさんは、
「今、地球温暖化防止は国連にとって最重要課題。
日本からマータイさんと一緒に発信しているMOTTAINAI精神を大切にしたい」。
国連総会議長のスルジャン・ケリムさん(マケドニア)は
親日家で昨夏来日し、日本語「もったいない」に関心を持った。
幸田さんは、「ありがたいという感謝の気持ちを込めた言葉」と説明。
幸田さんは、シンポジウムを通じてマータイさんの包容力、行動力に魅了。
リデュース(ゴミ減量)、リユース(再使用)、リサイクル(再資源化)と
リスペクト(感謝の心)を込めたMOTTAINAIが存在感を主張し、
改めて多くの人たちに感銘を与えている。
「私自身、生活全体で環境に負荷をかけないよう心がけている。
自宅はソーラー発電、窓はペアガラスなど高断熱で
エネルギー消費の節減と節水、移動はできるだけ公共交通機関を使う。
自分にとってのムダを省きたい」。
幸田さんは、マニキュアをしていない。
今、焦眉の急は地球温暖化問題。
7月には、環境を主要テーマとする北海道洞爺湖サミットがある。
「ケリム議長、潘基文(バンギムン)事務総長らが全力で取り組んでいる。
安全保障理事会でもテーマとなり、世界の安全保障の問題に」。
昨年のノーベル平和賞をアル・ゴア前米国副大統領とともに受賞した
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)議長、パチャウリさんは
「事務総長から温暖化防止の熱意がひしひしと感じる」。
それだけに、国連広報の日本担当者として責任は重い。
一方でMOTTAINAIキャンペーンは、昨春からキャッチフレーズ
「MOTTAINAIが地球温暖化を止める」を強く打ち出した。
来月、国連シンポジウム「地球が危ない!人間が危ない!
ストップ・ザ・地球温暖化」が行われる。
「政府、市民、マスメディア、研究者、企業らがグローバルな視点で
取り組んでいかなければならない。
日本は、環境関連技術が先進的なので、それを世界に役立てていけるし、
MOTTAINAIでキャンペーンを展開することはとても有用だ」。
----------------------------
風の音や虫の声、水のせせらぎなど暮らしの中から姿を消しつつある
懐かしい「音」を集めて紹介する新コーナー
「MOTTAINAI SOUND」が、
MOTTAINAIオフィシャルウェブサイト(http://mottainai.info/)に登場。
このコーナーは、ミュージシャンの守時タツミさんが
「100年後になくなってしまうかもしれない地球上の音を残しておこう」と発案。
さまざまな場所で収録した自然の音や画像に、
守時さん自身のピアノの演奏を加えて表現。
第1弾として、観音崎海岸の波の音と上賀茂神社のセミの声をアップ。
ピアノの演奏で引き立つ自然の音を楽しむことができる。
守時さんは、音と日本古来の童話を組み合わせた絵本を発表する予定。
「普段の暮らしでなかなか接することができない自然の音を楽しんでほしい」。
http://mainichi.jp/select/science/news/20080105ddm010040150000c.html
今年、MOTTAINAIキャンペーンは3周年を迎える。
05年にノーベル平和賞受賞者でケニアの副環境相だった
ワンガリ・マータイさん(67)は、「もったいない」の日本語に共鳴し、
翌3月、キャンペーン名誉会長となって始まった。
地球温暖化の危機の中で、多くの人のライフスタイルに変化を生み出し、
国連とのタイアップにも広がっている。
割り箸の使い捨てをやめて、自分の箸を持ち歩く「マイ箸運動」を広める
全国行脚の旅を続けている名古屋市出身の神谷芝保さん(24)。
神谷さんは、05年6月に知人のマイ箸を見て衝撃を受けた。
「その人が見せびらかしていたお箸はすごくかっこよくて、
まさに『シャキーン』という感じでした」
割り箸の大半が中国から輸入され、いろいろな国の木材を使っていることや
工場で防腐剤が使われていることなどが分かってきた。
日本人1人が1年間に使う割り箸は、約200ぜん。
国内で約260億ぜん分の割り箸が年間に消費。
割り箸を使わないことが資源の浪費を防ぐためにも
健康のためにもいいと思い、マイ箸運動を広めようと決意。
神谷さんは、全国行脚のことを「マイ箸かけ箸の旅」と名づけた。
全国各地の環境問題に関心のある人々と交流し、
マイ箸の普及の運動の輪を広げるのが狙い。
マイ箸を持つことが、いかに森林資源を守ることになるかを説明する
自作の紙芝居と、市民団体「HAPPYまるけ」
(「まるけ」は、名古屋弁で「だらけ」の意味)などで作った
マイ箸セット約200ぜん分を携え、自転車で名古屋を旅立った。
5月中旬に東京に到着し、知人のお寺で紙芝居。
6月23、24日に青森県六ケ所村で開かれたアースデーに参加。
札幌市のカフェで紙芝居をし、旭川市や帯広市をめぐって8月に青森へ。
秋田県で手足がぴりぴりしてきて「おかしいな」と思ったら熱中症に。
「東北で熱中症にかかるなんて、やっぱり地球温暖化の影響?」
10月、塗り箸の生産量で日本一の産地、福井県小浜市に到着し、
村上利夫市長や市幹部を前に紙芝居を披露。
京都府や山陽地方を抜けて11月に福岡、12月に鹿児島入り。
「いろんな人と知り合えて、マイ箸の大切さを訴えることができた。
いつも使っているお箸が自分に届くまでの過程を知れば、
無駄遣いも減るはず。みんながマイ箸を通じてつながり、
ハッピーになればいいですね」。
------------------------------
国連広報センター(東京)所長の幸田シャーミンさんは、
「今、地球温暖化防止は国連にとって最重要課題。
日本からマータイさんと一緒に発信しているMOTTAINAI精神を大切にしたい」。
国連総会議長のスルジャン・ケリムさん(マケドニア)は
親日家で昨夏来日し、日本語「もったいない」に関心を持った。
幸田さんは、「ありがたいという感謝の気持ちを込めた言葉」と説明。
幸田さんは、シンポジウムを通じてマータイさんの包容力、行動力に魅了。
リデュース(ゴミ減量)、リユース(再使用)、リサイクル(再資源化)と
リスペクト(感謝の心)を込めたMOTTAINAIが存在感を主張し、
改めて多くの人たちに感銘を与えている。
「私自身、生活全体で環境に負荷をかけないよう心がけている。
自宅はソーラー発電、窓はペアガラスなど高断熱で
エネルギー消費の節減と節水、移動はできるだけ公共交通機関を使う。
自分にとってのムダを省きたい」。
幸田さんは、マニキュアをしていない。
今、焦眉の急は地球温暖化問題。
7月には、環境を主要テーマとする北海道洞爺湖サミットがある。
「ケリム議長、潘基文(バンギムン)事務総長らが全力で取り組んでいる。
安全保障理事会でもテーマとなり、世界の安全保障の問題に」。
昨年のノーベル平和賞をアル・ゴア前米国副大統領とともに受賞した
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)議長、パチャウリさんは
「事務総長から温暖化防止の熱意がひしひしと感じる」。
それだけに、国連広報の日本担当者として責任は重い。
一方でMOTTAINAIキャンペーンは、昨春からキャッチフレーズ
「MOTTAINAIが地球温暖化を止める」を強く打ち出した。
来月、国連シンポジウム「地球が危ない!人間が危ない!
ストップ・ザ・地球温暖化」が行われる。
「政府、市民、マスメディア、研究者、企業らがグローバルな視点で
取り組んでいかなければならない。
日本は、環境関連技術が先進的なので、それを世界に役立てていけるし、
MOTTAINAIでキャンペーンを展開することはとても有用だ」。
----------------------------
風の音や虫の声、水のせせらぎなど暮らしの中から姿を消しつつある
懐かしい「音」を集めて紹介する新コーナー
「MOTTAINAI SOUND」が、
MOTTAINAIオフィシャルウェブサイト(http://mottainai.info/)に登場。
このコーナーは、ミュージシャンの守時タツミさんが
「100年後になくなってしまうかもしれない地球上の音を残しておこう」と発案。
さまざまな場所で収録した自然の音や画像に、
守時さん自身のピアノの演奏を加えて表現。
第1弾として、観音崎海岸の波の音と上賀茂神社のセミの声をアップ。
ピアノの演奏で引き立つ自然の音を楽しむことができる。
守時さんは、音と日本古来の童話を組み合わせた絵本を発表する予定。
「普段の暮らしでなかなか接することができない自然の音を楽しんでほしい」。
http://mainichi.jp/select/science/news/20080105ddm010040150000c.html
ドライアイ:自動診断装置を開発 愛媛大の研究グループ
(毎日 1月5日)
愛媛大大学院医学系研究科視機能外科学(眼科)の大橋裕一教授(57)、
山口昌彦助教(43)らのグループが、目が乾いて不快感を生じる
「ドライアイ」の自動診断装置(TSAS)を国内で初めて開発。
診断が出るまで5分以上かかった従来の方法に比べ、
時間も10秒以内に短縮。
現在は約8割の精度で診断でき、
山口助教は「精度を上げて時間も短縮したい」。
従来の診断法は、ろ紙を目に挟むなど患者の苦痛を伴ったり、
目に触れない場合でも医師の主観が入るなどの課題。
グループは、角膜の形を測定する既存の装置に新開発のソフトウエアを導入。
角膜上に広がる涙の層が薄くなって拡散する様子を測定することで、
ドライアイかどうかを判定できるようにした。
自動式のため、医師以外の検査員でも扱える。
装置は、名古屋市の医療機器メーカー「トーメーコーポレーション」と
共同開発し、同社が昨年11月から販売。
京都府立医科大大学院の横井則彦准教授=視覚機能再生外科学=は、
「ドライアイの患者は、全国で推定800万~1000万人。
実際に使ってみたが、改良が進めば確固たる診断法になりそう」。
http://mainichi.jp/select/science/news/20080105k0000m040115000c.html
愛媛大大学院医学系研究科視機能外科学(眼科)の大橋裕一教授(57)、
山口昌彦助教(43)らのグループが、目が乾いて不快感を生じる
「ドライアイ」の自動診断装置(TSAS)を国内で初めて開発。
診断が出るまで5分以上かかった従来の方法に比べ、
時間も10秒以内に短縮。
現在は約8割の精度で診断でき、
山口助教は「精度を上げて時間も短縮したい」。
従来の診断法は、ろ紙を目に挟むなど患者の苦痛を伴ったり、
目に触れない場合でも医師の主観が入るなどの課題。
グループは、角膜の形を測定する既存の装置に新開発のソフトウエアを導入。
角膜上に広がる涙の層が薄くなって拡散する様子を測定することで、
ドライアイかどうかを判定できるようにした。
自動式のため、医師以外の検査員でも扱える。
装置は、名古屋市の医療機器メーカー「トーメーコーポレーション」と
共同開発し、同社が昨年11月から販売。
京都府立医科大大学院の横井則彦准教授=視覚機能再生外科学=は、
「ドライアイの患者は、全国で推定800万~1000万人。
実際に使ってみたが、改良が進めば確固たる診断法になりそう」。
http://mainichi.jp/select/science/news/20080105k0000m040115000c.html
2008年1月15日火曜日
ドイツ:ベルリンなど3都市に「環境ゾーン」設置
(毎日 1月5日)
ドイツのベルリンなど3都市に、有害物質を排出する
旧式ディーゼル車などを締め出す「環境ゾーン」が設置。
東京などの排ガス規制とほぼ同レベルの基準が設けられ、
環境ゾーンへの乗り入れには車のフロントガラスに適合シールを張る必要がある。
連邦環境庁によると、第1弾となるベルリン、ハノーバー、ケルンの3都市の他、
国内17都市が12年までの環境ゾーン導入を決めている。
適合シールは、96年の欧州新車排ガス基準(EURO2)を
満たすディーゼル車か、排ガス対策装置のあるガソリン車だけに発行。
違反者には、40ユーロ(約6400円)の罰金。
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20080106k0000m030048000c.html
ドイツのベルリンなど3都市に、有害物質を排出する
旧式ディーゼル車などを締め出す「環境ゾーン」が設置。
東京などの排ガス規制とほぼ同レベルの基準が設けられ、
環境ゾーンへの乗り入れには車のフロントガラスに適合シールを張る必要がある。
連邦環境庁によると、第1弾となるベルリン、ハノーバー、ケルンの3都市の他、
国内17都市が12年までの環境ゾーン導入を決めている。
適合シールは、96年の欧州新車排ガス基準(EURO2)を
満たすディーゼル車か、排ガス対策装置のあるガソリン車だけに発行。
違反者には、40ユーロ(約6400円)の罰金。
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20080106k0000m030048000c.html
JISS-仙台大・スポーツ情報戦略連携の可能性
(JISS in Action 2007年12月19日) 和久貴洋(スポーツ情報研究部)
平成19年11月、仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所設立の
準備会議が、仙台大(学長;向井正剛)にて開催、
研究所構想のフレームワーク(目標とミッション、事業、運営など)が話し合われた。
国立スポーツ科学センターが設置されて以降、
我が国そして世界のスポーツは大きく変化。
平成18年、遠藤前文部科学副大臣は「スポーツ振興に関する懇談会」を設置、
翌年「『スポーツ立国』ニッポン~国家戦略としてのトップスポーツ~」と題した、
我が国のトップスポーツの育成・強化を国策とする価値があるとの報告書を発表。
自民党内に「スポーツ立国調査会」が設置され、スポーツ立国に向けて、
「通常国会におけるスポーツ立国宣言」、「新スポーツ振興法の制定」、
「スポーツ省(庁)の設置」、「スポーツ担当大臣の配置」について検討。
この動きが、2016年オリンピック招致にも深く関連。
一方で、世界のスポーツも進展。
IOCは、グアテマラで開催された第119回IOC総会において、
14~18歳を対象としたユースオリンピックの2010年創設を決定
(冬季ユースオリンピックは2012年)。
IOCジャック・ロゲ会長は、「次世代、次々世代の若者のスポーツ離れ、
体力問題、スクリーン病などの課題解決、スポーツやオリンピックの価値を
深めるための若者への投資」。
さらに、スポーツ界に蔓延するドーピング問題に関しても、
その取締りと防止強化は世界の政府レベルで進められている。
ドーピング防止対策は、オリンピックや世界選手権大会等の
国際大会の招致においても、その位置付けが高い。
体育系大学は、これまで体育学の発展と、体育・スポーツに関わる
人材育成に重要な役割を担ってきた。
スポーツ振興基本計画においても、JISS運営体制の充実の面で
体育系大学との連携が重要。
近年の大学改革等の社会情勢の変化の中で、
体育系大学にも新たな役割が求められている。
研究拠点化(COE)をはじめ、研究機能の向上やFD制度の導入に見られる
教育機能の充実、地域・社会貢献など。
JISSは、我が国の国際競技力向上を、スポーツ医・科学・情報の側面から
支援することを目的として、2001年に設置。
(1)トップアスリートへの情報・医・科学支援、
(2)国際競技力向上のための実践的研究の推進体制の構築、
(3)国際競技力向上のスポーツ情報戦略機能の構築
が、主な役割(スポーツ振興基本計画)。
しかし、行政改革等の社会情勢の変化、またNTC設置、
2016年オリンピック招致、国策化、といった国内スポーツ界の動きの中、
JISSに新たな役割も求められてくる。
時代の流れや動きの中で、自己のポジションや立ち位置を見定め、
それに応じた価値観や存在意義、役割を見出していくことが重要。
平成19年10月、JISSはスポーツ情報戦略研究の推進において、
スポーツ情報マスメディア学科を新設した仙台大学と相互協力協定を締結し、
仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所設立に向けた検討がスタート。
仙台大学とJISSの内部環境の分析結果に基づけば、
スポーツ情報戦略に携わる人材育成と研究・教育充実の場の創出が、
我が国のスポーツ情報戦略分野の研究の発展のカギ。
仙台大
(強み)
・スポーツ情報マスメディア学科
・次世代、次々世代の人材
・教員
・教育プログラム
・研究活動
・組織の柔軟性
(弱み)
・国際スポーツ社会との関係
・国際的視点からの戦略
・ビジネス機会の範囲と頻度
・実践教育の場と機会
JISS
(強み)
・国立の機関としての位置付け
・情報戦略事業(ビジネス)
・国内外の情報コンテンツ
・地域、体育系大学、JOC、競技団体、学会、世界等とのネットワーク
・研究活動
・行政的裏付け(プロフェッショナル/職業)
(弱み)
・タイトなマンパワー
・キャリアパスの保障
・スタッフの時限性
・人材育成の機会
人材交流による研究・教育の充実、研究・教育協力、
業務分担による効率的ビジネス展開、実践教育の機会創出等が戦略に。
しかし、人事体制や業務体制の整備、研究課題の価値、
地域貢献・社会貢献の面では課題が。
課題解決の方策として、教育研究機関としての仙台大学と
政策執行機関としてのJISSの間のハブ拠点としての研究所設立。
仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所のねらいと戦略。
1 学内センターをハブとした人材の還流・育成=研究・教育充実の
刺激研究所という柔軟な人事体制が可能なハブを設立、
仙台大-JISS間の人材の還流・育成が活性化し、
研究・教育・ビジネスを充実させる刺激を生む。
2 学内センターでのビジネス展開による実践教育の場と機会の創出、
教育機会の充実、
人材育成研究所は、JISSや地域などの外部機関との窓口となり、
大学の教育の枠組みの中で対応しにくいビジネスを展開、
実践教育の場や機会を創出し、教育機会の充実と人材育成を図る。
このことはビジネスの効率的展開を生む。
3 人材の還流による研究発想力の強化・拡大
社会のニーズに即した実践研究研究所を通した人材還流の活性化と、
研究所ビジネスを通した地域やスポーツ界のニーズの把握は、
社会のニーズに即した実践研究を促進し、研究発想力の強化や拡大を促す。
4 社会からの情報・人材のエントランス
開かれた大学、地域貢献、社会貢献研究所が社会からの情報や
人材のエントランスとして機能することは、開かれた大学、地域貢献、
社会貢献という体育系大学に求められる役割を果たす。
第1回設立準備会議を実施したことで、
JISS-仙台大連携による研究所構想の実現の第1歩を踏み出した。
今後も、設立準備会議を継続し、研究所の目的、ミッション、事業内容、
運営体制、リソースなどのビジネスフレームについての検討が
具体的に進められていく。
研究所設立が、JISSと大学が効果的に連携する象徴の一つとなってほしい。
研究所構想の実現に向けて、両者が有する資源を出し合う仕組みと過程が、
異組織間連携のキーファクター。
互いの資源を活用し合う過程に連携が生まれる。
Partnership is not a posture, but a process. John F. Kennedy
平成19年11月、仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所設立の
準備会議が、仙台大(学長;向井正剛)にて開催、
研究所構想のフレームワーク(目標とミッション、事業、運営など)が話し合われた。
国立スポーツ科学センターが設置されて以降、
我が国そして世界のスポーツは大きく変化。
平成18年、遠藤前文部科学副大臣は「スポーツ振興に関する懇談会」を設置、
翌年「『スポーツ立国』ニッポン~国家戦略としてのトップスポーツ~」と題した、
我が国のトップスポーツの育成・強化を国策とする価値があるとの報告書を発表。
自民党内に「スポーツ立国調査会」が設置され、スポーツ立国に向けて、
「通常国会におけるスポーツ立国宣言」、「新スポーツ振興法の制定」、
「スポーツ省(庁)の設置」、「スポーツ担当大臣の配置」について検討。
この動きが、2016年オリンピック招致にも深く関連。
一方で、世界のスポーツも進展。
IOCは、グアテマラで開催された第119回IOC総会において、
14~18歳を対象としたユースオリンピックの2010年創設を決定
(冬季ユースオリンピックは2012年)。
IOCジャック・ロゲ会長は、「次世代、次々世代の若者のスポーツ離れ、
体力問題、スクリーン病などの課題解決、スポーツやオリンピックの価値を
深めるための若者への投資」。
さらに、スポーツ界に蔓延するドーピング問題に関しても、
その取締りと防止強化は世界の政府レベルで進められている。
ドーピング防止対策は、オリンピックや世界選手権大会等の
国際大会の招致においても、その位置付けが高い。
体育系大学は、これまで体育学の発展と、体育・スポーツに関わる
人材育成に重要な役割を担ってきた。
スポーツ振興基本計画においても、JISS運営体制の充実の面で
体育系大学との連携が重要。
近年の大学改革等の社会情勢の変化の中で、
体育系大学にも新たな役割が求められている。
研究拠点化(COE)をはじめ、研究機能の向上やFD制度の導入に見られる
教育機能の充実、地域・社会貢献など。
JISSは、我が国の国際競技力向上を、スポーツ医・科学・情報の側面から
支援することを目的として、2001年に設置。
(1)トップアスリートへの情報・医・科学支援、
(2)国際競技力向上のための実践的研究の推進体制の構築、
(3)国際競技力向上のスポーツ情報戦略機能の構築
が、主な役割(スポーツ振興基本計画)。
しかし、行政改革等の社会情勢の変化、またNTC設置、
2016年オリンピック招致、国策化、といった国内スポーツ界の動きの中、
JISSに新たな役割も求められてくる。
時代の流れや動きの中で、自己のポジションや立ち位置を見定め、
それに応じた価値観や存在意義、役割を見出していくことが重要。
平成19年10月、JISSはスポーツ情報戦略研究の推進において、
スポーツ情報マスメディア学科を新設した仙台大学と相互協力協定を締結し、
仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所設立に向けた検討がスタート。
仙台大学とJISSの内部環境の分析結果に基づけば、
スポーツ情報戦略に携わる人材育成と研究・教育充実の場の創出が、
我が国のスポーツ情報戦略分野の研究の発展のカギ。
仙台大
(強み)
・スポーツ情報マスメディア学科
・次世代、次々世代の人材
・教員
・教育プログラム
・研究活動
・組織の柔軟性
(弱み)
・国際スポーツ社会との関係
・国際的視点からの戦略
・ビジネス機会の範囲と頻度
・実践教育の場と機会
JISS
(強み)
・国立の機関としての位置付け
・情報戦略事業(ビジネス)
・国内外の情報コンテンツ
・地域、体育系大学、JOC、競技団体、学会、世界等とのネットワーク
・研究活動
・行政的裏付け(プロフェッショナル/職業)
(弱み)
・タイトなマンパワー
・キャリアパスの保障
・スタッフの時限性
・人材育成の機会
人材交流による研究・教育の充実、研究・教育協力、
業務分担による効率的ビジネス展開、実践教育の機会創出等が戦略に。
しかし、人事体制や業務体制の整備、研究課題の価値、
地域貢献・社会貢献の面では課題が。
課題解決の方策として、教育研究機関としての仙台大学と
政策執行機関としてのJISSの間のハブ拠点としての研究所設立。
仙台大学スポーツ情報マスメディア研究所のねらいと戦略。
1 学内センターをハブとした人材の還流・育成=研究・教育充実の
刺激研究所という柔軟な人事体制が可能なハブを設立、
仙台大-JISS間の人材の還流・育成が活性化し、
研究・教育・ビジネスを充実させる刺激を生む。
2 学内センターでのビジネス展開による実践教育の場と機会の創出、
教育機会の充実、
人材育成研究所は、JISSや地域などの外部機関との窓口となり、
大学の教育の枠組みの中で対応しにくいビジネスを展開、
実践教育の場や機会を創出し、教育機会の充実と人材育成を図る。
このことはビジネスの効率的展開を生む。
3 人材の還流による研究発想力の強化・拡大
社会のニーズに即した実践研究研究所を通した人材還流の活性化と、
研究所ビジネスを通した地域やスポーツ界のニーズの把握は、
社会のニーズに即した実践研究を促進し、研究発想力の強化や拡大を促す。
4 社会からの情報・人材のエントランス
開かれた大学、地域貢献、社会貢献研究所が社会からの情報や
人材のエントランスとして機能することは、開かれた大学、地域貢献、
社会貢献という体育系大学に求められる役割を果たす。
第1回設立準備会議を実施したことで、
JISS-仙台大連携による研究所構想の実現の第1歩を踏み出した。
今後も、設立準備会議を継続し、研究所の目的、ミッション、事業内容、
運営体制、リソースなどのビジネスフレームについての検討が
具体的に進められていく。
研究所設立が、JISSと大学が効果的に連携する象徴の一つとなってほしい。
研究所構想の実現に向けて、両者が有する資源を出し合う仕組みと過程が、
異組織間連携のキーファクター。
互いの資源を活用し合う過程に連携が生まれる。
Partnership is not a posture, but a process. John F. Kennedy
ミカンを救うのはあなた次第
(毎日 12月21日)
冬になるとおいしいミカン。あたたかい部屋で食べるミカンは格別な味。
しかしこのミカン、実は栽培が低迷している果物のひとつ。
神奈川県小田原市は、日本でも有数のミカン産地であった。
現在、耕作を放棄された農地が約234ヘクタール、その大半がミカン畑。
原因は、他の農業でも同じ後継者不足と、農産物の貿易自由化。
ジュースや缶詰製品の輸入が増え、生果としてのミカン消費量が減少。
市場に出るものは、見た目のきれいな、糖度の高いミカンを要求。
ミカン農家の廃業はあとを絶たず、放置されたミカンの木があちこち。
放っておけば、つる草がからみつき、木はだんだん弱り、
5年もすれば死んでしまう。せっかくつけた実も落ちて腐っていく。
このミカンをなんとか甦らせることはできないかと、
2005年から"持続可能な社会"をテーマとして掲げる
NPO法人・ビーグッドカフェが、
「オレンジ・プロジェクト」と称し、ミカン農園の再生活動。
小田原市では、「都市農業成長特区」が認められ、
市内の農地を企業やNPO法人に貸し出すことができる。
ビーグッドカフェでは、「アグロフォレストリーコミュニティーガーデンづくり」
として、このミカン農園復活を考えている。
アグロフォレストリーとは、畑で作物を育てつつ樹木を植え森にしていくこと。
ここでは、作業を通して土に親しみ、同時に緑も増やしていく。
ミカン畑を、コミュニケーションや憩いの場として活用、
参加する人が気持ちよく作業できるようにとの意図も。
月に一度集まっては雑草やつる草を取り除き、ハーブの種まき、
ミカン摘み、作業場や雨水ダンクをつくるなどやることはいっぱい。
畑作業のあと、オーガニックランチをみんなで食べてくつろぐ、というお楽しみも。
個人向けに活動を呼びかけてきたが、今年から法人向けのプロジェクトも。
日本経済新聞社と(株)都市デザインシステムと合同で、
「これからの環境・CSR活動のあり方を考える研究会」発足。
放置農園の支援を企業に呼びかけ、CSR活動として考えてもらうとの趣旨。
毎回、多分野の講師をゲストに話を聞き、その後は畑仕事を行う。
オレンジ・プロジェクトでは、二つの農園を借りている。
その一つを一般向けに、一つを法人向けに、と分けて作業を進めている。
ゆくゆくはいろいろな人や企業に参加してほしい、
救えるミカン畑が増えることを目指すが、
まずはこの二つの農園を生き返らせようと奮闘中。
ミカンの木の再生と一口にいっても、そう簡単なことではない。
放って置かれた木は、長年の肥料のやりすぎや農薬による影響で弱っている。
今年は、実を全部とって木を休ませるようにした。
農薬をやめ、肥料も抑える。
まずは、一度薬漬けになった体をリニューアルさせる。
こうして出来たミカンは、ほんのり甘酸っぱい味がする。
ミカン栽培の低迷は、消費者の好みにより甘酸っぱいミカンが
売れなくなったことも要因のひとつ。
これまでのミカンは甘さを追求し、
ホルモン剤や肥料をたくさん与える農法が主流。
薬をたくさん使っても甘い味がいいのか?
それとも健康に自然のまま育ったミカンの味がいいのか?
これは私たちに問われている宿題でもある。
小田原のミカンの木は、山の斜面に立っていることも多い。
木が弱れば、それだけ地場も弱くなり、
土砂崩れなどの災害を引き起こす危険も。
地元の農家の人たちからも、こうしたプロジェクトに期待。
小田原で有機農業を25年間手がけてきた石綿畝久さんは、
「ミカン畑が全滅するかどうか、いま瀬戸際の状態。
ミカンの木が生き残るかどうかは、関わってくださるみなさん次第です」。
始まったばかりだが、いろいろな人、企業の人に関わってもらいたい。
実際にミカンの木にふれてみることで、土地の大切さや、
口に入る食べ物のことを知るようになる。
まずは、"きっかけ"なのである。
http://mainichi.jp/life/ecology/mottshiritai/news/20071221org00m040003000c.html
冬になるとおいしいミカン。あたたかい部屋で食べるミカンは格別な味。
しかしこのミカン、実は栽培が低迷している果物のひとつ。
神奈川県小田原市は、日本でも有数のミカン産地であった。
現在、耕作を放棄された農地が約234ヘクタール、その大半がミカン畑。
原因は、他の農業でも同じ後継者不足と、農産物の貿易自由化。
ジュースや缶詰製品の輸入が増え、生果としてのミカン消費量が減少。
市場に出るものは、見た目のきれいな、糖度の高いミカンを要求。
ミカン農家の廃業はあとを絶たず、放置されたミカンの木があちこち。
放っておけば、つる草がからみつき、木はだんだん弱り、
5年もすれば死んでしまう。せっかくつけた実も落ちて腐っていく。
このミカンをなんとか甦らせることはできないかと、
2005年から"持続可能な社会"をテーマとして掲げる
NPO法人・ビーグッドカフェが、
「オレンジ・プロジェクト」と称し、ミカン農園の再生活動。
小田原市では、「都市農業成長特区」が認められ、
市内の農地を企業やNPO法人に貸し出すことができる。
ビーグッドカフェでは、「アグロフォレストリーコミュニティーガーデンづくり」
として、このミカン農園復活を考えている。
アグロフォレストリーとは、畑で作物を育てつつ樹木を植え森にしていくこと。
ここでは、作業を通して土に親しみ、同時に緑も増やしていく。
ミカン畑を、コミュニケーションや憩いの場として活用、
参加する人が気持ちよく作業できるようにとの意図も。
月に一度集まっては雑草やつる草を取り除き、ハーブの種まき、
ミカン摘み、作業場や雨水ダンクをつくるなどやることはいっぱい。
畑作業のあと、オーガニックランチをみんなで食べてくつろぐ、というお楽しみも。
個人向けに活動を呼びかけてきたが、今年から法人向けのプロジェクトも。
日本経済新聞社と(株)都市デザインシステムと合同で、
「これからの環境・CSR活動のあり方を考える研究会」発足。
放置農園の支援を企業に呼びかけ、CSR活動として考えてもらうとの趣旨。
毎回、多分野の講師をゲストに話を聞き、その後は畑仕事を行う。
オレンジ・プロジェクトでは、二つの農園を借りている。
その一つを一般向けに、一つを法人向けに、と分けて作業を進めている。
ゆくゆくはいろいろな人や企業に参加してほしい、
救えるミカン畑が増えることを目指すが、
まずはこの二つの農園を生き返らせようと奮闘中。
ミカンの木の再生と一口にいっても、そう簡単なことではない。
放って置かれた木は、長年の肥料のやりすぎや農薬による影響で弱っている。
今年は、実を全部とって木を休ませるようにした。
農薬をやめ、肥料も抑える。
まずは、一度薬漬けになった体をリニューアルさせる。
こうして出来たミカンは、ほんのり甘酸っぱい味がする。
ミカン栽培の低迷は、消費者の好みにより甘酸っぱいミカンが
売れなくなったことも要因のひとつ。
これまでのミカンは甘さを追求し、
ホルモン剤や肥料をたくさん与える農法が主流。
薬をたくさん使っても甘い味がいいのか?
それとも健康に自然のまま育ったミカンの味がいいのか?
これは私たちに問われている宿題でもある。
小田原のミカンの木は、山の斜面に立っていることも多い。
木が弱れば、それだけ地場も弱くなり、
土砂崩れなどの災害を引き起こす危険も。
地元の農家の人たちからも、こうしたプロジェクトに期待。
小田原で有機農業を25年間手がけてきた石綿畝久さんは、
「ミカン畑が全滅するかどうか、いま瀬戸際の状態。
ミカンの木が生き残るかどうかは、関わってくださるみなさん次第です」。
始まったばかりだが、いろいろな人、企業の人に関わってもらいたい。
実際にミカンの木にふれてみることで、土地の大切さや、
口に入る食べ物のことを知るようになる。
まずは、"きっかけ"なのである。
http://mainichi.jp/life/ecology/mottshiritai/news/20071221org00m040003000c.html
2008年1月14日月曜日
対談:IPCCパチャウリ議長×小宮山宏・東大学長 温暖化防止には分野超えた連携を
(毎日 12月24日)
国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の
ラジェンドラ・パチャウリ議長=インド・エネルギー資源研究所長=と
小宮山宏・東京大学長が、東京大で対談。
パチャウリ議長は、「日本は世界の温暖化防止の重要な役割を果たしている」
と、学界や経済界などと議論するために来日。
両氏は、地球温暖化防止や持続可能な社会の実現には、
学問や文化など既存の枠を超えた取り組みが重要。
その実現に向けて、人材育成と交流を活発化させていくことなどを語り合った。
小宮山 IPCCは、温暖化問題の重要性と重大さを、説得力をもって伝えた。
20世紀後半の気温上昇について、90~95%の確率で
人間活動だと結論づけた意味は大きい。
パチャウリ 100年間に地球の平均気温は0・74度上昇。
原因は、人間が排出した温室効果ガスの効果と自然変動の両方。
観測網が充実し、気候変動を再現するコンピューターシミュレーションの
進歩で両者を区別でき、専門家が議論して90%以上と判断。
地球温暖化防止バリ会議でも、IPCC報告書を尊重した議論を展開。
小宮山 大気中の温室効果ガス濃度の上昇を止めることができても、
海面上昇などの温暖化影響はその後も続く。
パチャウリ 海面の上昇は、モルディブなどの島国だけの問題ではない。
東京やニューヨークなど大都市の活動にも大きな支障をもたらす。
バングラデシュは、洪水や暴風雨に見舞われる一方、干ばつも深刻化。
水は、生命活動を支えるのに必須。
安全な水を確保できないことは、貧困や健康、紛争の火種に。
小宮山 地球規模の問題解決には、各地の文化の多様性を考慮。
東大は、持続可能な社会へのビジョンを示すため、国内11大学でつくる
サステイナビリティ学連携研究機構という研究教育ネットワークを発足。
国や地域の枠を超えて、個々の学問のネットワークを構築。
科学的知識を再構築する「知の構造化」が必要。
パチャウリ ノーベル賞受賞で、IPCCには約90万ドルが贈られた。
アフリカなど温暖化に対する知識が普及していない地域で、
大学などに財政支援し、研究活動とともに人材育成を図りたい。
温暖化研究や対策で、日本はアジアの代表。
東大などと連携を強化していきたい。
小宮山 来年、北海道洞爺湖サミットが開催。
G8各国に、中国やインド、ブラジルと大学サミットの開催準備を進めている。
大学間ネットワークをさらに進めたい。
パチャウリ 温暖化問題の解決には、自然科学、社会科学、人文科学と
分野を超えた連携が重要。G8から、重要な知見が出されるのを期待。
小宮山 私の自宅では、太陽光発電を利用。
できることから率先して取り組みたい。
パチャウリ 国際会議参加のため、頻繁に航空機を利用することが私の課題。
たくさん植樹して、排出した二酸化炭素を吸収させたい。
必要な物しか買わない質素な生活を心がけている。
http://mainichi.jp/life/ecology/news/20071224ddm016040006000c.html
国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の
ラジェンドラ・パチャウリ議長=インド・エネルギー資源研究所長=と
小宮山宏・東京大学長が、東京大で対談。
パチャウリ議長は、「日本は世界の温暖化防止の重要な役割を果たしている」
と、学界や経済界などと議論するために来日。
両氏は、地球温暖化防止や持続可能な社会の実現には、
学問や文化など既存の枠を超えた取り組みが重要。
その実現に向けて、人材育成と交流を活発化させていくことなどを語り合った。
小宮山 IPCCは、温暖化問題の重要性と重大さを、説得力をもって伝えた。
20世紀後半の気温上昇について、90~95%の確率で
人間活動だと結論づけた意味は大きい。
パチャウリ 100年間に地球の平均気温は0・74度上昇。
原因は、人間が排出した温室効果ガスの効果と自然変動の両方。
観測網が充実し、気候変動を再現するコンピューターシミュレーションの
進歩で両者を区別でき、専門家が議論して90%以上と判断。
地球温暖化防止バリ会議でも、IPCC報告書を尊重した議論を展開。
小宮山 大気中の温室効果ガス濃度の上昇を止めることができても、
海面上昇などの温暖化影響はその後も続く。
パチャウリ 海面の上昇は、モルディブなどの島国だけの問題ではない。
東京やニューヨークなど大都市の活動にも大きな支障をもたらす。
バングラデシュは、洪水や暴風雨に見舞われる一方、干ばつも深刻化。
水は、生命活動を支えるのに必須。
安全な水を確保できないことは、貧困や健康、紛争の火種に。
小宮山 地球規模の問題解決には、各地の文化の多様性を考慮。
東大は、持続可能な社会へのビジョンを示すため、国内11大学でつくる
サステイナビリティ学連携研究機構という研究教育ネットワークを発足。
国や地域の枠を超えて、個々の学問のネットワークを構築。
科学的知識を再構築する「知の構造化」が必要。
パチャウリ ノーベル賞受賞で、IPCCには約90万ドルが贈られた。
アフリカなど温暖化に対する知識が普及していない地域で、
大学などに財政支援し、研究活動とともに人材育成を図りたい。
温暖化研究や対策で、日本はアジアの代表。
東大などと連携を強化していきたい。
小宮山 来年、北海道洞爺湖サミットが開催。
G8各国に、中国やインド、ブラジルと大学サミットの開催準備を進めている。
大学間ネットワークをさらに進めたい。
パチャウリ 温暖化問題の解決には、自然科学、社会科学、人文科学と
分野を超えた連携が重要。G8から、重要な知見が出されるのを期待。
小宮山 私の自宅では、太陽光発電を利用。
できることから率先して取り組みたい。
パチャウリ 国際会議参加のため、頻繁に航空機を利用することが私の課題。
たくさん植樹して、排出した二酸化炭素を吸収させたい。
必要な物しか買わない質素な生活を心がけている。
http://mainichi.jp/life/ecology/news/20071224ddm016040006000c.html
地域医療確保に追われた政府・与党_医師不足解消の転換点になるか
(じほう 2007年12月28日)
産科や小児科に代表される地域医療の勤務医不足問題で、
医療界が大揺れに揺れた1年だった。
「医療崩壊」の危機が叫ばれ、政府も医師確保対策の充実を最重視した。
「医療崩壊」(小松秀樹著)の出版は、2006年5月。
07年は、氏の警鐘が現実のものとなり、
内科などの基本診療科でも休止・撤退が相次いだ。
福島県立大野病院の産婦人科医師が、業務上過失致死と医師法違反に
問われた大野病院事件の初公判も07年1月にあった。
若手医師をはじめ、産科医不足を決定付けたこの事件の公判手続きは、
来年5月に終了する見通し。
地域医療崩壊を防ぐことは、政府も喫緊の課題と位置付け。
5月の「緊急医師確保対策」は、
<1>国レベルの臨時医師派遣システム構築
<2>勤務医の過重労働の解消
<3>女性医師らの職場環境の整備
<4>臨床研修病院の定員見直し
<5>医療リスクに対する支援
<6>医師不足地域に勤務する医師の養成
という短期や中長期的な6項目の施策を明記。その後の方向を決定付ける。
08年度の政府予算編成では、次期診療報酬改定で技術料に相当する
本体部分を8年ぶりに引き上げることが決まった。
「決して十分とはいえないが、勤務医の疲弊、産科・小児科・救急医療の危機が
少しでも救われることを期待したい」(日医会長の唐澤祥人氏)。
厚生労働省の08年度予算案も、医師不足対策予算として
倍増に近い約161億円を確保。
財務省の回答が、要求を3000万円上回る異例の予算編成。
一方、県立大野病院事件は司法が医療の現場に過剰に介入しがちな
現状を改善すべきという議論を喚起する契機に。
4月に「診療行為に係る死因究明等の在り方に関する検討会」が設置、
10月に政府(厚労省の第2次試案)、12月に与党(自民党検討会の報告)が、
死因究明を行う新制度の骨格を提示。
死因究明と再発防止を医療者自らが行う新制度の創設を、
「医療従事者が委縮することなく医療を行える環境を整えることは、
医師不足対策の一環としても重要かつ喫緊の課題」(自民党検討会)。
厚労省は08年度、医師不足対策予算の柱に掲げた主要項目
(医師派遣システムの構築21億円、病院勤務医の勤務環境整備等53億円、
女性医師等の働きやすい職場環境の整備21億円など)を推進。
医師不足問題解消に向けたターニングポイントとなった年。
07年が後にそう評価されるよう期待したい。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=65266
産科や小児科に代表される地域医療の勤務医不足問題で、
医療界が大揺れに揺れた1年だった。
「医療崩壊」の危機が叫ばれ、政府も医師確保対策の充実を最重視した。
「医療崩壊」(小松秀樹著)の出版は、2006年5月。
07年は、氏の警鐘が現実のものとなり、
内科などの基本診療科でも休止・撤退が相次いだ。
福島県立大野病院の産婦人科医師が、業務上過失致死と医師法違反に
問われた大野病院事件の初公判も07年1月にあった。
若手医師をはじめ、産科医不足を決定付けたこの事件の公判手続きは、
来年5月に終了する見通し。
地域医療崩壊を防ぐことは、政府も喫緊の課題と位置付け。
5月の「緊急医師確保対策」は、
<1>国レベルの臨時医師派遣システム構築
<2>勤務医の過重労働の解消
<3>女性医師らの職場環境の整備
<4>臨床研修病院の定員見直し
<5>医療リスクに対する支援
<6>医師不足地域に勤務する医師の養成
という短期や中長期的な6項目の施策を明記。その後の方向を決定付ける。
08年度の政府予算編成では、次期診療報酬改定で技術料に相当する
本体部分を8年ぶりに引き上げることが決まった。
「決して十分とはいえないが、勤務医の疲弊、産科・小児科・救急医療の危機が
少しでも救われることを期待したい」(日医会長の唐澤祥人氏)。
厚生労働省の08年度予算案も、医師不足対策予算として
倍増に近い約161億円を確保。
財務省の回答が、要求を3000万円上回る異例の予算編成。
一方、県立大野病院事件は司法が医療の現場に過剰に介入しがちな
現状を改善すべきという議論を喚起する契機に。
4月に「診療行為に係る死因究明等の在り方に関する検討会」が設置、
10月に政府(厚労省の第2次試案)、12月に与党(自民党検討会の報告)が、
死因究明を行う新制度の骨格を提示。
死因究明と再発防止を医療者自らが行う新制度の創設を、
「医療従事者が委縮することなく医療を行える環境を整えることは、
医師不足対策の一環としても重要かつ喫緊の課題」(自民党検討会)。
厚労省は08年度、医師不足対策予算の柱に掲げた主要項目
(医師派遣システムの構築21億円、病院勤務医の勤務環境整備等53億円、
女性医師等の働きやすい職場環境の整備21億円など)を推進。
医師不足問題解消に向けたターニングポイントとなった年。
07年が後にそう評価されるよう期待したい。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=65266
2008年1月13日日曜日
学校教育における『環境』と『地学』の位置は?
(サイエンスポータル 2007年12月19日)
環境問題に関心の深い研究者、教育関係者などが参加する
公開シンポジウム「環境教育 明日への提言」が開催。
日本学術会議の環境学委員会環境思想・環境教育分科会が主催。
「学校教育に教科として『環境』を位置付け、専門教員を養成」を柱とし、
「幼児、小、中学生に自然体験を徹底させるべきである」という提言案が
合意を得るまでには至らなかったが、現状認識については多くが同意。
大人(先生)も子ども(生徒)も、自然体験が恐ろしく希薄、
という事実に対してである。
環境という科目をつくるべきか否か、という議論が交わされている一方、
既存の科目が存亡を問われかねない状況にあることが、
「地質ニュース」(産業技術総合研究所・地質調査総合センター編)。
開発などによって、「危機にある地形」や「保存すべき地形」をまとめた
「日本の地形レッドデータブック」(古今書院)の編者でもある
小泉武栄・東京学芸大学教授によると、地球環境問題に加え、
地震をはじめとする大規模自然災害への対策を考えても、
政治や経済に加え、地学や自然地理学の研究の進展が大きな役割。
にもかかわらず、地学研究者の層はますます薄く、
野外で調査にあたる地質学者や地形学者は、
後継者を育てることすら難しい、と警鐘。
研究者の不足以上に、大きな問題として小泉氏が挙げているのが
「学校教育における地学関連の教育の不振」。
経済の高度成長は、安価な原料を海外から大量に輸入する傾向を強め、
国内での鉱産物生産の必要性は小さく、学校教育における地学の軽視、
小中学校の教科書における地学、自然地理関係の内容の著しい減少に。
地学教育の地盤沈下に比べ、環境教育の方がよほど重視されている。
「環境教育は、学校教育におけるすべての教科で、
機会をとらえて実施することになっている」。
しかし環境教育の結果、「子供たちは 地球環境の問題点ばかりを、
繰り返し学習することになってしまった」。
小泉氏は、「小学校や中学では、地球環境問題の学習より先に、
地球や自然のすばらしさを学習すべきである」と主張。
地球環境問題についての勉強は、
「地球のすばらしさを発見させ、子供たちは地球に生まれてきたことの
幸せを感じることができ」た後に行った方がよい。
地学を教えられる機会が激減していることの影響、対応策を考える場合、
「環境」を独立の科目にすべきという議論とのすりあわせ、
協働といったものは考えられないものだろうか?
「大人(先生)も子ども(生徒)も、自然体験が恐ろしく希薄になっている」
という危機意識は、両者に共通すると思われる。
http://scienceportal.jp/news/review/0712/0712191.html
環境問題に関心の深い研究者、教育関係者などが参加する
公開シンポジウム「環境教育 明日への提言」が開催。
日本学術会議の環境学委員会環境思想・環境教育分科会が主催。
「学校教育に教科として『環境』を位置付け、専門教員を養成」を柱とし、
「幼児、小、中学生に自然体験を徹底させるべきである」という提言案が
合意を得るまでには至らなかったが、現状認識については多くが同意。
大人(先生)も子ども(生徒)も、自然体験が恐ろしく希薄、
という事実に対してである。
環境という科目をつくるべきか否か、という議論が交わされている一方、
既存の科目が存亡を問われかねない状況にあることが、
「地質ニュース」(産業技術総合研究所・地質調査総合センター編)。
開発などによって、「危機にある地形」や「保存すべき地形」をまとめた
「日本の地形レッドデータブック」(古今書院)の編者でもある
小泉武栄・東京学芸大学教授によると、地球環境問題に加え、
地震をはじめとする大規模自然災害への対策を考えても、
政治や経済に加え、地学や自然地理学の研究の進展が大きな役割。
にもかかわらず、地学研究者の層はますます薄く、
野外で調査にあたる地質学者や地形学者は、
後継者を育てることすら難しい、と警鐘。
研究者の不足以上に、大きな問題として小泉氏が挙げているのが
「学校教育における地学関連の教育の不振」。
経済の高度成長は、安価な原料を海外から大量に輸入する傾向を強め、
国内での鉱産物生産の必要性は小さく、学校教育における地学の軽視、
小中学校の教科書における地学、自然地理関係の内容の著しい減少に。
地学教育の地盤沈下に比べ、環境教育の方がよほど重視されている。
「環境教育は、学校教育におけるすべての教科で、
機会をとらえて実施することになっている」。
しかし環境教育の結果、「子供たちは 地球環境の問題点ばかりを、
繰り返し学習することになってしまった」。
小泉氏は、「小学校や中学では、地球環境問題の学習より先に、
地球や自然のすばらしさを学習すべきである」と主張。
地球環境問題についての勉強は、
「地球のすばらしさを発見させ、子供たちは地球に生まれてきたことの
幸せを感じることができ」た後に行った方がよい。
地学を教えられる機会が激減していることの影響、対応策を考える場合、
「環境」を独立の科目にすべきという議論とのすりあわせ、
協働といったものは考えられないものだろうか?
「大人(先生)も子ども(生徒)も、自然体験が恐ろしく希薄になっている」
という危機意識は、両者に共通すると思われる。
http://scienceportal.jp/news/review/0712/0712191.html
次期診療報酬改定は本体0.38%引き上げ 実に8年ぶりの本体プラス
(じほう 2007年12月28日)
次期診療報酬改定は、8年ぶりの本体0.38%引き上げ。
年明けから中医協で、診療報酬点数の配分論議が始まる。
病院勤務医の過酷な勤務実態などに照らし、
特に小児、産科、救急医療などを手厚く評価する予定。
諮問とパブコメを経て、2月中旬以降に改正案を厚生労働相に答申。
次期診療報酬改定をめぐっては、中医協が11月21日の総会で
「本体部分に関しては、マイナス改定を行う状況にない」
とした意見具申を了承し、舛添要一厚労相に提出。
12月4日には、自民党の社会保障制度調査会医療委員会と
厚生労働部会が「プラス改定を図り、必要な医療費財源を確保する」との
決議文を採択するなど、診療報酬本体引き上げへの気運が高まり。
2008年度予算案の編成作業では、
社会保障費の自然増圧縮分2200億円の財源確保が焦点。
その結果、まず政管健保の国庫負担肩代わりとして
健保組合から750億円、共済組合から250億円の協力を取り付け。
薬価・材料の引き下げで960億円、後発医薬品の使用促進で220億円など、
2504億円を確保、2200億円を上回る304億円を診療報酬本体の引き上げに。
本体の引き上げは、実に8年ぶり。
ただ、薬価・材料が1.2%引き下げられるため、全体では0.82%の引き下げ。
本体の配分は、医科・歯科・調剤が1:1:0.4。
年明けからの点数配分をめぐる中医協での議論では、
医師不足問題や勤務医の負担軽減、
地域医療の要である小児・産科・救急医療への重点配分が検討される見通し。
中医協の今後のスケジュールは、
1月16日に厚労相より改正案作成の諮問を受けた後、
1月下旬にかけて国民から広く意見を募るパブコメを実施。
その結果を踏まえ、中医協の中で個別点数ごとの議論を行い、
2月中下旬に改正案を答申する運び。
3月上旬には新点数が告示され、4月1日から実施。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=65265
次期診療報酬改定は、8年ぶりの本体0.38%引き上げ。
年明けから中医協で、診療報酬点数の配分論議が始まる。
病院勤務医の過酷な勤務実態などに照らし、
特に小児、産科、救急医療などを手厚く評価する予定。
諮問とパブコメを経て、2月中旬以降に改正案を厚生労働相に答申。
次期診療報酬改定をめぐっては、中医協が11月21日の総会で
「本体部分に関しては、マイナス改定を行う状況にない」
とした意見具申を了承し、舛添要一厚労相に提出。
12月4日には、自民党の社会保障制度調査会医療委員会と
厚生労働部会が「プラス改定を図り、必要な医療費財源を確保する」との
決議文を採択するなど、診療報酬本体引き上げへの気運が高まり。
2008年度予算案の編成作業では、
社会保障費の自然増圧縮分2200億円の財源確保が焦点。
その結果、まず政管健保の国庫負担肩代わりとして
健保組合から750億円、共済組合から250億円の協力を取り付け。
薬価・材料の引き下げで960億円、後発医薬品の使用促進で220億円など、
2504億円を確保、2200億円を上回る304億円を診療報酬本体の引き上げに。
本体の引き上げは、実に8年ぶり。
ただ、薬価・材料が1.2%引き下げられるため、全体では0.82%の引き下げ。
本体の配分は、医科・歯科・調剤が1:1:0.4。
年明けからの点数配分をめぐる中医協での議論では、
医師不足問題や勤務医の負担軽減、
地域医療の要である小児・産科・救急医療への重点配分が検討される見通し。
中医協の今後のスケジュールは、
1月16日に厚労相より改正案作成の諮問を受けた後、
1月下旬にかけて国民から広く意見を募るパブコメを実施。
その結果を踏まえ、中医協の中で個別点数ごとの議論を行い、
2月中下旬に改正案を答申する運び。
3月上旬には新点数が告示され、4月1日から実施。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=65265
郵便局利用し遠隔健康診断 2月に旭川医大が実験へ
(共同通信社 2007年12月28日)
旭川医科大(吉田晃敏学長)は、
郵便局の高速通信網や局内のスペースを利用した、
遠隔地での健康診断「一坪健康センター」(仮称)の実証実験を、
来年2月に道内で始めると発表。
増田寛也総務相の了解も既に得ており、全国初の試み。
同大は、将来的には診察にも応用したい考え。
郵便局内に健康診断用の機器を設置。
検診者が体重や体脂肪率などを量ると、郵便局の高速通信の
ネットワークを通じて大学側にデータが届く仕組み。
北海道では、通信インフラの整備の立ち遅れが問題となっているが、
同大は郵便局の高速通信網に注目。
現金自動預払機(ATM)と同じ回線をもう1回線敷設し、
専用回線として利用する。
郵便局会社が、道内の約1000の郵便局の中から、
実験に協力できる10局を来年2月に決定。
吉田学長は、「郵便局を利用する人は相当数いる。
郵便局に立ち寄ったついでに利用してもらえるはずだ」と
実験、実用化の意義を強調。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=65240
旭川医科大(吉田晃敏学長)は、
郵便局の高速通信網や局内のスペースを利用した、
遠隔地での健康診断「一坪健康センター」(仮称)の実証実験を、
来年2月に道内で始めると発表。
増田寛也総務相の了解も既に得ており、全国初の試み。
同大は、将来的には診察にも応用したい考え。
郵便局内に健康診断用の機器を設置。
検診者が体重や体脂肪率などを量ると、郵便局の高速通信の
ネットワークを通じて大学側にデータが届く仕組み。
北海道では、通信インフラの整備の立ち遅れが問題となっているが、
同大は郵便局の高速通信網に注目。
現金自動預払機(ATM)と同じ回線をもう1回線敷設し、
専用回線として利用する。
郵便局会社が、道内の約1000の郵便局の中から、
実験に協力できる10局を来年2月に決定。
吉田学長は、「郵便局を利用する人は相当数いる。
郵便局に立ち寄ったついでに利用してもらえるはずだ」と
実験、実用化の意義を強調。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=65240
2008年1月12日土曜日
地球温暖化防止:提言グループ設立 サッカー日本代表監督・岡ちゃん、環境アシスト
(毎日 1月12日)
太陽光や風力、地熱など「再生可能エネルギー」を
もっと生かして地球温暖化を食い止めようと、
サッカー日本代表の岡田武史監督や女優の竹下景子さんらが、
政策提言グループ「地球環境イニシアティブ(GEIN)」を設立。
岡田監督を代表に、作家の倉本聡さんやシンガー・ソングライターのイルカさん、
ヤクルトスワローズ前監督の古田敦也さんら12人が発起人。
代表は、NPO「富士山を世界遺産にする国民会議」運営委員長の小田全宏さん。
約2%にとどまっている再生可能エネルギー導入率を、2050年に50%に高め、
化石燃料や原子力発電依存からの脱却を呼びかけるのが狙い。
岡田監督は、「僕らは子供たちに何を残していけるのか。
今(電気を)使うため、1万年もなくならない放射性廃棄物を
残すのは違うんじゃないか」と設立の目的を説明。
発足大会を3月23日、東京・日比谷公会堂で開き、
具体的な政策提言を発表して賛同者を募るという。
http://mainichi.jp/life/ecology/news/20080112ddm041040008000c.html
太陽光や風力、地熱など「再生可能エネルギー」を
もっと生かして地球温暖化を食い止めようと、
サッカー日本代表の岡田武史監督や女優の竹下景子さんらが、
政策提言グループ「地球環境イニシアティブ(GEIN)」を設立。
岡田監督を代表に、作家の倉本聡さんやシンガー・ソングライターのイルカさん、
ヤクルトスワローズ前監督の古田敦也さんら12人が発起人。
代表は、NPO「富士山を世界遺産にする国民会議」運営委員長の小田全宏さん。
約2%にとどまっている再生可能エネルギー導入率を、2050年に50%に高め、
化石燃料や原子力発電依存からの脱却を呼びかけるのが狙い。
岡田監督は、「僕らは子供たちに何を残していけるのか。
今(電気を)使うため、1万年もなくならない放射性廃棄物を
残すのは違うんじゃないか」と設立の目的を説明。
発足大会を3月23日、東京・日比谷公会堂で開き、
具体的な政策提言を発表して賛同者を募るという。
http://mainichi.jp/life/ecology/news/20080112ddm041040008000c.html
マクロファージでのToll様受容体シグナル伝達は自食作用経路を貪食作用に関連させる
(nature 2007年12月20日号Vol.450 No7173 / P. 1253-1257)
細胞外微生物の除去にかかわる貪食作用と、
細胞質内に侵入した微生物の破壊にかかわる自食作用は、
2つとも古くから高度に保存された過程。
自食作用では、細胞内の新陳代謝と微生物除去のどちらにおいても、
自食胞(オートファゴソーム)と呼ばれる二重膜構造が形成され、
次いで自食胞とリソソームとの融合による内容物の分解が行われる。
後者の過程は、食胞(ファゴソーム)の成熟と類似。
Toll様受容体(TLR)にリガンドが結合すると、食胞の成熟促進など、
食細胞内のさまざまな防御機構が活性化され、自食作用も誘導される。
我々は、TLRシグナル伝達は、これらの過程を関連させて
従来の食胞機能を高めている可能性があると考えた。
本論文では、マウスのマクロファージ上のTLRに結合する粒子は、
貪食されると、自食胞マーカーLC3を、自食経路のタンパク質である
ATG5とATG7に依存的に急速に食胞に移動させる引き金となることを示す。
この過程より先に、ベクリン1の食胞への移動と
ホスホイノシチド-3-OHキナーゼの活性化が起こる。
ベクリン1とLC3の食胞への移動では、従来の自食胞の特徴である
二重膜構造は認められなかったが、
食胞とリソソームとの融合に関連しており、
これによって急速な酸性化が誘導され、
取り込まれた微生物に対するキラー活性が高まった。
[原文]
Toll-like receptor signalling in macrophages links the autophagy pathway to phagocytosis
Miguel A. Sanjuan1, Christopher P. Dillon1, Stephen W. G. Tait1, Simon Moshiach2, Frank Dorsey3, Samuel Connell1, Masaaki Komatsu4, Keiji Tanaka4, John L. Cleveland5, Sebo Withoff1 & Douglas R. Green1
1. Department of Immunology,2. Department of Tumor Cell Biology, and,3. Department of Biochemistry, St Jude Children's Research Institute, Memphis, Tennessee 38105, USA 4. Laboratory of Frontier Science, Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science, Bunkyo-ku, Tokyo 113-8613, Japan 5. Department of Cancer Biology, The Scripps Research Institute, Jupiter, Florida 33458, USA
Phagocytosis and autophagy are two ancient, highly conserved processes involved, respectively, in the removal of extracellular organisms and the destruction of organisms in the cytosol1, 2, 3. Autophagy, for either metabolic regulation or defence, involves the formation of a double membrane called the autophagosome, which then fuses with lysosomes to degrade the contents4, a process that has similarities with phagosome maturation. Toll-like-receptor (TLR) engagement activates a variety of defence mechanisms within phagocytes5, including facilitation of phagosome maturation6, and also engages autophagy7. Therefore we speculated that TLR signalling might link these processes to enhance the function of conventional phagosomes. Here we show that a particle that engages TLRs on a murine macrophage while it is phagocytosed triggers the autophagosome marker LC3 to be rapidly recruited to the phagosome in a manner that depends on the autophagy pathway proteins ATG5 and ATG7; this process is preceded by recruitment of beclin 1 and phosphoinositide-3-OH kinase activity. Translocation of beclin 1 and LC3 to the phagosome was not associated with observable double-membrane structures characteristic of conventional autophagosomes, but was associated with phagosome fusion with lysosomes, leading to rapid acidification and enhanced killing of the ingested organism.
http://www.m3.com/tools/MedicalLibrary/nature/200712/nature/7173/02.html?Mg=a73604122dc63deaeab2f8015c4bed51&Eml=12b55b931cb52b4152963c77864c5aec&F=h&portalId=mailmag
細胞外微生物の除去にかかわる貪食作用と、
細胞質内に侵入した微生物の破壊にかかわる自食作用は、
2つとも古くから高度に保存された過程。
自食作用では、細胞内の新陳代謝と微生物除去のどちらにおいても、
自食胞(オートファゴソーム)と呼ばれる二重膜構造が形成され、
次いで自食胞とリソソームとの融合による内容物の分解が行われる。
後者の過程は、食胞(ファゴソーム)の成熟と類似。
Toll様受容体(TLR)にリガンドが結合すると、食胞の成熟促進など、
食細胞内のさまざまな防御機構が活性化され、自食作用も誘導される。
我々は、TLRシグナル伝達は、これらの過程を関連させて
従来の食胞機能を高めている可能性があると考えた。
本論文では、マウスのマクロファージ上のTLRに結合する粒子は、
貪食されると、自食胞マーカーLC3を、自食経路のタンパク質である
ATG5とATG7に依存的に急速に食胞に移動させる引き金となることを示す。
この過程より先に、ベクリン1の食胞への移動と
ホスホイノシチド-3-OHキナーゼの活性化が起こる。
ベクリン1とLC3の食胞への移動では、従来の自食胞の特徴である
二重膜構造は認められなかったが、
食胞とリソソームとの融合に関連しており、
これによって急速な酸性化が誘導され、
取り込まれた微生物に対するキラー活性が高まった。
[原文]
Toll-like receptor signalling in macrophages links the autophagy pathway to phagocytosis
Miguel A. Sanjuan1, Christopher P. Dillon1, Stephen W. G. Tait1, Simon Moshiach2, Frank Dorsey3, Samuel Connell1, Masaaki Komatsu4, Keiji Tanaka4, John L. Cleveland5, Sebo Withoff1 & Douglas R. Green1
1. Department of Immunology,2. Department of Tumor Cell Biology, and,3. Department of Biochemistry, St Jude Children's Research Institute, Memphis, Tennessee 38105, USA 4. Laboratory of Frontier Science, Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science, Bunkyo-ku, Tokyo 113-8613, Japan 5. Department of Cancer Biology, The Scripps Research Institute, Jupiter, Florida 33458, USA
Phagocytosis and autophagy are two ancient, highly conserved processes involved, respectively, in the removal of extracellular organisms and the destruction of organisms in the cytosol1, 2, 3. Autophagy, for either metabolic regulation or defence, involves the formation of a double membrane called the autophagosome, which then fuses with lysosomes to degrade the contents4, a process that has similarities with phagosome maturation. Toll-like-receptor (TLR) engagement activates a variety of defence mechanisms within phagocytes5, including facilitation of phagosome maturation6, and also engages autophagy7. Therefore we speculated that TLR signalling might link these processes to enhance the function of conventional phagosomes. Here we show that a particle that engages TLRs on a murine macrophage while it is phagocytosed triggers the autophagosome marker LC3 to be rapidly recruited to the phagosome in a manner that depends on the autophagy pathway proteins ATG5 and ATG7; this process is preceded by recruitment of beclin 1 and phosphoinositide-3-OH kinase activity. Translocation of beclin 1 and LC3 to the phagosome was not associated with observable double-membrane structures characteristic of conventional autophagosomes, but was associated with phagosome fusion with lysosomes, leading to rapid acidification and enhanced killing of the ingested organism.
http://www.m3.com/tools/MedicalLibrary/nature/200712/nature/7173/02.html?Mg=a73604122dc63deaeab2f8015c4bed51&Eml=12b55b931cb52b4152963c77864c5aec&F=h&portalId=mailmag
パーソナルトレーナー:目的に合わせ指導 一対一で効率よく、肩こりや腰痛の悩み改善
(毎日 12月27日)
スポーツクラブなどで、「パーソナルトレーナー」とは?
トレーニングを一対一で指導してくれるスペシャリストのことだが、
まだ敷居が高いイメージも。
フィットネス関連の専門誌「NEXT」編集長、岩井智子さん(40)によると、
パーソナルトレーナーは、体力づくりや減量、シェイプアップなど、
各人の目的に合った運動メニューを作成し、運動方法の指導や補助。
米国では20年以上前から始まった。
当初は、映画スターなど特別な人のためだったが、今ではごく普通に利用。
日本ではなかなか普及が進まなかったが、2~3年前から
大手スポーツクラブがトレーナーを置き、利用する人が増えてきた。
トレーナーの中から、目的や希望の時間帯など選べるシステムが多い。
国家資格はないが、米国の日本支部や国内の団体が認定制度を持つ。
NPO法人や専門学校が養成コースを開設、
社内認定制度を持つスポーツクラブも。
「知っているクラブのスタッフが、認定制度でパーソナルトレーナーになり、
気軽に依頼できるようになったことも、広がってきた理由の一つ」。
パーソナルトレーナーにつくメリットは、
自分の目的に合った効率的なトレーニングができること。
「やみくもにトレーニングしても効果は上がりにくい。
トレーニングマシンを使う時、自分はこれくらいの負荷がよいと思っても、
もっと重いほうが適していることもある」。
マシンの持ち方を少し変えるだけで、効果が違う。
パーソナルトレーナーを選ぶ際は、「技術の高さや知識量より、
楽しくトレーニングできる人が大事。話をよく聞いてくれ、
体の状態などをきちんとチェックしてくれる人がお勧め」。
慢性的な肩こり、腰痛に悩まされている記者。
何とか、トレーニングで改善できないだろうか?
20年の経験を持つパーソナルトレーナーで、養成学校も経営する
尾関紀輝さん(40)に指導してもらった。
まず、立った時の姿勢をチェック。
足首の角度が直角になっておらず、体のバランスがやや後ろに傾く。
骨盤も後ろに傾き、横から見ると本来はゆるやかなS字カーブを
描かなければいけない背骨が、まっすぐに近い状態。
それを調節するため、首や肩が前の方に湾曲し、猫背に。
肩こりや腰痛の原因の、「体のゆがみ」を改善するため、
3種類のトレーニングを指導。
(1)前に湾曲した肩を矯正し、肩の可動域を広げる
腰の下に少し空気を抜いたボールを置き、あおむけに寝る。
両手にダンベルを持ち、腕を体と直角になるように広げ、
ダンベルを左右同時に上下に、また左右を上下逆方向に動かす。
脇を締め、ダンベルを持った手を左右に開くように動かす。
(2)骨盤の傾きを矯正し、背骨のS字カーブを適切な状態にする
うつぶせに寝て脚を少し広げ、ひざにベルトを巻く。
脚を広げる方向に力を入れながら手を前方に伸ばし、
肩甲骨を寄せるようにして体の脇に引く。
(3)鈍角になっている足首の角度を直す
片脚を伸ばして座り、トレーナーが足の甲を持って前に伸ばす方向に力を入れる。
それに逆らって、すねの方に戻す方向に力を入れる。
この日のトレーニング時間は約30分。
「いいよ。上手」など声かけで集中力を高め、やる気を出させてくれる。
肩甲骨を寄せる時も、場所を指で触れて示してくれたので分かりやすい。
立ち上がると、後方に傾いていた体のバランスが前に移り、
歩く時に足が出しやすくなっているのを実感。
==============
★コナミスポーツクラブ
健康運動指導士や国際的な認定団体の運動指導者のライセンス保持者を
対象に面接と筆記試験で採用。現在、全国約80施設に計約200人。
料金はトレーナーによって異なり、30分2100~5250円。
メンバーのみ利用可。電話0120・919・573
★セントラルスポーツ
独自の認定団体がパーソナルトレーナー、ペアストレッチトレーナーを認定。
ペアストレッチが15分1575円、腰痛、機能改善ストレッチが30分3150円~、
パーソナルトレーニングは60分6300円~。基本的にメンバー対象だが、
ビジター料金や体験利用料を払えば利用可。電話0120・355・669
★ゴールドジム
12年前から導入。アメリカのゴールドジム本部が認定する資格を持ち、
試験、面接に合格した人。ビジターも利用可能。
料金はトレーナーによって違い、60分4000~6000円程度。
電話03・5766・3131
http://mainichi.jp/life/health/news/20071227ddm013100042000c.html
スポーツクラブなどで、「パーソナルトレーナー」とは?
トレーニングを一対一で指導してくれるスペシャリストのことだが、
まだ敷居が高いイメージも。
フィットネス関連の専門誌「NEXT」編集長、岩井智子さん(40)によると、
パーソナルトレーナーは、体力づくりや減量、シェイプアップなど、
各人の目的に合った運動メニューを作成し、運動方法の指導や補助。
米国では20年以上前から始まった。
当初は、映画スターなど特別な人のためだったが、今ではごく普通に利用。
日本ではなかなか普及が進まなかったが、2~3年前から
大手スポーツクラブがトレーナーを置き、利用する人が増えてきた。
トレーナーの中から、目的や希望の時間帯など選べるシステムが多い。
国家資格はないが、米国の日本支部や国内の団体が認定制度を持つ。
NPO法人や専門学校が養成コースを開設、
社内認定制度を持つスポーツクラブも。
「知っているクラブのスタッフが、認定制度でパーソナルトレーナーになり、
気軽に依頼できるようになったことも、広がってきた理由の一つ」。
パーソナルトレーナーにつくメリットは、
自分の目的に合った効率的なトレーニングができること。
「やみくもにトレーニングしても効果は上がりにくい。
トレーニングマシンを使う時、自分はこれくらいの負荷がよいと思っても、
もっと重いほうが適していることもある」。
マシンの持ち方を少し変えるだけで、効果が違う。
パーソナルトレーナーを選ぶ際は、「技術の高さや知識量より、
楽しくトレーニングできる人が大事。話をよく聞いてくれ、
体の状態などをきちんとチェックしてくれる人がお勧め」。
慢性的な肩こり、腰痛に悩まされている記者。
何とか、トレーニングで改善できないだろうか?
20年の経験を持つパーソナルトレーナーで、養成学校も経営する
尾関紀輝さん(40)に指導してもらった。
まず、立った時の姿勢をチェック。
足首の角度が直角になっておらず、体のバランスがやや後ろに傾く。
骨盤も後ろに傾き、横から見ると本来はゆるやかなS字カーブを
描かなければいけない背骨が、まっすぐに近い状態。
それを調節するため、首や肩が前の方に湾曲し、猫背に。
肩こりや腰痛の原因の、「体のゆがみ」を改善するため、
3種類のトレーニングを指導。
(1)前に湾曲した肩を矯正し、肩の可動域を広げる
腰の下に少し空気を抜いたボールを置き、あおむけに寝る。
両手にダンベルを持ち、腕を体と直角になるように広げ、
ダンベルを左右同時に上下に、また左右を上下逆方向に動かす。
脇を締め、ダンベルを持った手を左右に開くように動かす。
(2)骨盤の傾きを矯正し、背骨のS字カーブを適切な状態にする
うつぶせに寝て脚を少し広げ、ひざにベルトを巻く。
脚を広げる方向に力を入れながら手を前方に伸ばし、
肩甲骨を寄せるようにして体の脇に引く。
(3)鈍角になっている足首の角度を直す
片脚を伸ばして座り、トレーナーが足の甲を持って前に伸ばす方向に力を入れる。
それに逆らって、すねの方に戻す方向に力を入れる。
この日のトレーニング時間は約30分。
「いいよ。上手」など声かけで集中力を高め、やる気を出させてくれる。
肩甲骨を寄せる時も、場所を指で触れて示してくれたので分かりやすい。
立ち上がると、後方に傾いていた体のバランスが前に移り、
歩く時に足が出しやすくなっているのを実感。
==============
★コナミスポーツクラブ
健康運動指導士や国際的な認定団体の運動指導者のライセンス保持者を
対象に面接と筆記試験で採用。現在、全国約80施設に計約200人。
料金はトレーナーによって異なり、30分2100~5250円。
メンバーのみ利用可。電話0120・919・573
★セントラルスポーツ
独自の認定団体がパーソナルトレーナー、ペアストレッチトレーナーを認定。
ペアストレッチが15分1575円、腰痛、機能改善ストレッチが30分3150円~、
パーソナルトレーニングは60分6300円~。基本的にメンバー対象だが、
ビジター料金や体験利用料を払えば利用可。電話0120・355・669
★ゴールドジム
12年前から導入。アメリカのゴールドジム本部が認定する資格を持ち、
試験、面接に合格した人。ビジターも利用可能。
料金はトレーナーによって違い、60分4000~6000円程度。
電話03・5766・3131
http://mainichi.jp/life/health/news/20071227ddm013100042000c.html
2008年1月11日金曜日
口粘膜 角膜再生 特殊培養皿で実現
(東京新聞 2007年12月4日)
口の粘膜から角膜をつくり、目に移植して視力を取り戻す。
そんな再生医療の実用化が始まっている。
細胞を薄いシート状に培養できる特殊な培養皿が、大きな役割。
応用が進めば、皮膚の下に肝臓もつくり出せる。
東北大医学部の西田幸二教授らは、細胞培養で角膜の表面を覆う
「角膜上皮」をつくる再生医療の方法を開発。
これまで約20人が治療を受けた。
角膜は「上皮」「実質」「内皮」の三層構造で、上皮は代謝して生まれかわる。
だが、病気や事故で新しい上皮をつくる幹細胞が死ぬと代謝が止まり、
角膜が白濁して視力が極端に落ちる場合が。
治療では、どちらかの目に幹細胞が残っていれば、2ミリほど切り取って
直径約2センチの培養皿に載せ、細胞をシート状に増殖。
このシートを損なわれた角膜表面に移植すると、新しい上皮として働く。
自分の細胞なので、拒絶反応もない。
両眼を損傷した場合でも、口内の粘膜細胞から“角膜上皮”をつくれる。
粘膜を取って培養すれば、上皮そっくりのシートができて移植すると働く。
これまで実用が広がらなかったのは、
シートが培養皿からはがせなくなる問題があった。
培養した細胞は、「のり」の役目をするタンパク質を出して皿に張り付く。
無理にはがすと破れ、酵素でのりを溶かすとシートも損なわれる。
西田教授は東京女子医大と共同で、角膜上皮用の特殊な培養皿を開発。
この皿は「温度応答性培養皿」の技術を使い、
温度を少し下げると表面の性質が変わってシートが浮くので簡単にはがせる。
「上皮の組織が比較的簡単な構造で移植しやすいこと、
皮膚の培養技術を使えたことに加え、
培養皿ができたことで再生医療が実現できた」。
治療法は、西田教授が2年前まで在籍した大阪大で開発。
東北大でも体制を整えて来年に治療開始する予定。
「治療を始めて5年。移植した幹細胞が、長期間働き続けるか研究が必要。
実質や内皮の再生の研究も進み、将来は角膜全体の再生医療も可能に」。
●培養皿、食道再生などに応用
角膜表皮の再生医療を実現した「温度応答性培養皿」は、
東京女子医大の岡野光夫教授が1980年代後半に提案。
大和雅之准教授は、「培養皿の底には、温度で性質が変わる高分子を、
ちょうど20ナノメートルの厚みで皿に付けてあります」。
この高分子は、細胞培養に適した32度以上の温度では、
クシャクシャと縮んで細胞の「のり」が付きやすいが、
それ以上温度を下げると伸びて「のり」をはがす。
細胞をシート状に培養できるようになったことで、
角膜以外の再生医療にも応用。
「来年2月には食道の再生も予定」。
内視鏡手術で食道がんを取ると、手術後に食道が縮んで閉じる場合が。
患者の口の粘膜細胞をシート状に培養して傷口に張れば、閉塞を防げる。
「SFみたいに聞こえるが、シート状に培養した肝臓組織を
皮下に移植すれば血友病などが治療できる」。
特定のタンパク質がつくれない血友病は、肝臓の数%が正常に働けば治る。
正常な肝細胞を培養して数%分をつくり、
移植の簡単な腹部などの皮下に埋める方法。
最初に数グラムの細胞があればよく、提供者の負担が非常に軽くなる。
大橋一夫特任准教授は、「技術的な面で障壁はない」。
肺や心臓の治療への応用研究も進んでいる。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/technology/science/CK2007120402069600.html
口の粘膜から角膜をつくり、目に移植して視力を取り戻す。
そんな再生医療の実用化が始まっている。
細胞を薄いシート状に培養できる特殊な培養皿が、大きな役割。
応用が進めば、皮膚の下に肝臓もつくり出せる。
東北大医学部の西田幸二教授らは、細胞培養で角膜の表面を覆う
「角膜上皮」をつくる再生医療の方法を開発。
これまで約20人が治療を受けた。
角膜は「上皮」「実質」「内皮」の三層構造で、上皮は代謝して生まれかわる。
だが、病気や事故で新しい上皮をつくる幹細胞が死ぬと代謝が止まり、
角膜が白濁して視力が極端に落ちる場合が。
治療では、どちらかの目に幹細胞が残っていれば、2ミリほど切り取って
直径約2センチの培養皿に載せ、細胞をシート状に増殖。
このシートを損なわれた角膜表面に移植すると、新しい上皮として働く。
自分の細胞なので、拒絶反応もない。
両眼を損傷した場合でも、口内の粘膜細胞から“角膜上皮”をつくれる。
粘膜を取って培養すれば、上皮そっくりのシートができて移植すると働く。
これまで実用が広がらなかったのは、
シートが培養皿からはがせなくなる問題があった。
培養した細胞は、「のり」の役目をするタンパク質を出して皿に張り付く。
無理にはがすと破れ、酵素でのりを溶かすとシートも損なわれる。
西田教授は東京女子医大と共同で、角膜上皮用の特殊な培養皿を開発。
この皿は「温度応答性培養皿」の技術を使い、
温度を少し下げると表面の性質が変わってシートが浮くので簡単にはがせる。
「上皮の組織が比較的簡単な構造で移植しやすいこと、
皮膚の培養技術を使えたことに加え、
培養皿ができたことで再生医療が実現できた」。
治療法は、西田教授が2年前まで在籍した大阪大で開発。
東北大でも体制を整えて来年に治療開始する予定。
「治療を始めて5年。移植した幹細胞が、長期間働き続けるか研究が必要。
実質や内皮の再生の研究も進み、将来は角膜全体の再生医療も可能に」。
●培養皿、食道再生などに応用
角膜表皮の再生医療を実現した「温度応答性培養皿」は、
東京女子医大の岡野光夫教授が1980年代後半に提案。
大和雅之准教授は、「培養皿の底には、温度で性質が変わる高分子を、
ちょうど20ナノメートルの厚みで皿に付けてあります」。
この高分子は、細胞培養に適した32度以上の温度では、
クシャクシャと縮んで細胞の「のり」が付きやすいが、
それ以上温度を下げると伸びて「のり」をはがす。
細胞をシート状に培養できるようになったことで、
角膜以外の再生医療にも応用。
「来年2月には食道の再生も予定」。
内視鏡手術で食道がんを取ると、手術後に食道が縮んで閉じる場合が。
患者の口の粘膜細胞をシート状に培養して傷口に張れば、閉塞を防げる。
「SFみたいに聞こえるが、シート状に培養した肝臓組織を
皮下に移植すれば血友病などが治療できる」。
特定のタンパク質がつくれない血友病は、肝臓の数%が正常に働けば治る。
正常な肝細胞を培養して数%分をつくり、
移植の簡単な腹部などの皮下に埋める方法。
最初に数グラムの細胞があればよく、提供者の負担が非常に軽くなる。
大橋一夫特任准教授は、「技術的な面で障壁はない」。
肺や心臓の治療への応用研究も進んでいる。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/technology/science/CK2007120402069600.html
「家庭でも分煙を」厚労省研究班 夫の喫煙、妻の肺腺がん危険2倍に
(毎日新聞社 2007年12月12日)
夫が喫煙者だと、非喫煙者の妻が肺腺がんになる危険が2倍になることが、
厚生労働省研究班(津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長)の
大規模疫学調査で分かった。
夫の喫煙本数が多いほど妻が肺腺がんになりやすく、
「家庭や職場で分煙を工夫すべきだ」。
肺腺がんは、主に肺の奥にできるがんで、女性の肺がんでは最も多い。
妻(40-69歳)がたばこを吸わない夫婦約2万8000組を対象に、
平均13年間追跡調査。
追跡調査期間中に肺がんと診断された妻は109人で、
うち82人が肺腺がん。
夫が喫煙者の場合に妻が肺腺がんになる危険は、
夫が非喫煙者の場合の2倍、夫がかつて喫煙者だった場合も同1・5倍。
夫の喫煙本数別でみると、
1日に20本未満の場合は吸わない場合に比べ1・7倍、
20本以上は同2・2倍と、本数が多いほど妻が肺腺がんになる危険が高い。
82人の約4割は、夫からの受動喫煙が原因と推定。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=64219
夫が喫煙者だと、非喫煙者の妻が肺腺がんになる危険が2倍になることが、
厚生労働省研究班(津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長)の
大規模疫学調査で分かった。
夫の喫煙本数が多いほど妻が肺腺がんになりやすく、
「家庭や職場で分煙を工夫すべきだ」。
肺腺がんは、主に肺の奥にできるがんで、女性の肺がんでは最も多い。
妻(40-69歳)がたばこを吸わない夫婦約2万8000組を対象に、
平均13年間追跡調査。
追跡調査期間中に肺がんと診断された妻は109人で、
うち82人が肺腺がん。
夫が喫煙者の場合に妻が肺腺がんになる危険は、
夫が非喫煙者の場合の2倍、夫がかつて喫煙者だった場合も同1・5倍。
夫の喫煙本数別でみると、
1日に20本未満の場合は吸わない場合に比べ1・7倍、
20本以上は同2・2倍と、本数が多いほど妻が肺腺がんになる危険が高い。
82人の約4割は、夫からの受動喫煙が原因と推定。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=64219
重い米袋も楽々、農作業ロボットスーツ開発…東京農工大
(読売 1月9日)
重い米袋も中腰のまま楽に持てる「ロボットスーツ」を、
東京農工大の遠山茂樹教授らが開発。
農作業のとき、服の上から体に装着する。
ひじや腰、ひざなど計8か所の超音波駆動モーターで人間の動きを補助し、
体にかかる負担を大幅に軽くする。
作業内容によって力の入れ具合を切り替えられるようになっており、
例えば大根の収穫では、引き抜く際に大きな力が必要な
ひざと腰を重点的に補助。
果樹の枝切りでは、腕を上げた状態で固定する。
このスーツを装着すれば、20キロ・グラムの米袋を抱えたまま中腰になっても、
何も持たずにイスに座っている感じ。
ロボットスーツは介護向けなどに開発されているが、
農作業に特化したタイプは世界初という。
4年後の商品化を目指しており、遠山教授は
「今後は、果樹の熟度を測ったり天気を予測したりするシステムを組み込んで、
農作業全体を補助するスーツを実現したい」。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080109i411.htm
重い米袋も中腰のまま楽に持てる「ロボットスーツ」を、
東京農工大の遠山茂樹教授らが開発。
農作業のとき、服の上から体に装着する。
ひじや腰、ひざなど計8か所の超音波駆動モーターで人間の動きを補助し、
体にかかる負担を大幅に軽くする。
作業内容によって力の入れ具合を切り替えられるようになっており、
例えば大根の収穫では、引き抜く際に大きな力が必要な
ひざと腰を重点的に補助。
果樹の枝切りでは、腕を上げた状態で固定する。
このスーツを装着すれば、20キロ・グラムの米袋を抱えたまま中腰になっても、
何も持たずにイスに座っている感じ。
ロボットスーツは介護向けなどに開発されているが、
農作業に特化したタイプは世界初という。
4年後の商品化を目指しており、遠山教授は
「今後は、果樹の熟度を測ったり天気を予測したりするシステムを組み込んで、
農作業全体を補助するスーツを実現したい」。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20080109i411.htm
2008年1月10日木曜日
東南アジアで自立支援 視覚障害者のため筑波技大
(共同通信社 2008年1月9日)
就学や就業の機会が少ない東南アジアの目の不自由な人たちの
自立を支援しようと、視覚障害者のための国立大学「筑波技術大」は、
現地に医療マッサージ師を派遣、講習会を開いている。
東南アジア諸国では、目の不自由な人たちへの支援が立ち遅れている。
カンボジアでは、視覚障害者約14万人のほとんどが
正規の学校教育を受けられず、定職に就けるのは1%未満。
日本では、約3万人の視覚障害者が医療マッサージ師として働いている。
定職を持つ目の不自由な人の3割を占め、職域を確立。
大学側は、医療マッサージ師を2007年からアジアの国々に短期で派遣。
同年12月にも、カンボジアで3日間の講習会を開いたばかり。
講師自身が受講者のマッサージを受けながら技術を指導、
座学で医学的知識を伝えた。
今後、ラオスやベトナム、バングラデシュに活動を広げ、
講習会がなくてもマッサージの技術や知識を習得できるように
英語や現地語の点字教材も用意。
現地で指導者を育てていく考え。
筑波技術大の形井秀一教授(鍼灸学)は、
「指の感覚でできるマッサージは能力を発揮しやすい。
アジアの目の不自由な人たちの助けになりたい」。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=65550
就学や就業の機会が少ない東南アジアの目の不自由な人たちの
自立を支援しようと、視覚障害者のための国立大学「筑波技術大」は、
現地に医療マッサージ師を派遣、講習会を開いている。
東南アジア諸国では、目の不自由な人たちへの支援が立ち遅れている。
カンボジアでは、視覚障害者約14万人のほとんどが
正規の学校教育を受けられず、定職に就けるのは1%未満。
日本では、約3万人の視覚障害者が医療マッサージ師として働いている。
定職を持つ目の不自由な人の3割を占め、職域を確立。
大学側は、医療マッサージ師を2007年からアジアの国々に短期で派遣。
同年12月にも、カンボジアで3日間の講習会を開いたばかり。
講師自身が受講者のマッサージを受けながら技術を指導、
座学で医学的知識を伝えた。
今後、ラオスやベトナム、バングラデシュに活動を広げ、
講習会がなくてもマッサージの技術や知識を習得できるように
英語や現地語の点字教材も用意。
現地で指導者を育てていく考え。
筑波技術大の形井秀一教授(鍼灸学)は、
「指の感覚でできるマッサージは能力を発揮しやすい。
アジアの目の不自由な人たちの助けになりたい」。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=65550
遺伝子配列の順序を入れ換える、新たなRNA加工様式を発見!
(nature Asia-Pacific)
立教大学理学部生命理学科関根靖彦 准教授
「DNAの遺伝情報を転写し、タンパク質の合成過程で仲介役を果たすだけ」。
長い間そう考えられてきたRNAだが、最近になって、
「驚くべき新たな機能」が相次いで発見。
マウスゲノムで70%以上もの領域が、いったんRNAに写し取られ、
その半分以上が「タンパク質をコードしない非コード RNA(ncRNA)」として、
遺伝子発現の調節機能などを果たしている。
立教大学理学部生命理学科の関根靖彦准教授は、
DNAの情報がRNAに写し取られて利用される際に、
配列の前半と後半の順序が入れ換わる「新たなRNA加工様式」がある。
RNAには、DNAの情報を写し取る伝令RNA(mRNA)、
mRNAの情報(コドン)に対応するアミノ酸を運ぶ転移RNA(t RNA) 、
タンパク質を合成する際にはたらくリボソームRNA(rRNA)など。
関根准教授らが用いたのは、「シゾン」という原始的な微生物(原始紅藻)。
「tRNAを作り出すための遺伝子が30種しかなく、極端に少ないため、
何かからくりがあるに違いないと直感して研究をはじめた」。
ヒトでは、48種のアンチコドンをもつtRNA遺伝子が知られ、
450コピーものtRNA遺伝子が存在。
シゾンの全ゲノムは、立教大学の黒岩常祥教授らによって完全解読。
「シゾンゲノムを、既存のtRNA遺伝子探索プログラムに照合しても
発見できないことから、tRNA遺伝子がどこかで分断されているのでは?」。
分断されたtRNAを想定して、シゾンゲノムの配列をみなおす作業。
その結果、実際のtRNAの塩基配列の前半と後半の順序が
入れ換わった遺伝子がみつかった。
「入れ換わりのメカニズム」は、
1. DNA上の遺伝子の配列がそのままRNAに写し取られる。
2.RNAの先端と末端が結合して、環状のRNA(環状化RNA)になる。
3.環状化RNAの結合部位とは異なる部位に切れ目が入る。
4.ひも状になったRNAをもとに、特定の立体構造をもつtRNAが作られる。
「DNAには『ろちょうもんし』と書かれているところを、
RNAを作る際に文字を入れ換えて、『もんしろちょう』と
意味のある言葉にするようなものだ」と説明。
「もんしらかろちょう」から「らか」を削除して「もんしろちょう」にする、
「もんし」と「ろちょう」を連結することで「もんしろちょう」にする、
といったやり方でtRNAを合成する例は知られていたが、
今回のような入れ換えはまったく知られていなかった。
「同じような入れ換えの加工様式は、他の生物でみつかっていない。
この加工様式にどのようなメリットがあるのかは、まだ不明」。
今回の研究成果は、生物が予想以上にゲノム情報を柔軟に
加工・編集していることを物語っている。
「ゲノム配列には、生体システムを理解するうえで
重要なメカニズムがまだ多くあるはずだ」。
次なる「お宝」を掘り当てるための研究が続く。
http://www.natureasia.com/japan/tokushu/detail.php?id=66
立教大学理学部生命理学科関根靖彦 准教授
「DNAの遺伝情報を転写し、タンパク質の合成過程で仲介役を果たすだけ」。
長い間そう考えられてきたRNAだが、最近になって、
「驚くべき新たな機能」が相次いで発見。
マウスゲノムで70%以上もの領域が、いったんRNAに写し取られ、
その半分以上が「タンパク質をコードしない非コード RNA(ncRNA)」として、
遺伝子発現の調節機能などを果たしている。
立教大学理学部生命理学科の関根靖彦准教授は、
DNAの情報がRNAに写し取られて利用される際に、
配列の前半と後半の順序が入れ換わる「新たなRNA加工様式」がある。
RNAには、DNAの情報を写し取る伝令RNA(mRNA)、
mRNAの情報(コドン)に対応するアミノ酸を運ぶ転移RNA(t RNA) 、
タンパク質を合成する際にはたらくリボソームRNA(rRNA)など。
関根准教授らが用いたのは、「シゾン」という原始的な微生物(原始紅藻)。
「tRNAを作り出すための遺伝子が30種しかなく、極端に少ないため、
何かからくりがあるに違いないと直感して研究をはじめた」。
ヒトでは、48種のアンチコドンをもつtRNA遺伝子が知られ、
450コピーものtRNA遺伝子が存在。
シゾンの全ゲノムは、立教大学の黒岩常祥教授らによって完全解読。
「シゾンゲノムを、既存のtRNA遺伝子探索プログラムに照合しても
発見できないことから、tRNA遺伝子がどこかで分断されているのでは?」。
分断されたtRNAを想定して、シゾンゲノムの配列をみなおす作業。
その結果、実際のtRNAの塩基配列の前半と後半の順序が
入れ換わった遺伝子がみつかった。
「入れ換わりのメカニズム」は、
1. DNA上の遺伝子の配列がそのままRNAに写し取られる。
2.RNAの先端と末端が結合して、環状のRNA(環状化RNA)になる。
3.環状化RNAの結合部位とは異なる部位に切れ目が入る。
4.ひも状になったRNAをもとに、特定の立体構造をもつtRNAが作られる。
「DNAには『ろちょうもんし』と書かれているところを、
RNAを作る際に文字を入れ換えて、『もんしろちょう』と
意味のある言葉にするようなものだ」と説明。
「もんしらかろちょう」から「らか」を削除して「もんしろちょう」にする、
「もんし」と「ろちょう」を連結することで「もんしろちょう」にする、
といったやり方でtRNAを合成する例は知られていたが、
今回のような入れ換えはまったく知られていなかった。
「同じような入れ換えの加工様式は、他の生物でみつかっていない。
この加工様式にどのようなメリットがあるのかは、まだ不明」。
今回の研究成果は、生物が予想以上にゲノム情報を柔軟に
加工・編集していることを物語っている。
「ゲノム配列には、生体システムを理解するうえで
重要なメカニズムがまだ多くあるはずだ」。
次なる「お宝」を掘り当てるための研究が続く。
http://www.natureasia.com/japan/tokushu/detail.php?id=66
心臓発作による死亡率は年末年始に上昇 専門家らが警鐘
(CNN 12月8日)
心臓発作など循環器系の病気による死亡率は例年、
クリスマス前後の12月から1月にかけて上昇する傾向があるとされ、
専門家らが注意を呼び掛けている。
胸の痛みなどの症状が現れても、パーティーや旅行の最中は
受診を後回しにするケースが多く、そのために手遅れになる恐れ。
ワシントン・ホスピタル・センターでは、循環器科医師のチームが
常駐する救急医療室を訪れる患者が、すでに急増の兆し。
11月末の感謝祭を前にした週末には、重体患者が次々に運び込まれ、
人工心肺装置が足りなくなるほど。
患者の多くは、「忙しくて自覚症状を無視していた」。
この時期は、
(1)通常の服薬を忘れがち、
(2)高脂肪の食事や塩分、アルコールの取り過ぎで、心臓に負担がかかる、
(3)気温が下がり日が短くなるため、運動不足になる
、といった要因が重なる。
雪かきなどの急な運動やインフルエンザなども、
心臓発作の引き金となることがあるという。
またクリスマス休暇中は、病院側の受け入れ態勢も手薄になりがち。
ただ、米心臓学会元会長のアリス・ジェーコブズ博士によると、
米国内の病院では、心臓発作への対応を迅速化するための改革が、
積極的に進められている。
詰まってしまった血管を、風船付きのカテーテルで押し広げる
「血管形成術」などの治療を、患者の搬送後90分以内に行うことを目標に、
全米900カ所以上の病院が24時間態勢の整備に取り組んでいる。
しかし、早期治療のカギを患者自身が握っていることに変わりはない。
ジェーコブズ博士は、「どんな場所にいる時でも、
症状が起きたら無視せず、受診してほしい」。
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200712080001.html
心臓発作など循環器系の病気による死亡率は例年、
クリスマス前後の12月から1月にかけて上昇する傾向があるとされ、
専門家らが注意を呼び掛けている。
胸の痛みなどの症状が現れても、パーティーや旅行の最中は
受診を後回しにするケースが多く、そのために手遅れになる恐れ。
ワシントン・ホスピタル・センターでは、循環器科医師のチームが
常駐する救急医療室を訪れる患者が、すでに急増の兆し。
11月末の感謝祭を前にした週末には、重体患者が次々に運び込まれ、
人工心肺装置が足りなくなるほど。
患者の多くは、「忙しくて自覚症状を無視していた」。
この時期は、
(1)通常の服薬を忘れがち、
(2)高脂肪の食事や塩分、アルコールの取り過ぎで、心臓に負担がかかる、
(3)気温が下がり日が短くなるため、運動不足になる
、といった要因が重なる。
雪かきなどの急な運動やインフルエンザなども、
心臓発作の引き金となることがあるという。
またクリスマス休暇中は、病院側の受け入れ態勢も手薄になりがち。
ただ、米心臓学会元会長のアリス・ジェーコブズ博士によると、
米国内の病院では、心臓発作への対応を迅速化するための改革が、
積極的に進められている。
詰まってしまった血管を、風船付きのカテーテルで押し広げる
「血管形成術」などの治療を、患者の搬送後90分以内に行うことを目標に、
全米900カ所以上の病院が24時間態勢の整備に取り組んでいる。
しかし、早期治療のカギを患者自身が握っていることに変わりはない。
ジェーコブズ博士は、「どんな場所にいる時でも、
症状が起きたら無視せず、受診してほしい」。
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200712080001.html
2008年1月9日水曜日
エビさんの食べるスポーツ:生きるのは面倒か=海老久美子
(毎日 12月10日)
意外に思うだろうか、それとも納得するだろうか?
アスリートには、食事に対して面倒くさがり屋が少なくない。
もちろん、意識の高い選手もまた少なくないが。
私が経験してきたアスリートの面倒くさがりぶりは、こんな感じだ。
手巻き寿司、鍋、果物の皮、セルフサンドイッチ、パンのトースト、
お湯を沸かす、缶切り、大皿盛り、スープをよそうこと、
骨付きの魚や肉、自分で調味、硬いもの・ぼそぼそするもの……。
なんでこんなことがと思うが、彼らには彼らなりの理屈があったりする。
もっとも、そのほとんどは言い訳だが。
傾向を見ると、ちょっとした「ひと手間」が、
イコール、面倒くさいになっているようだ。
手巻き寿司や鍋、サンドイッチは、自分の好きなものを好きな風に
組み合わせるから楽しいしおいしいのだし、
湯沸かしや缶切りに至っては、それをしなければもはや手に入らない。
アスリートが面倒くさがるひと手間は、摂れる栄養素を増やしたり、
食事にゆったりしたリズムを作って消化を助けるという役割も担っている。
すべて整えられたものを与えられているだけでは、小さな子供と同じ。
強く生き抜こうという意志が感じられない。
食べることは、生きていくうえでもっとも基本的なことのひとつ。
競技力というのは、生活力があってこそ養える。
アスリートは、自分の可能性を切り拓いていく強い意志を持っている。
体を作ってくれる食べ物への能動的なひと手間なんて、
きっと簡単なことのはずだ。
海老久美子・管理栄養士、博士(栄養学)、国立スポーツ科学センター
http://mainichi.jp/life/health/chie/news/20071210ddf035050007000c.html
意外に思うだろうか、それとも納得するだろうか?
アスリートには、食事に対して面倒くさがり屋が少なくない。
もちろん、意識の高い選手もまた少なくないが。
私が経験してきたアスリートの面倒くさがりぶりは、こんな感じだ。
手巻き寿司、鍋、果物の皮、セルフサンドイッチ、パンのトースト、
お湯を沸かす、缶切り、大皿盛り、スープをよそうこと、
骨付きの魚や肉、自分で調味、硬いもの・ぼそぼそするもの……。
なんでこんなことがと思うが、彼らには彼らなりの理屈があったりする。
もっとも、そのほとんどは言い訳だが。
傾向を見ると、ちょっとした「ひと手間」が、
イコール、面倒くさいになっているようだ。
手巻き寿司や鍋、サンドイッチは、自分の好きなものを好きな風に
組み合わせるから楽しいしおいしいのだし、
湯沸かしや缶切りに至っては、それをしなければもはや手に入らない。
アスリートが面倒くさがるひと手間は、摂れる栄養素を増やしたり、
食事にゆったりしたリズムを作って消化を助けるという役割も担っている。
すべて整えられたものを与えられているだけでは、小さな子供と同じ。
強く生き抜こうという意志が感じられない。
食べることは、生きていくうえでもっとも基本的なことのひとつ。
競技力というのは、生活力があってこそ養える。
アスリートは、自分の可能性を切り拓いていく強い意志を持っている。
体を作ってくれる食べ物への能動的なひと手間なんて、
きっと簡単なことのはずだ。
海老久美子・管理栄養士、博士(栄養学)、国立スポーツ科学センター
http://mainichi.jp/life/health/chie/news/20071210ddf035050007000c.html
北米全体で成長中のリサーチパークにも欠点?
(nature Asia-Pacific)
大学リサーチパークは、
特に米国とカナダで科学的活動のモデルとして、人気が高まっている。
目的志向の環境が企業と学界との連携を育んでいるが、
これは雇用の創生、知的財産の創出、企業および学界における
仕事に向けた研究者の育成を目的としたもの。
このコンセプトは、成功しているように見える。
米国Association of University Research Parks(AURP)の調査で、
リサーチパークは、企業および地域経済の活性化に寄与している
(http://www.aurp.net/)。
リサーチパークは、北米全体で計12万5千人ほどの研究開発に従事する
科学者を擁しており、約5分の1が医薬品および診断部門で活動。
ビジネスも活気づき、過去5年間のうち、59のリサーチパークで750社設立。
しかし、良い知らせばかりではない。
AURPは、リサーチパークが依然重要な課題に直面、
特に商品化技術、参加企業の多様化、利潤性における課題である。
実際、当初の750社のうち、その後13%が脱落。
リサーチパークが大学に及ぼす影響は、さらに懸念される。
カナダのトロント大学商学部教授のRichard Florida氏は、
大学は、製品や地域の成長のための新しいアイデアを繰り出す
エンジンに過ぎない、という考え方を助長している点で、
リサーチパークを非難している。
リサーチパークに欠かせない産学連携の類は、
他のプロジェクトを犠牲にして、応用科学のプロジェクト数を増加させ、
大学研究に影響を及ぼしうる。
大学は、知識の創生、才能の育成への役割がはるかに重要である、と。
参加する科学者は、リサーチパーク興隆の
好影響ならびに悪影響について認識すべきである。
大学は、関係するリサーチパークがどんなに大規模化しても、
確実に基礎研究を最優先事項とすることに注意を払う必要がある。
Nature Vol. 450, P. 451, 14 November 2007
http://www.natureasia.com/japan/tokushu/detail.php?id=63
大学リサーチパークは、
特に米国とカナダで科学的活動のモデルとして、人気が高まっている。
目的志向の環境が企業と学界との連携を育んでいるが、
これは雇用の創生、知的財産の創出、企業および学界における
仕事に向けた研究者の育成を目的としたもの。
このコンセプトは、成功しているように見える。
米国Association of University Research Parks(AURP)の調査で、
リサーチパークは、企業および地域経済の活性化に寄与している
(http://www.aurp.net/)。
リサーチパークは、北米全体で計12万5千人ほどの研究開発に従事する
科学者を擁しており、約5分の1が医薬品および診断部門で活動。
ビジネスも活気づき、過去5年間のうち、59のリサーチパークで750社設立。
しかし、良い知らせばかりではない。
AURPは、リサーチパークが依然重要な課題に直面、
特に商品化技術、参加企業の多様化、利潤性における課題である。
実際、当初の750社のうち、その後13%が脱落。
リサーチパークが大学に及ぼす影響は、さらに懸念される。
カナダのトロント大学商学部教授のRichard Florida氏は、
大学は、製品や地域の成長のための新しいアイデアを繰り出す
エンジンに過ぎない、という考え方を助長している点で、
リサーチパークを非難している。
リサーチパークに欠かせない産学連携の類は、
他のプロジェクトを犠牲にして、応用科学のプロジェクト数を増加させ、
大学研究に影響を及ぼしうる。
大学は、知識の創生、才能の育成への役割がはるかに重要である、と。
参加する科学者は、リサーチパーク興隆の
好影響ならびに悪影響について認識すべきである。
大学は、関係するリサーチパークがどんなに大規模化しても、
確実に基礎研究を最優先事項とすることに注意を払う必要がある。
Nature Vol. 450, P. 451, 14 November 2007
http://www.natureasia.com/japan/tokushu/detail.php?id=63
7月開催海フェスタ 気仙ならではの魅力発信へ
(東海新報 1月1日)平成20年(2008年)の年が明けた。
気仙三市町、釜石市、大槌町の計五市町が会場となり、
「海フェスタいわて~海の祭典2008三陸~」が
7月19日(土)から9日間開催。
沿岸各市町が産業、生活の基盤としている海・川への関心を喚起し、
地震・津波などに対する地域防災意識の高揚と海洋環境への理解を深め、
港湾利用を図りながら、三陸沿岸地域振興の起爆剤としての役割が期待。
地方港湾での開催という前例のないケースでもあり、
各地域で親しまれてきたイベントを活用して、沿岸らしさをPRしたい。
港湾利用、環境、観光充実など、気仙地域が抱える課題解決の方向性が
見出せるか、祭典成功に向けた取り組みの波及効果も注目。
開催期間は、7月19日~27日(日)。
「海フェスタ」は、前身である「海の祭典」から数え、昭和61年から開催。
海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う『海の日』の意義を再確認し、
海に対する関心を喚起することを目的に、主要港湾都市で毎年開催。
海フェスタとしては、6回目の開催。
県内沿岸五市町が会場となり、宮古市、久慈市が協力する形。
基本理念は、
▽港湾や海・川への関心の喚起、利用促進
▽地震、津波など防災意識の高揚
▽海洋環境への理解
▽海洋スポーツや海・川とのふれあい体験による青少年の健全育成
▽三陸沿岸地域の特色を全国に発信
注目は、中心会場である大船渡市が地方港であること。
岩手県開催は初で、東北では7年ぶり。
これまで東京や横浜など、大都市や県庁所在地での開催が多かった。
5市町の人口約13万人に、宮古市、久慈市を合わせても30万人未満。
富山県で開催した際、射水市や富山市など港湾所在各市が会場となり、
富山市だけで人口は、40万人超。
大船渡市の人口の10倍の規模。
富山県での開催内容は、大船渡市関係者がモデルケースとして参考。
全体事業費は1億円超、62事業を企画。
国や航海訓練所に所属する大型船や帆船、客船の寄港も10隻超、
来場者数は35万人を記録。
海フェスタ実行委員会(会長・甘竹勝郎大船渡市長)総会の場で、
実施事業の骨子が固まった。
5市町での事業数は、約60事業、動員も30万人規模。
事業構成は、記念式典や展示会、地震・津波等防災などのセミナー、
船舶の一般公開、マリン・ビーチスポーツ、海洋環境保全、
港・海・川のフェスティバルなど。
記念式典といった主要行事のほとんどは、大船渡市内での開催。
記念式典といった主要行事のほとんどは、大船渡市内での開催。
甘竹会長は、「これまである事業を期間中に集約させる形で開催。
当地区らしく、お金をかけずに成功させたい」。
事業費は、富山県開催よりも抑え、
夏場に行われた海・川にちなんだイベントを集約させて、
夏場に行われた海・川にちなんだイベントを集約させて、
地方の魅力をアピール。
象徴的なのが、大船渡市の夏の恒例イベントで、東北最大級の海の祭典として
約20万人を動員する「三陸・大船渡夏まつり」。
毎年8月上旬に開催しているが、今年は海フェスタの協賛事業として、
期間中の7月下旬に催される。
陸前高田市でも、チャオチャオ道中踊りの期間内開催を予定。
市民の手で伝統を積み重ねた事業を、海フェスタを機会に見つめ直し、
広く沿岸らしさを発信したい。
住民の防災意識の高揚と地域防災力の向上を図るため、
高い確率で発生が予想される宮城県沖地震の最新情報を提供するなど、
防災に関するシンポジウムを大船渡市、陸前高田市、大槌町で開催予定。
大船渡市立博物館では、津波の歴史文献、写真展が開かれる。
2008年1月8日火曜日
15歳の応用力はなぜ低下しているのか
(サイエンスポータル 2007年12月5日)
15歳を対象に実施した経済協力開発機構(OECD)の
国際的な学力調査(PISA)結果から、
日本の高校生の学力、特に応用力低下があらためて問題に。
調査結果は、新聞各紙朝刊でも多く報じられた。
しかし、どれほどの国民がこの結果に衝撃を受けているだろう。
「科学の『心』は論理的思考能力だが、日本ではその弱点が露呈。
数学でも、方程式の解き方といった技術を教えることにとどまっていないか。
科学をいかに発展させるか、新しい分野を開拓しようという
マインドの西欧の教育とは違いが。
日本社会で起きている様々な問題も、論理的思考力の欠如が原因で
起きているように見える」
ノーベル物理学賞受賞者、江崎玲於奈・横浜薬科大学長の談話。
有馬朗人氏(元文部科学相、元理化学研究所理事長、元東京大学総長)も、
日本の教育、研究開発に投じる金の少なさを指摘し、
科学技術軽視の日本社会の仕組みや国民意識に警鐘。
政治家にも高級官僚にも大企業の役員にも、
理系出身者が非常に少ないといった例を並べ、
文系出身が圧倒的に優位な日本の社会構造をやり玉に。
こうした現実に手を付けず、さらに教育、科学技術にかける費用も抑えて、
どうして理数系の勉強や研究が大事だと子どもたちや若者に言えるか、と。
今回の調査結果で、学力以前の科学に対する関心、意欲の問題。
「科学について学ぶことに興味がある」という生徒は半数にとどまり、
「30歳で、科学に関連した職についていることを期待」という生徒は、8%。
OECD加盟国平均の25%と比べると、相当な差。
日本は、文系出身者が優遇される国だから理数系に力を入れてもしようがない、
高校1年生の大半が、そこまで気を回して自分の将来を考えるだろうか?
科学的リテラシーや数学的リテラシー、
つまり江崎氏がいう論理的思考の重要性といったものに、
両親をはじめ身近な大人の大半があまりに無関心。
そう見切ってしまっている子どもや若者が、
科学に対するプラスイメージを持てなくなっている、ということはないのか。
http://scienceportal.jp/news/review/0712/0712051.html
15歳を対象に実施した経済協力開発機構(OECD)の
国際的な学力調査(PISA)結果から、
日本の高校生の学力、特に応用力低下があらためて問題に。
調査結果は、新聞各紙朝刊でも多く報じられた。
しかし、どれほどの国民がこの結果に衝撃を受けているだろう。
「科学の『心』は論理的思考能力だが、日本ではその弱点が露呈。
数学でも、方程式の解き方といった技術を教えることにとどまっていないか。
科学をいかに発展させるか、新しい分野を開拓しようという
マインドの西欧の教育とは違いが。
日本社会で起きている様々な問題も、論理的思考力の欠如が原因で
起きているように見える」
ノーベル物理学賞受賞者、江崎玲於奈・横浜薬科大学長の談話。
有馬朗人氏(元文部科学相、元理化学研究所理事長、元東京大学総長)も、
日本の教育、研究開発に投じる金の少なさを指摘し、
科学技術軽視の日本社会の仕組みや国民意識に警鐘。
政治家にも高級官僚にも大企業の役員にも、
理系出身者が非常に少ないといった例を並べ、
文系出身が圧倒的に優位な日本の社会構造をやり玉に。
こうした現実に手を付けず、さらに教育、科学技術にかける費用も抑えて、
どうして理数系の勉強や研究が大事だと子どもたちや若者に言えるか、と。
今回の調査結果で、学力以前の科学に対する関心、意欲の問題。
「科学について学ぶことに興味がある」という生徒は半数にとどまり、
「30歳で、科学に関連した職についていることを期待」という生徒は、8%。
OECD加盟国平均の25%と比べると、相当な差。
日本は、文系出身者が優遇される国だから理数系に力を入れてもしようがない、
高校1年生の大半が、そこまで気を回して自分の将来を考えるだろうか?
科学的リテラシーや数学的リテラシー、
つまり江崎氏がいう論理的思考の重要性といったものに、
両親をはじめ身近な大人の大半があまりに無関心。
そう見切ってしまっている子どもや若者が、
科学に対するプラスイメージを持てなくなっている、ということはないのか。
http://scienceportal.jp/news/review/0712/0712051.html
非常勤教授の急増は米国の学界の将来にとって有益か
(nature ASia-Pacific)
米国における終身雇用は様変わりした。
1975年以来、米国の大学・学部のポストの数は倍増したが、
終身ポストおよび終身コースにあるポストの割合は低下。
米国大学教授連合 (AAUP) が行った米国教育省データの解析によれば、
フルタイムとパートタイムを含めた一時的なポストである
「非常勤 (adjunct)」教授は、かつて大学では少数派であったが、
現在では大半を占めている。
1975年に、非常勤教授は米国の学部の43%を占めていたが、
2005年には教授ポストのうちのほぼ70%。
AAUP の女性広報官Gwendolyn Bradley 氏は、
短期契約に基づくパートタイム労働力へのこのようなシフトにより、
米国の高等教育の質が低下し、
学問的な職業の選択から人々が遠のくことになりうる、と。
非常勤スタッフは、終身スタッフおよび終身コースにいるスタッフより
給料がずっと少なく、通常給付金を受けられず、
また事務所スペースや事務的な支援にもありつけない場合が。
「質の高い高等教育の維持に関わる転換点に。
それは、パートタイムスタッフの適格性の問題ではなく、
彼らが支援を受けられないため」。
公立大学向けの州予算の減少が、状況をさらに悪化。
しかし、この動向は見過ごされている訳ではない。
17万人の学部メンバーを代表する米国教員連盟
(American Federation of Teachers)は11の州にて、
この不均衡を是正するための法案を起草。
学部課程の75%を終身職員および終身コースにある職員に担当させること、
フルタイム教員の給料に比例した給料を支払うこと(給付金も含め)、
非常勤スタッフにフルタイムのポストへの道を開くこと。
既にこれらを認識している大学もある。
アナーバーのミシガン大学は、非常勤スタッフの給料と給付金を増額。
ニュージャージー州のラトガース大学は、この夏の労働争議を受けて
終身コースのスタッフを100名雇用すると公約。
しかし、教育の質、魅力ある仕事の選択肢として、競争力を維持するために、
米国の大学にはより広範な制度全体に及ぶ変革が必要。
Nature Vol. 450, P. 755, 28 November 2007
http://www.natureasia.com/japan/tokushu/detail.php?id=65
米国における終身雇用は様変わりした。
1975年以来、米国の大学・学部のポストの数は倍増したが、
終身ポストおよび終身コースにあるポストの割合は低下。
米国大学教授連合 (AAUP) が行った米国教育省データの解析によれば、
フルタイムとパートタイムを含めた一時的なポストである
「非常勤 (adjunct)」教授は、かつて大学では少数派であったが、
現在では大半を占めている。
1975年に、非常勤教授は米国の学部の43%を占めていたが、
2005年には教授ポストのうちのほぼ70%。
AAUP の女性広報官Gwendolyn Bradley 氏は、
短期契約に基づくパートタイム労働力へのこのようなシフトにより、
米国の高等教育の質が低下し、
学問的な職業の選択から人々が遠のくことになりうる、と。
非常勤スタッフは、終身スタッフおよび終身コースにいるスタッフより
給料がずっと少なく、通常給付金を受けられず、
また事務所スペースや事務的な支援にもありつけない場合が。
「質の高い高等教育の維持に関わる転換点に。
それは、パートタイムスタッフの適格性の問題ではなく、
彼らが支援を受けられないため」。
公立大学向けの州予算の減少が、状況をさらに悪化。
しかし、この動向は見過ごされている訳ではない。
17万人の学部メンバーを代表する米国教員連盟
(American Federation of Teachers)は11の州にて、
この不均衡を是正するための法案を起草。
学部課程の75%を終身職員および終身コースにある職員に担当させること、
フルタイム教員の給料に比例した給料を支払うこと(給付金も含め)、
非常勤スタッフにフルタイムのポストへの道を開くこと。
既にこれらを認識している大学もある。
アナーバーのミシガン大学は、非常勤スタッフの給料と給付金を増額。
ニュージャージー州のラトガース大学は、この夏の労働争議を受けて
終身コースのスタッフを100名雇用すると公約。
しかし、教育の質、魅力ある仕事の選択肢として、競争力を維持するために、
米国の大学にはより広範な制度全体に及ぶ変革が必要。
Nature Vol. 450, P. 755, 28 November 2007
http://www.natureasia.com/japan/tokushu/detail.php?id=65
太陽観測衛星:米サイエンス誌が「ひので」を特集
(毎日 12月7日)
7日発行の米科学誌「サイエンス」が、
昨年9月に打ち上げられた太陽観測衛星「ひので」の最新成果を特集。
日本や欧州、米国の研究者による論文9本がまとめて掲載。
太陽風の吹き出し口を初めてとらえたり、太陽表面と上空の大気(コロナ)の
極端な温度差の理由に迫るなどの成果を報告。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の坂尾太郎准教授(太陽物理学)らの論文は、
太陽風の吹き出し口を初めて発見。
太陽から大量に放射されている、超音速の電離した
陽子・電子(プラズマ)の流れが太陽風。
地球の磁場に影響を与えたり、人工衛星通信の信号を乱すほか、
オーロラの原因にもなっているが、
太陽のどの部分から放出されているかは分かっていなかった。
坂尾准教授らは、「ひので」のX線望遠鏡で、
黒点など磁場の強い場所の上空に明るく輝く「活動領域」を観測。
領域の端から放射状に上空に伸びた磁力線に沿って、
X線を放射する100万度のプラズマが秒速140キロ前後で常に流出。
太陽風として宇宙空間に放出される粒子の質量は、毎秒約100万トン。
観測したプラズマの量はその4分の1に達する。
今後も、複数の専門誌が「ひので」特集号を予定。
ひので科学プロジェクト長の常田佐久・国立天文台教授は、
「ひのでの成果が、太陽物理学の教科書を
何カ所も書き換えることは間違いない」。
http://mainichi.jp/select/science/news/20071207k0000m040176000c.html
7日発行の米科学誌「サイエンス」が、
昨年9月に打ち上げられた太陽観測衛星「ひので」の最新成果を特集。
日本や欧州、米国の研究者による論文9本がまとめて掲載。
太陽風の吹き出し口を初めてとらえたり、太陽表面と上空の大気(コロナ)の
極端な温度差の理由に迫るなどの成果を報告。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の坂尾太郎准教授(太陽物理学)らの論文は、
太陽風の吹き出し口を初めて発見。
太陽から大量に放射されている、超音速の電離した
陽子・電子(プラズマ)の流れが太陽風。
地球の磁場に影響を与えたり、人工衛星通信の信号を乱すほか、
オーロラの原因にもなっているが、
太陽のどの部分から放出されているかは分かっていなかった。
坂尾准教授らは、「ひので」のX線望遠鏡で、
黒点など磁場の強い場所の上空に明るく輝く「活動領域」を観測。
領域の端から放射状に上空に伸びた磁力線に沿って、
X線を放射する100万度のプラズマが秒速140キロ前後で常に流出。
太陽風として宇宙空間に放出される粒子の質量は、毎秒約100万トン。
観測したプラズマの量はその4分の1に達する。
今後も、複数の専門誌が「ひので」特集号を予定。
ひので科学プロジェクト長の常田佐久・国立天文台教授は、
「ひのでの成果が、太陽物理学の教科書を
何カ所も書き換えることは間違いない」。
http://mainichi.jp/select/science/news/20071207k0000m040176000c.html
2008年1月7日月曜日
血漿シグナル伝達タンパク質に基づくアルツハイマー病臨床診断の分類と予測
(nature medicine 11月号Vol.13 No.11 / P. 1359 - 1362)
最も頻度の高い骨疾患である骨粗鬆症において、
機能が障害される骨リモデリングは、基質を産生する骨芽細胞による
骨形成と破骨細胞による骨吸収の2つの側面からなる。
食欲抑制ホルモンのレプチンが、視床下部を介して骨形成を
阻害することが明らかになったことから、
視床下部でエネルギー代謝に関わる他の分子も
骨量を調節する可能性が示唆。
ニューロメジンU(NMU)は、食欲抑制性の神経ペプチドの1つで、
レプチンとは独立に作用するが、その作用機序はよくわかっていない。
今回、Nmu欠損マウス(Nmu⁄)の骨量が骨形成の促進により増加すること、
これは雌のマウスに比べて雄のマウスでより顕著であることを示す。
生理学的および細胞生物学的解析から、
NMUは直接骨細胞に作用するのではなく、中枢神経系で作用して、
骨リモデリングを制御する。
レプチンあるいは交感神経系による骨形成の阻害は、
Nmu⁄マウスでは消失しており、これはレプチンによる骨形成抑制作用を
仲介する分子時計遺伝子の骨における発現が変化している。
さらに、野生型マウスにNMU受容体の天然アゴニストを投与すると、
骨量が減少した。
NMUは、レプチン依存性骨量調節の初めて同定された
重要なメディエーターであると考えられる。
NMU作用の阻害薬と活性化薬が存在することから、
これらの結果は骨粗鬆症などの低骨量を示す疾患の治療に
影響をもたらす可能性がある。
[原文]Classification and prediction of clinical Alzheimer's diagnosis based on plasma signaling proteins
Sandip Ray1,16, Markus Britschgi2,16, Charles Herbert1, Yoshiko Takeda-Uchimura2, Adam Boxer3, Kaj Blennow4, Leah F Friedman5, Douglas R Galasko6, Marek Jutel7, Anna Karydas3, Jeffrey A Kaye8, Jerzy Leszek9, Bruce L Miller3, Lennart Minthon10, Joseph F Quinn8, Gil D Rabinovici3, William H Robinson11, Marwan N Sabbagh12, Yuen T So2, D Larry Sparks12, Massimo Tabaton13, Jared Tinklenberg5, Jerome A Yesavage5, Robert Tibshirani14 & Tony Wyss-Coray2,15
1 Satoris, Inc., 2686 Middlefield Road, Suite E, Redwood City, California 94063, USA.
2 Department of Neurology and Neurological Sciences, Stanford University School of Medicine,300 Pasteur Drive, Stanford, California 94305-5235, USA.
3 Department of Neurology, Memory and Aging Center, 350 Parnassus Avenue, Suite 706, San Francisco, California 94117, USA.
4 Institute of Clinical Neuroscience, Department of Experimental Neuroscience, Sahlgrenska University Hospital, University of Goteborg, Bla straket 15, 431 80 Molndal, Sweden.
5 Department of Psychiatry and Behavioral Sciences, Stanford University School of Medicine, 300 Pasteur Drive, Stanford, California 94305-5550, USA.
6 Department of Neurosciences, University of California, San Diego, 9500 Gilman Drive #9127, La Jolla, California 92093-9127, USA.
7 Department of Internal Medicine and Allergology, Wroclaw Medical University, Traugutta 57, 50-417 Wroclaw, Poland.
8 Layton Aging & Alzheimer's Disease Center, Oregon Health Sciences University, 3181 Southwest Sam Jackson Park Road, CR131, Portland, Oregon 97201-3098, USA.
9 Department of Psychiatry, Wroclaw Medical University, Pasteura 10, 51-622 Wroclaw, Poland.
10 Clinical Memory Research Unit, Department of Clinical Sciences Malmo, Lund University, Universitetssjukhuset MAS, Ingang 56 plan 7, SE-205 02 Malmo, Sweden.
11 Division of Immunology and Rheumatology, Stanford University School of Medicine, 300 Pasteur Drive, Stanford, California 94305-5166, USA.
12 Sun Health Research Institute, 10515 West Santa Fe Drive, Sun City, Arizona 85351, USA.
13 Department of Neurosciences, Ophthalmology, and Genetics, University of Genoa, Via A. De Toni 5, 16132 Genoa, Italy.
14 Department of Health Research and Policy, Stanford University School of Medicine, Stanford, 300 Pasteur Drive, California 94305-5405, USA.
15 Geriatric Research, Education and Clinical Center, Veterans Affairs Palo Alto Health Care System, 3801 Miranda Avenue, Palo Alto, California 94304, USA.
16 These authors contributed equally to this work.
A molecular test for Alzheimer's disease could lead to better treatment and therapies. We found 18 signaling proteins in blood plasma that can be used to classify blinded samples from Alzheimer's and control subjects with close to 90% accuracy and to identify patients who had mild cognitive impairment that progressed to Alzheimer's disease 2-6 years later. Biological analysis of the 18 proteins points to systemic dysregulation of hematopoiesis, immune responses, apoptosis and neuronal support in presymptomatic Alzheimer's disease.
http://www.m3.com/tools/MedicalLibrary/nature/200711/nature_medicine/09.html
最も頻度の高い骨疾患である骨粗鬆症において、
機能が障害される骨リモデリングは、基質を産生する骨芽細胞による
骨形成と破骨細胞による骨吸収の2つの側面からなる。
食欲抑制ホルモンのレプチンが、視床下部を介して骨形成を
阻害することが明らかになったことから、
視床下部でエネルギー代謝に関わる他の分子も
骨量を調節する可能性が示唆。
ニューロメジンU(NMU)は、食欲抑制性の神経ペプチドの1つで、
レプチンとは独立に作用するが、その作用機序はよくわかっていない。
今回、Nmu欠損マウス(Nmu⁄)の骨量が骨形成の促進により増加すること、
これは雌のマウスに比べて雄のマウスでより顕著であることを示す。
生理学的および細胞生物学的解析から、
NMUは直接骨細胞に作用するのではなく、中枢神経系で作用して、
骨リモデリングを制御する。
レプチンあるいは交感神経系による骨形成の阻害は、
Nmu⁄マウスでは消失しており、これはレプチンによる骨形成抑制作用を
仲介する分子時計遺伝子の骨における発現が変化している。
さらに、野生型マウスにNMU受容体の天然アゴニストを投与すると、
骨量が減少した。
NMUは、レプチン依存性骨量調節の初めて同定された
重要なメディエーターであると考えられる。
NMU作用の阻害薬と活性化薬が存在することから、
これらの結果は骨粗鬆症などの低骨量を示す疾患の治療に
影響をもたらす可能性がある。
[原文]Classification and prediction of clinical Alzheimer's diagnosis based on plasma signaling proteins
Sandip Ray1,16, Markus Britschgi2,16, Charles Herbert1, Yoshiko Takeda-Uchimura2, Adam Boxer3, Kaj Blennow4, Leah F Friedman5, Douglas R Galasko6, Marek Jutel7, Anna Karydas3, Jeffrey A Kaye8, Jerzy Leszek9, Bruce L Miller3, Lennart Minthon10, Joseph F Quinn8, Gil D Rabinovici3, William H Robinson11, Marwan N Sabbagh12, Yuen T So2, D Larry Sparks12, Massimo Tabaton13, Jared Tinklenberg5, Jerome A Yesavage5, Robert Tibshirani14 & Tony Wyss-Coray2,15
1 Satoris, Inc., 2686 Middlefield Road, Suite E, Redwood City, California 94063, USA.
2 Department of Neurology and Neurological Sciences, Stanford University School of Medicine,300 Pasteur Drive, Stanford, California 94305-5235, USA.
3 Department of Neurology, Memory and Aging Center, 350 Parnassus Avenue, Suite 706, San Francisco, California 94117, USA.
4 Institute of Clinical Neuroscience, Department of Experimental Neuroscience, Sahlgrenska University Hospital, University of Goteborg, Bla straket 15, 431 80 Molndal, Sweden.
5 Department of Psychiatry and Behavioral Sciences, Stanford University School of Medicine, 300 Pasteur Drive, Stanford, California 94305-5550, USA.
6 Department of Neurosciences, University of California, San Diego, 9500 Gilman Drive #9127, La Jolla, California 92093-9127, USA.
7 Department of Internal Medicine and Allergology, Wroclaw Medical University, Traugutta 57, 50-417 Wroclaw, Poland.
8 Layton Aging & Alzheimer's Disease Center, Oregon Health Sciences University, 3181 Southwest Sam Jackson Park Road, CR131, Portland, Oregon 97201-3098, USA.
9 Department of Psychiatry, Wroclaw Medical University, Pasteura 10, 51-622 Wroclaw, Poland.
10 Clinical Memory Research Unit, Department of Clinical Sciences Malmo, Lund University, Universitetssjukhuset MAS, Ingang 56 plan 7, SE-205 02 Malmo, Sweden.
11 Division of Immunology and Rheumatology, Stanford University School of Medicine, 300 Pasteur Drive, Stanford, California 94305-5166, USA.
12 Sun Health Research Institute, 10515 West Santa Fe Drive, Sun City, Arizona 85351, USA.
13 Department of Neurosciences, Ophthalmology, and Genetics, University of Genoa, Via A. De Toni 5, 16132 Genoa, Italy.
14 Department of Health Research and Policy, Stanford University School of Medicine, Stanford, 300 Pasteur Drive, California 94305-5405, USA.
15 Geriatric Research, Education and Clinical Center, Veterans Affairs Palo Alto Health Care System, 3801 Miranda Avenue, Palo Alto, California 94304, USA.
16 These authors contributed equally to this work.
A molecular test for Alzheimer's disease could lead to better treatment and therapies. We found 18 signaling proteins in blood plasma that can be used to classify blinded samples from Alzheimer's and control subjects with close to 90% accuracy and to identify patients who had mild cognitive impairment that progressed to Alzheimer's disease 2-6 years later. Biological analysis of the 18 proteins points to systemic dysregulation of hematopoiesis, immune responses, apoptosis and neuronal support in presymptomatic Alzheimer's disease.
http://www.m3.com/tools/MedicalLibrary/nature/200711/nature_medicine/09.html
休み明け、快適始動のコツ
(毎日 2008年1月4日)
年末年始の休みが終わり、仕事や学校が始まる時期を迎えた。
体調を整え、快適に新年をスタートさせるコツを、
池谷医院(あきる野市)の池谷敏郎医師(内科・循環器科)と、
精神科医で作家の奥田弘美さんに聞いた。
年末年始はアルコール、糖分、油、炭水化物をとる機会が多く、
内臓脂肪がたまりがち。
池谷医師が勧めるのは、「朝だけダイエット」。
朝食を野菜ジュースと果物のみにし、昼食と夕食は普通に食べる方法。
数日間でも摂取カロリーを少なくすると、
短期間にたまった内臓脂肪はすぐに落ちる。
運動も大切で、ウオーキングが最適。
だが、「家事を一生懸命やるだけでも運動になる」。
久々に人込みに出ると、風邪のウイルスにさらされる心配。
予防には、マスクがよい。
のどの湿度を上げて、ウイルスを増殖しにくくする。
うがいと手洗いも大切。
うがいは、上を向いて舌を出すようにして、
のどの奧で15秒ほどがらがらし、3回ほど繰り返すとよい。
冬は寒さで血圧が上昇し、血管にもストレスがかかるため、
脳卒中を招きやすい。
脳卒中の患者は約140万人、年に約13万人が脳卒中で死亡。
体がなまった休み明けは要注意。
脳卒中には、くも膜下出血と脳出血、脳梗塞などがあり、
発症には血圧の上昇が大きくかかわる。
この時期に大切なのは、寒暖の差をなくして血圧の急上昇を防ぐこと。
風呂に入るときは脱衣所を暖めておいたり、家から外に出るときには
セーターを着込んだりする。
急に激しい運動をすることも避ける方が良い。
魚を積極的に食べるとよい。
暴飲暴食や運動不足で血中の中性脂肪が増え、
善玉コレステロールが減ると、脳卒中の原因となる動脈硬化を生じる。
魚に多く含まれているドコサヘキサエン酸(DHA)と
エイコサペンタエン酸(EPA)は、脂肪のバランスを整え、予防に効果的。
奥田さんは、「ストレスのもとは、体や心に起こる変化。
年末年始は帰省して人と会ったり、気づかないうちに心も疲れている。
心の健康を保つには、人間関係や仕事、プライベート、健康、
お金のバランスが大事」。
まず実行したいのが、早起き。
休み最後の2日間は、夜更かしをした後でも、通常の出勤時間に起きる。
2日間はアルコールを控え、肉、魚、豆腐などのたんぱく質と野菜を摂る。
「思考パターンを作るのは、脳内の神経伝達物質。
心を前向きにするには、睡眠と食事を整えるのが基本」。
心に新年の景気づけをするのも効果的。
例えば、財布や文具など普段使うものを新しくする。
1年の目標を決めると、エネルギーが出てくる。
ストイックな目標より、「旅行に行く」、「英会話を習う」など、楽しい項目。
「休みの最後の日までフルに活動して仕事に向かう場合、
仕事の初日は、『ならしの日』と割り切って」と奥田さん。
▽間に合うことは翌週に回す
▽残業をせず定時に帰る
▽新年会は慎むなど、張り切りすぎないように意識する。
……………………………………………………………………………
■奥田弘美さんが勧める心の健康回復法
・バランスのとれた食事
・散歩など軽い運動
・1人の時間の確保
・早寝早起き
・ゆっくり入浴
・マッサージなどのリラクセーション
・日用品を新調する
・楽しい目標をたてる
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=65317
年末年始の休みが終わり、仕事や学校が始まる時期を迎えた。
体調を整え、快適に新年をスタートさせるコツを、
池谷医院(あきる野市)の池谷敏郎医師(内科・循環器科)と、
精神科医で作家の奥田弘美さんに聞いた。
年末年始はアルコール、糖分、油、炭水化物をとる機会が多く、
内臓脂肪がたまりがち。
池谷医師が勧めるのは、「朝だけダイエット」。
朝食を野菜ジュースと果物のみにし、昼食と夕食は普通に食べる方法。
数日間でも摂取カロリーを少なくすると、
短期間にたまった内臓脂肪はすぐに落ちる。
運動も大切で、ウオーキングが最適。
だが、「家事を一生懸命やるだけでも運動になる」。
久々に人込みに出ると、風邪のウイルスにさらされる心配。
予防には、マスクがよい。
のどの湿度を上げて、ウイルスを増殖しにくくする。
うがいと手洗いも大切。
うがいは、上を向いて舌を出すようにして、
のどの奧で15秒ほどがらがらし、3回ほど繰り返すとよい。
冬は寒さで血圧が上昇し、血管にもストレスがかかるため、
脳卒中を招きやすい。
脳卒中の患者は約140万人、年に約13万人が脳卒中で死亡。
体がなまった休み明けは要注意。
脳卒中には、くも膜下出血と脳出血、脳梗塞などがあり、
発症には血圧の上昇が大きくかかわる。
この時期に大切なのは、寒暖の差をなくして血圧の急上昇を防ぐこと。
風呂に入るときは脱衣所を暖めておいたり、家から外に出るときには
セーターを着込んだりする。
急に激しい運動をすることも避ける方が良い。
魚を積極的に食べるとよい。
暴飲暴食や運動不足で血中の中性脂肪が増え、
善玉コレステロールが減ると、脳卒中の原因となる動脈硬化を生じる。
魚に多く含まれているドコサヘキサエン酸(DHA)と
エイコサペンタエン酸(EPA)は、脂肪のバランスを整え、予防に効果的。
奥田さんは、「ストレスのもとは、体や心に起こる変化。
年末年始は帰省して人と会ったり、気づかないうちに心も疲れている。
心の健康を保つには、人間関係や仕事、プライベート、健康、
お金のバランスが大事」。
まず実行したいのが、早起き。
休み最後の2日間は、夜更かしをした後でも、通常の出勤時間に起きる。
2日間はアルコールを控え、肉、魚、豆腐などのたんぱく質と野菜を摂る。
「思考パターンを作るのは、脳内の神経伝達物質。
心を前向きにするには、睡眠と食事を整えるのが基本」。
心に新年の景気づけをするのも効果的。
例えば、財布や文具など普段使うものを新しくする。
1年の目標を決めると、エネルギーが出てくる。
ストイックな目標より、「旅行に行く」、「英会話を習う」など、楽しい項目。
「休みの最後の日までフルに活動して仕事に向かう場合、
仕事の初日は、『ならしの日』と割り切って」と奥田さん。
▽間に合うことは翌週に回す
▽残業をせず定時に帰る
▽新年会は慎むなど、張り切りすぎないように意識する。
……………………………………………………………………………
■奥田弘美さんが勧める心の健康回復法
・バランスのとれた食事
・散歩など軽い運動
・1人の時間の確保
・早寝早起き
・ゆっくり入浴
・マッサージなどのリラクセーション
・日用品を新調する
・楽しい目標をたてる
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=65317
乳酸菌:アレルギーの抑制力解明 東大など、症状緩和に可能性
(毎日 1月4日)
腸内に存在する乳酸菌の一種が、アレルギーの原因となる
免疫細胞を細胞死(アポトーシス)に導くことを、
東京大などのグループがマウスの実験で突き止めた。
乳酸菌は、アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー症状を
抑えることが報告されているが、メカニズムの一端が明らかに。
体内では、免疫細胞である「Th1」と「Th2」の均衡が保たれているが、
バランスが崩れてTh2が増えると、「IgE」という抗体が過剰に作られ、
アレルギー反応が起きる。
アレルギーの人は、Th2が過剰な傾向。
一方、アレルギー症状のある子どもは、乳酸菌のビフィズス菌や
ラクトバチルス菌が腸内に少ないという報告。
東大の八村敏志准教授らのグループが、
培養したマウスのTh2細胞にラクトバチルス菌を加えたところ、
何も加えない場合に比べて、Th2が1割程度多く細胞死を起こす。
マウスにこの菌を食べさせる実験でも、同様の結果を確認。
八村准教授は、「乳酸菌はTh1を増やす働きが知られていたが、
Th2の細胞死を促してアレルギーを抑える仕組みもある。
乳酸菌摂取が症状緩和につながる可能性がある」。
http://mainichi.jp/select/science/news/20080104dde041040035000c.html
腸内に存在する乳酸菌の一種が、アレルギーの原因となる
免疫細胞を細胞死(アポトーシス)に導くことを、
東京大などのグループがマウスの実験で突き止めた。
乳酸菌は、アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー症状を
抑えることが報告されているが、メカニズムの一端が明らかに。
体内では、免疫細胞である「Th1」と「Th2」の均衡が保たれているが、
バランスが崩れてTh2が増えると、「IgE」という抗体が過剰に作られ、
アレルギー反応が起きる。
アレルギーの人は、Th2が過剰な傾向。
一方、アレルギー症状のある子どもは、乳酸菌のビフィズス菌や
ラクトバチルス菌が腸内に少ないという報告。
東大の八村敏志准教授らのグループが、
培養したマウスのTh2細胞にラクトバチルス菌を加えたところ、
何も加えない場合に比べて、Th2が1割程度多く細胞死を起こす。
マウスにこの菌を食べさせる実験でも、同様の結果を確認。
八村准教授は、「乳酸菌はTh1を増やす働きが知られていたが、
Th2の細胞死を促してアレルギーを抑える仕組みもある。
乳酸菌摂取が症状緩和につながる可能性がある」。
http://mainichi.jp/select/science/news/20080104dde041040035000c.html
2008年1月6日日曜日
TLR4はTGF-βシグナル伝達と肝繊維症を促進する
(nature medicine 11月号Vol.13 No11 / P. 1324 - 1332)
肝臓の損傷は、腸関門の不全と細菌産物への
肝臓の暴露度の上昇をともなう。
本論文では、肝臓の繊維化には腸内細菌叢と機能を持つ
Toll様受容体4(TLR4)が必要であるが、TLR2は必要でない。
Tlr4キメラマウスとin vivoでのリポ多糖類(LPS)投与により、
肝臓の筋繊維芽細胞の主要な前駆細胞である非活性型肝臓星細胞(HSC)が、
TLR4リガンドが繊維化を促進する際の主要な標的である。
非活性型HSCでは、TLR4の活性化はケモカインの分泌を増加し、
クッパー細胞の走化性を誘導するだけでなく、
トランスフォーミング増殖因子(TGF)-β偽受容体Bambiの発現を低減し、
HSCをTGF-β誘導性シグナル感受性にし、
クッパー細胞による制限のない活性化をもたらす。
LPSが誘導するBambi発現抑制とTGF-βに対する感作は、
Myd88-NF-κB依存性経路を介して起こる。
したがって、Myd88欠損マウスでは肝繊維症が減少する。
TLR4-Myd88-NF-κB軸によるTGF-βシグナル伝達の修飾は、
炎症惹起シグナルと繊維化惹起シグナルをつなぐ新規のメカニズム。
[原文]TLR4 enhances TGF-β signaling and hepatic fibrosis
Ekihiro Seki1,2, Samuele De Minicis1,2, Christoph H Osterreicher1,2, Johannes Kluwe1, Yosuke Osawa1, David A Brenner2 & Robert F Schwabe1
1 Department of Medicine, Columbia University, College of Physicians and Surgeons, New York, New York 10032, USA.
2 Department of Medicine, University of California, San Diego, School of Medicine, La Jolla, California 92093, USA.
Hepatic injury is associated with a defective intestinal barrier and increased hepatic exposure to bacterial products. Here we report that the intestinal bacterial microflora and a functional Toll-like receptor 4 (TLR4), but not TLR2, are required for hepatic fibrogenesis. Using Tlr4-chimeric mice and in vivo lipopolysaccharide (LPS) challenge, we demonstrate that quiescent hepatic stellate cells (HSCs), the main precursors for myofibroblasts in the liver, are the predominant target through which TLR4 ligands promote fibrogenesis. In quiescent HSCs, TLR4 activation not only upregulates chemokine secretion and induces chemotaxis of Kupffer cells, but also downregulates the transforming growth factor (TGF)-β pseudoreceptor Bambi to sensitize HSCs toTGF-β -induced signals and allow for unrestricted activation by Kupffer cells. LPS-induced Bambi downregulation and sensitization to TGF-β is mediated by a Myd88-NF-κB-dependent pathway. Accordingly, Myd88-deficient mice have decreased hepatic fibrosis. Thus, modulation of TGF-β signaling by a Myd88-NF-κB axis provides a novel link between proinflammatory and profibrogenic signals.
http://www.m3.com/tools/MedicalLibrary/nature/200711/nature_medicine/05.html?Mg=e480715361192da2cde850f7d290ace7&Eml=12b55b931cb52b4152963c77864c5aec&F=h&portalId=mailmag
肝臓の損傷は、腸関門の不全と細菌産物への
肝臓の暴露度の上昇をともなう。
本論文では、肝臓の繊維化には腸内細菌叢と機能を持つ
Toll様受容体4(TLR4)が必要であるが、TLR2は必要でない。
Tlr4キメラマウスとin vivoでのリポ多糖類(LPS)投与により、
肝臓の筋繊維芽細胞の主要な前駆細胞である非活性型肝臓星細胞(HSC)が、
TLR4リガンドが繊維化を促進する際の主要な標的である。
非活性型HSCでは、TLR4の活性化はケモカインの分泌を増加し、
クッパー細胞の走化性を誘導するだけでなく、
トランスフォーミング増殖因子(TGF)-β偽受容体Bambiの発現を低減し、
HSCをTGF-β誘導性シグナル感受性にし、
クッパー細胞による制限のない活性化をもたらす。
LPSが誘導するBambi発現抑制とTGF-βに対する感作は、
Myd88-NF-κB依存性経路を介して起こる。
したがって、Myd88欠損マウスでは肝繊維症が減少する。
TLR4-Myd88-NF-κB軸によるTGF-βシグナル伝達の修飾は、
炎症惹起シグナルと繊維化惹起シグナルをつなぐ新規のメカニズム。
[原文]TLR4 enhances TGF-β signaling and hepatic fibrosis
Ekihiro Seki1,2, Samuele De Minicis1,2, Christoph H Osterreicher1,2, Johannes Kluwe1, Yosuke Osawa1, David A Brenner2 & Robert F Schwabe1
1 Department of Medicine, Columbia University, College of Physicians and Surgeons, New York, New York 10032, USA.
2 Department of Medicine, University of California, San Diego, School of Medicine, La Jolla, California 92093, USA.
Hepatic injury is associated with a defective intestinal barrier and increased hepatic exposure to bacterial products. Here we report that the intestinal bacterial microflora and a functional Toll-like receptor 4 (TLR4), but not TLR2, are required for hepatic fibrogenesis. Using Tlr4-chimeric mice and in vivo lipopolysaccharide (LPS) challenge, we demonstrate that quiescent hepatic stellate cells (HSCs), the main precursors for myofibroblasts in the liver, are the predominant target through which TLR4 ligands promote fibrogenesis. In quiescent HSCs, TLR4 activation not only upregulates chemokine secretion and induces chemotaxis of Kupffer cells, but also downregulates the transforming growth factor (TGF)-β pseudoreceptor Bambi to sensitize HSCs toTGF-β -induced signals and allow for unrestricted activation by Kupffer cells. LPS-induced Bambi downregulation and sensitization to TGF-β is mediated by a Myd88-NF-κB-dependent pathway. Accordingly, Myd88-deficient mice have decreased hepatic fibrosis. Thus, modulation of TGF-β signaling by a Myd88-NF-κB axis provides a novel link between proinflammatory and profibrogenic signals.
http://www.m3.com/tools/MedicalLibrary/nature/200711/nature_medicine/05.html?Mg=e480715361192da2cde850f7d290ace7&Eml=12b55b931cb52b4152963c77864c5aec&F=h&portalId=mailmag
「血管年齢」を知ることが、患者に脂質目標値を達成させ、医学的アドバイスに順守させるのに有用
(Medscape 11月28日)
患者に、自分の循環器系リスクを教えるという簡単な手法が、
患者に医学的アドバイスを順守させ、脂質目標値を達成させるのに
有効であることが最新研究[1]で示された。
循環器系疾患(CVD)発現のリスクが高く、症状がまだ出ていない患者には、
「血管年齢」という分りやすい概念が心に響く。
Dr Steven A Grover(マギル大学)は、
「我々は、マギル循環器系健康向上プログラムを長年取り組んできた。
患者自身のリスクの内容と、減量・運動・脂質降下薬服薬によって、
どれほど変化するのかを患者本人に示してきた。
なんらかの治療を、特に血圧やコレステロールといった症状の出ない
病態に対して始める必要がある。
この手法は、治療の進捗状況を患者に説明するのに有用」。
Grover博士らは、3053例を対象にした
「不均一な患者群のコンプライアンスと知識向上のための循環器系健康評価
(Cardiovascular Health Evaluation to Improve Compliance and Knowledge Among Uninformed Patients: CHECK-UP)」の結果を発表。
3000例以上の患者のうち、12カ月後でも試験に残っていた者は2687例。
循環器系疾患を発現する確率を、コンピューターで出力。
CVDを有している被験者の確率は、循環器系余命モデルを用いて算出。
CVDを有していない被験者の確率は、フラミンガムのリスク推測値を用いて
今後8年間でCVD発現のリスク割合、循環器系余命として表現。
2つ目の手法は、患者のリスクを、冠動脈疾患および脳卒中リスクを勘案して
算出した患者の余命と、同年齢・同性の平均余命との差を、
患者の年齢から引いて算出する「血管年齢」で表現。
被験者を、従来型の治療群と、患者のリスク像を記した
コンピューター出力紙を見せる群とに分けた。
12カ月間は、脂質と血圧を測定し、3カ月毎に担当医師の下に来させた。
12カ月後の患者の低比重リポ蛋白(LDL)コレステロールと
総コレステロール/高比重リポ蛋白(HDL)コレステロール比の低下の幅は、
両群間で差はなかったが、試験開始時の脂質濃度で調整すると、
試験期間を通じてリスク像を見せられていた患者群の方が有意に大きい。
常日ごろから自分のリスク像の変化を見せられていた患者は、
脂質目標値に達する傾向も強い。
このことは、試験開始時の脂質像がもっとも悪かった層で特に顕著。
血管年齢は、脂質目標値の達成の最も強い予測因子の一つであり、
フラミンガムリスクよりも強力。
「最も強く作用したのは、年齢差。
血管年齢が実年齢からどのくらい離れているか、だ。
年齢差が大きいほど、リスク像への影響が大きかった。
フラミンガムリスクが高・中・低の場合を調べても、影響は小さかった。
実際に患者のモチベーションになったのは、血管年齢の一行だけ」
CHECK-UP試験に関連する2つの解説記事が、
循環器系リスクについてのコミュニケーションに伴う微妙な問題について考察。
Dr Rod Jacksonと Sue Wells(オークランド大学、ニュージーランド)[2]は、
リスク因子ではなく、リスクを管理するという考え方が
医師にあまり理解されていない。
「医師のほとんどは、高血圧と高脂血症の診断と治療のやり方を
教わっているが、リスクに基づいた手法では、診断しない。
また、治療法のほとんどは個々のリスク因子を標的にしたもので、
血圧や血中脂質濃度の測定・治療を中心にしないというのは難しい。」
しかし、大きな障害は時間。
CHECK-UP試験で、定期的に循環器系リスクを計算し、
患者に伝える時間は、多忙な医師には捻出できない。
リスク計算と患者の診療記録とを結びつけるコンピューターシステムの
ようなものがあれば、その作業を手早く済ませられる。
ニュージーランドでは、PREDICTというコンピューターシステムが
すでに45,000例の患者を対象にこれを実現。
Grover博士らの血管年齢の考え方は、
「予測された循環器系リスクを、患者と医師にとって意味のあるものに
移し替える基準として正しいことが証明される」
2つ目の解説記事[3]では、Dr Charles B Eaton(ブラウン大学)が、
CHECK-UP試験は定期的な外来診療の意義を間接的に検証。
2つの試験群での試験主要評価項目の差が、
著者らが報告した値よりも大きくならなかったのは、
非介入群の患者でも医師と定期的に会うことで
治療目標の達成が促進されることが理由。
しかしEaton博士は、「循環器系リスクが高い患者のうち、
1年後の脂質目標に達した者が45%から66%しかいなかった。
大きな治療のギャップがまだ存在している」
Grover博士は、今回の試験は正しい方向性に向けた一歩に過ぎない。
一番重要なのは、患者も取り込んだ新しいやり方を発見すること。
「臨床試験ではよく効く薬でも、実生活の中では同じように作用しない。
長期治療の状況では、患者自身が専門家に。
無症状の病態について、患者はどういう行動なら脂質のコントロールができ、
どういう行動なら脂質をコントロールできなくなるかを知っている。
患者を引き込むことができれば、
知識はとても強力な道具になりうることを利用できる」
血管年齢の考え方は、医師をも深く共鳴させるとGrover博士は考えている。
過去10年、カナダ循環器学会の展示場で血管年齢測定を行っている。
「医療専門家が、自分の数値がどのように変化したかを確認しに
再度やって来る。それには驚いた。彼らは、測定が目的で列を作るのだ」
1. Grover SA, Lowensteyn I, Joseph L, et al.
Patient knowledge of coronary risk profile improves the effectiveness of dyslipidemia therapy: the CHECK-UP study: A randomized controlled trial.
Arch Intern Med. 2007;167:2296-2303.
2. Eaton CB.
Using cardiovascular age equivalent to close the treatment gap for dyslipidemia.
Arch Intern Med. 2007;167:2288.
3. Jackson R, Wells S.
Prediction is difficult, particularly about the future.
Arch Intern Med. 2007;167:2286-2287.
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=SPECIALTY&categoryId=580&articleLang=ja&articleId=63553
患者に、自分の循環器系リスクを教えるという簡単な手法が、
患者に医学的アドバイスを順守させ、脂質目標値を達成させるのに
有効であることが最新研究[1]で示された。
循環器系疾患(CVD)発現のリスクが高く、症状がまだ出ていない患者には、
「血管年齢」という分りやすい概念が心に響く。
Dr Steven A Grover(マギル大学)は、
「我々は、マギル循環器系健康向上プログラムを長年取り組んできた。
患者自身のリスクの内容と、減量・運動・脂質降下薬服薬によって、
どれほど変化するのかを患者本人に示してきた。
なんらかの治療を、特に血圧やコレステロールといった症状の出ない
病態に対して始める必要がある。
この手法は、治療の進捗状況を患者に説明するのに有用」。
Grover博士らは、3053例を対象にした
「不均一な患者群のコンプライアンスと知識向上のための循環器系健康評価
(Cardiovascular Health Evaluation to Improve Compliance and Knowledge Among Uninformed Patients: CHECK-UP)」の結果を発表。
3000例以上の患者のうち、12カ月後でも試験に残っていた者は2687例。
循環器系疾患を発現する確率を、コンピューターで出力。
CVDを有している被験者の確率は、循環器系余命モデルを用いて算出。
CVDを有していない被験者の確率は、フラミンガムのリスク推測値を用いて
今後8年間でCVD発現のリスク割合、循環器系余命として表現。
2つ目の手法は、患者のリスクを、冠動脈疾患および脳卒中リスクを勘案して
算出した患者の余命と、同年齢・同性の平均余命との差を、
患者の年齢から引いて算出する「血管年齢」で表現。
被験者を、従来型の治療群と、患者のリスク像を記した
コンピューター出力紙を見せる群とに分けた。
12カ月間は、脂質と血圧を測定し、3カ月毎に担当医師の下に来させた。
12カ月後の患者の低比重リポ蛋白(LDL)コレステロールと
総コレステロール/高比重リポ蛋白(HDL)コレステロール比の低下の幅は、
両群間で差はなかったが、試験開始時の脂質濃度で調整すると、
試験期間を通じてリスク像を見せられていた患者群の方が有意に大きい。
常日ごろから自分のリスク像の変化を見せられていた患者は、
脂質目標値に達する傾向も強い。
このことは、試験開始時の脂質像がもっとも悪かった層で特に顕著。
血管年齢は、脂質目標値の達成の最も強い予測因子の一つであり、
フラミンガムリスクよりも強力。
「最も強く作用したのは、年齢差。
血管年齢が実年齢からどのくらい離れているか、だ。
年齢差が大きいほど、リスク像への影響が大きかった。
フラミンガムリスクが高・中・低の場合を調べても、影響は小さかった。
実際に患者のモチベーションになったのは、血管年齢の一行だけ」
CHECK-UP試験に関連する2つの解説記事が、
循環器系リスクについてのコミュニケーションに伴う微妙な問題について考察。
Dr Rod Jacksonと Sue Wells(オークランド大学、ニュージーランド)[2]は、
リスク因子ではなく、リスクを管理するという考え方が
医師にあまり理解されていない。
「医師のほとんどは、高血圧と高脂血症の診断と治療のやり方を
教わっているが、リスクに基づいた手法では、診断しない。
また、治療法のほとんどは個々のリスク因子を標的にしたもので、
血圧や血中脂質濃度の測定・治療を中心にしないというのは難しい。」
しかし、大きな障害は時間。
CHECK-UP試験で、定期的に循環器系リスクを計算し、
患者に伝える時間は、多忙な医師には捻出できない。
リスク計算と患者の診療記録とを結びつけるコンピューターシステムの
ようなものがあれば、その作業を手早く済ませられる。
ニュージーランドでは、PREDICTというコンピューターシステムが
すでに45,000例の患者を対象にこれを実現。
Grover博士らの血管年齢の考え方は、
「予測された循環器系リスクを、患者と医師にとって意味のあるものに
移し替える基準として正しいことが証明される」
2つ目の解説記事[3]では、Dr Charles B Eaton(ブラウン大学)が、
CHECK-UP試験は定期的な外来診療の意義を間接的に検証。
2つの試験群での試験主要評価項目の差が、
著者らが報告した値よりも大きくならなかったのは、
非介入群の患者でも医師と定期的に会うことで
治療目標の達成が促進されることが理由。
しかしEaton博士は、「循環器系リスクが高い患者のうち、
1年後の脂質目標に達した者が45%から66%しかいなかった。
大きな治療のギャップがまだ存在している」
Grover博士は、今回の試験は正しい方向性に向けた一歩に過ぎない。
一番重要なのは、患者も取り込んだ新しいやり方を発見すること。
「臨床試験ではよく効く薬でも、実生活の中では同じように作用しない。
長期治療の状況では、患者自身が専門家に。
無症状の病態について、患者はどういう行動なら脂質のコントロールができ、
どういう行動なら脂質をコントロールできなくなるかを知っている。
患者を引き込むことができれば、
知識はとても強力な道具になりうることを利用できる」
血管年齢の考え方は、医師をも深く共鳴させるとGrover博士は考えている。
過去10年、カナダ循環器学会の展示場で血管年齢測定を行っている。
「医療専門家が、自分の数値がどのように変化したかを確認しに
再度やって来る。それには驚いた。彼らは、測定が目的で列を作るのだ」
1. Grover SA, Lowensteyn I, Joseph L, et al.
Patient knowledge of coronary risk profile improves the effectiveness of dyslipidemia therapy: the CHECK-UP study: A randomized controlled trial.
Arch Intern Med. 2007;167:2296-2303.
2. Eaton CB.
Using cardiovascular age equivalent to close the treatment gap for dyslipidemia.
Arch Intern Med. 2007;167:2288.
3. Jackson R, Wells S.
Prediction is difficult, particularly about the future.
Arch Intern Med. 2007;167:2286-2287.
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=SPECIALTY&categoryId=580&articleLang=ja&articleId=63553
地域医療崩壊に揺れた07年 行き過ぎた改革のダメージ色濃く
(じほう 2007年12月28日)
2007年は、病院勤務医を中心とした医師の偏在・不足に、
史上最大の下げ幅となった06年度診療報酬マイナス改定のダメージが加わり、
各地で地域医療崩壊が叫ばれる年となった。
政府・与党も、08年度政府予算編成、診療報酬改定論議を通じて
医師不足対策を最優先するなど、
“行き過ぎた改革”による危機回避に舵を切った格好。
次期診療報酬改定では本体部分が0.38%のプラスとなったが、
改定財源は限られ、医療再生につながるのか楽観視はできない。
今年1月の中央社会保険医療協議会総会は、
06年度診療報酬改定から1年もたたずに、
「7対1入院基本料に対する建議」を柳澤伯夫厚生労働相(当時)に提出。
一部の大病院が新卒看護師を大量に確保するなど、
「地域医療に深刻な影響を与えることが懸念」が理由。
医師、看護師の不足も絡み、経営環境の悪化は医療機関の倒産に。
1-6月だけで31件と、前年実績を半年で上回るペースで伸び、
状況を看過できないと地域医療の確保に向けた施策を打ち出した。
政府が5月に示した6項目の「緊急医師確保対策」を受け、
8月には厚生労働、文部科学、総務の3省による地域医療に関する
関係省庁連絡会議が、北海道、岩手など5道県6病院を対象に
緊急に医師を派遣するシステムの第1弾を決定。
病院勤務医の労働環境改善、女性医師が働きやすい環境整備、
医師不足地域での大学医学部定員枠の拡大-といった対策を固めた。
医師不足対策は、08年度の厚労省予算案の筆頭に掲げられ、
大幅増となる約161億円を確保。
次期診療報酬改定は、本体部分を8年ぶりに304億円、
0.38%引き上げるプラス改定。
医療現場からは、「この水準では医療崩壊を防げない」という声が。
11年度までに、社会保障費の国庫負担を1兆1000億円削減する
歳出改革路線に対し、新たな財源確保が不可避との声。
12月には自民党・社会保障制度調査会長の鈴木俊一氏が、
年2200億円を削減する方針に、「来年以降はもう無理」と限界感。
来年1月には、「社会保障に関する国民会議」(仮称)の初会合も予定。
有識者のほか、福田康夫首相や舛添要一厚労相らも加わり、
社会保障の内容や給付と負担のバランス、
消費税を含む財源確保などについて議論。
現行の「中福祉・低負担」から、「中福祉・中負担」への政策転換は図れるか?
来年に控える衆院選が判断する最初の機会に。
自民・民主両党が、国民にどのような選択肢を示すのか、
医療の将来を占う意味でも注目。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=65264
2007年は、病院勤務医を中心とした医師の偏在・不足に、
史上最大の下げ幅となった06年度診療報酬マイナス改定のダメージが加わり、
各地で地域医療崩壊が叫ばれる年となった。
政府・与党も、08年度政府予算編成、診療報酬改定論議を通じて
医師不足対策を最優先するなど、
“行き過ぎた改革”による危機回避に舵を切った格好。
次期診療報酬改定では本体部分が0.38%のプラスとなったが、
改定財源は限られ、医療再生につながるのか楽観視はできない。
今年1月の中央社会保険医療協議会総会は、
06年度診療報酬改定から1年もたたずに、
「7対1入院基本料に対する建議」を柳澤伯夫厚生労働相(当時)に提出。
一部の大病院が新卒看護師を大量に確保するなど、
「地域医療に深刻な影響を与えることが懸念」が理由。
医師、看護師の不足も絡み、経営環境の悪化は医療機関の倒産に。
1-6月だけで31件と、前年実績を半年で上回るペースで伸び、
状況を看過できないと地域医療の確保に向けた施策を打ち出した。
政府が5月に示した6項目の「緊急医師確保対策」を受け、
8月には厚生労働、文部科学、総務の3省による地域医療に関する
関係省庁連絡会議が、北海道、岩手など5道県6病院を対象に
緊急に医師を派遣するシステムの第1弾を決定。
病院勤務医の労働環境改善、女性医師が働きやすい環境整備、
医師不足地域での大学医学部定員枠の拡大-といった対策を固めた。
医師不足対策は、08年度の厚労省予算案の筆頭に掲げられ、
大幅増となる約161億円を確保。
次期診療報酬改定は、本体部分を8年ぶりに304億円、
0.38%引き上げるプラス改定。
医療現場からは、「この水準では医療崩壊を防げない」という声が。
11年度までに、社会保障費の国庫負担を1兆1000億円削減する
歳出改革路線に対し、新たな財源確保が不可避との声。
12月には自民党・社会保障制度調査会長の鈴木俊一氏が、
年2200億円を削減する方針に、「来年以降はもう無理」と限界感。
来年1月には、「社会保障に関する国民会議」(仮称)の初会合も予定。
有識者のほか、福田康夫首相や舛添要一厚労相らも加わり、
社会保障の内容や給付と負担のバランス、
消費税を含む財源確保などについて議論。
現行の「中福祉・低負担」から、「中福祉・中負担」への政策転換は図れるか?
来年に控える衆院選が判断する最初の機会に。
自民・民主両党が、国民にどのような選択肢を示すのか、
医療の将来を占う意味でも注目。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=65264
2008年1月5日土曜日
1位は男性長野、女性沖縄 05年の平均寿命 全都道府県で延びる
(共同通信社 2007年12月18日)
平均寿命が最も長い都道府県は、
男性は長野で79.84歳、女性は沖縄で86.88歳
(厚生労働省「2005年都道府県別生命表」)。
都道府県別生命表は、1965年から5年ごとに作成され、今回が9回目。
長野の男性は90年から4回連続、沖縄の女性は75年から7回連続のトップ。
最下位は、男女とも青森(男性76.27歳、女性84.80歳)。
2000年の前回と比べ、すべての都道府県で平均寿命は延びた。
男性の2位は滋賀(79.60歳)で、以下神奈川、福井、東京。
女性の2位は島根(86.57歳)で、熊本、岡山、長野。
長野は、女性も5位で男女とも長寿ぶりが目立った。
女性でトップの沖縄は、男性が25位に。
青森の男性は7回連続、女性は2回連続の最下位。
男性は秋田、岩手、高知、鹿児島、女性は栃木、秋田、大阪、茨城の順。
2000年からの5年間で、平均寿命の延びが最も大きかったのは、
男性は滋賀と岡山で1.41歳、女性は大分と鳥取の1.36歳。
男性で前回15位だった東京は、今回5位と大幅に上昇。
順位が大きく変わったのは、男性の佐賀(前回44位から32位)、
岡山(同21位から11位)、女性の大分(同25位から15位)。
生命表は、出生や死亡に関する統計データを基に「平均余命」を算出。
ゼロ歳児の平均余命が平均寿命を意味する。
厚労省は毎年、日本人全体の「簡易生命表」を公表。
06年の寿命は、女性が85.81歳と世界1位、男性は79.00歳で同2位。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=64614
平均寿命が最も長い都道府県は、
男性は長野で79.84歳、女性は沖縄で86.88歳
(厚生労働省「2005年都道府県別生命表」)。
都道府県別生命表は、1965年から5年ごとに作成され、今回が9回目。
長野の男性は90年から4回連続、沖縄の女性は75年から7回連続のトップ。
最下位は、男女とも青森(男性76.27歳、女性84.80歳)。
2000年の前回と比べ、すべての都道府県で平均寿命は延びた。
男性の2位は滋賀(79.60歳)で、以下神奈川、福井、東京。
女性の2位は島根(86.57歳)で、熊本、岡山、長野。
長野は、女性も5位で男女とも長寿ぶりが目立った。
女性でトップの沖縄は、男性が25位に。
青森の男性は7回連続、女性は2回連続の最下位。
男性は秋田、岩手、高知、鹿児島、女性は栃木、秋田、大阪、茨城の順。
2000年からの5年間で、平均寿命の延びが最も大きかったのは、
男性は滋賀と岡山で1.41歳、女性は大分と鳥取の1.36歳。
男性で前回15位だった東京は、今回5位と大幅に上昇。
順位が大きく変わったのは、男性の佐賀(前回44位から32位)、
岡山(同21位から11位)、女性の大分(同25位から15位)。
生命表は、出生や死亡に関する統計データを基に「平均余命」を算出。
ゼロ歳児の平均余命が平均寿命を意味する。
厚労省は毎年、日本人全体の「簡易生命表」を公表。
06年の寿命は、女性が85.81歳と世界1位、男性は79.00歳で同2位。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=64614
年末年始の体重増加に打ち勝つ方法
(WebMD 12月28日)
食べ物がそこらじゅうに溢れる年末年始。
まるで私たちを太らせようとするかのように、ご馳走続きに。
年末年始のご馳走で、減量計画をだめにしない方法がある。
どのようなきっかけで食べ過ぎてしまうのか、自覚することが一番いい方法。
食べ物と感情:年末年始の体重を増加に導く二重の要因
過食はシーズンによらず、食べ物の刺激というよりは感情に影響される。
ブラウン大学ウォーレン・アルパート・メディカルスクールの研究者
Heather Niemeierらは、ほとんどの過食の原因には心理的因子があり、
感情によって過食に走る人々は、減量および減量後の体重維持に
苦労する傾向にある。
「減量の成功は、感情と思考が環境的要因より大きな役割。
人間は、感情に反応して食べるのである。
年末年始は、いい感情も悪い感情も、すべて呼び起こされやすい」。
過去の年末年始の思い出に浸っている人、
延々と続く家族間の争いに直面しなければならない人、
あるいは1人で過ごす人、
そんな多くの人たちにとって、この時期は寂しい季節に。
モンテフィオーリ医療センターKatherine Mullerは、
「ある感情に対して食べるという行動で反応した場合、
その反応は再び繰り返される。
この反応関係は、長い間に何度も繰り返され強化されていくので、
一度出来上がったらなかなか壊れない」。
この時期は食べ物自体が感情の引き金になり、
もっと激しい感情の放出につながりやすいことを示した研究も。
ニューヨーク大学医療センター臨床心理学者Warren Hubermanは、
「音楽で記憶が呼び起こされるように、特定の食べ物も記憶を呼び起こす。
臭覚は、脳に直接つながる経路である。
特定の料理の匂いをかいだだけで、ある感情が誘発される」。
料理が自分の全記憶の中でどんな役割を果たしているか考えるようにすると、
その食べ物の誘惑に勝つことができるという。
Muller博士は、「その感情を持っていること、記憶を考えることはよい。
だが、楽しいとかつらいといった感情に結びついた食べ物を口にし、
当時を思い出したり、ごまかしたりしてはいけない」。
年末年始の体重増加を防ぐ計画を立てよう
なぜ食べてしまうのかを理解することはある程度の抑止策になるが、
誘惑にいかに対処するか、計画してご馳走に臨むことも重要。
食べないようにするだけで食欲を抑制しよう減量すると、
過食に対応策を自ら身につけた人に比べて過食のリスクが大きい。
ペンシルベニア大学臨床心理学准教授Judith Beckによると、
有効な対応策は、食欲の「フラッシュカード」を使ったポジティブな独り言。
「Beck Solutionのひとつは、やせたいと思うもっともな理由を
すべてリストアップして、毎朝自分自身に読み聞かせる方法。
計画にないものを食べたくなった時、それを読み返せば、
食べ物をあきらめる行為が価値のあることだと常に思い出せる。
自らコンディションを整え、自分にとっての食事の意味について
考え方を変える必要がある」。
Muller博士は、この方法は「思考タイプの人」には効果があるだろう。
もっと衝動的な「見たらすぐ食べてしまう」タイプの人には、
「マインドフル・イーティング」という方法が一番よい。
「原始的な感情がある場所と過食はつながっているので、
無意識に食べ始めてしまう。
対応策のひとつは、注意深さを磨くこと。
その場で常に自分を振り返り、自分の手にあるもの、
お皿に載っているものに注意を向け、食べているものを意識するとよい」。
Huberman博士は、パーティーにはいくつ行ってもいいが、
それぞれ計画を立てていくことが大事。
「何皿食べるか制限してもいいし、各コースで食べる量を制限してもいい。
大好きな食べ物3つだけ食べる、と決める手もある。
重要なのは、食べる量に条件をつけ、その計画を必ず遂行すること」。
「食べ物を無理強いする人」に負けるな
太りやすいご馳走を勧めて否とは言わせない友人、家族、同僚。
「どんな理由であれ、こういう人たちは自分が勧めた食べ物を
人が食べるまで休日のお祝いは終わらないと信じている」。
一番簡単な解決方法は、ただ一言「けっこうです」と何度も何度も言うこと。
Huberman博士は、「これを“壊れたレコード法”と呼んでいる。
丁寧に断り続ければ、最終的には押し付けをやめるだろう。
無礼にする必要はないが、断固とした態度をとらなければならない」。
Beck博士は、自分自身のためになることを当然していいと思うべき。
「アレルギーや宗教的理由で食べ物を断っているのなら、
“けっこうです”と断るのをためらう必要はないので、それを貫き通すべき。
“要りません”と断るときは、そのような権利の感覚を持つこと。
なぜなら、自分の健康を守っているのだから」。
食べたくない理由の多くを説明する必要はない。
「ダイエット」という言葉を出す必要すらない。
「皿の上あるいは手の中にあるからといって、食べなければいけない義務はない」。
Warren Huberman, PhD, psychologist, surgical weight loss program, NYU Medical Center, New York City. Heather Niemeier, PhD, Weight Control & Diabetes Research Center, Miriam Hospital; the Warren Alpert Medical School, Brown University. Katherine Muller, PsyD, director, Cognitive Behavior Therapy Program, Montefiore Medical Center, New York. Judith Beck, clinical associate professor of psychology, University of Pennsylvania; director, Beck Institute for Cognitive Therapy, Philadelphia; author, The Beck Diet Solution. Niemeier, H., Obesity, October 2007; vol 15, no 10.
Lee, J., Behaviour Research and Therapy, October 2007; vol 45, Issue 10: pp 2334-2348.Reviewed on December 18, 2007
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=SPECIALTY&categoryId=580&articleLang=ja&articleId=65239
食べ物がそこらじゅうに溢れる年末年始。
まるで私たちを太らせようとするかのように、ご馳走続きに。
年末年始のご馳走で、減量計画をだめにしない方法がある。
どのようなきっかけで食べ過ぎてしまうのか、自覚することが一番いい方法。
食べ物と感情:年末年始の体重を増加に導く二重の要因
過食はシーズンによらず、食べ物の刺激というよりは感情に影響される。
ブラウン大学ウォーレン・アルパート・メディカルスクールの研究者
Heather Niemeierらは、ほとんどの過食の原因には心理的因子があり、
感情によって過食に走る人々は、減量および減量後の体重維持に
苦労する傾向にある。
「減量の成功は、感情と思考が環境的要因より大きな役割。
人間は、感情に反応して食べるのである。
年末年始は、いい感情も悪い感情も、すべて呼び起こされやすい」。
過去の年末年始の思い出に浸っている人、
延々と続く家族間の争いに直面しなければならない人、
あるいは1人で過ごす人、
そんな多くの人たちにとって、この時期は寂しい季節に。
モンテフィオーリ医療センターKatherine Mullerは、
「ある感情に対して食べるという行動で反応した場合、
その反応は再び繰り返される。
この反応関係は、長い間に何度も繰り返され強化されていくので、
一度出来上がったらなかなか壊れない」。
この時期は食べ物自体が感情の引き金になり、
もっと激しい感情の放出につながりやすいことを示した研究も。
ニューヨーク大学医療センター臨床心理学者Warren Hubermanは、
「音楽で記憶が呼び起こされるように、特定の食べ物も記憶を呼び起こす。
臭覚は、脳に直接つながる経路である。
特定の料理の匂いをかいだだけで、ある感情が誘発される」。
料理が自分の全記憶の中でどんな役割を果たしているか考えるようにすると、
その食べ物の誘惑に勝つことができるという。
Muller博士は、「その感情を持っていること、記憶を考えることはよい。
だが、楽しいとかつらいといった感情に結びついた食べ物を口にし、
当時を思い出したり、ごまかしたりしてはいけない」。
年末年始の体重増加を防ぐ計画を立てよう
なぜ食べてしまうのかを理解することはある程度の抑止策になるが、
誘惑にいかに対処するか、計画してご馳走に臨むことも重要。
食べないようにするだけで食欲を抑制しよう減量すると、
過食に対応策を自ら身につけた人に比べて過食のリスクが大きい。
ペンシルベニア大学臨床心理学准教授Judith Beckによると、
有効な対応策は、食欲の「フラッシュカード」を使ったポジティブな独り言。
「Beck Solutionのひとつは、やせたいと思うもっともな理由を
すべてリストアップして、毎朝自分自身に読み聞かせる方法。
計画にないものを食べたくなった時、それを読み返せば、
食べ物をあきらめる行為が価値のあることだと常に思い出せる。
自らコンディションを整え、自分にとっての食事の意味について
考え方を変える必要がある」。
Muller博士は、この方法は「思考タイプの人」には効果があるだろう。
もっと衝動的な「見たらすぐ食べてしまう」タイプの人には、
「マインドフル・イーティング」という方法が一番よい。
「原始的な感情がある場所と過食はつながっているので、
無意識に食べ始めてしまう。
対応策のひとつは、注意深さを磨くこと。
その場で常に自分を振り返り、自分の手にあるもの、
お皿に載っているものに注意を向け、食べているものを意識するとよい」。
Huberman博士は、パーティーにはいくつ行ってもいいが、
それぞれ計画を立てていくことが大事。
「何皿食べるか制限してもいいし、各コースで食べる量を制限してもいい。
大好きな食べ物3つだけ食べる、と決める手もある。
重要なのは、食べる量に条件をつけ、その計画を必ず遂行すること」。
「食べ物を無理強いする人」に負けるな
太りやすいご馳走を勧めて否とは言わせない友人、家族、同僚。
「どんな理由であれ、こういう人たちは自分が勧めた食べ物を
人が食べるまで休日のお祝いは終わらないと信じている」。
一番簡単な解決方法は、ただ一言「けっこうです」と何度も何度も言うこと。
Huberman博士は、「これを“壊れたレコード法”と呼んでいる。
丁寧に断り続ければ、最終的には押し付けをやめるだろう。
無礼にする必要はないが、断固とした態度をとらなければならない」。
Beck博士は、自分自身のためになることを当然していいと思うべき。
「アレルギーや宗教的理由で食べ物を断っているのなら、
“けっこうです”と断るのをためらう必要はないので、それを貫き通すべき。
“要りません”と断るときは、そのような権利の感覚を持つこと。
なぜなら、自分の健康を守っているのだから」。
食べたくない理由の多くを説明する必要はない。
「ダイエット」という言葉を出す必要すらない。
「皿の上あるいは手の中にあるからといって、食べなければいけない義務はない」。
Warren Huberman, PhD, psychologist, surgical weight loss program, NYU Medical Center, New York City. Heather Niemeier, PhD, Weight Control & Diabetes Research Center, Miriam Hospital; the Warren Alpert Medical School, Brown University. Katherine Muller, PsyD, director, Cognitive Behavior Therapy Program, Montefiore Medical Center, New York. Judith Beck, clinical associate professor of psychology, University of Pennsylvania; director, Beck Institute for Cognitive Therapy, Philadelphia; author, The Beck Diet Solution. Niemeier, H., Obesity, October 2007; vol 15, no 10.
Lee, J., Behaviour Research and Therapy, October 2007; vol 45, Issue 10: pp 2334-2348.Reviewed on December 18, 2007
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=SPECIALTY&categoryId=580&articleLang=ja&articleId=65239
最強の教員を求めて
(nature Asia-Pacific)
良い教員の資質とは?
Naturejobsでは、この複雑な問題がよく取り上げられる。
本号p. 791に、昨年度のNature奨学金獲得のために、
自分の師を推薦した教え子達の推薦状を基に作成した、
教員と学生のための詳細な手引きが紹介。
報告書的なものだが、その観察と経験からは、
駆け出しの研究者と彼らを指導する学者のための多くの教訓を得られる。
最高の教員とは、生涯にわたる良き師であり、
常に学生に対し門戸を開いており、
実際の指導者である場合も、そうでない場合もある。
惜しみなく自分の時間を割き、研究課題に関する指導を行うばかりでなく、
キャリアパスの可能性についても思慮深い助言を与える。
彼らは、同じ技術と法則を提示するための最新の方法を見いだす。
教え子にふさわしい研究課題を巧みに探しだし、
一方で、なぜ学生に研究に対する意欲が欠けているかについて考える。
優れた教員は、共感をもって話を聞いてくれる。
学生が、家庭と研究を両立させるときに起こり得る問題を認識し、
落胆した学生の励まし方も心得ている。
教員は、利己的であってはならず、自分のアイデアを惜しみなく分け与え、
何の見返りも期待していないため、
学生は教員が本当の共同研究者であるように感じる。
教員は、学生を指導すべきだが、学生が自分の説を考え出す
自主性を認めなければならない。
また、昼食やバーベキュー、卒業式のカクテルパーティーで成功を祝う。
最高の教員は、発表された研究をどう評価するか、
専門誌の論文をどのように執筆し、添削するか、
また研究上の疑問点を精査している研究者仲間に
どのように質問をするかを指導する。
ネットワーク作りに取り組み、学生のキャリアパスに眼識のある
一流の研究者を紹介してくれる。
総合すると、このような資質などまったく無理な注文である。
優れた教師と人生の師と非凡なネットワーカーの要素を併せ持った、
このような無私無欲の「最強の教員」が世の中にいるだろうか?
もしいたとしたら、それは間違いなくエリート集団である。
しかし、仮に科学的結果の良し悪しが
それを生み出す研究者によって決まるのであれば、
最強の教員になることは、癌を治療し、生態系を理解し、
宇宙を作り上げている成分を特定することと同様、
価値のある志である。
Nature Vol. 447, P.881 June 2007
http://www.natureasia.com/japan/tokushu/detail.php?id=25
良い教員の資質とは?
Naturejobsでは、この複雑な問題がよく取り上げられる。
本号p. 791に、昨年度のNature奨学金獲得のために、
自分の師を推薦した教え子達の推薦状を基に作成した、
教員と学生のための詳細な手引きが紹介。
報告書的なものだが、その観察と経験からは、
駆け出しの研究者と彼らを指導する学者のための多くの教訓を得られる。
最高の教員とは、生涯にわたる良き師であり、
常に学生に対し門戸を開いており、
実際の指導者である場合も、そうでない場合もある。
惜しみなく自分の時間を割き、研究課題に関する指導を行うばかりでなく、
キャリアパスの可能性についても思慮深い助言を与える。
彼らは、同じ技術と法則を提示するための最新の方法を見いだす。
教え子にふさわしい研究課題を巧みに探しだし、
一方で、なぜ学生に研究に対する意欲が欠けているかについて考える。
優れた教員は、共感をもって話を聞いてくれる。
学生が、家庭と研究を両立させるときに起こり得る問題を認識し、
落胆した学生の励まし方も心得ている。
教員は、利己的であってはならず、自分のアイデアを惜しみなく分け与え、
何の見返りも期待していないため、
学生は教員が本当の共同研究者であるように感じる。
教員は、学生を指導すべきだが、学生が自分の説を考え出す
自主性を認めなければならない。
また、昼食やバーベキュー、卒業式のカクテルパーティーで成功を祝う。
最高の教員は、発表された研究をどう評価するか、
専門誌の論文をどのように執筆し、添削するか、
また研究上の疑問点を精査している研究者仲間に
どのように質問をするかを指導する。
ネットワーク作りに取り組み、学生のキャリアパスに眼識のある
一流の研究者を紹介してくれる。
総合すると、このような資質などまったく無理な注文である。
優れた教師と人生の師と非凡なネットワーカーの要素を併せ持った、
このような無私無欲の「最強の教員」が世の中にいるだろうか?
もしいたとしたら、それは間違いなくエリート集団である。
しかし、仮に科学的結果の良し悪しが
それを生み出す研究者によって決まるのであれば、
最強の教員になることは、癌を治療し、生態系を理解し、
宇宙を作り上げている成分を特定することと同様、
価値のある志である。
Nature Vol. 447, P.881 June 2007
http://www.natureasia.com/japan/tokushu/detail.php?id=25
2008年1月4日金曜日
緑茶が前立腺がん抑制か 5杯超で進行のリスク半減
(共同通信社 2007年12月19日)
緑茶を1日平均5杯以上飲む男性は、1杯未満の人に比べ、
進行性の前立腺がんになるリスクが約半分になるとの疫学調査結果を、
厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)
が発表。1杯は、約150cc。
がんが前立腺内にとどまる「限局がん」については、
緑茶飲用との関連はみられなかった。
進行がんだけに影響した理由は不明だが、緑茶に含まれるカテキンに、
がんが広がるのに関係する物質を抑える効果があることも関係。
調査は、岩手、大阪など全国9府県の40-69歳の男性約5万人が対象。
平均12年の追跡期間中に404人が前立腺がんになり、
うち114人が前立腺を超えて広がる進行性がん。
進行性前立腺がんになるリスクは、緑茶を飲む量が多い人ほど小さく、
1日平均1杯未満の人のリスクを1とすると、5杯以上の人は0.52。
このほか、男女約13万人を対象に実施した、
胆石と胆道がんに関する疫学調査結果も発表。
胆石を患ったことがある人はない人と比べ、
胆道がんになる危険度が2.5倍高く、特に女性では3.2倍に。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=64759
緑茶を1日平均5杯以上飲む男性は、1杯未満の人に比べ、
進行性の前立腺がんになるリスクが約半分になるとの疫学調査結果を、
厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)
が発表。1杯は、約150cc。
がんが前立腺内にとどまる「限局がん」については、
緑茶飲用との関連はみられなかった。
進行がんだけに影響した理由は不明だが、緑茶に含まれるカテキンに、
がんが広がるのに関係する物質を抑える効果があることも関係。
調査は、岩手、大阪など全国9府県の40-69歳の男性約5万人が対象。
平均12年の追跡期間中に404人が前立腺がんになり、
うち114人が前立腺を超えて広がる進行性がん。
進行性前立腺がんになるリスクは、緑茶を飲む量が多い人ほど小さく、
1日平均1杯未満の人のリスクを1とすると、5杯以上の人は0.52。
このほか、男女約13万人を対象に実施した、
胆石と胆道がんに関する疫学調査結果も発表。
胆石を患ったことがある人はない人と比べ、
胆道がんになる危険度が2.5倍高く、特に女性では3.2倍に。
http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=64759
T細胞の強力な活性化の結果生じるリンパ管外のウイルス避難場所
(nature medicine 11月号Vol.13 No.11 / P.1316 - 1323)
ヘルパーT細胞は、マウスリンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)、
サイトメガロウイルス、C型肝炎ウイルス、HIVなどの
持続感染性ウイルスに対処するCD8+T細胞の働きを助ける。
これらのウイルスは完全な排除がむずかしいことが多く、
腎臓やその他のリンパ管外臓器のような
避難場所(sanctuary site)に検出可能な量が残留する。
この持続感染の原因となる機序はよく解明されていない。
今回我々は、ウイルス特異的な強力なT細胞応答を示すマウスでは、
中和抗体の量が減少しており、中和抗体産生が遅延することを示す。
こうしたマウスはリンパ管外の上皮からLCMVを除去できない。
ウイルス特異的なB細胞を移入すると、持続的感染部位からウイルスが
一掃されたが、ウイルス特異的なT細胞移入では排除できなかった。
腎臓からのウイルスの排除は、腎臓に浸潤するB細胞によって
生成されると考えられるIgGの間質部分への蓄積と関連。
ウイルスが除去されなかったマウス腎臓のCD8+T細胞は、
活性化されたが疲弊が認められた。
以上より、この感染モデルでは、ウイルス特異的な中和抗体の減少を
伴う強力な免疫活性化が生じた結果、
部位特異的なウイルス残存が起こると結論。
今回の結果から、ウイルス避難場所の形成は、
臓器の解剖学的形態と、どのような適応免疫エフェクター機構が誘導されるか
の両方に左右されると考えられる。
T細胞応答を増強するだけでは、ウイルス残存は解消できないだろう。
[原文]Extralymphatic virus sanctuaries as a consequence of potent T-cell activation
Mike Recher1,10, Karl S Lang1,10, Alexander Navarini1,10, Lukas Hunziker1,2,10, Philipp A Lang1, Katja Fink1, Stefan Freigang1, Panco Georgiev3, Lars Hangartner1, Raphael Zellweger1, Andreas Bergthaler1, Ahmed N Hegazy1,4, Bruno Eschli1, Alexandre Theocharides5, Lukas T Jeker6, Doron Merkler1,7, Bernhard Odermatt8, Martin Hersberger9, Hans Hengartner1 & Rolf M Zinkernagel1
1 Institute for Experimental Immunology, University Hospital Zurich, Schmelzbergstrasse 12, CH-8091 Zurich, Switzerland.
2 Department for Internal Medicine, University Hospital Basel, 4031 Basel, Switzerland.
3 Department of Visceral and Transplantation Surgery, University Hospital Zurich, Ramistrasse 100, 8091 Zurich, Switzerland.
4 German Rheumatology Research Center, Charite Platz 1, D-10117 Berlin, Germany.
5 Experimental Hematology, Department of Research, Basel University Hospital, 4031 Basel, Switzerland.
6 Pediatric Immunology, Center for Biomedicine, University of Basel and University Children's Hospital of Basel, Mattenstrasse 28, 4058 Basel, Switzerland and Transplantation Immunology and Nephrology, University Hospital Basel, 4031 Basel, Switzerland.
7 Department of Neuropathology, Georg August University, Goettingen, Germany.
8 Department of Pathology, University Hospital, Schmelzbergstrasse 12, CH-8091 Zurich, Switzerland.
9 Institute of Clinical Chemistry, University Hospital Zurich, Ramistrasse 100, CH-8091 Zurich, Switzerland.
10 These authors contributed equally to this work.
T helper cells can support the functions of CD8+ T cells against persistently infecting viruses such as murine lymphocytic choriomeningitis virus (LCMV), cytomegalovirus, hepatitis C virus and HIV. These viruses often resist complete elimination and remain detectable at sanctuary sites, such as the kidneys and other extralymphatic organs. The mechanisms underlying this persistence are not well understood. Here we show that mice with potent virus-specific T-cell responses have reduced levels and delayed formation of neutralizing antibodies, and these mice fail to clear LCMV from extralymphatic epithelia. Transfer of virus-specific B cells but not virus-specific T cells augmented virus clearance from persistent sites. Virus elimination from the kidneys was associated with the formation of IgG deposits in the interstitial space, presumably from kidney-infiltrating B cells. CD8+ T cells in the kidneys of mice that did not clear virus from this site were activated but showed evidence of exhaustion. Thus, we conclude that in this model of infection, site-specific virus persistence develops as a consequence of potent immune activation coupled with reductions in virus-specific neutralizing antibodies. Our results suggest that sanctuary-site formation depends both on organ anatomy and on the induction of different adaptive immune effector mechanisms. Boosting T-cell responses alone may not reduce virus persistence.
http://www.m3.com/tools/MedicalLibrary/nature/200711/nature_medicine/04.html
ヘルパーT細胞は、マウスリンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)、
サイトメガロウイルス、C型肝炎ウイルス、HIVなどの
持続感染性ウイルスに対処するCD8+T細胞の働きを助ける。
これらのウイルスは完全な排除がむずかしいことが多く、
腎臓やその他のリンパ管外臓器のような
避難場所(sanctuary site)に検出可能な量が残留する。
この持続感染の原因となる機序はよく解明されていない。
今回我々は、ウイルス特異的な強力なT細胞応答を示すマウスでは、
中和抗体の量が減少しており、中和抗体産生が遅延することを示す。
こうしたマウスはリンパ管外の上皮からLCMVを除去できない。
ウイルス特異的なB細胞を移入すると、持続的感染部位からウイルスが
一掃されたが、ウイルス特異的なT細胞移入では排除できなかった。
腎臓からのウイルスの排除は、腎臓に浸潤するB細胞によって
生成されると考えられるIgGの間質部分への蓄積と関連。
ウイルスが除去されなかったマウス腎臓のCD8+T細胞は、
活性化されたが疲弊が認められた。
以上より、この感染モデルでは、ウイルス特異的な中和抗体の減少を
伴う強力な免疫活性化が生じた結果、
部位特異的なウイルス残存が起こると結論。
今回の結果から、ウイルス避難場所の形成は、
臓器の解剖学的形態と、どのような適応免疫エフェクター機構が誘導されるか
の両方に左右されると考えられる。
T細胞応答を増強するだけでは、ウイルス残存は解消できないだろう。
[原文]Extralymphatic virus sanctuaries as a consequence of potent T-cell activation
Mike Recher1,10, Karl S Lang1,10, Alexander Navarini1,10, Lukas Hunziker1,2,10, Philipp A Lang1, Katja Fink1, Stefan Freigang1, Panco Georgiev3, Lars Hangartner1, Raphael Zellweger1, Andreas Bergthaler1, Ahmed N Hegazy1,4, Bruno Eschli1, Alexandre Theocharides5, Lukas T Jeker6, Doron Merkler1,7, Bernhard Odermatt8, Martin Hersberger9, Hans Hengartner1 & Rolf M Zinkernagel1
1 Institute for Experimental Immunology, University Hospital Zurich, Schmelzbergstrasse 12, CH-8091 Zurich, Switzerland.
2 Department for Internal Medicine, University Hospital Basel, 4031 Basel, Switzerland.
3 Department of Visceral and Transplantation Surgery, University Hospital Zurich, Ramistrasse 100, 8091 Zurich, Switzerland.
4 German Rheumatology Research Center, Charite Platz 1, D-10117 Berlin, Germany.
5 Experimental Hematology, Department of Research, Basel University Hospital, 4031 Basel, Switzerland.
6 Pediatric Immunology, Center for Biomedicine, University of Basel and University Children's Hospital of Basel, Mattenstrasse 28, 4058 Basel, Switzerland and Transplantation Immunology and Nephrology, University Hospital Basel, 4031 Basel, Switzerland.
7 Department of Neuropathology, Georg August University, Goettingen, Germany.
8 Department of Pathology, University Hospital, Schmelzbergstrasse 12, CH-8091 Zurich, Switzerland.
9 Institute of Clinical Chemistry, University Hospital Zurich, Ramistrasse 100, CH-8091 Zurich, Switzerland.
10 These authors contributed equally to this work.
T helper cells can support the functions of CD8+ T cells against persistently infecting viruses such as murine lymphocytic choriomeningitis virus (LCMV), cytomegalovirus, hepatitis C virus and HIV. These viruses often resist complete elimination and remain detectable at sanctuary sites, such as the kidneys and other extralymphatic organs. The mechanisms underlying this persistence are not well understood. Here we show that mice with potent virus-specific T-cell responses have reduced levels and delayed formation of neutralizing antibodies, and these mice fail to clear LCMV from extralymphatic epithelia. Transfer of virus-specific B cells but not virus-specific T cells augmented virus clearance from persistent sites. Virus elimination from the kidneys was associated with the formation of IgG deposits in the interstitial space, presumably from kidney-infiltrating B cells. CD8+ T cells in the kidneys of mice that did not clear virus from this site were activated but showed evidence of exhaustion. Thus, we conclude that in this model of infection, site-specific virus persistence develops as a consequence of potent immune activation coupled with reductions in virus-specific neutralizing antibodies. Our results suggest that sanctuary-site formation depends both on organ anatomy and on the induction of different adaptive immune effector mechanisms. Boosting T-cell responses alone may not reduce virus persistence.
http://www.m3.com/tools/MedicalLibrary/nature/200711/nature_medicine/04.html
新しい波/256 スポーツ立国/下 予算掌握の必然
(毎日 12月29日)
スポーツ界に不祥事が相次いだ今年、
競技団体の監督官庁である文部科学省が、
問題解決に積極的な関与をしようとする姿勢も目立った。
高校野球の特待生問題、時津風部屋の力士急死、
Jリーグにドーピング違反を問われた我那覇和樹(川崎)の処分、
日本バスケットボール協会の内紛……。
ことあるごとに、同省は競技団体を呼んで事情を聴いた。
予算と許認可を握る監督官庁の持つ影響力は小さくない。
我那覇の問題では、「一事不再理」と主張して違反の決定を再考しようとしなかった
Jリーグと日本サッカー協会が、文科省に2度の事情聴取後、
スポーツ仲裁裁判所(CAS)に判断を仰ぐ柔軟姿勢に転じた。
同省の田中敏審議官は、「これで大きく前進した」。
同省の関与について、ある競技団体幹部は、
「toto(スポーツ振興くじ)の不振でスポーツ界に影響力が落ちたので必死だった」。
自民党にスポーツ立国調査会(麻生太郎会長)が発足し、
スポーツ庁の設置と予算拡大に動き出した。
スポーツ界の悲願でもあり、国際競争力の強化や振興には追い風。
ただ、予算を握れば政、官ともに関与を強めるのは間違いない。
政治との急接近は、スポーツ界の自主性、独立性が過剰な圧力に
脅かされる危険性もはらむ。
政府の介入で80年モスクワ五輪ボイコットを決めさせられた痛みは、
スポーツ界に残る。
スポーツ振興の国策化に積極的な日本オリンピック委員会(JOC)の
福田富昭選手強化本部長は、
「政治がスポーツに関与しないとの考え方は過去のこと。
今はかかわらないと成り立たない」と現状を肯定。
そのうえで、政・官と向き合うために
「競技成績を上げることと、スポーツ界がまとまることが必要」。
来年は、初めて国が整備したナショナルトレーニングセンターの利用が開始。
事実上の「国策化」元年。
政・官の力にのみ込まれぬよう、スポーツ界は自らの姿勢を
厳しく省みることも必要だ。
まだ運営手法が旧態依然とした競技団体も多い。
http://mainichi.jp/enta/sports/21century/
スポーツ界に不祥事が相次いだ今年、
競技団体の監督官庁である文部科学省が、
問題解決に積極的な関与をしようとする姿勢も目立った。
高校野球の特待生問題、時津風部屋の力士急死、
Jリーグにドーピング違反を問われた我那覇和樹(川崎)の処分、
日本バスケットボール協会の内紛……。
ことあるごとに、同省は競技団体を呼んで事情を聴いた。
予算と許認可を握る監督官庁の持つ影響力は小さくない。
我那覇の問題では、「一事不再理」と主張して違反の決定を再考しようとしなかった
Jリーグと日本サッカー協会が、文科省に2度の事情聴取後、
スポーツ仲裁裁判所(CAS)に判断を仰ぐ柔軟姿勢に転じた。
同省の田中敏審議官は、「これで大きく前進した」。
同省の関与について、ある競技団体幹部は、
「toto(スポーツ振興くじ)の不振でスポーツ界に影響力が落ちたので必死だった」。
自民党にスポーツ立国調査会(麻生太郎会長)が発足し、
スポーツ庁の設置と予算拡大に動き出した。
スポーツ界の悲願でもあり、国際競争力の強化や振興には追い風。
ただ、予算を握れば政、官ともに関与を強めるのは間違いない。
政治との急接近は、スポーツ界の自主性、独立性が過剰な圧力に
脅かされる危険性もはらむ。
政府の介入で80年モスクワ五輪ボイコットを決めさせられた痛みは、
スポーツ界に残る。
スポーツ振興の国策化に積極的な日本オリンピック委員会(JOC)の
福田富昭選手強化本部長は、
「政治がスポーツに関与しないとの考え方は過去のこと。
今はかかわらないと成り立たない」と現状を肯定。
そのうえで、政・官と向き合うために
「競技成績を上げることと、スポーツ界がまとまることが必要」。
来年は、初めて国が整備したナショナルトレーニングセンターの利用が開始。
事実上の「国策化」元年。
政・官の力にのみ込まれぬよう、スポーツ界は自らの姿勢を
厳しく省みることも必要だ。
まだ運営手法が旧態依然とした競技団体も多い。
http://mainichi.jp/enta/sports/21century/
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